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マキネッタ

アウトドアや家キャンプに!本格コーヒーが楽しめるマキネッタの使い方

おでかけ

ご家庭でもアウトドアでも使える手軽なコーヒー器具に「マキネッタ」があります。
マキネッタとは「直火式エスプレッソマシン」のこと。あっという間に、コクのある濃いコーヒーが淹れられます。

今回は、イタリアではどの家庭にもあるという直火式エスプレッソマシン(マキネッタ)のメリットや使い方、おすすめのアレンジについてご紹介します。

幼いころから「つくること」全般が好きで調理師、ハンドメイド作家に。ハウジーでは主婦の負担になりがちな毎日の料理を楽しめるよう、ちょっとしたヒントをお伝えします。また「大人の食育」に直結する料理のおもしろさをシェアしたい!北海道での菜園づくりや調理の工夫はブログとインスタグラムでも発信しています。

直火式エスプレッソマシンでコーヒーを淹れるメリット

家の中でも使えるマキネッタ

直火式エスプレッソマシン(以下マキネッタ)のメリットはいくつかあります。

道具が少なく、アウトドアに便利

コーヒーを淹れるのにドリップ式だとドリッパーにペーパー、お湯を沸かすケトル、コーヒーを受けるポットなどが必要です。
それに比べてマキネッタはこれ一台で済むのです。できるだけ荷物を減らしたいアウトドアレジャーの時にも便利!

すぐに飲める

マキネッタで淹れるコーヒーは、お湯が沸くのと同じ時間でできあがり!
「3カップ用」の器具なら5、6分。火にかけたらあっという間に飲むことができます。

コーヒーオイルを逃がさない

コーヒー豆には油分が含まれており、それがコクのある味わいのポイントでもあるのですが、ペーパードリップだとその油分がペーパーに吸われてしまいます。
その点、マキネッタでは抽出されたコーヒーオイルをそのまま味わうことができます。

濃くすっきりした味わい

マキネッタでできるのは濃く苦みのある「エスプレッソ」ですので、ミルクで割っても味がしっかり。
だからアレンジコーヒーに向いています。
これは蒸気の圧力でコーヒーの美味しい部分だけを取り出す「エスプレッソマシン」ならでは。

マキネッタで淹れたコーヒー

マキネッタで作れるコーヒーは「モカ・コーヒー」
正確にはマキネッタで淹れることができるのは「エスプレッソ」ではなく「モカ」です。
本来のエスプレッソは9気圧ほどの高い圧力で淹れるものですが、マキネッタでは2気圧ほどなので、正確に言うと「エスプレッソ」ではないのです。
モカはドリップコーヒーの何倍も濃いですが、エスプレッソよりも飲みやすいので家庭向きと言えるかもしれませんね。

淹れられる量に注意!マキネッタのデメリット

デメリットとして気をつけたいのは、一度に淹れられる量が少ないという点です。
マキネッタでできるコーヒーの量は、約50㏄ほどしか入らない小さなデミタスカップが基準になっています。
「3カップ用」のマキネッタだと150㏄から160㏄のコーヒーしかできません。
これはデメリットと感じる人もいるかもしれませんね。

もっとたくさん飲みたいという場合は最大330㏄の「6カップ用」や最大500㏄淹れられる「9カップ用」の器具を選ぶと良いでしょう。

マキネッタでコーヒーを淹れてみよう

それでは実際にマキネッタでコーヒーを淹れてみましょう。

マキネッタを外で使う

必要なものはこちら。

  • マキネッタ
  • ガスコンロ
  • 風よけパネル(屋外の場合)
  • コーヒー粉(中細挽き~細挽き)(1カップ分あたり約5gの粉が必要)
  • マグカップ

【コーヒーの細かさに注意】
「エスプレッソ用」の粉というと「極細挽き」なのですが、マキネッタ用にはもう少し粗い「細挽き」や「中細」のものを用意します。細かすぎると詰まってしまう恐れがあります。

