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調理師が教える「豆腐の水切り」3つの方法

調理師が教える「豆腐を水切り」する3つの方法。レンジ、重し、下ゆでに相性のよい料理は?

キッチン

豆腐の水切り。面倒でつい省いてしまいがちですが、実はこのひと手間をかけるだけで料理のおいしさが格段にアップ。

そこで、今回は調理師が3つの豆腐の水切り方法をご紹介。それぞれの方法で向いている料理も違いますので、ぜひチェックしてくださいね。

調理師・ライター。つくること・食べることが大好きで調理師免許を取得。医療福祉施設での勤務経験を生かして、日ごろの衛生管理やおいしいご飯のレシピについて、お届けします。オムライスとモンブランが大好きです!

豆腐の水切りをやった方がよいワケ

豆腐の水切りはだいたい5~10分でできてしまいます。大豆の風味がちゃんと感じられる、調味料が薄まらないだけでなく、以下のようなメリットもあります。

  • 揚げ出し豆腐……衣がはがれず全体にしっかり付く、揚げる最中に油が跳ねにくい
  • 白和え……和え衣の味が薄まらない、作ったあとに水分が染み出してこない
  • 麻婆豆腐……味が薄くならない、とろみがしっかり保たれる

とくにチャンプルーなどは、水気をしっかり切る必要があるので、豆腐の水切りは必須です。

ちなみに「豆腐の味がおいしくなる豆腐の水切り器」の記事でもご紹介していますが、冷奴を水切りするだけでこんなに水の分量が異なります。

水切りした豆腐としてない豆腐にしょうゆをかけて10分放置した場合の比較

試食してみると全く味わいがかわってきていたので、面倒と思わずぜひやっていただきたいなと思います。

豆腐を水切りする方法は主に「電子レンジで加熱する」、「お湯で下茹でする」、「重し(重石)をのせる」の3つ。それぞれに相性のよい料理も異なるので、せっかくやるならそれぞれの特徴を理解して水切りしましょう!

時短で手軽「電子レンジ」で豆腐の水切りをする方法

電子レンジで豆腐の水切りをする方法

豆腐の水切りをする方法のうち最も短時間で水切りできるのが電子レンジ。ただ向いていない料理もあるので、チェックしてください。

電子レンジで豆腐の水切りをする方法

必要なものはキッチンペーパーだけです。

1.まずキッチンペーパーを2枚重ね、パックから取り出した豆腐を包みます。
2.その後ペーパーの端が来る面を下にして耐熱皿に置き、電子レンジ600Wで2~3分間加熱します。

電子レンジで豆腐の水切りをするメリット

電子レンジで水切りをする一番のメリットは、短時間で水切りできるところ。合計5分ほどで水切りが完了します。

耐熱皿とキッチンペーパーさえあれば水切りできるので、洗い物が少なくて済むのがうれしいポイントです。また、ゆでたり重石をのせるとつぶれてしまう、やわらかい絹豆腐も電子レンジなら水切りできます。

電子レンジで豆腐の水切りをするデメリット

電子レンジで3分間加熱すると豆腐はかなり熱くなるので、生の状態で感じられるような大豆の香りはなくなってしまいます。ただし「豆腐特有の香りが苦手」という方にはよいかもしれませんね。

また、熱くなった豆腐はなかなか冷めないので、冷たい料理(冷奴やサラダ)を作るときにはかえって時間がかかってしまうことがあります。

電子レンジで豆腐の水切りをするのに向いている料理

あったかい状態でいただく料理、豆腐特有の香りよりソースの味わいをいただきたい料理にあっています。

  • 炒り豆腐
  • チャンプルー

豆の風味を軽やかに「お湯で下ゆで」して豆腐の水切りをする方法

豆腐を下ゆでして水切りをする方法

お湯でゆでて水切りができるというのは意外かもしれませんが、こちらも手軽です。ただ向いていない料理もあるのでチェックしてください。

豆腐を下ゆでして水切りをする方法

1.鍋にたっぷりの水を入れ、沸騰させます。その間に豆腐を好みのサイズにカットします。

2.沸騰したお湯に豆腐を入れて中・弱火にし、再び煮立ってきてから3〜5分間ゆでます。

3.ザルで水気を切り、15分ほど置いてさらに水気を切ります。

豆腐を下ゆでして水切りをするメリット

ゆでて豆腐を水切りするメリットは、比較的短めの時間でしっかりときるところ。電子レンジの水切りよりは時間がかかりますが、その分ちゃんと水分が抜けます。

また水分と同時に大豆の風味も抜けるため、こってりした味付けの調理とは相性がよい下処理方法です。

豆腐を下ゆでして水切りするデメリット

デメリットは、使う道具が多い点。ザルや鍋、まな板、包丁などが必要です。

加えて、お湯の中で豆腐同士がどうしてもぶつかり合ってしまうため、豆腐がやわらかいほど形が崩れてしまいます。そのためやわらかい絹豆腐の水切りには用いないようにする方がベター。また、ゆでるときはグラグラと沸騰させないようにしましょう。

豆腐をゆでて水切りするのに向いている料理

ソースをちゃんと味わいたい濃い味付けの中華料理にぴったりです。

  • 麻婆豆腐
  • 家常豆腐(ジャーチャンドーフ)

しっかりできる「重石をのせて」豆腐の水切りをする方法

重し(重石)を使って豆腐を水切りする方法

重しをのせるので、柔らかいおぼろ豆腐は向いていないので注意しましょう。

重し(重石)を使って豆腐を水切りする方法

1.二重にしたキッチンペーパーで豆腐を包み、バットや皿の上に乗せます。(あれば網を豆腐とバットの間に乗せるとよい)

2.底が平らな皿やバットを豆腐の上に乗せ、マグカップやどんぶりなどで重しをします。

3.30〜60分、好みの水切り加減になるまで冷蔵庫に入れて水切りをしましょう。

重石を使って豆腐を水切りするメリット

重石を使った水切りのメリットは、豆腐の風味が変わらない点。先ほど述べた2つの方法と異なり加熱しないので、大豆の香りをしっかりと生かすことができます。

また重石を乗せておく時間や重量を調整すれば、かなりの水分を抜くことが可能。炒め物や揚げ物などの調理もしやすくなりますよ。

重石を使って豆腐を水切りするデメリット

気になるデメリットは、水分をしっかりと抜ける分、時間がかかってしまうという点。重量のある重石を急に乗せてしまうと、豆腐が崩れてしまうこともあるので注意が必要です。

重石を使った水切りに向いている料理

大豆の味をしっかり味わいたい料理や水気が少しでも入っていると味が変わってしまう料理に向いています。

  • 揚げ出し豆腐
  • 白和え
  • 豆腐田楽
  • 冷奴
  • 豆腐ハンバーグ

3つの方法を使い分けてワンランクアップ

豆腐の水切りは、するしないで大違いの下ごしらえです。特に豆腐そのものの風味をしっかり味わいたいシンプルな料理では、そのひと手間がおいしさを左右するといっても過言ではありません。

マーナからは「豆腐の水切り器」という水切り専用アイテムもでていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

短時間でできる「電子レンジ」、中華料理にぴったりな「お湯で下ゆで」、大豆の風味を味わえる「重しを使う」方法まで、作る料理に合わせてチョイスしてみてください。ちょっとしたひと手間で豆腐料理をより一層おいしくしましょう!

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