キッチン道具の担当者。元司書であることから、モノを買うときは納得するまで調べ尽くす性分。ハウジーではクラスコと一緒に100を超えるキッチン道具の比較や検証を実施。本当に気に入ったキッチン道具の紹介や「困った!」を解決する記事をお届けしていきます。
「わたしらしい暮らし方」を提案するハウジーマガジン編集部員が実際にお買い物した商品と愛用のワケを紹介するシリーズ。今回は、自宅の狭いクローゼットに頭を悩ませる編集部スタッフが、思い切ってハンガーを見直すことに。すべらないハンガーで有名なMAWAハンガーを使ってみて、他のハンガーとの違いに驚いた理由とは......?
わが家のクローゼットは悩みのタネだらけ
わが家のクローゼットは、奥行きがなく衣装ケースもろくに入れられない極狭クローゼット。今までさまざまな収納アイデアを試してみても、なんだかしっくりきませんでした。憧れのすっきりとした快適クローゼットとはほど遠く、開けるたびに残念な気持ちに。
悩みのタネを改めて見直してみた
そんなわが家のクローゼット。いったい何でこんなにテンションが下がるの? と、その原因を見直してみることに。
狭いのはどうしようもないとして、特に悩みのタネになっているのは
- とにかく狭い……そこまで服が多すぎるというわけでもないのに、常にぎっちり詰まっていて取り出しにくい
- 服がずり落ちる……取り出すときにずり落ちるならまだしも、いつの間にか床に服が落ちてしまっていることも
- なんとなく乱雑に見える……色ごとに分けてみても、なぜかバラバラで統一感がない
ということ。
いらない服は手放し必要以上に買いすぎないように気を付けて、なるべく服の総量は絞ってあるはずなのに、なぜ……?
服の収納について解決策を調べてみた
クローゼットの収納アイデアに関する記事なら、ハウジーマガジンでも掲載しているので、この中にきっとヒントがあるはず。
例えば「Lesson4 捨てずに・分かりやすく・見つけやすい「クローゼット収納術」プロが教える収納教室」の中で注目したのは、「シーンによって分ける」というアイデア。
確かに私も「仕事に着ていく服」「家でくつろぐときの服」「おでかけに来ていく服」「フォーマルのように出番は少ないけど必要な服」という感じで、テイストも違えば服の種類もいろいろ。
いつでも必要に応じて着たい服をパッと取り出すためには、場所やしまい方を変えてしまうのもいいかも!
もうひとつ、記事を見て気づいたわが家のクローゼットとの大きな違いは「ハンガーが統一されている」ということ。
なにしろわが家のクローゼットときたら「クリーニングでついてきたハンガー」「ホームセンターで衝動買いしたハンガー」「いただきものの木製のハンガー」など種類が多くてバラバラ。
改めてわが家のクローゼットの悩みを見直してみると、一番の原因はハンガーにあるのかも?