マキネッタの構造と淹れ方の手順

マキネッタ

マキネッタは胴体部分がねじ式になっていて、3つの部分に分かれます。
上部ポット、じょうごのような形をしたバスケット、そして下部ポットです。

1.下部ポットに水を入れる
このとき、内側に見えている金具部分を超えないように入れてください。
この金具は万が一の場合に圧力を逃がすための安全装置になっています。

マキネッタの中

2.バスケットを下部ポットにはめてから、粉を入れる
粉の量は1カップあたり約5gほどで、最大量入れるならバスケットの縁ギリギリまで入れればOK。
ただし粉をぎゅっと押し付けないようにしてください。
そっとならすだけにします。

コーヒー

3.上部ポットをセットし、火にかける
火の大きさはマキネッタの底からはみ出ないくらいの弱火にします。

マキネッタの使い方

マキネッタは小型のため、コンロの大きさによってはうまく乗らないことがあります。
それでコンロの五徳の上にさらにこのようなフレームや網などをのせてから置くと、ぐらつかず安心です。

マキネッタコーヒーに使うもの

4.お湯が沸くのを待つ
お湯が沸くと次第にシューっと音がしてきます。
そっとのぞいてみると、中央の穴からコーヒーが吹き出しているのが見えます。
熱いコーヒーが跳ねることがあるので、注意してくださいね。

マキネッタの使い方

5.抽出する
蓋を閉めて抽出を続け、音が小さくなったら抽出終わりの合図です。
空焚きにならないようすぐに火を止めてください。
中ではたっぷりコーヒーが抽出されています。

マキネッタで淹れたコーヒー

モカ・コーヒーの美味しいアレンジ方法

カフェモカ

先ほどの手順で、3カップ用のマキネッタを使い、約150ccのコーヒーができました。

写真のマグカップは330㏄入るものなので、カップに半分くらいです。
このように大きめのマグカップだと、同量のホットミルクを足してカフェオレにするゆとりがあります。
また、同量の熱いお湯で割り、程よい濃さのブラックコーヒーとして飲むことも可能。

そしてキャンプや登山などで牛乳の携帯が難しいなら、チューブ入りの練乳を加えるのがおすすめ! 甘くミルキーなコーヒーは疲れているときにぴったりです。
時間があればミルクフォーマーで泡立てたミルクをのせて、カプチーノにするとスペシャル感がでますね。

いろいろなアレンジを楽しめるのは、濃い風味のモカならでは。

マキネッタのお手入れの方法

マキネッタ使用後

続けて使うときは、バスケットをつまんで取り出し中の粉を捨てます(やけどに注意・爪楊枝など細いものでひっかけると外しやすいです)。
そして紙で軽く拭けば、すぐに次の粉をセットできます。

マキネッタを洗う

使用後のお手入れは水洗いが原則です。
マキネッタの一般的な素材はアルミですが、コーヒーオイルでアルミが徐々にコーティングされていき、それが深いうまみのもとになると言われているんです。

我が家のやり方では、内側はお湯を使い、細かい部分で気になるところはブラシを使ってさっと洗います。
表面は他の汚れもつくことがありますから薄めの中性洗剤で洗っています。

※ステンレス製のマキネッタの場合は、洗剤洗いができます。

使ったマキネッタを洗って乾かす

洗った後は、すべてのパーツを良く乾かしましょう。
上部ポットの下側についているフィルターやパッキンも外して洗い、乾かします。
長く使うとパッキンは劣化してきますので、必要に応じて交換しましょう。

さいごに

今回はマキネッタで淹れる「モカ・コーヒー」をご紹介しました。
マキネッタは家庭でエスプレッソのような濃いコーヒーが淹れられる便利な器具です。

短時間でできるので、忙しい朝にもぴったり。
アウトドアレジャーのお供にもいかがでしょうか。

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