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加湿器のベストな置き場所とは? リビング・寝室などお部屋別にご紹介

加湿器のベストな置き場所とは? リビング・寝室などお部屋別にご紹介

家事のコツ

乾燥した部屋の空気を潤してくれる「加湿器」。冬になると暖房とセットで使う人も多いはず。そんな加湿器ですが、部屋のどこに置くかでその効果が変わってくることが判明しています。

そこで今回は、インテリアライターが加湿器のベストな置き場所について解説していきます。

大学で建築・インテリアについて学んだのち、大手家具販売店に就職。現在はインテリア・ライフスタイル専門のママライターとして活動中。念願のマイホームを手に入れ、北欧インテリア×グリーンのある暮らしを楽しんでいます。

加湿器の置き場所を決めるときのポイント

加湿器を置く場所を決めるときに、チェックしたいポイントがいくつかあります。そのポイントを意識すれば、加湿器からでる蒸気をまんべんなく部屋にいきわたらせることができます。

逆にそうでないと加湿の効果が期待できなくなるので注意しましょう。どんなところが加湿器を置くのに適しているのか、くわしく解説していきます。

【1】加湿機本体にエアコンの風が直接当たらない場所

加湿器は本体にエアコンの風が直接当たらない場所に置く


加湿器のセンサーは周囲の温度で加湿の強弱を調整するようになっているため、エアコンの温風が本体に直接当たるとセンサーが誤作動して、適切に加湿できない可能性があります。そのため、エアコンの風が加湿器本体に直接当たらない場所に置くことが大切です。

また暖房器具の近くもNG。加湿器の内部の温度があがり、タンクなどが膨張してしまう原因にも。加湿器本体が温まるような場所は避けましょう。

【2】加湿された空気がエアコンの風にのる場所

加湿器は加湿された空気がエアコンの風にのる場所に置く

加湿された空気を部屋中にまんべんなく行きわたらせるために、エアコンの風を活用しましょう。加湿器からでる空気は上向きに吹き出すことがほとんどなので、エアコンの風の通り道を計算しつつ置くようにしましょう。

エアコンの風を床に向けている場合は、加湿器本体に直接風が当たらないように注意しつつ、上昇する蒸気とエアコンの風がぶつかるように調整しましょう。

【3】窓から離れた場所

加湿器は窓から離れた場所に置く

窓は外気の影響を受けやすい場所です。その窓際に加湿器を置いてしまうと、加湿器の温度センサーが判定を誤る可能性も。加湿器は、温度変化の影響を受けない場所に置くようにしましょう。

また、室内より温度が低い窓際は、もともと結露が発生しやすい場所ですが、そこに加湿器を置くのが厳禁。ますます結露が発生して、カーテンや床にカビが発生する原因にも。

また、加湿器の吸気口や吹き出し口がカーテンでふさがれると、加湿器が誤作動したり故障してしまうこともあります。

さらには、加湿器に直射日光が当たり続けると、タンク内の温度があがり空気が膨張して故障の原因になってしまうこともあります。さらに変形や変質、日焼けの原因にもなります。

加湿器は、窓からなるべく離して設置するようにしましょう。

【4】壁から離れた場所

窓と同じく壁近くに置くのもNG。加湿器から発生する水蒸気が壁に当たると壁に水分が溜まりシミの原因に。さらに壁内部で結露し、壁紙がはがれたりカビが発生したりする場合もあります。

加湿された空気が、壁に直接当たらない位置に置くようにしましょう。

【5】家電から離れた場所

加湿器は家電から離れた場所に置く

パソコンやテレビといった電化製品に湿気は大敵です。特にスチーム式と超音波式の加湿器は、水蒸気の粒子が大きいため家電製品の結露につながりやすいので注意が必要です。

また、テレビやラジオの近くに置くと、電波に干渉して映像の乱れや雑音の原因になることも。これらの家電からは、最低でも1m以上は離して加湿器を設置するようにしましょう。

【6】直接床に置かず、台などの上

冷たい空気は低い位置に溜まりやすい性質があります。また、空気は温度が高いほどたくさんの水分を含むことができ、反対に温度が低いと少ない量の水分しか含むことができません。

