フライパンの裏や外側はなぜ汚れる?焦げつきの対処方法とコゲ落としグッズの比較

フライパン裏の焦げや汚れ

調理に欠かせない道具の一つ、フライパン。
ふと裏側を見たときに真っ黒な焦げつきや頑固な汚れがあって「いつのまに?!」と驚いた経験はありませんか?

フライパンをキレイな状態で長く使うには、適切な汚れの落とし方や焦げつかない使い方を知っておくことが大切。

今回の記事では、重曹やスチールたわしといった定番のコゲ落としグッズや、メディアなどでも話題になっているコゲ落としの洗剤の効果などを、実際に使って検証していきます。

こんな人におすすめ
  • お気に入りのフライパンの外側が汚れてきた
  • いつの間にかフライパン裏が真っ黒で何とかしたい!
  • フライパン裏や外側を汚さない方法を知りたい
一つでも思い当たった方は、是非最後までチェックしてみてくださいね。

フライパン裏、汚れていませんか?

新品のピカピカのフライパン
買ってすぐの新しいフライパンは、裏側もピカピカでとてもキレイですよね。
ところが、使っているうちに裏面が茶色っぽく変色してきたり、全体的に真っ黒に焦げてしまったり……。

鍋など他の調理器具に比べても、フライパンは見た目の劣化が早い気がしますよね。

そこまでひどく焦げつかせた覚えもないのに

と不思議に思っている方も多いのではないでしょうか?

気づいたときには、普通の食器用洗剤とスポンジでは落とせなくなってしまうことも……。
かと言って、力任せにゴシゴシこすると表面に傷がついて更に汚れが付きやすくなってしまいます。

特に、テフロンなどのフッ素樹脂コーティングされたフライパンは、「内側の焦げつきより、外側や裏側の汚れが気になる」という方も多いはず。

まずは、意外と知らない人が多い「フライパンの裏(外側)が汚れる原因」について詳しくみていきましょう。

フライパン裏(外側)が汚れる4つの主な原因とは

フライパンが汚れてしまう原因は、主に4つあります。

  • 調理中に飛んだ調味料や料理の汁気など
  • 油(油ハネによるもの)
  • コンロの汚れ
  • 調理をするときの温度が高すぎる

調理中に飛んだ調味料や移すときにこぼれた料理の汁など

焼きついた側面の汚れ
↑の写真のフライパンでは、緑色の側面に汚れが見えます。
これは調理中にはねた料理の汁気や、調理後にお皿へ料理を移すときに垂れてしまった汁気が、コンロの火や余熱によって焦げついてしまったもの。

調理中に飛んだ汚れが側面についたり、垂れたりした汁気はしっかりと拭き取るようにしましょう。

フライパンを洗うときは裏側も忘れない

フライパンの外面に汚れがついたまま加熱してしまうと、料理の汁気の水分が蒸発し、残った成分が焦げついて炭化してしまいます。

炭化して頑固にこびりついた汚れを落とすのは非常に難しいため、調理後は汚れが残らないように内側だけでなく裏面や外側もしっかりと洗ってください。

普段の置き場所も大切なポイント

また、洗った後のフライパンをコンロ横に放置してしまうのも、新たな汚れがついてしまう原因に。
洗ったフライパンは水気を拭き取り、すぐにコンロ下などにしまいましょうね。
コンロ下のフライパン収納

油(油ハネによるもの)

炒め物や揚げ物をするときに、油がはねてしまうことがあります。
周りに多少飛び散るくらいならまだいいのですが、すぐ横に別の鍋が置いてあったりすると、フライパンから飛んだ油が跳ね返ってきて外側についてしまうことも……。

油を使っている場合は基本的に高温で調理していることが多いと思うので、なかなかすぐに拭き取るのが難しいです。
せめて調理後にはしっかりと油汚れを落とすように気をつけたいですね。

コンロの汚れ

汚れたコンロで調理をすると、熱によってフライパン裏に汚れが焼きついてしまいます。
ガスコンロの五徳や、IHが汚れていないかチェックしてみましょう。

調理後にコンロの汚れを軽く拭き取るだけでも、かなり焦げつきの防止になります。
IHコンロ排気口や気になる隙間もピカピカに!IHコンロの掃除方法とおすすめ汚れ防止グッズ

調理をするときの温度が高すぎる

調理開始時などフライパンを予熱する場合は、「中火」で加熱をする必要があります。
特にIHコンロの場合、強火だとガスコンロの強火よりも温度が高くなります。

調理内容に応じてある程度の加減は必要ですが、なるべく中火~弱火の間で火力を調節するようにしましょう。
特に、熱伝導のよいフライパンほど、すぐに温度が高くなりすぎるので、注意が必要です。