ハンガー選びって意外と難しい
そういえば、かつて他の整理収納のプロの方との打ち合わせでも「クローゼットの収納は、服の総量を減らすのはもちろん、ハンガーの見直しも大切ですよ」と教わったことがありました。
最近はだいぶ劣化してるハンガーも増えてきたので、この機会にふぞろいなハンガーたちを一掃して、同じハンガーでそろえてみることに。
わが家のクローゼットの場合は「場所をとる」「すべり落ちる」という悩みを抱えているので、スリムですべり落ちないタイプのハンガーを選ぶことにしました。
いくつか手持ちのハンガーの中にもそのタイプはあったので、改めて見てみると……。
凸凹加工ですべりにくいハンガー
スリムさにはやや欠けますが、一応すべりにくい加工っぽいものがされたハンガー。
でも掛ける服の素材やデザインによっては普通にすべり落ちることも。
フック部分が回ることや軽くて丈夫なところは割と気に入っていて、部屋干しで一時的に掛ける際に使っています。
100均の溝付きノンスリップハンガー
「スリムですべらないハンガーの5本セットが100均で!?」と感動した勢いでまとめ買いした白いハンガー。溝だけでなく本体にすべりにくいコーティングがされていて、確かにすべり落ちないし、場所も取りませんでした。
……が、デザイン的に掛けた服の素材によっては型崩れしてしまい、着る前にアイロンがけの手間がかかることも。
ベルベットっぽい素材のハンガー
スリムですべりにくい。ホームセンターでまとめて購入したハンガーです。お手軽なわりに、何となく見た目は高級感があります。型崩れもしにくく、襟の形もキープしやすかったです。
服の繊維やホコリが目立ちやすく取りにくいのはちょっとストレス。また、長く使ってると劣化しやすいのか、掛け方や掛けるアイテムによってはバキッと割れてしまうことも。
こうして改めて見直してみると、スリムですべりにくいだけでなく「耐久性があって長く使える」「型崩れしない」ということも、私の中で重要ポイントとして求めていたんだなと気づきました。
収納上手が愛用している「MAWAハンガー(マワハンガー)」って?
「すべらないスリムハンガーで、丈夫で型崩れしないものってないですか?」と編集部や社内で聞いてみたところ、すすめられたのがドイツ生まれの「MAWAハンガー(マワハンガー)」。
私も名前は一応知っていて、ドイツらしい無駄のないデザインは素敵だなとは思っていました。
でも、おすすめの理由をくわしくきいてみると「長時間かけっぱなしでも服への負担が少ないですよ」とか「肩のような丸みをおびたラインなので、服が型崩れしにくいです」といったふうに、まさに私の求めていた機能が。コストは少々かかりますが、そのぶん高品質で丈夫なのは、魅力だと思います。
収納上手な方や整理収納アドバイザーの方も絶賛してるハンガーということもあり、さっそく「MAWAハンガー」を使ってみることに。
「MAWAハンガー(マワハンガー)」には、こんなに種類がある
MAWAハンガーの実物を見てみたところ、そのバリエーションの多さにびっくり。
現在20種類以上あるという中から、わが家にある服と相性のよさそうなハンガーをいくつか選んでみることにしました。
エコノミック
トップスに
肩の部分のカーブ具合が自然で、いろいろな服を型崩れから守ってくれそう。カーディガンやニットを掛けてもずり落ちないのはもちろん、スカートやパンツも掛けられるという優れものだそう。これはかなり期待大。
シルエット
シャツやブラウスに
襟元が型崩れが気になるシャツやブラウスには、襟部分の形状が特徴的なこちらのアイテムを使ってみることに。襟元の形や袖のふくらみをしっかりキープしてくれそうです。
ニューボディーフォーム
ジャケットやコートに
こちらは肩の部分に厚みのある立体構造のハンガー。ジャケットとパンツをセットで掛けられるそう。多少厚みがあっても、ハンガーを複数使うよりはすっきり使えるかも。襟元の形もしっかりキープしてくれることを期待。
コンチハンガー
ボトムスや小物に
パンツを2本掛けられるハンガーで、横側からサッと取れそうなところが使い勝手よさそう。ストールやネクタイを掛けるのにも便利かも。
ウエスト
重ためのボトムスに
なるべく折り目をつけたくないスカートやパンツ用に。一般的によく見るスカートハンガーだとクリップ部分の跡が残りやすいのですが、これならウエスト部分全体を挟んでくれるので跡がつきにくそう。
MAWAハンガー、実は色違いもあった
MAWAハンガーというとブラックのイメージがあったのですが、最近はブラック 、ホワイト、レッド 、グリッターシルバーなどカラバリも豊富。でも、色によって一長一短もありそうなのが気になります。
例えば、薄いカラーだと洋服からの色移りが心配かも。濃いカラーだとクローゼットの外で使う場合はホコリが目立ちそうです。
最近の人気カラーはシルバーらしく、確かにそれならデメリット面を気にせず使えそう。というわけで、わが家ではシルバーを選ぶことに。何となく高級感もあるし、クローゼット内も明るく見えそうだと思いました。
MAWAハンガーを使ってみると……?