このような空気の性質を考えると、床付近は低温で、湿度が室内とは異なっています。そのため、加湿器のセンサーが室内の湿度を正確に判定できません。

また、センサーのない加湿器でも、床に置くのは避ける方がベター。床付近は温度が低い上に、床材が古くなっていると外気温の影響を受けて冷たくなっていることも。加湿器によって水分を含んだ暖かい空気と冷たい空気が床付近でぶつかると、結露が発生します。結露がひどくなると床材を痛める原因になるため、床上に直接置かないようにしましょう。

加湿器は台の上におく

おすすめは、加湿器をテーブルやスツールといった台の上に置くことです。床から70~100㎝くらいの高さになるのが理想的です。こうすれば、床付近の低温の影響を受けず、加湿した空気が部屋全体に広がりやすくなります。

ただし、もともと高さのあるタワー型加湿器なら、台を使わずそのままでも大丈夫です。

【7】出入り口付近から離れた場所

加湿器は出入り口付近から離れた場所に置く

出入り口付近は、温度変化が激しい場所。このため加湿器のセンサーが正常に室内の湿度を測ることができません。

また室内の温かい空気と、外の冷たい空気がぶつかる場所でもあり、結露が発生しやすい場所ともいえます。加湿器は温度変化がない場所に置くようにしましょう。

【8】換気扇や通気口から離れた場所

加湿器は換気扇や通気口から離れた場所に置く

換気扇ちかくも温度変化が激しい場所。またせっかく加湿した空気を屋外へ逃がしてしまいます。最近では24時間換気を取り入れているお家も多いので注意が必要。

キッチンのコンロ上のような大きな換気扇だけでなく、壁に設置された通気口や天井埋め込み型の換気扇がないかをチェックして置き場所を考えましょう。

リビングの加湿器のベストな置き場所は?

家具や家電などいろんなものがあるリビング。これまでにご紹介したポイントを踏まえると、部屋の真ん中がベストポジション。とはいえ、部屋の中央にコンセントがあるとつまずいたりして危険。ではどこに置けばよいのでしょうか?

リビングの加湿器の置き場所「ソファサイドで、高さのあるところ」

【置き場所】ソファサイドで、高さのある場所

リビングとダイニングを仕切るようにソファを置いている場合は、ソファ横に加湿器を置くと部屋の真ん中あたりに位置することが多いのではないでしょうか。コンセントが届かず、延長コードを使っている場合もソファの下に通せば危なくありません。

加湿器を置くのが、部屋の真ん中が理想だといってもポツンと置いてあるのは危険です。ソファサイドなら、そういった心配も軽減できるのでおすすめです。

【おすすめの加湿器のタイプ】加湿量と加湿スピードを重視して選んで

加湿量の多い「スチーム式加湿器」加湿するスピードが早い「温風気化式のハイブリッド加湿器」がベストチョイスです。

<p>こちらのアイテムは、「BRUNO/ブルーノ」の温風気化式のハイブリッド加湿器です。ヒーター内で約80~85度に加熱されたミストが吹き出すので、雑菌の繁殖を抑える効果も。薪ストーブのような見た目でリビングにしっくり馴染みます。</p>

「BRUNO/ブルーノ」CALM MIST

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こちらのアイテムは、「BRUNO/ブルーノ」の温風気化式のハイブリッド加湿器です。ヒーター内で約80~85度に加熱されたミストが吹き出すので、雑菌の繁殖を抑える効果も。薪ストーブのような見た目でリビングにしっくり馴染みます。

【使い方アドバイス】ソファに直接当たらないように台の上に置く

注意したいのは、ソファに直接、加湿器の空気がかからないようにすること。水分がソファの中にたまってしまうとダニやカビが発生する原因になってしまうので注意が必要です。

写真のように台を使ってその上に加湿器を置くのがおすすめ。サイドテーブルがなければスツールやワゴンなどを活用するのもいいですよ。

寝室のベストな加湿器の置き場所は?

