食器と雑貨が大好きな元ライフスタイル雑誌編集者。カオス状態の部屋をなんとかするべくミニマムに暮らすことを目指しています。雑誌編集者の経験を生かしたコーディネート記事やミニマムな暮らしに関する記事を配信中。
フライパンをはじめ天ぷら鍋や卓上鍋など、四角い調理器が最近増えてきているのをご存じですか? 今まで「丸い」のが常識だったこれらの調理器。今注目されている理由は、「四角い」ことで意外な使い勝手のよさが認識されてきたからなんです。
私も実際使ってみて、話題になるのも納得した「四角い」の良さ。そのワケをおすすめアイテムと一緒に、ご紹介します。
【ワケ1】収納しやすい
なんといっても一番のメリットは、収納がしやすいということ! シンク下に丸いフライパンやボウルをいれると、どうしても隅っこにデッドスペースができてしまいます。
私はそのデッドスペースをなんとか有効活用しようと、ラップを立てて入れていますが、結局角柱のラップと丸い調理器の間に「小さな隙間」ができてしまう結果に。
ところが四角いボウル(四角いのでボウルではありませんが)を買って収納したところ、ぴったりとシンデレラフィット。
四角いということで、この「ちょっとした隙間が気になる問題」が解消されました。
さらに転がらず自立するので、収納用の間仕切りをわざわざ買う必要もないんです。
戸棚タイプのシンクを使っている人は、横からでも取り出しやすいのもうれしいですよね。
また、四角い調理器は冷蔵庫内でも場所をとらないので、そのまま保存容器として使えるというメリットも。食材が余ってしまうことが多いひとり暮らしの私には、とても重宝しています。
四角い場所には四角いモノがぴったりはまる。わかってはいても「丸く」て叶わなかった夢。四角い調理器具で見事に実現します。
四角い保存容器
ザル付きの四角い保存容器。電子レンジも使えるので、レンチン料理を「このまま食卓に並べ」て、さらに「冷蔵庫にそのまま保存する」ことが可能。ザルがついているので水切りもできる一石三鳥アイテムです。
温度計付き天ぷら鍋
バット、網、温度計がセットになった腐食に強いホーロー製の天ぷら鍋。四角くて収納しやすいというだけでなく、バットと網をかさねて収納できる優れものです。
【ワケ2】コンロ横に一時置きできる
洗ったばかりのフライパンってどうしてますか?
長年フライパンを使っていると、ゴシゴシこすってもとれない油汚れがどうしてもついてしまいますよね。私はそれが気になって、ちゃんと洗ったフライパンでも水切りラックに置くのは抵抗があります。
同じように「洗ったばかりのフライパンはコンロ上に置く」という人も多いのではないでしょうか。ただ、このとき火をつけてちゃんと乾かさないと、コンロの五徳(ごとく)がサビてしまうことも。
このひと手間、けっこう忘れがちなんですよね。
私もつい忘れて、五徳がサビたという経験があります。
そんなときに四角いフライパンに出合って、この問題が解決。四角いフライパンは自立するので、一時置きが可能です。なので、洗ったらコンロ上ではなくコンロ横に一時置きすればいいんです。
フライパンを「見せる収納」として「吊り下げる」のが一般的ですが、これからは「立てる」のが主流になるかもしれませんね。
【ワケ3】丸くて食材が入らない!ということがない
冷凍うどんって四角いですよね。ランチに一人分、小さな丸い鍋でゆでようとすると、うまく入らないので、端からまず溶かして入れないと……こういう経験ありませんか?
その点、四角い鍋なら心配無用。四角く凍ったうどんがすぽんっと鍋に収まります。
また、東京オリンピックの選手村で話題にもなった12コ入り冷凍餃子。この人気の餃子を焼こうとしても、❝ザ・スタンダードサイズ❞24センチのフライパンだと、凍った餃子がカチコチで曲がらないため、最後の1つがうまく収まらないんです。
これ、私の中ではプチストレスでした。
でも四角いフライパンこと、ハコパンなら大丈夫。まっすぐに凍った餃子がフライパンの中で「前えならえ」とばかりにすっきりと整列してくれます。
しかも1列ずつキレイに並べられるためフライ返しですくいやすい。焼き上がった後、お皿にも盛り付けやすい!と一石二鳥です。
丸く円陣型に焼きあがったお店で出されるような羽付き餃子は憧れですが、私の身の丈には四角いフライパンがあっているようです。
さらに写真のように四角い天ぷら鍋の場合は、春巻きや長いエビフライもくっつかずうまく揚げることが可能です。
実際使ってみて、底面が広くて調理しやすいというのは大きなメリットだと感じています。
ハコパン(24㎝)
24cmの丸型フライパンに比べて調理できる面積が約1.7倍! ハンバーグとつけあわせをまとめて一緒に調理できるから、時短にも。ガスコンロやIHなど様々な熱源にも対応した使い勝手のよいフライパンです。
【ワケ4】湯切りしやすい
パスタやうどんをゆでたとき。または、天ぷら後の油をそのまま使いたいとき。丸い調理器具だと、湯切りや移し替えが結構大変ですよね。
その点、四角い調理器具は隅っこを使えるのでその心配がありません。
特にそばをゆでたときに、四角い調理器具はその実力を発揮します。というのは、狙った通りの量のそば湯を小さなお猪口に注げるから。
丸い調理器だとドバーッと洪水になってしまって、直接お猪口にそば湯をそそぐなんてズボラなことはできません。四角いって便利!と思う瞬間です。
袋ラーメンや冷凍うどんがぴったり入るサイズ。500mlと1000mlの目盛り入りで湯の量をはかれるためインスタント袋麺をこれひとつで調理できる優れモノ。ガス火・IHはもちろん、オール熱源に対応。
「丸い」vs「四角い」実際使って分かった使いやすさ
ここまで「四角いって素晴らしい」という話を読んで、じゃあなんで今まで丸かったんだ?と思う人も多いはず。
実際使ってみると、炒め物をする際にはやっぱり丸い方がいいなと思うときもあります。
特にチャーハンを作る際には「やっぱり丸じゃなきゃ」混ぜにくいし、振りにくいなとは思いました。
あとオムライス。四角いフライパンで作ると仕上がりが卵焼きのようになり、これじゃない感が。ドレス・ド・オムライスのような卵をふわっとかけるタイプのオムライスもやっぱり丸いフライパンじゃないと、かき混ぜにくいだろうなと思います。
ボウルや卓上鍋も同じく、かき混ぜる必要がある場合にはやっぱり「丸い」に軍配があがると思います。
それでも「四角い」調理器具にはメリットがいっぱい。買おうかどうしようか迷った際には、この記事を参考にしてみてくださいね。