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加湿器

どこに置く?寝室やリビング等でのベストな加湿器の置き場所とおすすめのタイプ

家事のコツ

乾燥した部屋の空気を潤してくれる加湿器
冬になると暖房とセットで使う人も多いと思います。

そんな加湿器ですが、どのようなところに置くのかをしっかり考えることで、より効果的に加湿することができます。

そこで今回は、加湿器の置き場所について紹介します。
間取りや家具のレイアウトもふまえながら、ベストな加湿器の置き場所を見つけましょう。

大学で建築・インテリアについて学んだのち、大手家具販売店に就職。現在はインテリア・ライフスタイル専門のママライターとして活動中。念願のマイホームを手に入れ、北欧インテリア×グリーンのある暮らしを楽しんでいます。

まずは知っておきたい【加湿器の種類4タイプ】

加湿器の種類は大きく分けて、次の4タイプがあります。

加湿器の種類

  • 超音波式加湿器
  • スチーム式加湿器
  • 気化式加湿器
  • ハイブリッド式

れらのタイプにはそれぞれにメリットデメリットがあり、それは加湿器の置き場所を考える時にも参考になるポイントです。
まずは、お手持ちの加湿器がどのタイプになるのか、チェックしておきましょう。

超音波式加湿器

超音波式加湿器

超音波式の加湿器は、超音波で振動させた水を細かな粒子にして空気中に噴霧ふんむするタイプ。
イメージとしては、霧吹きでミストを撒まく感じです。

加湿できる範囲は本体周辺とあまり広くありませんが、稼働音が静かというメリットもあります。
また、デザイン性が高いものが多いので、インテリアにもなじみやすいです。

水道水をそのまま撒くので周辺のものに白いカルキ汚れが付着することがあり、手入れを怠ると雑菌がそのまま吹き出される可能性があります。

スチーム式加湿器

スチーム式加湿器

スチーム式はヒーターで水を沸騰させ、その蒸気を吹き出すタイプの加湿器。
やかんでお湯を沸かして加湿するのと同じです。

沸騰させるため清潔で、温かい加湿ができます。また、加湿量が多いのもメリットです。

吹き出し口が高温になるので、子どもやペットがいるお家では特に置き場所に気を付けなければなりません。
また、お湯が沸く時のポコポコ音が気になったり、電気代が高くついたりするデメリットもあります。

気化式加湿器

気化式は水を含んだフィルターに風を当てて加湿するタイプ。
濡れた洗濯物に扇風機の強風を当てるイメージです。

ヒーターがないので消費電力が少ないのがメリット。

しかし運転音が大きく、冷たい風となって吹き出すので冬は寒く感じるかもしれません。

ハイブリッド式

ハイブリッド式は2つの加湿器タイプを組み合わせたもの。主に2タイプあるのでそれぞれの特徴を紹介します。

加熱超音波式

加熱超音波式加湿器

ヒーターで加熱した水を超音波で噴霧するのが加熱超音波式。

超音波式と同じく稼働音が静かで、水を加熱するので衛生的です。

しかし温かい蒸気を撒くため、結露しやすいのが難点。

温風気化式

温風気化式は濡れたフィルターに温風を当てて加湿するタイプ。
洗濯物をドライヤーで乾かすようなイメージです。

加湿するスピードが早く、広範囲に加湿できるのは長所ですね。

気化式ですが吹き出す風は冷たくなりません。ただし稼働音が大きく、本体価格が高めなのが難点です。

加湿器の効果的な置き場所

加湿器の置き場所を決めるには、いくつかのポイントがありますので、チェックしておきましょう。
どんなところが加湿器を置くのに適しているのか解説していきます。

【1】エアコンの風が加湿機本体に直接当たらないところ

エアコン


加湿器には温度センサーが備わったタイプもありますよね。
加湿器のセンサーは周囲の温度で加湿の強弱を調整するようになっているため、エアコンの温風が本体に直接当たるとセンサーが誤作動して、適切に加湿できない可能性があります。

そのため、エアコンの風が加湿器本体に直接当たらない場所に置くことが大切です。

【2】加湿した空気がエアコンの風にのるところ

加湿器とエアコン


加湿した空気を部屋中にまんべんなく行きわたらせるために、エアコンの風を活用しましょう。
加湿器から出た蒸気がエアコンから出る風にのるようにするのがポイント。

エアコンの風向を床に向けている場合は加湿器本体に直接風が当たらないように注意しつつ、上昇する蒸気とエアコンの風がぶつかるように調整しましょう。

【3】パソコンやテレビなどの家電から距離を取ったところ

加湿器とパソコン


電化製品に水分は大敵なので、特にテレビやパソコンといった精密機器からは距離を取って加湿器を置くようにしましょう。

特にスチーム式と超音波式の加湿器は、水蒸気の粒子が大きいため家電製品の結露につながりやすいです。
最低でも1m以上は離れる位置に加湿器を置きましょう。

【4】壁・窓から離れたところ

加湿器


壁際に加湿器を置くと、壁が結露してしまう可能性があります。
結露がひどくなると、壁紙が剥がれたりカビが発生したりする場合もあるので、加湿器の蒸気が直接壁に当たらない位置に置きましょう。