朝起きたときに、喉がカラカラになることもある冬場。そのため、寝室に加湿器を置いている人も多いのではないでしょうか。ただ、寝室は加湿器を置くのに注意点もたくさんあるので、チェックしましょう。

【置き場所】顔に蒸気があたらないベッドサイド

寝室で加湿器を使う場合も、部屋の中心が理想です。顔より高い場所にある方が効率よく加湿できるので、小さい加湿器の場合はサイドテーブルやスツールなどの台に置きましょう。

また、部屋の真ん中やエアコンの風にのる位置であれば、加湿した空気が行きわたりやすいくベスト。窓や壁、木製家具から離すことを忘れずに。

【おすすめの加湿器タイプ】稼働音の小さいものを選んで

就寝時に使う加湿器は稼働音の小さいものが向いています。いくつかタイプのある加湿器の中でも特に静音性に優れているのが超音波タイプ

<p>こちらのアイテムは、モーター音がなく静かでミストが熱くならないタイプ。スリープモードが付いているので、就寝時にもぴったりです。</p>

WOOD MOOD

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こちらのアイテムは、モーター音がなく静かでミストが熱くならないタイプ。スリープモードが付いているので、就寝時にもぴったりです。

また、超音波式にヒーターを加えた加熱超音波式のハイブリッド加湿器も音が小さいのでおすすめです。

【使い方アドバイス】就寝時は使わない。もし加湿器を使うなら暖房器具と併用を

就寝時に加湿器を使う場合は、エアコンなどの暖房器具と併用するようにしましょう。暖房をつけずに加湿器を使用すると、室温は下がっていくのに湿度だけが上がるため、結露しやすくなります。

暖房をつけないのであれば、加湿器はつけない方がベターです。また「肌によいから」といってつけっぱなしにしても効果は期待できません。そもそも、加湿器と肌の保湿を目的にした美容家電とでは蒸気の粒子の大きさが異なります。加湿器の水分が肌を潤おすことはないと考えた方がよさそうです。そのため、顔に直接、蒸気が当たる場所に置くのも避ける方がよいでしょう。

また、布団に直接、加湿した空気を当てないように注意を。ダニが発生する原因なってしまいます。

8畳以上の広い部屋の場合、加湿器のベストな置き場所は?

8畳以上の広い部屋で加湿器を使うときは、加湿量が部屋の広さに合っているかチェックしましょう。
蒸気を部屋全体に広げる工夫も参考にしてくださいね。

広い部屋の加湿器の置き場所「サーキュレーターを使うか部屋の真ん中に」

【置き場所】部屋の真ん中に置くか、サーキュレーターや扇風機を使う

リビングダイニングの広い空間に加湿した空気を広げるには、部屋の真ん中に置くのがベスト。しかし、間取りや家具の配置上難しい場合は、サーキュレーター扇風機を活用しましょう。
サーキュレーターの横に加湿器を置けば、蒸気が風にのって広がります。この時、サーキュレーターや扇風機は加湿器の吹き出し口よりも低い位置になるように置いてください。

風向きを上にして、天井に向かって加湿した空気が広がるようにすれば部屋中に行きわたります。
エアコンもサーキュレーターを併用することで暖房効率が上がるので一石二鳥ですよ。

【おすすめの加湿器タイプ】部屋の広さに適した加湿量のものを選んで

リビングダイニングで使うなら、広さにあった加湿量のものを選ぶようにしましょう。例えば20畳の部屋なら加湿量が700ml/h程度のものが適しています。

また、吹き抜けのある場合やエアコンで乾燥しやすい場合は、部屋の広さに対して加湿量がワンランク上の機種を選んでおくと安心。小さい加湿器をフルパワーで稼働させるよりも、大きい加湿器を使う方が意外と電気代も抑えられますよ。

温風気化式のハイブリッド加湿器なら、素早く広範囲を加湿できるので広いリビングダイニングにも使いやすくおすすめです。

【使い方アドバイス】温湿度計を使って湿度をチェックする

広い空間であるリビングダイニングでは、温湿度計を併用するのがおすすめ。しっかりと部屋全体が加湿されているか確認するために、加湿器とは離れた場所に置いておきましょう。

加湿量が足りていない、加湿器周辺しか加湿されていないなどの状態を防ぐために温度と湿度をチェックするといいですね。

子供部屋のベストな加湿器の置き場所は?

