練り切り菓子の作り方【1】生地・あん作り―電子レンジを使えば初心者でも簡単―

練り切りの生地作り

自宅で憧れの和菓子「練り切り(正式名称は「練り切りあん」)」が作れたら、お茶の時間が上質なひとときにランクアップします。
ぜひ、手作りの和菓子に挑戦してみましょう。

和菓子作りにチャレンジ中の調理師racssが、練り切り菓子の作り方を実際に作りながら解説しますね。

練り切り菓子の材料と必要な道具

まず、「練り切りとは何か」を解説した記事でもご紹介している、練り切り菓子の材料と必要な道具類を確認しましょう。

練り切り菓子の材料(約12個分)

  • 練り切り生地 180g
  • 中芯用あん 180g
  • 色付け用色素

練り切り菓子を作るのに必要な道具

練り切り菓子作りに必要な道具

  • まな板
  • クッキングペーパー(作業台へのくっつき防止)
  • ラップ(生地の乾燥防止)
  • ふきん(濡らして固くしぼったもの。手や道具を拭く)
  • ヘラセット
  • 敷紙(しきがみ)(クッキングペーパーかワックスペーパーを5cm角にカットしたもの)
  • 殺菌スプレー(食品にかかってもOKなもの)
  • 蓋付き容器(作業途中の生地を入れておく)

練り切りの生地を成形する工程は、慣れるまでは時間がかかりうまくいかないことも。
初心者向けの成形に使える便利アイテムは「練り切り菓子の色付け・成形の仕方」の記事で詳しくご紹介しています。

ではさっそく実際に作っていきましょう。

練り切り作り【1】練り切りの生地を作る

練り切り菓子の材料
練り切りの生地の材料はとてもシンプル。
白あんをベースに、求肥(ぎゅうひ)などのつなぎを少量入れて練ります。

生地の中に包むあんは、小豆あんでも白あんでもよく、好みやデザインに合わせて選びます。
白あんにかぼちゃやさつまいもなどを入れた変わりあんで作ることもあります。

初心者は電子レンジを使うのがおすすめ

初心者向きの練り切り生地の作り方のコツは、電子レンジを使うこと

和菓子屋さんは鍋で作った生地を手早く練り上げますが、家庭で少量作る場合は、様子を見ながら電子レンジで少しずつ加熱する方法が失敗にくくおすすめです。

電子レンジで練り切りの生地を作るときは、このような材料と道具を揃えてください。
練り切り生地の材料

電子レンジ用練り切り生地の材料(12個分)

  • 白あん200g
  • 白玉粉 10g
  • 水15g(ml)

電子レンジで練り切り作り

電子レンジでの練り切り生地作りに必要な道具

  • 耐熱ボウル
  • 耐熱ゴムベラ
  • はかり
  • 濡れ布巾
  • まな板
  • キッチンペーパー(生地の水分を飛ばす時にかぶせる)
  • クッキングペーパー(生地を伸ばすときなどくっつき防止)
  • ラップ(生地の乾燥防止)
  • 食品対応の消毒スプレー
  • 衛生手袋

もち粉で求肥を作ってから白あんに練り込む作り方が本格的ですが、水溶き白玉粉を混ぜてしまう作り方なら、初心者でも難しくありません。
材料を一緒にボウルに入れて加熱する、分かりやすい方法で作っていきましょう。

電子レンジで練り切りの生地を作る手順

手順1
溶いた白玉粉と白あんを混ぜ合わせる
溶いた白玉粉と白あんを混ぜ合わせる
先に白玉粉を水でしっかり溶いておき、ボウルに入れた白あんと混ぜます。むらなく混ぜこみます。
手順2
生地をヘラで広げる
生地をヘラで広げる
ボウルの内側にヘラでなでつけるようにして広げます。これは効率よく水分を飛ばすためです。
手順3
電子レンジで加熱する
電子レンジで加熱
生地の上にキッチンペーパーを載せた状態で電子レンジにかけます。
600wで1分30秒加熱し、一度取り出します。
手順4
くっつかなくなるまで繰り返す
くっつかなくなるまで繰り返す
ボウルの中で生地をまとめ、ヘラで練ります。2~3分練って冷ましながら水分を飛ばします。
更にもう一度、電子レンジで1分30秒加熱し、取り出して練ることを繰り返します。
これをボウルやヘラに生地がくっつかなくなるまで、3~4回繰り返すことになります。

電子レンジで生地を作るときのポイントと注意点

練り切り生地は、水分の飛ばし方が最大のポイント
水分調節が甘いと、べたついて成形がやりにくくなります。

水分が多めの柔らかい生地は舌触りがよく美味しいのですが、初心者がきれいに成形するのは至難の業!
時間がかかってもいいので、ヘラにつかなくなるまで「加熱→練る」を繰り返しましょう。