また、窓は外気の影響を受けやすく、室温よりも温度が下がりやすい場所。
窓際に加湿器を置いてしまうと、温度センサー付きのものは室温の判定を誤る可能性があります。
加湿器は、窓からもなるべく離して設置しましょう。

窓ガラスの結露がひどくなる場合も
窓ガラスはもともと結露しやすく、加湿器によって窓ガラス付近の湿度が高まるとさらに結露がひどくなる場合もあります。

【5】直接床に置かず台などの上に

冷たい空気は低い位置に溜まりやすいです。
温度センサー付き加湿器を床に置くと、周囲が低温なのでの湿度を高く判定してしまう場合があり、室内へ十分な加湿ができない可能性があります。

また、温度センサーのない加湿器でも、床置きは注意が必要。
蒸気が低温の床付近に吹き出されると水分が冷えて固まり、結露になってしまいます。
床材の傷みにつながるほか、部屋全体がなかなか快適な湿度に近づけません。

椅子の上に置いた加湿器



そのため、効果的に加湿するには加湿器をテーブルやスツールといった台の上に置き、床からは70~100㎝くらいの高さになるようにしましょう。
高さがあることで床付近の低温の影響を受けず、加湿した空気が部屋全体に広がりやすくなります。
もともと高さのあるタワー型加湿器なら、台を使わずそのままでも大丈夫です。

温度が低いと湿度が上がる理由

空気中に含むことのできる水分の量は、気温によって変化します。
空気は温度が高いほどたくさんの水分を含むことができ、反対に低いと少ない量の水分しか含めません。

そのため、同じ水分の量でも冷たい空気中の方が湿度が高くなります。
また、水分を含んだ空気が暖かいところから冷たいところへ移動すると、空気中に含み切れなくなった水分が結露になってしまいます。

加湿器を置くベストな場所は部屋の真ん中

これまでにご紹介したポイントをふまえると、加湿器のベストな置き場所は部屋の真ん中だといえます。
真ん中に置けば、部屋全体に加湿した空気が行きわたりやすくなり、壁や窓の結露も少なくなります。

部屋の真ん中というのはコンセントの位置問題もあり、なかなか現実的ではないかもしれませんが、比較的取り入れやすい場所として2か所ご紹介します。

キッチンカウンターの上

キッチンカウンターに置いた加湿器


キッチンとリビングダイニングがつながった空間なら、キッチンカウンターの隅に加湿器を置けば、部屋全体に加湿した空気が広がりやすいのではないでしょうか?
高さがあるので、床の温度の影響も受けにくく結露の心配も少ないですね。

ソファのサイドに


リビングとダイニングを仕切るようにソファを置いている場合は、ソファ横に加湿器を置くと部屋の真ん中あたりに位置するかもしれません。

この時は台を使うのがおすすめ。サイドテーブルがなければスツールやワゴンなどを活用するのもいいですよ。
高さを出して、ソファに直接蒸気がかからないようにしましょう。

部屋の真ん中に置けない場合は空気の流れを意識して

間取りや家具のレイアウト次第では部屋の真ん中に置くのは難しいことも多いと思います。
そんな時は空気の流れを意識して置きましょう。

エアコンの風の通り道を活用し、窓や壁、家電などとの距離を考えながらベストな位置を探してください。

加湿器を置いてはいけない場所

加湿器を置くのにふさわしくない場所もあわせてチェックしておきましょう。
せっかく加湿した空気が逃げないように、また、湿気によって周囲のものがダメージを受けないようにすることが大切です。

部屋の出入口付近となるところ

ドアのそばの加湿器


ドア付近など部屋の出入口近くに加湿器を置くと、ドアを開閉するたびに加湿した空気が室外へ逃げてしまいます。
特に出入りの多い場所なら、なかなか部屋の湿度が安定しません。

そのため、部屋の出入口付近には加湿器を置かないように気をつけましょう。

換気扇や通気口の近く

椅子の上に置いた加湿器


換気扇もまた加湿した空気を屋外へ逃がしてしまいます。
最近では24時間換気を取り入れているお家も多いので注意が必要。

キッチンのコンロ上のような大きな換気扇だけでなく、壁に設置された通気口や天井埋め込み型の換気扇がないかをチェックして置き場所を考えましょう。

紙や木製素材が近いところ

本棚の横の加湿器


紙類に湿気は大敵ですよね。本や雑誌、書類といった紙類が近くにあるところに加湿器を置くのは避けましょう。
シワシワになってしまったり、カビの発生原因になったりする可能性があります。

