ネットショップで10年間、商品ページの制作を担当。キッチングッズやゴミ箱などの商品を知り尽くすプロ。豊富な商品知識と主婦歴20年の家事経験で、ライフスタイルにマッチしたアイテムをご提案します。
年々、需要の高まりとともに種類が増えている、IHコンロ対応のフライパン。でもIHで使うフライパンを選ぶときは、大きさや素材に気をつけないと、そもそも調理自体ができないということにもなりかねません。
今回はそんなIHフライパンの選び方やおすすめのアイテム、最新の人気のランキングなどを一挙にご紹介します。
IHフライパン選びで失敗しないためのチェックポイント
IH対応のフライパンには、安全基準を定めた「SGマーク」の一種「SG CH・IH」または「SG IH」と表記されています。まずはこのマークがあるかどうかを確認するようにしましょう。
IH調理器は、トッププレートの下にあるコイルに電流が流れ、鍋やフライパンの底を発熱させる仕組み。つまり、コンロとフライパンの底がくっくついていることが重要になります。
上記を踏まえた上で、IHフライパンを選ぶときの注意点をまずおさえましょう。
【サイズ】IHコンロに合っているか
▲写真撮影:ハナ
まずIHフライパンを選ぶときは、コンロのヒーターに描かれている円(コイル部分)の大きさに合うフライパンの底の広さを選ぶ必要があります。
IHコンロの規格にもよりますが、加熱スペースが3つある一般的なコンロの場合、手前の2つのIHは底径約12~26cm、後方にあるIHは底径約12~18cmが目安。またトッププレートに描かれた円よりも小さい12cm以下の底面のフライパンだとIHがうまく稼働しません。また26㎝より大きすぎると均一に熱が回りません。
フライパンに表記されているサイズは、フライパン最上部の淵、その内側の直径を測ったものです。一派天気には底面の直径については書かれていません。ただ、底面の直径は表示サイズよりもやや小さめであることがほとんどです。そのため、一般的に使いやすいとされている18cm~26cm範囲のものを選べば、まず失敗は少ないでしょう。
<フライパンのサイズの目安>
- 18~20cm…目玉焼き(1~2枚)が焼けるくらいのサイズ。ちょっとした朝食のおかずや、お菓子作りなどにも。
- 24~26cm…炒め物(2~3人前)ができるサイズ。あらゆる焼き物・炒め物がしやすい。
- 28cm以上…メインのおかず(例えばハンバーグなら4~5人前)をまとめて焼けるサイズ。4人以上の家族向け。
どんな料理をどのくらいの頻度で使うかを考えて、ぴったりのサイズを選ぶと失敗しませんよ。
【底面】平たいものを
IHコンロではヒーター部分にフライパンの底がしっかりと密着することが重要です。そのため、IHフライパンは底面が平らなものを選ぶようにしましょう。中華鍋のように底面が丸いものは、IHヒーターとの接着する面が少ないため適していません。
【素材】熱ムラが出にくいか
IHコンロで調理をする際に、真ん中だけ焦げてしまったとか、外側だけ焼き色が付きにくいといった経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。IHコンロは電磁コイルが真ん中付近にあるため、どうしてもこういった熱ムラが出てしまうのです。
熱ムラが出るのを避けるには、熱伝導率が高い素材を選ぶことが重要です。
- 鉄製
蓄熱性と耐熱性に優れているのが特徴。重さがあってあおりにくいのでIHで使うのにぴったり。ただし使い始めに必要な「空焼き」作業はIHではできないので、「空焼き不要」と書いてあるアイテムを選ぶ必要がある - ステンレス製
加熱効率も高く、高熱にも耐え丈夫。余熱調理もできるので、煮込み料理を作ることも可能。ただし、熱伝導率が低くなかなか温まらない難点。そのため熱伝導率の高いアルミ製との多層構造のものを選ぶのがおすすめ - アルミ製軽くて扱いやすい。熱伝導率が高いので手早く調理することが可能。ただし耐久性には優れていないのが難点。デメリットを補い合うステンレスと多層構造のものを選んでも◎
一般的なIHクッキングヒーターなら、鉄とステンレス、オールメタル対応のIHコンロなら、すべての金属製のフライパンが使用可能です。
ちなみに、熱ムラを避けるには「フライパンをあおる」のはなるべくしない方がよいでしょう。
【表面加工】焦げつきにくいか
表面加工がされていないフライパンは扱いが難しく焦げ付いたりくっつきやすいものも中にはありますよね。そこでこれらのプチストレスを解消するノンスティック加工のフライパンを選ぶのもひとつ手です。それぞれの特徴をおさえて、選ぶようにしましょう。
