司書の経験を活かし、日常生活に役立つ情報や疑問について文献調査や専門機関への取材・実験などを行いながら日々お役立ち情報を発信しています。 7歳の男の子ママとして子育てに役立つ記事も執筆♪

フェイクグリーンは洗える?こびりついた汚れのお手入れ&ホコリを防ぐ便利グッズ
水やりや剪定(せんてい)などが不要なフェイクグリーンですが、唯一の欠点と言えるのは、ホコリのお手入れに手間がかかるということ。
どんなにリアルな見た目でも、葉っぱにホコリがついていると人工植物だと分かってしまいますし、何だかとても残念な気分になりますよね。
基本は簡単にお手入れできるフェイクグリーンですが、誤った方法だとコーティングが剥はがれたり葉っぱが取れてしまうなどのトラブルの原因にもなることも。
そこで今回は、フェイクグリーンや造花の手軽なお手入れ方法とホコリを防ぐための対策について詳しくご紹介します。

基本的にはサッとホコリを払うだけでOK?

フェイクグリーンや造花の正しいお手入れというと「定期的にダスター1でホコリを払うか、清潔な乾いた布を使って優しく一枚ずつ葉の表面のホコリを拭き取る」のが一般的だそうです。
でも、これだけの説明だと正直、ざっくり過ぎて分かりにくいですよね。
「定期的なお手入れってどのくらいの頻度のこと?」
「細かい葉っぱのホコリを1枚ずつ拭き取るなんてムリ!」
「乾拭きじゃ取れないんだけど、いっそ洗ってもいい?」
など。
フェイクグリーンのお手入れに関して気になる疑問も色々あると思いますので、一つずつ見ていきましょう。
定期的ってどのくらい?フェイクグリーンや造花のお手入れの頻度とは

フェイクグリーンの葉の表面などにつくホコリは、最初の内は空中から舞い降りてふわっと乗っているだけの状態です。
置き場所にもよりますが、通常は1ヶ月に1回の頻度のお手入れでOK!
お掃除のついでに布や羽ぼうき、はたきなどでホコリを払うだけで大丈夫ですよ。
「クイックル ハンディ」(※)のようなホコリ取りのアイテムがあれば、サッと葉の表面をなでるだけで簡単に取り除けます。
しっかりとホコリを吸着する繊維で出来ているため、周りにホコリが舞いにくいです。
単純にホコリを払うというだけなら他のアイテムでもよいと思いますが、「ハウスダストや花粉などが気になる」という方には特におすすめです。
※クイックルは花王の商標登録です。
ホコリは時間が経つほど取りにくくなる
ついて間もないホコリより、厄介なのは時間の経ったホコリ。
空気中の水分や、(キッチンなどの場合は)油分などがホコリと結びつくと、一気に厄介な汚れへと変化してしまいます。
そうなってしまったら、ちょっとホコリ取りのアイテムなどで表面を払うだけでは、全くキレイに取れません。
一枚ずつ水拭きするなどの念入りなお手入れが必要になる前に、なるべく気づいた時点ですぐに取り除いておきたいですね。
細かい葉っぱのホコリはどうする?

--ところで。
上の画像のように、こんもりと丸い形をしているフェイクグリーンの場合、ホコリ取りアイテムを使っても表面しかキレイになりません。
下手すると内側に汚れが入り込んでしまうことも……。
また、細かい葉が無数にあり、葉の表面が毛羽立っているような粉っぽい加工がされているものは、タオルやティッシュなどでお手入れしようとすると生地が葉に引っ掛かってしまいます。
丸洗いをするにしても、表面の特殊加工が取れてしまわないか心配……。
こんなとき、どんなふうにお手入れをすればよいでしょう?
エアダスターやドライヤーでホコリを飛ばす

細かい葉っぱのものや、奥の方までお手入れが行き届かない形状のフェイクグリーンのホコリの除去には、エアダスターなどと呼ばれるスプレータイプのホコリ取りアイテムが便利です。
パソコンのキーボードなどの掃除に使ったことがある人も多いかもしれないですね。
もしくは、ドライヤーの冷風モードでホコリを吹き飛ばすという方法もあります。
ただし、あまりにも繊細なつくりのフェイクグリーンの場合、葉や枝が取れてしまわないか気をつけてくださいね。
ひどいホコリで汚れたフェイクグリーンや造花のお手入れ方法

ホコリを払ったり乾拭きをするなどで汚れを落とせない場合は、水拭きや丸洗いなどによるお手入れもやむを得ません。
本来、プラスチック製のフェイクグリーンには水濡れを避けたほうがよいものが多いため、丸洗いは正直おすすめできません。
水拭きをする場合についても、かなり注意が必要です。
丸洗いしても大丈夫なのは、基本的に水に濡れても大丈夫なビニール製のフェイクグリーン。
この場合は気にせず洗ってもらえるので、手っ取り早くキレイにできます。
フェイクグリーンの洗い方について
基本的に、汚れてしまったフェイクグリーンのお手入れには洗剤は不要で、水のみでキレイにできます。
トイレなどに置いているフェイクグリーンなど衛生面で気になる場合は、除菌効果を持つクエン酸がおすすめ。
水に少量のクエン酸を混ぜたクエン酸水で洗うと、ホコリだけでなく気になるニオイや雑菌も一緒に落とすことができますよ。
< クエン酸水の分量の割合 >
- 水200ml:クエン酸小さじ1杯
< 水洗いの方法と手順 >
ここでご紹介しているのは、水で洗えるタイプのフェイクグリーンの場合(主にビニール製のもの)のお手入れ手順です。
特に難しい手順は必要ないのですが、一応ご紹介しておきます。

