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ドリップコーヒーの抽出後に残るコーヒーかす、どうしていますか?いつも「ゴミ箱へ直行」という方はもったいない!実はコーヒーかすには暮らしに役立つさまざまな活用術があるんです。今回は、コーヒーかすのエコな再利用アイデアを紹介します。
コーヒーかすの再利用アイデア10選
コーヒーかすには、毎日の暮らしに役立つ様々な再利用法があります。中にはあまり知られていない使い道も。さっそく活用シーンをみていきましょう。
【再利用アイデア1】消臭剤として使う
コーヒーかすの最も一般的な再利用方法が消臭剤として使うこと。
乾燥させたコーヒーかすをお茶を作るときに使う不織布の袋に詰めれば、瓶や保存容器の消臭剤として使えます。また生ゴミに直接振りかけて使うのも効果的です。
コーヒー豆やコーヒー粉自体にもニオイを吸収する効果がありますが、コーヒーかすのように、挽(ひ)いたり水分を含んだりしたもののほうが、よりニオイの吸収効果がアップするそうですよ。
不織布の袋に入れるなら、こんなふうに靴の消臭&除湿に活用するのもいいですね。消臭効果はだいたい1か月ほど続きます。
【再利用アイデア2】脱臭剤として使う
コーヒーかすには脱臭効果があり、トイレや靴箱、玄関などの広い空間の悪臭対策に有効です。特にトイレで使用する場合は、乾燥させず水分を含んだまま使うとより高い効果が期待できます。
ただし、カビの恐れがあるため水分を含んだコーヒーかすを利用する場合は、1~2日ごとに交換しましょう。
コーヒーかすの脱臭効果は、臭いや不純物を取り除くのに使われる「活性炭」よりも高いと言われています。家の中の臭いが気になる場所でぜひ活用したいですね。
【再利用アイデア3】除湿剤として使う
コーヒーは湿気を吸いやすい性質なので、冷蔵庫や棚の除湿剤としても使うことができます。
除湿剤として使う場合は、乾かしたコーヒーかすを使います。お気に入りの瓶やカップに入れて、除湿したい場所に置くだけで除湿効果を発揮します。
【再利用アイデア4】肥料として使う
ガーデニングや家庭菜園がお好きな方は、コーヒーかすを肥料として使ってみましょう。肥料として特に優れているというわけではありませんが、SDGsという観点では特におすすめのアイデアです。
ただし、コーヒーかすに含まれている窒素は微生物に分解されにくいため、そのまま土に混ぜ込んでも肥料にはなりません。また、コーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールには植物の発芽を抑制する働きがあるため、逆効果になる場合も。特にハーブ類については注意が必要です。
コーヒーかすを鉢や庭にまくときは、絶対にそのままの状態で土に混ぜ込まず、米ぬかや腐葉土などと混ぜて、一度発酵させてから使用するようにしてください。
コーヒーかすを堆肥として活用するための手順は以下のとおりです。
<コーヒーかすを堆肥にする方法>
- コーヒーかすを完全に乾燥させる。
- 段ボール箱や木枠、コンポスト(有機物を微生物の働きで分解させて堆肥にするための容器)などに、コーヒーかすと米ぬかを1:1の割合で加える。腐葉土などを一緒に混ぜ込むのもおすすめ。
- 風通しがよく雨が入らない場所に置き、定期的に(2~3日に1回)空気を入れるためにかき混ぜる。
- 数か月(おおよその目安で3か月以上)かけてしっかりと発酵させたら完成です。
【再利用アイデア5】洗剤の代わりとして使う
コーヒーかすには、食器やシンクの油汚れをきれいにする効果があります。
油汚れが残ったボウルを、コーヒーかすを入れた不織布でさっとこすって水洗いしてみました。
すると、ご覧の通り油分がさっぱりきれいになりました!