- フッ素樹脂加工
価格も手ごろ。軽くて扱いやすいが、高熱には耐えられない。また摩耗にも弱く、金属ヘラが使えない場合も - ダイヤモンドコート加工
フッ素樹脂加工にダイヤモンド粒子を混ぜて耐久性を高くしたもの - マーブルコート加工
フッ素樹脂加工のものより耐久性があって金属ヘラを使ってもOKのものがほとんど。ただし高熱には弱いので、強火では使えない - チタンコート加工
耐久性が高く、くっつきにくさが他のコーティングに比べ比較的長持ちする - セラミック加工
耐熱温度が高いことと遠赤外線効果が期待できる。ただ他のコーティングよりくっつきやすい
【使い勝手】適温お知らせ機能付きか、食洗機対応か
熱ムラが出てしまうのが心配なら、適温温度を知らせるものも発売されています。
また、食洗機を持っている場合は、食洗機対応かどうかもチェックするとよいでしょう。
1本目に最適【お手頃価格】で買えるIHフライパン
素材やコーディング別にお値打ち価格のIHフライパンを厳選。26センチサイズのもので、3000円台の価格のものをピックアップしています。
高品質のふっ素樹脂を使用した日本製のフライパン
MUSUBI
ふっ素コートを圧縮プレスすることで、表面がなめらかに仕上げられたフライパン。食材がくっつきにくくお手入れもしやすいのがうれしい点です。底面は凹凸ステンレス板が深く打ち込まれているので、素早く加熱でき調理の時短に。1933年創業の大阪のプレスメーカーで作られた製品です。
初めてでも扱いやすいマーブルコートフライパン
軽量ダイヤモンドマーブルキャスト
フッ素樹脂に大理石をミックスしたマーブルコートが施されたフライパン。耐磨耗性に優れ、金属ヘラも使えるのがうれしい点。627gと軽く扱いやすいので、初めてIHフライパンを買う人におすすめです。
高耐久のチタンコーティングでコスパ抜群
チタベール
内側表面にチタンコーティングが施され、耐摩耗試験を100万回クリアした耐久性の高さが魅力。お手頃なお値段ながら長く使えるのが魅力。重さはわずか610gと毎日の調理や洗い物で負担が少ないのも◎。
両面セラミック加工でも手に入れやすい価格
軽くて使いやすいセラミックフライパン
お値段がはるイメージが強いセラミックフライパンですが、最近ではお手頃価格のアイテムも登場。こちらのそのひとつで、内外両面にセラミック加工が施されていながら手に入れやすい価格が魅力。ホワイトカラーにウッド調ハンドルを合わせた、ナチュラルなデザインも◎。
本格調理もできる鉄フライパン
ネオキャスチール
本格的な高温調理ができる鉄製のフライパン。熱伝導がよく食材の芯まで一気に火が通るので、野菜はシャキッと肉はカリっと仕上がります。空焼きが不要で、気軽に使い始められるのもうれしい点。持ち手は天然木の温かみのある風合い。見た目も実力も◎のコスパに優れた鉄フライパンです。
失敗しにくい!【熱ムラが少ない】IHフライパン
IHコンロでも失敗なくおいしく調理できる、熱伝導性に優れたフライパンです。熱ムラが起きにくいので、わざわざ調理中にフライパンの位置をずらすなどをする必要がありません。こちらも大きさは26センチでそろえてみました。
変形に強い底面で均一に火が通るフライパン
スタンディ
底面にステンレス板を使用せず、鉄粉とアルミニウム粉を吹き付けて作られたフライパン。変形に強く、フライパン全体にしっかり熱が伝わります。表面はつるつるで汚れが入り込みにくく新品のような使用感をキープできるのも◎。
すばやく調理がスタートできるフライパン
IH-LEON レオン
全面2層構造のフライパン。熱伝導に優れ熱ムラもなく焼き目がきれいに仕上がるのがポイント。加熱性にも優れ短時間で調理が開始できるのも◎。側面を薄く延ばすスピニング加工が施されているため、軽く扱いやすいのが魅力です。
熱効率に優れた、アルミとステンレスの2層構造
「ビタクラフト」ソフィアII
キッチンツールブランドとして有名なビタクラフトの人気フライパンです。ステンレスとアルミの全面2層構造で、抜群の熱効率を実現。内側には独自の高密度3層フッ素樹脂コーティングが施されているので、食材がくっつきにくく摩耗にも強いのが特徴。長く快適に調理できるフライパンです。
熱伝導のよいセラミック製のフライパン
「グリーンパン」メイフラワー
ベルギーのブランド「グリーンパン」のセラミックフライパン。厚みのあるアルミ素材の本体底部に熱効率のよいマグニート加工が施されているので、IHを含むあらゆる熱源で効率的に発熱します。
