初心者でも出来る!毎日使える「出汁(だし)」の簡単な取り方と保存方法まとめ

お味噌汁アップ

お味噌汁を飲むと「なんだかほっとする」という人は多いようです。
「母の味」を思い出すからかもしれませんね。

家庭のお味噌汁や出汁の味を引き継いでいきたいものですが、毎回きちんと出汁(だし)をとるのは億劫(おっくう)に感じてしまうことはないでしょうか?

今は、手軽さや時短のために開発された顆粒状のだしの素や「だし入り味噌」があるので、忙しいときはそうした商品も上手に活用するといいと思います。

でも、自分で少しの手間をかけてとった出汁は、味わいが全く違います。
特に香りの違いにはびっくりするほど!

この記事では、できるだけ簡単にできる美味しい「出汁の取り方」をご紹介します。

出汁をとるのが「面倒」に感じる理由とは?

ところで、どうして出汁をとるのって面倒に感じるのでしょうか。
「出汁を漉さなくてはいけないので、一つのお鍋で出来ない」
これが、一番のネックですよね。

ということは、他の鍋への移し替えをしなくていい方法、出し殻の除去がしやすい方法だったらもっと気軽にできるはずです。

出汁を取るのには手間がかかる?

料理屋さんでは大量に出汁を引く必要があるため、大鍋で作った出汁を大きな漉し網で漉しながら別の鍋に移します。
このとき、鰹節や昆布の細かい粉が入ってにごらないよう、目の細かい網を使ったり「さらし」を使ったりします。
また雑味を入れないために、ぐらぐら煮立てたりぎゅっと絞ったりせず、丁寧にとった出汁を使ってお料理を作ります。

でも、家庭で同じようにするのはちょっと現実的ではありません。

もっと気軽に出汁をとろう

おうちで食べるお味噌汁の場合は、多少粉が入ったり濁ったりしても気にしない!
面倒じゃない方法で続けられる方が、メリットがあると考えてみてはいかがでしょうか?

ここからは、実際に私も自宅でやっている方法をご紹介します。
基本の分量から、離乳食などにも便利な少量の作り方、まとめて大量に取る場合などの手順と、美味しく保存するための方法も併せてお伝えします。

用途に合わせて、それぞれおすすめの出汁の取り方を試してみてくださいね。

【1】「かつお昆布だし」の基本の分量

お味噌汁に使う出汁はかつお節、昆布、煮干しなどありますが、今回は手に入りやすい薄削りのかつお節「花かつお」と昆布を使う出汁の分量です。
カツオと昆布の出汁の分量
分量の目安はこのくらい。

  • 水500ml
  • かつお節10g
  • 昆布10g

この量で、家族3人から4人分のお味噌汁に使う出汁をとることができます。
お味噌汁1人分は200㏄で計算しますが、お椀の大きさや具の量によって多少変わってきます

根菜やお豆腐などをたくさん入れる「具沢山味噌汁」の場合は、出汁の量は少し減らして160ccから180ccくらいで考えるといいですね。

かつお節ひとつかみ
かつお節10gは一般的な薄削りの「花かつお」の場合、女性の手でひとつかみくらいです。
昆布10gは長さ15cmが目安。昆布の幅や厚みにより多少変わってきます。

分量とバランスに迷ったときの考え方

量に迷うときは・・・
昆布は多いと「昆布くささ」が強くなるので、家庭のお味噌汁の場合なら少な目でいいと思います。

逆に、かつお節は多めを意識してください。
ふわっと削ってある花かつおはカサがありますが、お湯の中ではほんのちょっとになってしまいます。

【2】お味噌汁用の簡単な出汁の取り方

小さいお鍋で2~3人分のお味噌汁を作る場合に、とても簡単に出来る出汁の取り方がこちらです。
味噌を溶くときに使う「味噌漉し(みそこし)」を使います。

味噌漉しで出汁をとる

  1. 1人あたり200㏄を目安に人数分の水を鍋に入れます。
  2. そこに、味噌漉しに入れたかつお節と昆布をセットし、沸かしていきます。
    水の段階から入れることで小さいお鍋でもじっくり出汁エキスがでるようにします。
    かつお節と昆布は、水の量に合わせて前述の目安量を増減してください。
    昆布はみそこしに入る大きさに割るかハサミで切って入れます。
  3. 鍋が沸騰する直前に、味噌漉しごと引き上げます。
    あとは同じお鍋で具を煮て、お味噌を溶いてできあがり。
MEMO
味噌漉しは形が細長くて底が平らなものが向いています。少なめの水でもしっかり浸かるからです。
お鍋の縁にひっかけられるタイプの味噌漉しが、ぐらつかずおすすめ。
出汁をとるときと味噌を溶くときの両方に使えますから、今まで「みそこし」を持っていなかった方も用意してみてはいかがでしょうか。

【3】ティーポットでOK!少量出汁の取り方

こちらは、1人だけのお味噌汁や出汁茶漬け、お鍋をしていてスープが煮詰まってきたときなど、少しだけかつお出汁が欲しいときの方法です。
通常の「花かつお」ではなく、小分けパックの削り節でもできます。
すぐ使うために注ぎやすいティーポットを使います。

