ハウジーで食器を担当するバイヤー。滋賀県在住ということもあって、ゴールデンウィークに行わる「信楽作家市」をはじめ、全国の陶器市を回るのが楽しみ。趣味は、雑貨巡り。
二重構造になっていて、飲み物が浮いたように見えるダブルウォールグラス。見た目が美しいだけでなく、真冬や真夏に活躍する機能性もすぐれたグラスです。今回は、食器のバイヤーであるAntokuが、ダブルウォールグラスの魅力と一緒に、おすすめアイテムをご紹介します。
実際、ダブルウォールグラスを愛用している人の声も取材したので、参考にしてくださいね。
結露せず、冷めない!ダブルウォールグラスとは?
ダブルウォールグラスとは、側面に二層構造になったグラスのことです。グラスの外側と内側の壁の間にできた空気の層が断熱材の役割を果たすので、飲み物の温度をキープ。温かい飲み物も冷たい飲み物どちらを入れても、長くそのおいしさを楽しむことができます。
ダブルウォールグラスの魅力とは?
一見、繊細に見えるため、普通のグラスより割れやすいように思うかもしれませんが、必ずしもそうでもありません。ほとんどのダブルウォールグラスは耐熱ガラスで作られていて、食洗機に対応していたり、中にはオーブン対応のものもあります。
ダブルウォールグラスの魅力をまとめてみると
- 熱い飲み物が冷めにくい
- 熱い飲み物を入れていても、熱が伝わらないので素手で持てる
- 冷たい飲み物がぬるくならない
- 冷たい飲み物を入れても結露しない
- 結露しないので、コースターがいらない
- 宙に浮いたような見た目で、おしゃれ
といったようなことが挙げられます。
実際使っている人に取材したところ、結露しないところが一番いい!とのこと。「普通のグラスだと、夕食時に氷を入れた冷たい麦茶をテーブルに出していると、結露してテーブルが濡れてしまうことが。そういったことがなくなったのがいい」という声が。また夏は、「ボウル型はかき氷を入れたり、アイスクリームを入れるのにもぴったり!」ということでした。
ほかにも、「浮遊感」を演出する見た目でテーブルも華やぐというのも魅力のひとつ。とっておきのスイーツをいれれば特別なディセールに。ほかにもサラダやスープを入れるのも個人的におすすめです。
▲写真撮影:haru.
ダブルウォールグラスの代表的なブランドは?
使い勝手もよいダブルウォールグラスは、様々なメーカーから発売されています。特に、代表的なブランドをご紹介します。
「bodum/ボダム」
北欧デンマーク生まれで、ダブルウォールグラスのトップランナーともいえるブランド。コロンとしたフォルムがかわいい「PAVINA(パヴィーナ)」が、ボダムの代表的なアイテム。ほかにもスタンダードなカタチからティーストレーナー付きなど、いろんな種類がそろっているのが魅力です。
「RayES/レイエス」
外側がスクエア型で、ドリンクの浮遊感がより楽しめるデザインが特徴のダブルウォールグラス専門ブランド。そのため、カタチ・柄・色も豊富で、お気に入りのひと品が見つかるはず。ホテルやミシュラン掲載店でも使用されているこだわりの逸品もそろっています。
「HARIO/ハリオ」
100年以上の歴史を誇る日本発の耐熱ガラスブランド。国内で唯一、耐熱ガラス工場を保有し、天然の素材から製品を製造。ダブルウォールグラスは、スタンダードなものからちょっとデザインが効いたものまで、バリエーションが豊富なのが魅力です。
「KINTO/キントー」
「使い心地と佇まいの調和」をテーマに、シンプルでミニマムなデザインのキッチンウエアを発信。土星の輪のようなフチがついた「KRONOS(クロノス)」、スタンダードなアイテムがそろった「CAST」シリーズのダブルウォールグラスが人気です。
「pyrex/パイレックス 」
赤いロゴがトレードマークのアメリカ発のガラスウェアブランド。「頑丈さ」が魅力のブランドで、ダブルウォールグラスも丈夫な作りで、長く使えるものが多数スタンバイしています。
ダブルウォールグラスの選び方は?