揚げ物や蒸し料理もOKの深型フライパン
貝印「O.E.C.」脇雅世フライパン
料理研究家脇雅世さん監修の、熱伝導性と保温性の両方に優れたフライパン。5.7cmの深さがあるので、炒める、焼くはもちろんゆでる、揚げる、蒸す、炒め煮など様々な料理がこれ1つでOK! ハンドル部分は耐熱温度230度でオーブン調理にも対応しています。
目で見て分かる!【適温のお知らせ機能付き】IHフライパン
まだ温まっていなかったり逆に熱しすぎてしまったりと、フライパンに食材を入れるタイミングは難しいもの。また調理中も温度を管理できると料理の失敗が少なくなります。適温が目で見て分かるお知らせ機能付きのフライパンをご紹介します。
取っ手の色でベストなタイミングが分かる
「D&S」サーモフィール
取っ手の金具全体の色が黒から赤に変わってきたら、余熱完了の合図。料理初心者でも食材を入れるタイミングが簡単に分かります。フチと底を厚くすることで熱が均一に伝わり料理がおいしく仕上がります。またサイドを薄くすることで軽くなるように作られているのもうれしい点。
1度刻みの温度管理でプロ級の調理ができる
「ビタクラフト」テンプパンII
センサーで計測した温度を、取っ手のパネルに1度刻みで表示できるIHフライパンです。リアルタイムで調理面の温度が分かり、誰でも簡単に素材の良さを引き出すことができます。表示パネルはワンタッチで取り外せてお手入れもラクにできます。
使い勝手抜群!【取っ手がとれる】IHフライパン
取っ手がとれるタイプのIHフライパンは、収納する時も場所をとらず、いろいろな使い方ができるのでおすすめ。取っ手が取れるフライパンというとティファールが有名ですが、実は他のメーカーからも、使い勝手のよいシリーズが出ています。
摩耗に強いチタンコーティング
チタンシェフ
医療用具やロケットの製造にも利用されている、チタン粒子配合コーティングが施されたフライパン。耐食性や耐熱性に優れ、長く使えます。底厚は約3.5mmと一般的なフライパンより厚く作られているので、蓄熱性が高く、料理がおいしく仕上がります。
料理が映えるホワイトカラー
ララッテ・トルテ
ホワイトカラーで食材の色や焼き具合がよく見え、料理ができたらそのままお皿として食卓に出せるのがうれしい点。内面にはダイキン工業の厨房用塗料によるコーティング「シルクウェア」を採用、食材がこびりつきにくく耐久性に優れているのが特徴です。同じシリーズの鍋やフタを重ねてコンパクトに収納できます。
餃子の皮もつるっとはがれる焦げ付きにくさ
「Thermos/サーモス」取っ手のとれるフライパン
フライパン20cm・26cm、鍋18cm、フライパン専用取っ手、鍋専用フタ18cmの5セット。収納時は重ねてコンパクトに。耐摩耗性と焦げ付きにくさに優れたコーティングで、餃子の皮もつるっとはがれてストレスなく使えます。
丈夫で長く使える内面3層コーティング
スタックプラス
ブルーダイヤモンドコートの鍋・フライパンセットです。全て重ねてコンパクトに収納できます。内面3層コーティングで、耐摩耗に優れ丈夫で長持ち。マルチポット18cm、フライパン20cm・26cm、ガラスぶた18cm、専用ハンドルのセットです。
プロも愛用!【一生使える】IHフライパン
一般的に、フッ素樹脂やセラミック、ダイヤモンドといったコーティングが施されているフライパンの寿命は1〜3年程度が平均といわれています。一方、鉄製やステンレス製のコーティングなしのフライパンは数十年から半永久的に長く使えるのが魅力。ここでは、一生ものになるコーティングなしのフライパンからおすすめをご紹介します。
面倒なお手入れがいらない鉄フライパン
ビタクラフト「スーパー鉄」ウォックパン
より長く使いたい方には、やはり鉄製がおすすめ。こちらのフライパンは、鉄の弱点であるサビやすさをクリアした、ビタクラフト独自の「窒化4層加工」が施されています。焼き入れや油引きなどの面倒なお手入れも不要で、鉄のフライパン初心者でも安心。
旨味を閉じ込めるマグマプレートの鉄フライパン
「匠」マグマプレート
日本製の高品質鉄材を使用したフライパンです。内側と外側に細かい凹凸のついた独自開発の「マグマプレート」が、熱伝導率をさらに高めて食材の旨味を閉じ込めます。また鉄フライパンで気になりがちな、食材のこげつきやこびりつきを防ぐ特殊加工が施されているため、ストレスなく調理できます。
シェフも愛用するステンレスフライパン
中尾アルミ製作所 ノーメイクフライパン