ティーポットで出汁をとる方法
ティーポットの茶こしにかつお節を入れ、熱湯を注ぎます。

かつお節がお湯に浸かる状態で5分待つと、香りの良い出汁になります。
小分けパックのかつお節(2.5g入りが多い)2パックで、濃い目なら100㏄、薄めで200㏄程度の出汁を作ることができます。

離乳食のペーストを伸ばすときや、味付けが濃すぎた煮物を薄めるときなどにも使ってみてください。

熱湯がなければ、レンジ調理でもOK

熱湯がすぐ用意できないときは、電子レンジで作ることもできます。
金属製の茶こしは外し、代わりにお茶パックに詰めたかつお節を使ってください。
電子レンジ500Wで5分加熱します。

【4】まとめて出汁をとるときのコツ

次に。
いつもより多人数のお味噌汁を作るときや、おでんや鍋料理などで大量に出汁が必要なとき、あるいは数日分の出汁をまとめて作りおきしたいときの「出汁の取り方」をご紹介します。

手順は、本来の出汁のとり方と同じですが、別鍋に漉す手間を省くために初めからザルをセットしておくのがポイント。

鍋に深いザルをセット

鍋の大きさと合う深いザルをセットします。
大きいザルを使って昆布やかつお節が「泳ぐ」スペースを確保します。

  1. この鍋に昆布と水を入れます。
    (昆布をつけておく時間が長い方が出汁がでます。できれば前の晩に用意しておくといい)
  2. 鍋を火にかけ、中火で沸かしていきます。
  3. お湯がゆらゆらっとしてもうすぐ沸騰する段階で、昆布だけ箸でつまんで取り出します。
  4. そこへ鰹節を入れ、すぐ火を止めます
  5. 5分程度たってからかつお節が鍋の下の方に沈んだのを確認し、ザルごと引き上げます。
  6. 同じお鍋でそのままお味噌汁を作ります。
MEMO
この方法で使うザルはできるだけ目の細かいものがいいのですが、どうしてもザルの目の間からかつお節の粉が落ちてしまいます。
でもお味噌汁用ならあまり気にしなくて大丈夫。そのまま作ってしまいましょう。

ただし出汁を保存するときは粉を漉す方がよいので、以下の方法を参考にしてください。

【5】出汁を美味しく保存する方法とコツ

出汁を漉す
まとめて出汁をとったときは、1回分に小分けして保存しましょう。

容器に入れるときに、茶こしで漉しながら入れます。
細かいかつお節の粉などを残しておくと傷みやすくなるからです。

冷蔵庫で保存し、香りが飛ばない2.3日のうちに使い切りましょう。
冷凍なら2週間以上保存ができます。

出汁の保存容器
我が家ではメモリのついた円筒型の容器を使っています。
このまま冷凍・解凍も簡単。

ただ、このような容器に入れると冷凍庫でかさばるのが難点ですよね。
わたしは冷凍が前提の場合は、出汁をとるときに普段の2倍量のかつお節と昆布をいれた濃い出汁にし、小さめの容器で冷凍保存しています。

お味噌汁には解凍した「濃い出汁」を水で割って使用します。

【6】冷蔵庫で簡単!「水出汁」の作り方

時間は必要ですが、水につけておくだけでできる水出しの出汁も簡単です。
麦茶ポットなどに入れて冷蔵庫に入れ一晩たってから使用できます。

水出汁はえぐみが少なく優しい味わいです。
通常の出汁をとるときより少し多めに材料を入れるのがおすすめ。

水出しの昆布出汁
<水出しで作る昆布出汁>

  • 水1リットル
  • だし昆布30g(長さ15cmなら3枚)
かつお節とだしパック
<昆布と一緒に入れるもの(味噌汁用)>
かつお節20gまたは煮干し6匹
市販のだしパックに詰めておくと、散らばらず後片付けが楽です。

昆布だしは他の料理用にも

昆布だけの昆布出汁は、お味噌汁だけでなく他の料理にも使いやすいので単体で作っておくと便利です。
しいたけ出汁
ちなみに、わたしは煮物用の干ししいたけの水出汁も、同じように冷蔵庫に作っておいています。
昆布、椎茸を別々につけておくと料理に合わせて味の調整ができて便利なんです。

【7】香りが飛ばない「かつお節」の保管方法とポイント

花かつお
「花かつお」はかつお節を薄く削ったものなので、上手に保管しないとすぐに香りが飛んでしまいます。
使いかけの袋は空気を抜いて密閉し、冷暗所で保管します。1か月を目安に使い切りましょう。
スーパーでよく見る80g入りの袋を1か月で消費するには、週に2回お味噌汁を作ればよい計算になります。

お味噌汁

さいごに

これまで出汁をとる習慣がなかった場合は、最初のうち繊細なうまみが「薄い」と感じるかもしれません。
でも本来の舌の感覚が戻ってくるまで少しの間続けてみてくださいね。

美味しい出汁のお味噌汁は健康に良いことはもちろんですが、何といっても「幸せ効果」があるのがうれしいところ。
実はお味噌汁の「出汁」や味噌に含まれるトリプトファンというアミノ酸は「幸せホルモン」セロトニンの原料になります。

お味噌汁の成分そのものが「ほっ」とするのに役立っているんですね。
忙しい毎日だからこそ、おうちでお出汁をゆっくり味わってみてはいかがでしょうか。

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