他にも、フライパンについた落ちにくい汚れにも効果的。フライパンにコーヒーかすをそのまま入れて水と一緒に沸騰させると、ちょっとヘビーな汚れもきれいにできますよ。脱臭効果もあるのでフライパンについたニオイもとれて一石二鳥です。
【再利用アイデア6】靴や家具などのツヤ出しとして使う
コーヒーには油分が含まれているため、靴や家具、フローリング、金属などのツヤ出しにもぴったりです。
ツヤ出しに使う場合は、乾かさず絞って水分がない状態にしたものを使うと効果的です。
【再利用アイデア7】滑り止めとして使う
冬の寒さが厳しい地方では、滑り止めや凍結防止に塩化カルシウムや砂をまきますが、コーヒーかすで代替することも可能です。
【再利用アイデア8】害虫よけとして使う
コーヒーかすは天然の防虫剤としても活用できます。全ての害虫に効果があるというわけではありませんが、アリやナメクジはコーヒーかすのニオイが苦手。地面に振りかけておくだけでその付近から居なくなってくれますよ。悩まれている方はぜひお試しくださいね。
「コーヒーかすを燃やすと蚊よけになる」という話も耳にしますが、たくさん煙が出るため、家の中でコーヒーかすを燃やすのはおすすめできません。
【再利用アイデア9】針山の中身として使う
コーヒーかすを裁縫で針を刺す針山の中身として活用するアイデアもあります。コーヒーかすは油分を含んでいるので、針山の中身にすると縫い針のサビを防ぐ効果があります。
【再利用アイデア10】染料として使う
コーヒーの色素を使う「コーヒー染め」。アンティーク調の素敵な色合いが人気です。Tシャツやハンカチなどの布だけでなく、紙や木材も染めることができるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
<コーヒー染めの材料>
- 鍋
- コーヒーかす
- 染めたいもの(布、紙、木材など)
- ミョウバン
<コーヒー染めをする手順>
1.染液をつくる
沸騰したお湯にコーヒーかすを入れます(コーヒーかすはフィルターなどで包んでおくと処理が楽です)。目安は、お湯1リットルに対して、コーヒーかす大さじ3くらい。お湯の色が茶色く変化して好みの色になったら、ザルなどでコーヒーかすを取り除いてください。
色の濃さはコーヒーかすの量や抽出時間などで好みの色に調整してください。
2.漬け込む
染液にコーヒー染めをしたいものを入れて、煮ながら色がつくまでしっかり漬け込みます。目安は、だいたい30分から1時間程度です。
染めるものが布の場合は、先に水洗いしてのりを落としておきましょう。また、布全体にコーヒーの色がきれいに染み込むように液の中で泳がせるようにするのがポイント。このとき菜箸やトングを使うと便利です。
3.色止めをする
ある程度色がついたら、色落ちを防止するためにミョウバンを大さじ1杯程度入れます。
4.冷めてから乾かす
火を止めて、お湯が冷めるまで待ちます。冷めたら、水ですすいでしっかりと乾かしましょう。
コーヒーかすを乾燥させるには……
コーヒーかすを再利用する際には、一度乾かしてから使うのが基本。コーヒーかすの乾燥方法をいくつかご紹介します。
【コーヒーかすの乾燥方法1】電子レンジ
もっとも簡単なのは、電子レンジを使う方法。
平たいお皿にコーヒーかすをのせ、1~2分ほど加熱するだけです。乾き具合が気になる場合は、途中でかき混ぜると均一に乾かせます。
高いワット数だとコーヒーかすが飛び散ることがあるので、500~600Wほどで試してみてください。
この方法だと、コーヒーかすの消臭効果で電子レンジ内の臭いもとることができますよ。
【コーヒーかすの乾燥方法2】フライパンで炒る
コーヒーかすをフライパンで炒って乾燥させる方法もあります。炒るときのコツは、弱火で焦がさないようにすること。炒ったときキッチンにコーヒーのいい香りが立ち上りますよ。
【コーヒーかすの乾燥方法3】天日干し
大量のコーヒーかすを乾かしたいときは天日干しがおすすめ。皿などの上に新聞紙やペーパータオルを敷き、コーヒーかすを広げて自然乾燥させる方法です。
風通しがよい場所だとコーヒーかすが飛び散る可能性があるので、外に干すときや室内でも開けた窓の近くで干すときは、注意が必要です。
天気がいい日にしかできませんが、光熱費がかからないエコな方法です。
コーヒーかすの保存方法
コーヒーかすは乾燥させたらすぐに使ってしまうのがおすすめですが、たくさん乾燥させて保存できると便利ですよね。
一番簡単な保存方法は、密閉できる袋や容器、瓶などに入れる方法です。もしあれば、素焼きや木などでできた入れ物を使うと、通気性がよく吸湿性に優れているので、よりよい状態で保存することができますよ。
そのコーヒーかす、捨てないで!
消臭剤や除湿剤としてだけではない、ユニークな再利用方法がたくさんあるコーヒーかす。今までただ捨てていたものをうまく再利用できればうれしいですよね。
ドリップコーヒーを毎日楽しむという方は、この記事で紹介したアイデアを参考に、コーヒーかすを再利用してみませんか?