都内の一戸建てに住む、整理収納アドバイザー主婦。もともと片付けと掃除が苦手で、開かずの間が3LDK中2部屋あったのですが、資格取得を機に、家中を片付けました。片付けが苦手な人の気持ちに立って、わかりやすいコラムを書くように心がけています。
収納が少ないわが家では、フックなどで「浮かせる収納」を活用しています。
フックでつるしたり浮かせたりすると、直置きするよりもいちいち持ち上げる手間がないので、掃除もラクになります。
今回は「浮かせる収納」「つるす収納」などのアイデアや、100均などでもお手軽に買えるおすすめの便利グッズを、色々と紹介したいと思います。
「浮かせる収納」をするための4つの極意
「浮かせる収納」はとても便利ですが……快適な収納にするにはちょっとしたコツが必要です。
ごちゃつかずにスッキリ使いやすくするために、簡単なポイントを押さえておきましょう。
【極意1】見た目や汚れにくさなどを意識する
例えばキッチンでよく使うアイテムは、基本的に出しっぱなし収納にしがちですよね。
壁にフライパンをぶら下げたり、調味料をラックに乗せたり。
こういった収納は便利ですが、見た目がごちゃごちゃしがちです。それにコンロの周りに色々なモノを下げるのは危ないですし、汚れもつきやすく掃除が大変になります。
不要なモノは減らして、スペースがあればなるべくしまう方が、スッキリとして掃除もラクになります。どうしても出しっぱなしにしたい場合は、しまうよりもメリットがあるのかどうか考えてからにしましょう。
【極意2】色をおさえて統一感をもたせる
つり下げているモノがばらつきのあるカラフルな色合いだと、見た目が騒がしくなります。
浮かせたいモノや吊り下げに使うフックなどを、白やモノトーンや透明、壁と近い色にすると、統一感が出てスッキリします。
【極意3】浮かせる収納に向いているかを考える
モノによって向いている収納・向いていない収納があります。
どんなモノを「浮かせる収納」にしたらよいか、考えてみましょう。
浮かせるのに向いているモノ
- よく使うモノ……基本のキッチンツール、エコバッグなど
- 失くしやすいモノ…鍵、リモコン
- 必要なときにすぐ手にとりたいモノ…ティッシュ
- 掃除しやすくなるモノ…コード類
- 自立しないモノ…リュック、ランドセル、ホウキ、傘、袋
- 乾かしながら収納したいモノ…歯ブラシ、お風呂グッズ、タオル、スポンジ
例えば……自立しないリュックや袋類は「浮かせる収納」にする方が向いています。
ティッシュなどは、濡れたり汚れたりした手で取ることがあるので、出しっぱなしが便利。
タオルや歯ブラシなどは使用後に乾かしたいので、つるしながら収納できれば一石二鳥ですね。
【極意4】耐荷重をチェックする
忘れずにチェックしておきたいのが、フックやマグネットなど収納アイテムの耐荷重。
うっかりと耐荷重よりも重たいモノを無理につるしていると、落下してしまうこともあります。
フックや浮かせる収納アイテムを購入するときには、必ずつるしたいモノの重さに耐えられるかどうかを確認するようにしましょう。
【場所別】キッチンで! 浮かせる収納アイデア5選
ここからは、わが家の「浮かせる収納」アイデアを一気にご紹介します!
まずはキッチン周りから。使用したアイテムも併せてご紹介するので、気になるアイデアがあればぜひ取り入れてみてくださいね。
1.フックで食器スポンジを浮かせる
後付け食洗機のホースに、「横ブレしにくいフック」(無印良品)をつけて、そこにスポンジを乗せています。
軽くてしっかり挟まっている状態のため、落ちません。少し斜めにしておくと水切れも良いです。
2.ワイヤークリップでレシピやふきんなどを浮かせる
タオルハンガーに、ふきん、毎日使う水筒洗いスポンジ、掃除用ブラシなどを「横ブレしにくいフック」(無印良品)を使ってつるしています。
「ひっかけるワイヤークリップ」(無印良品)を使うとレシピなどもぶら下げられるので、料理をする時にとても便利です。
3.マグネットシールでティッシュを浮かせる
ティッシュカバーの後ろにマグネットシールをつけて、食洗機にペタリ。
ティッシュカバーもマグネットシールも100均の商品です。
4.マグネットクリップでスプレー容器を浮かせる
アルコールスプレーを冷蔵庫の横にひっかけています。ダイソーの「マグネットクリップ」は強力で、ボトルをかけてもビクともしません。
食洗機の上には何も置いていないので掃除がラクです。
5.S字フックでゴミ袋のストックを浮かせる
ゴミ袋のストックをトートバッグに入れて近くに下げておけば、ゴミ袋をすぐにセットできます。
ラックとS字フックの組み合わせは色々なところに応用できて便利です。
【場所別】リビング・廊下で! 浮かせる収納アイデア4選
続いては、衣類やバッグ、帽子類など。リビングや廊下に便利な収納アイデアをご紹介します。
なるべく脱ぎっぱなしや置きっぱなしを防ぐ収納になるように考えてみました。
1.壁掛けハンガーで上着やバッグを浮かせる
毎日使う上着やバッグは定位置を決めれば邪魔になりません。
ソファやイスの背もたれに置きっぱなしになることを防げます。
無印良品の「壁につけるシリーズ」は石こうボードでもしっかりついて安心感があります。
木のぬくもりが感じられて、何もかけていなくてもインテリアになります。
2.ドアフックで洗濯後のシャツなどを浮かせる
「扉につけるフック」(無印良品)に、洗濯後のシャツなどを引っ掛けています。いちいちクローゼットのある下の階まで行かずに、何か降りるついでに運ぶと時短になります。
来客時はお客様の上着をかけるのにも重宝しています。
シンプルで目立たないので、何も掛けていない時も邪魔になりません。
3.フックで子どものリュック、帽子を浮かせる
ランドセルラックの横に「横ブレしにくいフック」を設置して、収納力をUPしています。
自立しにくいリュックや畳めない帽子は、浮かせる収納に向いています。
4.壁掛けハンガーでヘルメットや自転車の鍵を浮かせる
こちらも先ほどご紹介した「壁につける家具」(無印良品)の活用アイデアです。
自転車用のヘルメットなど子どもの使うモノは手の届く高さに設置してあげるのがポイント。
そうすれば散らからず、子どもも自分で戻してくれるようになります。
【場所別】浴室や洗面所で! 浮かせる収納アイデア6選
スペースが限られている浴室や洗面所。湿気も多い場所なので、なるべく清潔に収納したいモノが多いですよね。
そんなときにも「浮かせる収納」が役に立ちます。
1.つっぱり棒でボディタオルを浮かせる
ボディタオルは案外乾きにくくて、使う時ぬれていると嫌な気分になりませんか?