実際に使ってみると、思った以上の快適さ。以前使っていた100均のすべらないハンガーや適当に使っていたハンガーと比べると、その良さがすごく実感できました。
ここからは、MAWAハンガーにしてよかったポイントをいくつかお伝えします。
【1】ずり落ちなくなった
私のお気に入り服は、ツルッとした素材のブラウス、ワンピ、とろみシャツ、カーディガンが多め。どれも普通のハンガーだといつの間にかずり落ちてしまっていたのですが、しっかりと掛けられます。
改めて見比べてみると、肩のラインもとてもきれいでシワになりにくそう。こんなに丸みをおびたラインなのにずり落ちないのってすごいですよね。
【2】型崩れしなくなった
肩の部分がぴょこんと出っ張ったり、襟がくたっと倒れたり、変なところが引っ張られてシワになったり。スカートも紐の部分で吊るすと、かわいそうな姿に。いざ着よう! と思ったらまずはアイロンがけが必須な日々でした。
でも「MAWAハンガー」に変えてからは、しっかりと襟元をキープしてくれています。急なお出かけでも慌てずに着れるようになりました。
【3】ハンガー跡が残らなくなった
今まで地味に気になっていた、クリップタイプのハンガーを使ったときの挟み跡。うっかりクリーニングに出したときのハンガーに掛けっぱなしのこともありましたが、いざ着ようと思うとくっきりと跡が!
MAWAハンガーの「コンチハンガー」や「ウエスト」に掛けるようになってからは、その悩みから解放されました。
ただし「コンチハンガー」は重みのあるボトムスだとちょっと傾くかもしれません。傾いたら、上の写真のように上段は奥まで差し込むとバランスがとれます。また傾いたとしても、MAWAハンガーはすべり落ちないので使い勝手に影響はありません。
使う前は「すべらない=取りにくいのでは? 」と思っていましたが、横からスライドさせるとスムーズに取り外せます。
使い勝手に好みはあるかと思いますが、わが家では出番の多いものは「コンチハンガー」、出番が少ないものは「ウエスト」で使い分けることにしました。
【4】色が統一されて見た目がよくなった
服の種類に合わせて選ぶことを重視したので、形にはばらつきがありますが、それでもパッと見たときに統一感があります。
わが家の場合は、お出かけ服用のクローゼットを家族共用で使っているという事情もあり、メンズもレディースも同じシリーズのハンガーを使えるというのも、うれしいポイントでした。
【5】狭いクローゼットがスッキリした
クローゼットの狭さだけはどうにもならないとあきらめていた私。
でも「MAWAハンガー」に変えたらハンガーの本数は変わらないのに、クローゼットに空きスペースが生まれたんです!
しかも以前買った、クローゼットの収納力が1.5倍~2倍になるという便利グッズ「収納アップハンガー」との相性もバッチリ。段違いに掛けて使うことで、ハンガー同士が引っ掛かることもなく、いつでもスムーズに服が取り出せるようになりました。
MAWAハンガーで型崩れ知らずのおしゃれライフを
洋服に合ったハンガーを選ぶのって、こんなにも大事なことだったなんて。
今はクローゼットの片隅だけの変化なので、SNSで見かけるおしゃれなクローゼットとは程遠いかもしれません。でも、お出かけ前の服選びのときに、クローゼットを開けて「ああ、アイロン掛けなきゃ……」とテンションが下がることがないかと思うと、それだけでうれしい!
それに「MAWAハンガー」に掛けた服を見ていると、何となくお店でその服に初めて出合ったときのワクワク感がよみがえる気もします。
大事なお気に入り服はきちんときれいに保管したい。そんな人に使ってみてほしいハンガーです。