1.フェイクグリーンが入るサイズのバケツあるいは洗面器などにフェイクグリーンを入れ、ひたひたになるまで水を入れます。
(ニオイや菌が気になる場合は、クエン酸水をお使いください)

2.端の部分を持って、フェイクグリーンを逆さのまま揺らすようにすると、奥の方に入り込んだホコリも出てきます。
クエン酸水を使用した場合は成分が残らないように、水に入れ替えてもう一度すすぎ洗いをします。

タオルなどの上に寝かせて、乾くまで置いておきます。
日光に当てず、風通しのよい場所に置いて乾かしましょう。
洗えないものの一例
- フェイクグリーンの中に針金の芯が入っているもの(サビや腐食を防ぐため、水濡れは厳禁です)。
- 水に溶けやすい接着剤や塗料が使用されているもの。
- 表面に特殊な加工が施されているもの。
購入時のパッケージやラベル等の注意事項がある場合はその内容にそってお手入れをしてくださいね。
丸洗い出来ないタイプの場合や汚れがひどい場合のお手入れ
丸洗い出来ないタイプのフェイクグリーンや汚れがひどく落としにくい場合は、水で濡らして固く絞った布などで優しく拭き取りをしましょう。

使用する布は何でも構いませんが、細かい部分までしっかりと拭くためには、タオルなど厚手のものよりウェットティッシュのように薄いものがおすすめ。
けば立ったような表面加工がされたフェイクグリーンにも生地が引っ掛かることなく使えます。
色落ちしやすい塗料に注意
ただし、葉の表面などに色落ちしやすい塗料などが塗られている場合は注意が必要です。
たとえばウェットティッシュの場合、アルコールが入っているものがあるかと思います。
フェイクグリーンの素材自体は基本的にアルコール耐性のあるポリエチレンが使われているので、消毒や汚れ落としの目的でそういったシートを選ぶのも問題はありません。

上の写真は、キッチンカウンターに置いていたせいで、油のまじったホコリがこびりついて取れなくなっていたフェイクグリーンです。
乾拭きでは効果がなかったのですが、アルコール入りのウェットティッシュで、やさしくこするときれいになりました。
ただし、葉に着色料として添加剤が使われている場合は、アルコールによってその成分が溶けだす場合があります。
お手入れの注意書きがあれば、それに従うように気をつけてくださいね。
使えるかどうか分からない場合には、先に目立たない部分で色落ちや変色が無いか試してみてからにしましょう。
フェイクグリーンのホコリ予防って出来るの?
お手入れは月一くらいでいいとは言っても、たくさんフェイクグリーンを置いている場合など、やっぱりホコリを払う作業は大変なものです。
出来れば、なるべくホコリや汚れがつきにくいように予防したいですよね。
フェイクグリーンにホコリがつく理由と対処方法
そもそも、フェイクグリーンには何故ホコリがつきやすいのでしょう?
実は、フェイクグリーンの主な素材であるポリエチレン(PE)などのプラスチックは、静電気を帯びやすいという性質をもっています。
静電気が帯電している状態のものは、空気中に浮かぶホコリや塵を寄せ付けてしまいます。
そのため、フェイクグリーンのホコリを防ぐ場合は「ホコリ防止スプレー」「静電気防止スプレー」などが効果的。
買った直後やお掃除後などキレイな状態のときにスプレーしておくと、ホコリが付きにくくなりますよ。
触媒加工の施されたフェイクグリーンもおすすめ

お手入れが面倒だと思われる方は、葉の表面に汚れがつきにくいようにCT触媒や光触媒などの触媒加工が施されたものを選ぶのも一つの手かもしれません。
写真のオリーブのフェイクグリーンには光触媒が施されており、葉っぱがツヤツヤとしています。
ホコリがつきにくいのはもちろん、こういった特殊加工がされていると、お手入れのときもすぐにキレイになります。
既にお持ちのフェイクグリーンに光触媒の効果をつけたい場合は、「光触媒スプレー」なども市販されています。
周りの空気をキレイにするなど、ホコリ対策以外の効果もあるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
フェイクグリーンをキレイに保つために

気に入ったフェイクグリーンは、なるべくキレイな状態で長持ちさせたいですよね。
さいごに、フェイクグリーンをキレイに保つために気をつけたいポイントを2つお伝えします。
【1】紫外線による劣化を避ける
プラスチック製やビニール製のフェイクグリーンは、紫外線により劣化するという性質があります。
特に劣化として目立つ症状は、色落ち。
最初はキレイだった緑色の葉っぱがいつの間にか色あせてしまいます。
UVカットのコーティングがされたフェイクグリーンや光触媒の特殊加工がされたもの以外は、なるべく室内や日陰に置くように気をつけてください。
どうしても日が当たってしまう場合は、時々お手入れのタイミングなどのついでに向きを変えてあげると長持ちしますよ。
【2】正しくメンテナンスする
プラスチックという素材である以上は経年による劣化もあり、枝や葉の付け根などがもろくなってしまいます。
取れた葉っぱや折れた枝などは、接着剤でつけて補修をしたいと思われる方も多いと思います。
フェイクグリーンによく用いられるポリエチレン(PE)は接着が難しい部類の素材です。
プラスチック用の接着剤として売られているものでも「ポリエチレン(PE)は除く」と書かれていることがあるので、よく注意書きを確認してから使ってくださいね。
まとめ

フェイクグリーンのホコリは、すぐに気づいてお手入れすると、簡単に払うことができます。
また、こまめなお手入れが難しい場合や、繊細なつくりのフェイクグリーンにはホコリ防止のグッズを使うのもおすすめ。
せっかく素敵なフェイクグリーンを部屋に置くなら、いつ見てもキレイな状態にしておきたいですね♪