窓際につっぱり棒を設置してそこにかけておけば、あっという間に乾きます。
2.100均グッズでお風呂グッズを浮かせる
浴室のタオルバーに100均のS字フックを組み合わせて、穴のついた洗面器をつり下げています。
また、100均のワンキャッチというアイテムで、お風呂の掃除ブラシ浮かせる収納にしています。フックによりもぶらぶらしないので、水を切りながら収納するのにピッタリ!
3.石こうボード用フックでバスタオルを浮かせる
わが家は脱衣所が狭くてタオルを置く場所がないので、壁にひっかけています。
浴室の正面、低い位置につければ、子どもがお風呂から出てすぐに手に取ることができます。
2枚用意して毎日洗って乾いたタオルを下げています。たたむ必要がないのもうれしいメリットです。
4.石こうボード用フックで電動歯ブラシのコードを浮かせる
電動歯ブラシのコードは太くて硬いので邪魔に。
ゆるくまとめて、フックにひっかけます。
5.チューブホルダーで歯磨き粉を浮かせる
100均のチューブホルダーは、歯磨き粉を絞りながら下げることができる便利グッズ。
最後までストレスなく使いきれます。
6.「tower」歯ブラシホルダーで歯ブラシを浮かせる
SNSなどでも人気の山崎実業さんの「tower」(タワー)シリーズの歯ブラシホルダーです。シンプルで高級感がある素材とデザイン。
歯ブラシを乾かしながら浮かせて収納できます。歯磨きのついでにサッと下を拭けて、汚れがたまりません。
【モノ別】浮かして正解! 100均グッズで掃除をラクにするアイデア
ここでは、今までに色々試してみた中で「これは浮かして正解だった」と思ったものをご紹介します。
日々悩みがちなアイテムを、100均の便利グッズで浮かせる収納に変えてみましょう!
ストレスを減らす配線コード類の浮かし方
家電の配線や長いケーブル類は、そのままの状態だと掃除機をかけにくく邪魔ですよね。足にも引っ掛けやすいので、普段からフックを使ってスッキリとさせておきたいところ。
複数あるコードをスッキリまとめたい場合は「スパイラルチューブ」もあると便利です。
テレビの配線コード
テレビから伸びているケーブル類は「コードフック」で持ち上げて、巾木の辺りにはわせれば、掃除機をかけるときにラクです。
「スパイラルチューブ」でまとめると、よりスッキリ。
季節家電のコード
わが家では、除湿機や扇風機の本体横に、透明の粘着フックを2つつけています。
コードを上下のフックに巻きつけれけば、使わない時でもスッキリまとまります。
また、ひっかけておくと床にだらんとならず、掃除のときも邪魔になりません。
長いモノの浮かし方
ホウキなど自立しにくい柄の長いモノも、どうやって収納すればいいか迷う方が多いでしょう。
傘、ほうき、杖、モップ類など、長くて自立しにくいモノには、ダイソーの「ワンキャッチ」というアイテムがおすすめです。
これは3cmまで開いて、押し込むだけでしっかりと挟んでくれる優れモノです。耐荷重は500g。
粘着テープが気になる場合は、養生(ようじょう)テープやマスキングを貼ってからつけてください。
傘やほうき類
が家は4人いるので傘立てを使っていますが、一人暮らしの方などは玄関につければ傘立ての代わりに。
ほうきも浮かせれば、先が曲がりません。
靴箱の横に設置すれば、杖ホルダーにも良さそうです。
食洗機のホースにも
わが家では後付けした食洗機のホースが、シンクの蛇口から伸びています。
これも「ワンキャッチ」で浮かすことができました。
ぬれやすいシンク周りに直接触れないので、掃除がしやすく汚れやカビの防止になります。
おわりに
いかがでしたか?
こんなに色々と「浮かせる収納」にしておいて言うのもなんですが……くれぐれも浮かせ過ぎにはご注意ください(笑)。
フックなど道具が必要になれば、それの管理や掃除も必要になりますので便利さと比較して良い方を選択してくださいね。
頻繁に落ちてきたり、他のモノが取りづらくなったり、見た目ごちゃつくのではメリット半減です。
ポイントはやはり、ぶら下げすぎないことと、色を抑えることだと思います。
上手く使えば、掃除をラクにしてくれるしデッドスペースを活かしたり、時短にもなります。
やってみよう! というアイテムやアイデアがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
また、今回ご紹介した以外にも、「浮かせる収納」に使える便利なアイテムをこちらでも多数紹介しています。よかったらチェックしてみてください。