水分がどれくらい飛んだか、正確には重さを量ると分かります。
元のあんの柔らかさにもよりますが、200gの白あんで作っている場合、180g前後になればOKです。手で触ってもつかない硬さになっているはず。

水分を飛ばす過程で、ボウルやヘラに付いた生地が部分的に乾燥することがあります。
そこに生地がくっつくと、ボウルやヘラが扱いづらくなります。

ボウルの内側がザラザラしてしまったら、面倒でも一度洗うか別のものに取り替えて作業を続けましょう。そうするとゆっくり作業しても大丈夫です。

練り切り作り【2】練り切りの生地を冷ます

練り切りの水分調整が終わったら、次は生地を冷ましてさらに細工しやすい状態にしていきます。

練り切りは生地の冷まし方が独特です。
むらなく、早く冷ますために考えられている方法なので、この通りやってみましょう。
これは空気を含ませ、生地を白く仕上げるためにも必要な工程となります。

練り切りの生地を冷ます手順

手順1
生地をちぎって並べる
生地をちぎって並べる
熱い練り切り生地をひとつまみして、ちぎって並べます。
手でちぎるのが熱いときは、ヘラやスプーンを使ってもOK。まな板の上にクッキングペーパーを敷いておくとくっつきません。模様のあるクッキングペーパーは色移りしないように柄面を裏にしましょう。

全部を並べ終わったら、そのまま2~3分冷まします。長時間放置は乾きにむらができるので厳禁。

手順2
ひとまとめにしてこねる
ひとまとめにしてこねる
続いて、並べた生地をひとまとめにしてこねます。
なめらかな状態にしてから、再びちぎって並べます。

この工程を3回ほど繰り返しましょう。黄色っぽかった生地が、白くなめらかな状態になっていきます。

手順3
ラップで包んで冷蔵庫で冷ます
冷めたらできあがり
人肌くらいの温度にまで冷めたら、ひとまとめにしたものをラップで包み完全に冷まします。
冷蔵庫に1時間ほど入れるとすぐ冷めます。
これで扱いやすい練り切り生地の完成です。

生地を冷ますときのポイントと注意点

濡れ布巾
生地を冷ますときは、手をこまめに濡れ布巾で拭きながら練ったりちぎったりします。
これは手につく汚れを拭き取るためだけでなく、手を適度に湿らせた状態にしておくことができ、生地がべたつかないためです。

調理用の使い捨てビニール手袋で作業する際も同様で、適度に湿らせた状態にしましょう。

練り切り作り【3】中に入れるあんを作る

続いて、生地の中に入れるあんの準備をします。
これも、手で丸められる硬さまで水分を飛ばすことが大切です。

市販のあんはゆるめに作られているので、電子レンジを使って水分を蒸発させます。

手順1
こしあんをパックから取り出す
あんがゆるい状態
市販の小豆のこしあんをパックから出した状態です。
このあんはかなりゆるめ。煮詰める必要があります。
手順2
電子レンジで加熱する
電子レンジで加熱
電子レンジ対応の器の側面にあんを伸ばすようにして広げ、ラップをせずに電子レンジで加熱します。
練り切り生地のときのように上にキッチンペーパーを載せてもいいでしょう。

1分ずつかけては取り出し、蒸気を飛ばすようにかき混ぜてから再びあんを広げて電子レンジにかけます。

手順3
適度な固さになるまで繰り返す
粉をふくくらい
あんの表面が白っぽく、粉を吹くような状態になるまで水分を飛ばします。
あんの水分量によりますが、4~5回は繰り返す必要があるでしょう。
まとめて手につかない固さになればできあがりです。

練り切りの生地とあんの保存方法

生地とあんをラップで包む
仕上がった生地とあんはぴったりラップで包んで保存します。

この状態で冷蔵庫に入れておけば、数日の保存が可能。
ただし、生地は長く冷蔵庫に入れておくと冷えて固くなりすぎるので、使う直前に電子レンジで30秒ほど温め、そのあと手で練り直して柔らかくしてから使いましょう。

先に適正分量に分けておくのもおすすめ

蓋付き容器に生地とあんを入れる
生地とあんと作って、そのまま続けて成形作業をする場合、1個分に分けて丸め、蓋付き容器に入れておくと便利です。
練り切り1個分に量る
練り切り菓子の標準的な重さは30g前後なので、生地とあんはどちらも約15gで分けておくとすぐ使えます。
練り切りあんを分けておく
作りたいデザインによってはもっと小さくします。
この容器には、大きい15gのあん玉と、小さく4~5gに丸めたあん玉が入っています。

おわりに

さあ、これで練り切り菓子の下準備ができました。
あとは生地を色付けして可愛く成形するだけ。

色付けと成形のポイントはこちらの記事でご紹介していますので、ぜひ続けてご覧ください。

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