中学生、高校生、大学生の娘3人を持つズボラ主婦。娘3人+夫という家族構成だけに、毎日家事の時短を追求。その結果、時短アイテム、手抜きネタのエキスパートに。現在「やめ家事」の連載中。
ズボラ主婦ひらこが「やめていい家事」を達人に聞いて実践レポする連載シリーズ。
今回のやめ家事は「キッチンツール」。
専用キッチンツールを使うのやめたらどうなった? 気になる実際のところをリポートします。
「キッチンツール」のやめ人さんに突撃!
キッチンの引き出しを整理したとき、よく出てくるのは同じ用途のキッチンツール。あれ?缶切りが3つもある……あれ?泡だて器が4つも……。「そんなにいらんやろ」って自分で自分に突っ込みつつ整理するも、しばらくたつとまた同じ現象が。
このキッチンツールが湧き出るミステリーをいい加減どうにかせねば、と思っていたところに、最近調理グッズの断捨離に成功したという人のウワサが!
これはくわしくお話を聞きたい!というワケで、今回は専用のキッチンツールをやめたというやめ人さんにお話を聞きに行きました。
〈今回のやめ人〉
- 40代(女性)
- 一人暮らし
- マンション
【突撃1】専用キッチンツールを断捨離。そのきっかけは?
私よりちょい年上。仕事経験はもちろん、人生経験もバリバリ豊富な今回のやめ人さん。専用キッチンツールをやめたきっかけは何だったのか。さっそく聞いてみました。
「私は就職する前から家族のご飯を作ってきたんです。なので若い頃からいろんなキッチンツールに関心があったのと、雑誌に関わる仕事をする中で、よい道具に触れる機会も多くあって、いいなと思ったモノを買い集めていた時期があったんです。」
実際にいいモノに触れる機会があるなんて憧れますが、確かに、見ると全部欲しくなってしまいそう。目の毒かもしれませんね……。
「でもそうこうするうちにモノがあふれるようになって……。おろし器なんか、鬼おろし、大根おろし、ショウガおろし、レモンの皮おろし、チーズおろし、と5種類もあったんです! これまで何回か引っ越しているんですが、引っ越しの度に、増えすぎたモノを手放すということを繰り返してきて……。もっと少ないモノで暮らしたいなと思うようになったのがきっかけです。」
なんと!5種類ものおろし器が! でもよく思い出してみると、うちはほぼ同じ缶切りがいくつも出てきたばかり……トホホ。
【突撃2】モノを減らしても困らない。その方法とは?
たくさんのモノを持つのをやめたやめ人さん。実際にはどんな方法でモノを減らすことに成功したのか、聞いてみました。
「今まで、それぞれ専用のキッチンツールを買って使っていたのを❝1つのモノで複数の用途に使えるものを選ぶ❞という方法に変えたんです。例えば、最近使っているのが「みそマドラー」というアイテム。これは、味噌をすくいとって鍋の中で溶かすためのグッズなんですが、これが他にもいろんなことに使えるんです。」
みそマドラーは「100均からレイエに替えてわかった!「みそマドラー」の便利な使い方」の記事でも紹介されているアイテム。便利だと話題のグッズですよね。やめ人さんはどんな使い方をしているんでしょう?
「私がやっているのは、ゆで卵をつぶすのに使ったりアボガドの実をすくい取るのに使ったりしています。実はゆで卵をマッシュする道具もアボカドの下ごしらえをする道具も専用のツールを持っていたのですが、みそマドラーで同じことができると分かったので、専用ツールは処分しました。
他にも、軽量スプーンはお玉で代用したり、すり鉢はミゾがなくてもすれるものに変えて器として代用したりしました。1つでいろんなことに使えるアイテムなら、洗い物も減らせるし収納場所も減らせるし、私にとってはいいことづくめなんです。」
なるほど。「1つでいろんな用途に使えるモノ」を選ぶのがポイントなのですね! 確かにそれなら今まで使っていたモノを減らしても困ることなく生活できそうです。
【突撃3】モノを減らすときに気をつけていることとは?