【徹底検証】フライパン裏のコゲ落としに便利なグッズの比較

どれだけ丁寧に使っていても、気づかないうちに汚れが溜まり、頑固な汚れやコゲになってしまう事も。

炒め物など油を使った調理や火加減も強めに使うことが多いフライパンは、鍋よりもずっと裏面や外側が焦げつきやすいですね。

今回、編集部スタッフの家にも色々と残念なフライパンがあったので、この機会にコゲ落としの実験をしてみたいと思います。

実験で使用するフライパンについて

以前のステンレス鍋のお手入れの実験では、重曹ペーストやクリームクレンザー、鍋磨き用のクッション研磨剤を使ってコゲを落としました。

今回のフッ素樹脂加工のフライパンの場合、裏面の「はり底1(直接火に当たる部分に本体と異なる種類の材料をはり合わせてあるもの)」の素材によって、使用できるアイテムが変わります。

フライパンのはり底の素材には大概ステンレスかアルミニウムが使われており、特にIH対応のフッ素樹脂加工のフライパンの場合は、有磁性(磁石がひっつく性質)のステンレスが使われていることが多いです。
磁石がくっつくフライパン裏
下記の実験では、「はり底」がステンレス素材のフライパンを使用していますので、予めご了承ください。

コゲ落としグッズ【1】重曹

パッケージにも「コゲ落としに」などの用途が書かれていることも多い、重曹。

重曹には研磨性があり、そのまま粉の状態で使ってしまうとフライパンの表面を傷つけてしまうためペースト状にして使うことが多いです。
重曹ペースト
また、重曹を水に溶かして加熱すると、より強いアルカリ性を持った「炭酸ソーダ(炭酸塩)」に変化するため、重曹水で煮るという方法も一般的によく紹介されている使い方です。

が、実は使い方によっては逆にフライパンの寿命を縮めてしまうことになるので、十分に気をつけてください。

重曹水で煮る方法はフッ素樹脂加工のフライパンにはNG

フライパン裏や外側のコゲを取るために、沸騰した重曹水に浸そうと思うと、かなり大きめの鍋が必要になります。

シンクで浸け置きする方法もありますが、人造大理石のシンクなどの場合は強いアルカリ性の洗剤を使うと、シンクの汚れ防止のコーティング剤が剥がれてしまう可能性があるので、おすすめ出来ません。

強アルカリの洗剤がNGなのは、フッ素樹脂でコーティングされているフライパンの内側も同じ。
コーティングが剥がれるのを防ぐため、重曹水がフライパンの内側にかからないように十分に気をつける必要があります。


というわけで、ここではリスクの高い重曹水ではなく、重曹ペーストを使用したコゲ落としの方法についてご紹介します。
(ただし、重曹水に比べてコゲ落としの効果は弱めです)

重曹ぺーストでコゲ落としをする手順

ペーストの材料は、以前のステンレス鍋のお手入れ記事で解説したものと同じです。
ただし、前回より重度の焦げつきに対応するため、放置時間や手順などは少し異なります。

重曹ペーストの材料

  • 水(大さじ1)
  • 重曹(大さじ3)

※上記はあくまで目安です。コゲの範囲に併せて量を調整してください(比率は1:3)。

重曹ペーストを使ったコゲ落としの手順
 

  1. 材料を混ぜ合わせてペースト状にする
  2. フライパンの裏側に直接塗り、ラップで覆う
  3. 約3時間置いておく(落ちない場合は時間を調整してください)
  4. キッチン用のスクレイパーやクッション研磨剤でこすり落とす
ステンレス鍋の時は30分としましたが、真っ黒に炭化したフライパン裏をきれいにしようと思うと、全く歯が立ちませんでした。

ふやけているかも微妙な状態で、正直重曹によって剥がれたというよりは、スクレイパー(傷がつきにくいシリコン製のキッチンスクレーパーやシリコンヘラがおすすめ)やクッション研磨剤によって物理的に削ったという感覚に近かったです。

ただし、クッション研磨剤を単体で使っただけでは剥がれなかったので、重曹によって多少落としやすくなったとは言えると思います。
重曹でコゲ落としの実験
また大きめのフライパンだと範囲が広く、かなりの量の重曹が必要になります。100均などの少量しか入っていないものだと、あっという間に使い切りそうです。他の道具も必要となるとコスパ的にはあまり良くないかもしれないですね。

コゲ落としグッズ【2】スチールたわし(ボンスター)

ボンスターでフライパン裏のコゲ落とし
「コゲ落としと言えば昔からこれ!」と実家の母も豪語していた、100均などでも見かけるスチールたわしの一種『ボンスター』

いくつかシリーズがあったのですが、今回使ったのはソープ入りのタイプです。
少し水を含ませてこすると、ピンクっぽい泡が立つとともに、みるみるコゲが落ちていきます。
気になったのは、こすった箇所がやや黒っぽくなったという点。また、完全に裏側全面のコゲを落とそうと思うと、まあまあ力と時間を使います。