プロからの信頼も厚い業務用フライパンメーカー「中尾アルミ製作所」で作られているIHフライパン。極厚のアルミを使用しているので、熱ムラなく火が通るのが特徴。外側はステンレスでサビに強く、また表面が固いのでお手入れしやすいのもうれしい点。無駄のない美しいフォルムも◎。
売れ筋は?IHフライパンランキングTOP10
それでは「ハウジー」と取り扱い商品数5万点を誇る姉妹店「リビングート 楽天市場店」で、人気のIHフライパンを発表します。2024年3月時点での売れ筋をランキング形式でご紹介するので、ぜひ参考にしてください。(姉妹店「リビングート 楽天市場店」2024年3月調べ)。
1位:使いやすい鉄フライパン
使い始めの「空焼き・油ならし」がいらない鉄フライパンです。油がなじんだ状態に仕上がっているため、鉄フライパン初心者でも扱いやすいのが魅力。さまざまなサイズ展開があり、各サイズとも上位30位以内にランクインするという人気ぶり。1位は28cmのものでした。
>>アイテムを見る
2位:「Thermos/サーモス」取っ手のとれるフライパン
鍋と20cm、26cmのフライパン、取っ手、フタの5点がセットになったアイテム。取っ手をはずして器代わりにもなるのがうれしい点。新生活にもぴったりです。
>>アイテムを見る
3位:ビタクラフト「ソフィアII」ウォックパン
熱効率に優れたステンレスとアルミの全面2層構造のフライパン。どのサイズも軒並み人気ですが、もっとも売れていたのは28cmのフライパン。20~28cmまでの幅広いサイズ展開なので、自分のライフスタイルに合ったものを探してみてください。
>>アイテムを見る
4位:タフコ 軽量ダイヤモンドマーブル 炒め鍋
28cmの深型フライパンですが、実際に手にした時の軽さに驚くこと間違いなし!焦げつきにくく、万が一焦げついた場合でも水だけで落とすことができます。浅型のラインナップも人気です。
>>アイテムを見る
5位:「ピコット」ミニフライパン
ちょこっと調理したい時に便利な「ピコットシリーズ」のミニフライパンです。14cmのサイズでお弁当のおかずや一人分の朝食を作るのに重宝します。内側はこびりつきにくいふっ素樹脂加工が施され、外側は丈夫なステンレス鋼製で、耐久性抜群。
>>アイテムを見る
6位:グリーンパン「ウッドビー」ウォックパン
安心、安全なセラミックコーティング加工のフライパン。熱変形に強く、熱をムラなく均一に伝えることができるので料理がおいしく仕上がります。ホワイトカラーとウッド調の取っ手のナチュラルデザインも◎。
>>アイテムを見る
7位:「Thermos/サーモス」炒め鍋
プラズマ超硬質コートでこびりつきにくさをキープ。耐久性に優れた、サーモス最高グレードの炒め鍋です。28cmサイスの深型で大人数の調理に最適。チャーハンや野菜炒めはもちろん、煮込み料理にも活躍します。
>>アイテムを見る
8位:ビタクラフト「スーパー鉄」ウォックパン
長く使える鉄フライパンとしてご紹介したアイテム。ビタクラフト独自の加工でサビにくいのが特徴です。使うほどに油がなじみ料理がおいしく仕上がります。長く使いたい人におすすめの1本。
>>アイテムを見る
9位:「ネオキャスチール」鉄製フライパン
IHはもちろん、オール熱源に対応した鉄フライパン。強い火力で短時間調理ができるので、炒め物はシャキッと、チャーハンはパラッと仕上がります。24~30cmのラインナップのうち、ランクインしたサイズは26cmでした。
>>アイテムを見る
10位:キュイジーヌ
フッ素加工で食材がこびりつきにくいフライパン。フタ付きで蒸し焼きができるのが人気のワケになっています。フタはガラス製で、調理中の食材の様子をひと目で確認できるのもポイント。深型で煮物にも便利。
>>アイテムを見る
使いやすいIHフライパンで楽しいお料理ライフを
最新の人気ランキングでは、鉄製のフライパンが多く目立つ結果となりました。熱ムラが少なく長く使えるという観点から、鉄製フライパンはかなり優秀です。選び方のところでも書きましたが、IHコンロでは「空焼き」ができないため、できれば空焼き不要のアイテムを選ぶようにしてください。
一方で、フッ素コーティングやセラミックコーティングなどの技術は、日々進歩していて、軽くて丈夫で使い勝手のよいフライパンは増え続けています。今回のおすすめには、注目の最新アイテムも含めてご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
今回の記事が、家族の人数やよく作る料理のメニューなど、ライフスタイルに合ったフライパンを見つけるきっかけになれば幸いです。