キッチン道具の担当者。元司書であることから、モノを買うときは納得するまで調べ尽くす性分。ハウジーではクラスコと一緒に100を超えるキッチン道具の比較や検証を実施。本当に気に入ったキッチン道具の紹介や「困った!」を解決する記事をお届けしていきます。
家の中が寒いと感じるのには、すきま風の侵入や住まいに断熱がされていないことなど、さまざまな原因があります。特に窓・壁・床などは外気の影響を受けやすく、室内の温度にも影響しやすい場所。
そこで取り入れたいのが「断熱シート」や「遮熱シート」などの手軽に寒さ対策ができる便利グッズです。今回は、窓や床に使える断熱シートなどのおすすめアイテムについて、くわしくご紹介します。
「断熱」と「遮熱(しゃねつ)」って、どう違うの?
寒さ対策や暑さ対策グッズを見ているとよく目にするのが、「断熱」や「遮熱」という言葉。断熱も遮熱も、外の気温の影響を受けないようにするという意味では同じ働きをします。でも、それぞれの仕組みや目的は少し違います。
断熱は、熱が物を通して伝わったり、空気の流れによって伝わるのを防ぐこと。
特に、室内から室外へ伝わる熱を抑えることを意味しています。例えば、冬に暖房器具やエアコンなどで室温を調整することがあると思いますが、実は窓や壁、床など部分から、その熱が外へ逃げ出しています。断熱効果のあるアイテムは、それを防ぐだけでなく、外の冷気が室内に入り込むのも防いでくれます。
一方で遮熱は主に、窓から伝わる熱をさえぎることを意味します。夏場は日差しが差し込むことで、日射が室内に侵入し、室温を上昇させます。日差しをさえぎる効果のあるアイテムを使うことで、室内の温度上昇を防ぐことができます。
- 断熱……家の中の空気を維持して、夏も冬も温度を一定に保つ。通年で効果あり。
- 遮熱……強い日差しをさえぎることで、温度上昇を防ぐ。夏に効果あり。
ハウジーマガジンの編集部では、過去に「床用断熱シートの比較」や「窓用断熱シートの比較」を行って、どのアイテムがどのくらい効果を発揮してくれるかの検証を行ったことがあります。
それらの結果を踏まえて、場所別に断熱シートのおすすめをご紹介します。室温が快適に保てるだけでなく省エネにもつながるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
【窓用】断熱シートで、室内の寒さ対策を
室温への影響が特に大きいとされる、窓から伝わる外の熱気や冷気。寒さ対策を本格的に行うには、まずは窓を断熱するのが効果的です。
「室内が寒い」という場合は、窓用断熱シートをまず設置してみましょう。断熱だけでなく遮熱効果もある、オールシーズン使えるタイプを中心に選んでみました。
ミラータイプだから年中活躍
ミラータイプの遮熱シートは、冬には部屋の温度を外に逃がさないようにしてくれる断熱効果が期待できます。紫外線を約99%カットするため、家具やフローリングの日焼けが気になる人にもおすすめ。こちらはペアガラスや網入りガラスにも貼ることができます。
貼ってはがせるのが便利
冬は室内の温度を逃がさず、夏は日差しをカット。冷暖房効率UPで省エネできるオールシーズン対応の窓用断熱シートです。粘着剤を使わずにピタッと貼ることができ、貼り直しも簡単。紫外線を99%カットするので、畳やじゅうたんを日焼けによる変色から守ることができます。
貼ってはがせるのが便利
従来品にはなかった、すりガラスにも貼れるタイプのオールシーズン使える断熱シート。紫外線をカットして断熱効果があるだけでなく、冬は結露防止にも役立ちます。三層構造のシートが窓ガラスとお部屋の間に空気層をつくって断熱効果を発揮します。水もテープも不要で、とっても簡単にきれいに貼れるので、初めて使う人にもおすすめです。
隙間風を防いで断熱
置くだけで窓際やドア周りのすきま風を防ぐパネル。角度を自由に調整できるので、窓にピッタリ合わせて設置できます。出窓など特殊な形状の窓にも使えるよう、スリットが付き。高さは40cm、60cm、100cmの3種類あり、掃き出しタイプの窓や腰高タイプの窓にも対応。
【床用】断熱シートで、 敷くだけで足元の冷えを撃退
フローリングなどの床にカーペットやラグを敷くことで、床の直接的な冷たさを防ぐことができます。「それでも何だか足元が冷える」という場合におすすめなのが、そのカーペットやラグの下に床用断熱シートを敷くこと。
今回はオールシーズン使いやすい厚みのものや、子どもやペットの遊び場といった他の用途にも使えそうなものをセレクトしました。
ズレにくい素材を使用
厚さが4mmあり、敷くだけで保温力、クッション性、防音効果がアップします。ホットカーペット、カーペット、またはコタツ敷きの下におすすめ。両面にズレにくい素材が使われているため、シートのズレが防げます。
ジョインとタイプで使い勝手も◎
厚さ12mmの厚型タイプなのでクッション性があり、足腰への負担を軽減します。6枚入りでつなげると約1畳サイズに。ジョイントタイプなので、しまうときも場所をとりません。
リバーシブルでデザイン性も◎
約横45×縦45cmのジョイントマット4枚組。表面はアルミマットではないですが、厚みが2cmあるので寒さ対策にもおすすめです。裏と表で色が異なるリバーシブル仕様で、敷き方のパターンを楽しめます。
さらに様々なタイプの床用断熱シートをお探しの人は、「床用断熱シートおすすめ10選」の記事もチェックしてみてください。
【壁用】簡単設置!寒さや隙間風の対策用の断熱シート
壁の断熱というと、リフォームが必要だと思われるかもしれませんが、簡単に断熱できるアイテムも。DIYに慣れてない人でも手軽にできる、壁用断熱シートをセレクトしました。また、すきま風など、どこからともなく寒さを感じるときに便利なアイテムもあわせてご紹介します。
生活音もシャットアウト
室内の反響音を減少させる効果のある吸音パネル。壁を傷つけず、壁紙の上からでも取り付けができます。ナチュラルなフェルト地で、断熱効果にも期待できます。壁に貼るだけで冷暖房の効率がアップするため、消費電力を約20%も節約できたというデータも。
インテリア性の高いパネル
こちらも、生活音を吸音する「フェルメノン」のシリーズ。フェルトのパネルに布を貼っていることで、より洗練された高級感が生まれています。見た目にもこだわりたい方におすすめ。
部屋の一部の冷気をストップ
広げて置くだけで、ドアのすき間風や壁際のひんやりした空気など、どこからともなく伝わってくる冷気をストップ。折りたたんでコンパクトに持ち運べるので、いつでも好きな場所で使えます。「家じゅうの寒さ対策は難しいけど、今いる場所の寒さだけでも何とかしたい!」という方におすすめ。
断熱シートをうまく利用して、一年中過ごしやすい空間に
窓や床、壁などから伝わる冷気を遮断してくれる「断熱シート」を、うまく取り入れることでエアコンなどの消費電力も節約できます。
今回は色々な種類の断熱グッズをお伝えしましたが、窓用断熱シートは紫外線などにより劣化しやすく、中にはワンシーズンのみしか使えないなど寿命が短く貼り替えが必要な物もあるのでご注意ください。その点、床用の断熱シートは比較的長く使える物が多いので、手軽に取り入れやすいですよ。
近年は寒さも暑さも年々厳しくなっているので、今回ご紹介したようなアイテムを使って、快適に一年を過ごしたいですね。