キッチンツールの断捨離に成功したやめ人さんですが、モノを減らすときにはポイントがあるそう。何に気をつけているのか聞いてみました。
「たまにしか使わない専用ツールでも、自分の気分をあげてくれるモノは処分せずに残すようにしています。つまり、ときめくアイテムですね。私の場合は、夏にメロンソーダを作るときに使うアデリアレトロのグラスとか、豆を手動で挽くコーヒーミルとか。頻繁に使うわけじゃないけど、それを使うと特別な気持ちになれるものは捨てずに残してあります。そうすることで、すっきり暮らしながらもときめく時間も持てる、自分らしい暮らしができているんじゃないかと思っています。」
ときめくものを残すという方法はどこかで聞いたことがありますね~。あの有名なメソッドをキッチンツールにも取り入れておられたんですね! 私も捨てたあとで、やっぱりあれお気に入りだったなと後悔することがあるので、モノを減らすときのポイントとして覚えておきたいです。
マネしたらどうなった? ズボラ主婦の実録レポート
とっても勉強になった今回のインタビュー。私の暮らしでもマネしてみよう! ということで、さっそくチャレンジスタートです。
【レポート1】使い分けが面倒なわが家のまな板事情
わが家のキッチングッズの中で、今回私が減らしたいと思ったのが「まな板」です。
今あるのはこの3種類。一番大きなのが「メインで使っているまな板」、左上が「100均で買った小さなまな板」、右上が「牛乳パックを開いたもの」です。
メインのまな板は「野菜やお惣菜などを切るとき用」、小さなまな板は「薬味のネギなんかをちょこっと切るとき用」、牛乳パックを開いたものは「生の肉を切るとき用」と使い分けています。
でも小さなまな板は、普段は引き出しにしまっているのでいざ使う場面になっても存在を忘れてることが……。開いた牛乳パックは使い捨てにできるのが便利なんですが、ストックが増えすぎたり使いたいときになかったりと管理するのが面倒なんです。
そこで、この2つのまな板をやめるため、私が使うことにしたのがこちらのアイテム。
そう「料理バサミ」です。
つまり、包丁で切ろうとするからまな板が必要になるのであって、料理バサミで切っちゃえばまな板いらなくな~い?というわけです。
【レポート2】最強のキッチンツール「私の使い方」
ではさっそくまな板を使わず調理していきたいと思います。
まずはチキングリルから。
鶏肉を切らずにフライパンにドンとのせます。そして焼きます。火が通ったら料理バサミでカット。
この料理バサミは、刃がカーブしているのでフライパンの上でも切りやすいんです。
もちろん、フライパンの上でなくてもふつうに食材のカットができます。これはキャベツを細かくカットしているところ。
チキングリルとキャベツサラダの完成!
これまでなら、包丁とメインのまな板と開いた牛乳パックを使って下ごしらえしたところを、今回は料理バサミだけで済ませることができました。もちろん洗い物も料理バサミだけ。
さらにこれまでは、生肉を切った牛乳パックを肉汁に気をつけながら捨てたり、包丁を念入りに洗ったり、まな板の外に飛び散ったキャベツを拾い集めたりといった手間が発生していたのですが、これも全部ナシ!
面倒くさがりの私にとって、あれこれ気を使わなくていいのがサイコーに快適でした。
次に作ったのがベーコンと小松菜の炒め物。
分厚いブロックベーコンもこのとおり、簡単にカットできるし
フライパンの上で小松菜を切れば、そのままフライパンに入るからラクチン。
まな板も包丁も使わずに2品目が完成しました。
【レポート3】母が一人ニンマリした家族の反応
「チキングリル」に「サラダ」、「ベーコンと小松菜の炒め物」を食卓に出してみたところ、家族はいつも通り「おいしい!」と言いながら食べていました。
見た目は若干ワイルドに仕上がったかなと思ったのですが、味に変化はなかったようで、料理バサミだけで作ったとは気づいていないようでした。
これならずっとこの方法でイケそう! これからは肉料理のときもラクできる~と一人ニンマリ。
この春から一人暮らしを始めて料理に目覚めた様子の娘にも、母のこのワザを伝授しておこうと思います!
「キッチンツール」のやめ人さんに突撃して分かったこと
料理バサミで調理するようになって、使わなくなった小さなまな板は処分。開いた牛乳パックの管理もやめることもできました。
だけどお肉なんて
料理バサミで切れるのさ~
長い苦労は終わりね あなた~
料理バサミを使うことでキッチングッズを断捨離できただけでなく、生肉を扱うハードルをさげることができて、以前より肉料理のメニューが広がりそうです!
ちなみに、わが家のキッチンで大活躍しているキッチンバサミはこちらです。気になった人はぜひチェックしてくださいね!