風邪やインフルエンザの予防のために子供部屋にも加湿器をおいているという人もいるはず。お部屋が狭いことも多いので、置ける場所も限られていますよね。

<p> 「BRUNO/ブルーノ」CUBE MIST</p>

「BRUNO/ブルーノ」CUBE MIST

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【置き場所】子供がつまずく場所に置かない

子供が小学生の場合、つまづいたりする可能性があるので、タワー型を床上に置くのは避けましょう。お部屋の隅に置いておいても倒す恐れもあります。また子供の性格によっては部屋が散らかっていることも。部屋が狭くて置く場所が限られるため、勉強机やランドセルラックの上に置くのがよいでしょう。

【おすすめの加湿器】ポータブル加湿器か気化式を

子供部屋は物も多い場所。そのため、ポータブルタイプの小さい加湿器がおすすめ。電源を使わない気化式タイプは、雑貨感覚で飾れるので◎。

<p>こちらは電源がいらず、ミストが噴射しない陶器を使った気化式加湿器。かわいい見た目で、子供部屋にも馴染みます。</p>

カピバラ加湿器

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こちらは電源がいらず、ミストが噴射しない陶器を使った気化式加湿器。かわいい見た目で、子供部屋にも馴染みます。

とはいえ、ポータブルタイプは加湿パワーが劣ることは否めません。高校生以上の大きな子供の場合は、加熱超音波式もおすすめ。稼働音が静かで勉強の邪魔になりにくく、水を加熱するため衛生的。風邪が大敵の受験生にはもってこいです。

<p>こちらはスリムなカタチで場所を選ばない、加熱超音波式のハイブリッド加湿器です。タンク内の水を抗菌する銀イオンフィルターが搭載されていて、衛生的なミストがでるのもうれしいところ。</p>

「BRUNO/ブルーノ」 COLUMN MIST

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こちらはスリムなカタチで場所を選ばない、加熱超音波式のハイブリッド加湿器です。タンク内の水を抗菌する銀イオンフィルターが搭載されていて、衛生的なミストがでるのもうれしいところ。

【使い方アドバイス】子供の年齢によって最適なものをチョイス

教科書や参考書、まんがといった紙類に湿気は油断大敵です。加湿器を本棚近くに置くのは避けましょう。シワシワになったりシミになる可能性もあります。

また子供の趣味によっても使い分けが必要。コレクションケースやミニカーなど結露しやすいアイテムが飾ってあるなら、大きめの加湿器は避けた方がベターです。

ダイニングキッチンのベストな加湿器の置き場所は?

ダイニングとキッチン、リビングとキッチンがひとつの空間になっている場合のおすすめをご紹介します。

キッチンカウンターに置いた加湿器

【置き場所】キッチンカウンターやダイニングテーブルの隅

キッチンとリビングダイニングがつながった空間なら、キッチンカウンターの隅に加湿器を置けば、部屋全体に加湿した空気が広がりやすいのではないでしょうか?高さがあるので、床の温度の影響も受けにくく結露の心配も少ないのもおすすめの理由のひとつ。

ただしキッチンカウンターの上に吊戸棚の天井あって干渉するなら、結露するのでNGです。その場合、食事をしていない間はダイニングテーブルの隅に置く、棚上に置くといったことも検討してみましょう。

【おすすめの加湿器】コンパクトで移動できるものを

キッチンやダイニング周りは家電が多くなる場所です。床上ではなく棚上に置けるサイズのものを選びましょう。加湿タイプはどれでもOKですが、持ち運びしやすい設計になっているものがおすすめです。

<p>ロングパイプが付属しているので、置く場所によってミストが噴射する位置を調節できます。フタをしたまま吸水できるのも◎。キッチン・ダイニングにおすすめしたい超音波式加湿器です。</p>

「BURUNO/ブルーノ」POT MIST

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ロングパイプが付属しているので、置く場所によってミストが噴射する位置を調節できます。フタをしたまま吸水できるのも◎。キッチン・ダイニングにおすすめしたい超音波式加湿器です。

【使い方アドバイス】キッチン家電の近くには置かない

キッチン・ダイニング周りは湯を沸かしたり、調理家電が増えてしまう場所。コンセントが足りなくなる事態も考えられるので、コンパクトで動かせる加湿器を使うのがおすすめ。

また、調理家電は温度変化が激しいので、加湿器を近くに置くのは厳禁。キッチンカウンターに置けないなら「いっそ置かない」という選択肢も考えてみて。

部屋の真ん中に置けないときは、空気の流れを意識して

いかがでしたか?今回は加湿器の置き場所について紹介しました。

「部屋の真ん中が理想」といってもどうしても置けないということもあると思います。そんな時は空気の流れを意識して置きましょう。

  • エアコンの風の通り道を活用
  • 温度変化の激しい場所には置かない

を考えて、窓や壁、家電などとの距離を考えながらベストな位置を探してください。

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