ひと口にダブルウォールグラスといっても、今は種類もカタチも豊富です。買った後、食器棚の奥に眠らせないためには、どういった点に気を付けて買えばいいのでしょう。ここでは、失敗しないためのチェックポイントをご紹介します。
熱い飲み物を入れるのか、冷たい飲み物を入れるのか
側面の層が厚いものほど、飲み物の温度をキープしてくれます。ただ、そうすると飲み口が厚くなる傾向があり、冷たい飲み物を飲むときに飲みにくくなってしまうことも。どんな温度の飲み物を入れて飲みたいのかを考えて、厚みをチェックしましょう。
どんな飲み物を入れるか「カタチ」を選ぶ
ダブルウォールグラスは種類もさまざま。主にどんな用途に使うのか、考えてから買うようにしましょう。
- タンブラー型:お茶やアイスコーヒーに
- ビールグラス型:ビールやカクテルに
- ロックグラス型:お酒やソース入れに
- ボウル型:スープやサラダ、デザート入れに
- 取っ手付きのカップ型:エスプレッソや紅茶など熱いドリンクに
- ユニーク型:ジュースやミルクに
「耐熱温度」「電子レンジ」対応か
ほとんどのダブルウォールグラスが耐熱ガラスでできていると言いましたが、中にはそうでないものもあります。熱いものをいれて飲みたいというなら「耐熱温度」をチェックするのは欠かせません。同時に、電子レンジ対応かもチェックしましょう。
食洗機対応か「洗いやすさ」をチェック
耐熱温度を確認するとき、食洗機対応かどうかもチェックしましょう。また頑丈な作りかどうかも合わせてチェック。
フタや茶こし付きのものもあるので、パーツも洗いやすいものを選ぶとよいでしょう。
このように、ガラス製品はあまり繊細なものを買うと「割ったらどうしよう」と食器棚の奥にしまってしまうことに。ダブルウォールグラスも例外ではありません。普段使いするなら、使い勝手がどうかという点にも注目して選んで下さいね。
何を入れて飲む?【用途別】ダブルウォールグラスおすすめ
冷たい飲み物をいれても熱い飲み物をいれても◎のダブルウォールグラス。入れたい飲み物別におすすすめのダブルウォールグラスをご紹介します。
どんな飲みものでもOK!普段使いにぴったりのスタンダードタイプ
「KINTO/キントー」CAST ダブルウォールビアグラス
「妨げないデザイン」をコンセプトにしたシリーズのグラス。少し外側に広がった飲み口は、唇と軽く当てただけでドリングがすっと飲めるようになっています。小さな部分にこだわりがあって、ビールだけでなく麦茶や水なども入れて、毎日使いたくなるグラスです。電子レンジ、食洗機使用OKで使い勝手も◎。
「KINTO/キントー」CAST AMBER ダブルウォールグラス
セピア色が魅力的なキントーのダブルウォールグラス。ノスタルジックな雰囲気で、ヴィンテージ感ある空間が似合います。写真の290mlのサイズのほかに、250mlと340mlのサイズもスタンバイ。電子レンジも食洗機も使用可能という、普段使いからお酒を飲む特別なシーンまでマルチに活躍するグラスです。
「pyrex/パイレックス」ダブルウォールグラス
丈夫であることに定評のある「パイレックス」社のダブルウォールグラス。丸いフォルムで、普段のドリンクをいれてもコーヒーやお茶をいれてもサマになるアイテム。写真の250mlサイズ以外にも大きめの350mlもラインナップ。スタンダードなフォルムで使いやすいグラスです。電子レンジと食洗機は使えません。
「KINTO/キントー」KRONOS アイスティグラス
土星の輪を思わせるリングがついて、指をかけて持ちやすくなっているプロポーションが特徴的。底部分にかけて空気を保つ層が厚くなっていて断熱効果も高くなっています。そのため、持ったときに体温が伝わりにくいのもうれしいポイント。カップの内側は中身を飲み干しやすい角度に設計されていて、ルックスだけでなく機能面も◎。電子レンジ・食洗機対応です。
お酒もサラダも。入れるだけでサマになるロックタイプ
「イース」ロックグラス
ロックや水割りを入れると大人の雰囲気たっぷりのグラス。飲み口はシングル、下部はダブルウォールの構造になっていて、口当たりがよく飲み頃の温度をしっかりキープします。機能性とデザインを両立したアイテムで、贈り物としてもぴったり。電子レンジ、食洗機は使えません。
「ミヤザキ食器」DOWBLE WALLタンブラー90
「ちょっと飲み」にぴったりの小ぶりなサイズ。直線的なフォルムがすっきりとした形で、家族が使うコップとしても、おもてなしの一杯をだしてもよし。シーンを選ばず使えるグラスです。飲み物だけでなく、写真のようなサラダや前菜、バーニャカウダなどのアペタイズを入れるカップとして使ってもおしゃれ。電子レンジOK。食洗機は使えません。
のどごしも見た目もアップ!ビールやワインにぴったりのグラスタイプ
「Pyrex/パイレックス」ビアグラス