その2つの点に目をつぶれば、かなり優秀なアイテムと言っていいかもしれません。

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コゲ落としグッズ【3】コゲ落とし洗剤

こげとり洗剤でフライパン裏のコゲ落とし
こちらは、メディアなどでも取り上げられていた「こげとりぱっとビカ」というコゲ落としの洗剤です。

以前の実験などでもさんざん鍋のコゲを落とす作業で腕を酷使していたので、「塗っておくだけで簡単に焦げつきを落とす事が出来る」という謳い文句に惹かれて使ってみることにしました。

2000円近くするので、それに見合う効果は期待したいところ……。
こげとりぱっとビカ
ちなみに、劇薬ではないのですが強アルカリ性の洗剤なので、うっかり指などにつくと手のタンパク質が分解されるせいか、指先がぬるぬるします。
注意事項にもきちんと記載されていますが、間違っても素手では扱わないようにしましょう。
コゲ落とし洗剤の効果
ゆるいジェル状で流れ落ちないように少しずつ塗り広げ、乾燥しないようにラップで覆います。
わずか5分後くらいにはコゲの一部がはがれたり、液状になっていたのが驚きでした。

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写真で比較!一番効果のあったコゲ落としの方法は?

裏側が全面的に黒く焦げていたフライパンを使って、それぞれのコゲ落としグッズの効果を比較してみました。

3つそれぞれのエリアを見てみると、一応どれもコゲが取れているのが分かります。
フライパンのコゲ落としグッズ比較
重曹+クッション研磨剤と、ボンスターはそれぞれ30回ずつこすった後の状態です。
もっと時間をかけて丁寧にこすると、細かい部分もキレイには出来ます。

コゲ落としの洗剤をかけた部分については、こすらずにキッチンペーパーでジェルを軽く拭き取っただけの状態です。
こちらも、もう少し丁寧にこするか時間をおけば、更に効果が見込めると思います。

フライパン裏が変色?効果の強いものほどリスクも大きい

少しだけ気になったのが、とてもきれいに見える「こげとりぱっとビカ」を使用した部分。
美しい光沢を取り戻してはいますが、よく見ると白っぽく変色している箇所があるのがわかります。
焦げ取り剤を使ったビフォーアフター
丸い凸凹の部分と、はり底の周囲の部分が主に白っぽくなっています。
どうやらコゲが落ちた部分がステンレス素材なのに対し、この白っぽくなった部分はアルミ素材で出来ている部分だったのが原因のようです。

はり底が「ステンレス鋼」でも構造によっては要注意

はり底がステンレス鋼と書かれているフライパンでも、アルミ部分が露出している構造だとこういう事になるので、薬剤を使用する場合にはアルミ部分にはかからないように気をつけるか、変色するのを覚悟して使うことになりそうですね。

ちなみに、以前の記事で全面ステンレス素材の卵焼き器のコゲ落としを行いましたが、この薬剤を使用すると細かい部分まできれいになりました。
なので、ステンレス鍋など変色のおそれがない調理器具には、とてもおすすめ出来る洗剤と言えます。

それぞれ一長一短のあるコゲ落としアイテム

綺麗になったフライパン裏
自信をもってこれ!というイチ押しではなくて申し訳ないですが。

手にもフライパンにも比較的優しく、ゆっくり丁寧に時間をかけてきれいにするなら重曹(+クッション研磨剤)
多少黒ずんだり傷がいく(ちょっとはみ出すと塗装面が削れることがあるので、こちらも丁寧に)かもしれませんが、根気よく磨けば一番安価でキレイになる、ボンスター
多少リスクはあるものの、力いっぱいこすらず楽にコゲを落としたい場合は、コゲ落とし洗剤

・・・という感じで、お使いのフライパンの種類や手間をかけるかお金をかけるかなど、個人的に重視したい点によっても、おすすめは変わるという結果となりました。

上手なお手入れで長持ちさせよう

フライパンの売り場
お気に入りのフライパンは、せっかくならピカピカの状態で使いたいですよね。

やむを得ず頑固な汚れやコゲつきで残念な見た目になってしまった場合は、100均などで買えるお手軽なコゲ落としのグッズでもきれいにすることが出来ます。

ただし、フライパン裏の素材(はり底部分の素材)によっては、使えないものよりフライパンの寿命を縮めてしまうものもあるのでご注意くださいね。

編集部Uchida

頑固なコゲを落とすのはとても根気のいる作業です。私自身も、今回の実験の翌日は酷い筋肉痛になりました。
そんな思いをなるべくしなくて済むように、今後はなるべく正しい使い方やお手入れをしておきたいですね。
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