また、木製家具の近くも注意。吹き出した蒸気が家具に当たると、変色や変形、カビの恐れがあります。
特に書棚などは本も多いので要注意。なるべく離しておきましょう。

寝室とリビングでの置き方とおすすめ加湿器タイプ

これまでに加湿器を置くのに向いている場所、避けた方がいい場所をご紹介しました。
ここからは、実際に寝室やリビングに加湿器を置く場合は、どこがいいのか紹介していきます。

また、置く場所にあわせた加湿器タイプもご紹介。
それぞれの場所に適した加湿器を選べば、より快適に過ごせるはずです。

寝室に加湿器を置く時は

寝室で加湿器を使うときは、蒸気が出る向きや稼働音に注意が必要です。
快適な湿度に保つポイントをチェックしてくださいね。

【置き場所】顔に蒸気が当たらない位置に置く

寝室で加湿器を使う場合は、枕元近くで蒸気が顔に当たらない位置がおすすめ。
顔より高い場所にある方が効率よく加湿できるので、小さい加湿器の場合はサイドテーブルやスツールなどの台に置きましょう。

また、部屋の真ん中やエアコンの風にのる位置であれば、部屋中に加湿した空気が行きわたりやすいです。
窓や壁、木製家具からもなるべく離すことを忘れずに。

【おすすめの加湿器タイプ】寝室には稼働音の小さいものを選んで

ベッドのそばの加湿器


就寝時に使う加湿器は稼働音の小さいものが向いています。
4タイプある加湿器の中でも特に静音性に優れているのが超音波タイプ

また、超音波式にヒーターを加えた加熱超音波式のハイブリッド加湿器も音が小さいのでおすすめです。

【使い方アドバイス】就寝時に加湿器を使うなら暖房器具との併用を

就寝時に加湿器を使う場合は、エアコンなどの暖房器具と併用するようにしましょう。
暖房をつけずに加湿器を使用すると、室温は下がっていくのに湿度だけが上がるため、結露しやすくなります。

湿度が上がりすぎるとカビなどの原因にもなるので注意しましょう。
暖房をつけないのであればそこまで湿度は下がらないので、加湿器はつけない方がベターです。

広いリビングダイニングに加湿器を置く時は

広い場所で加湿器を使うときは、加湿量が部屋の広さに合っているかチェックしましょう。
蒸気を部屋全体に広げる工夫も参考にしてくださいね。

【置き場所】部屋の真ん中に置くかサーキュレーターや扇風機を使って

リビングダイニングの広い空間に加湿した空気を広げるには、やはり部屋の真ん中に置くのがベスト。
しかし、間取りや家具の配置上難しい場合は、サーキュレーター扇風機を活用しましょう。

加湿器とサーキュレーター


サーキュレーターの横に加湿器を置けば、蒸気が風にのって広がります。
この時、サーキュレーターや扇風機は加湿器の吹き出し口よりも低い位置になるように置いてください。

風向きを上にして、天井に向かって加湿した空気が広がるようにすれば部屋中に行きわたります。
エアコンもサーキュレーターを併用することで暖房効率が上がるので一石二鳥ですよ。

【おすすめの加湿器タイプ】部屋の広さに適した加湿量のものを選んで

リビングダイニングで使うなら、広さにあった加湿量のものを選ぶようにしましょう。
例えば20畳の部屋なら加湿量が700ml/h程度のものが適しています。

また、吹き抜けのある場合やエアコンで乾燥しやすい場合は、部屋の広さに対して加湿量がワンランク上の機種を選んでおくと安心。
小さい加湿器をフルパワーで稼働させるよりも、大きい加湿器を使う方が意外と電気代も抑えられますよ。

温風気化式のハイブリッド加湿器なら、素早く広範囲を加湿できるので広いリビングダイニングにも使いやすいです。

【使い方アドバイス】温湿度計を使って湿度をチェック

広い空間であるリビングダイニングでは、温湿度計を併用するのがおすすめ。
しっかりと部屋全体が加湿されているか確認するために、加湿器とは離れた場所に置いておきましょう。

加湿量が足りていない、加湿器周辺しか加湿されていないなどの状態を防ぐために温度と湿度をチェックするといいですね。

まとめ

いかがでしたか?今回は加湿器の置き場所について紹介しました。
部屋中を効率よく加湿するためには、エアコンやサーキュレーターなどの風を活用するのがポイント。

窓際や壁沿いは結露しやすいのでなるべく離し、家電や紙の近くに置かないのも大切です。
加湿器タイプによって異なる特徴もチェックしながら、効果的に加湿できる場所を見つけてくださいね。

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