底部分にかけてスラっと細くなったデザインで持ちやすいビアグラス。ダブルウォールグラスはビールの飲み頃を長くキープできるので、家族とゆっくり語らいながら楽しめる週末にも活躍。ビールのおいしさを味わえる飲み口も◎。電子レンジも食洗機も使用OK。
「ミヤザキ食器」DOWBLE WALL タンブラー
カクテルを入れるのにぴったりな長細いタンブラー型のダブルウォールグラス。中央部分の中側のグラスが細身になっていて、ちょうど手を添える部分だけ空気の層が厚くなるように設計。手の熱が伝わりにくいよう配慮されていて、飲み頃をキープ。カクテルだけでなく、サイダーやコーラなどを入れても◎。耐熱ガラス製で、サイズは470mlほか、小さめの270mlと280mlもスタンバイ。電子レンジはOKですが、食洗機は使用できません。
「KINTO/キントー」KRONOS ダブルウォール シャンパングラス
リングの部分が持ちやすいデザインの人気のダブルウォールグラス。ぬるくなると台無しのシャンパンの飲み頃温度を保ってくれるだけでなく、炭酸や香りを長く楽しめるよう設計された1本。脚付きシャンパングラスは繊細な作りで割ってしまいがちですが、ダブルウォールグラスならその心配もなし。ほかにもスティック野菜やフルーツを盛り付けて、パーティーシーンにも活躍すること間違いなし。電子レンジ、食洗機OKです。
淹れたてのおいしさキープ。紅茶やコーヒーにぴったりのカップタイプ
「KINTO/キントー」LEAVES TO TEA ティーバッグカップ
ステンレスのフタが付いているので、普段使いしても来客用のおもてなし用カップにしてもOK。フタは中身が冷めにくくするだけでなく、ティーバッグを一時置きするレストとしても使えるのが◎。同じシリーズには、茶こしの付いたものと、フタなしのものもスタンバイ。電子レンジ・食洗機対応というのもうれしいところ。
「DULTON/ダルトン」LUNGO ダブルウォールグラスカップ
ヴィンテージっぽいアイテムを取りそろえる「ダルトン」が提案するシンプルなダブルウォールグラスは、コーヒーを楽しむのにぴったり。透明で中身が見えるので、コーヒーとミルクが2層になった様子を楽しんで正解。耐熱温度差は120度OKの耐熱ガラス製。電子レンジと食洗機は使えません。
「Fleur」ダブルウォール グラス
花柄がなんともキュート。ちょっと昭和レトロな雰囲気が漂うダブルウォールグラスです。セピア色のお茶をいえると、大地に草花が咲いているような様子に。取っ手付きで熱いお茶やコーヒーを楽しむほかにも、スープカップとして使ってもOK。電子レンジで温め直しができるのもうれしいところ。食洗機は使えません。
盛り付けるだけでおしゃれ!スープやデザートが映えるボウル型
「ミヤザキ食器」DOWBLE WALL カップ
ころんとした丸みがかわいいフォルム。デザートカップや冷菜の器として、モダンな演出にぴったりのダブルウォールグラスです。ヨーグルトとソース、色の違うフルーツを合わせるとまるで、プラネットのような仕上がりに。どんな料理をいれても、フレンチのような仕上がりにしてくれるカップです。電子レンジはOKですが、食洗機は使えません。
「ミヤザキ食器」DOWBLE WALL」カップ
外側のグラスは円柱、中側のグラスは半円になったダブルウォールグラス。サラダやスープ、デザートはもちろん、フルーツやスイーツなどどんなものをいれても、とっておきのひと皿に仕上げてくれるスペシャルなカップ。空気層が厚いので温度を長くキープしてくれるので、かき氷などを入れるのもおすすめ。電子レンジOK、食洗機は使えません。
子どもウケも◎飲み物を入れるだけで楽しい個性派デザイン
耐熱アニマルグラス
飲みものを注ぐとかわいらしいネコやクマがあらわれるダブルウォールグラス。子どもが喜ぶデザインで、ジュースやミルクをいれるだけでなく、写真のようにフルーツをかざって楽しんでも◎。電子レンジ、食洗機対応で使いやすいのもうれしいポイント。
「Briller/ブリエ」ダブルウォールグラス
ぶどう、いちご、パイナップルの形を模したダブルウォールグラス。ジュースを入れるだけでなく、クリームやアイスを飾ってパフェ風にしても◎。ワインを入れても楽しめるグラスです。耐熱ガラス使用。電子レンジと食洗機は使えません。
夏でも冬でもダブルウォールグラスを活用して
ルックスだけでなく、使い勝手抜群のダブルウォールグラス。
飲み頃が長くキープできるので、家族との会話を楽しんだり、勉強に没頭したり、来客時のおもてなしに使ったりと食事のシーン以外でも活躍するのがうれしいところです。そのため、パーティーシーンでも活躍。
また、今回取材した人の中には、食器としてだけでなく写真のようにキャンドルホルダーとして使っているという人もいました。
夏から冬まで一年中フル活用できるダブルウォールグラス。この記事で、自分の生活シーンにあったお気に入りのグラスをぜひ見つけてみてくださいね。