北海道の庭で、野菜と共にハーブ・野草・山菜を育てる菜園家。また、それらの食材の楽しみ方・調理方法をプロとして、Yahoo!などの様々なメディアで発信している。Instagram・ブログ『料理+菜園づくり 食育インストラクターracssの日々の暮らし』で、その様子を公開中。
お肉は冷凍保存しておくと日持ちさせることができます。多めに買ったお買い得のお肉も無駄なく使えますね。
でもちょっと待って!
買ってきたパックのまま冷凍庫へ放り込むと、味や鮮度が落ちてしまい、せっかくのお肉が台無しです。
どうしてそのままだとおいしくなくなるのでしょうか。その理由を知るとひと手間かける価値があると思えるはず。
この記事では、パックごとお肉を冷凍してしまうと味が落ちる理由と、お肉のおいしさをそのまま保存するための冷凍・解凍のコツをおさらいします。
また、面倒くさがり屋さんにおすすめの凍ったまま調理しておいしい料理法も必見ですよ。
味や鮮度が落ちるだけ?パックごと冷凍するデメリット
スーパーなどのお肉は、発泡スチロールのトレイに載せられてラップを掛けた状態で販売されていますよね。
ついそのパッケージのまま冷凍庫へ入れてしまいたくなりますが、お肉はそのまま凍らせてしまうとダメなんです。
まずはお肉をパックのまま冷凍するデメリットを整理してみましょう。
デメリット【1】急速冷凍ができないので細胞が劣化しやすい
発泡スチロールのトレイの上では、冷凍に時間がかかってしまいます。
お肉をおいしく冷凍保存するのには、急速に芯まで凍らせることが大切です。
お肉の細胞に含まれる水分は、凍ると膨張するので細胞壁を壊してしまいます。これが解凍した時にドリップの原因となり、肉の味を落とすことにつながります。
しかし、急速に温度を下げて凍らせることができれば細胞の劣化が最小限で済み、お肉の風味や食感を保つことができます。
ですが、お肉を発泡スチロールのトレイに載せたまま冷凍庫へ入れると、すばやく冷凍することはできません。
発泡スチロールはクーラーボックスに使われるほど熱伝導率が低い素材です。冷凍庫の冷気をお肉に伝えて凍らせるまでの時間がかかってしまうのです。
まずは、発泡スチロールのトレイから取り出すのがポイント。後ほど詳しく触れますが、金属製のトレイの上で凍らせると急速冷凍ができます。
デメリット【2】お肉にすき間があるので酸化が進みやすくなる
お店に並んでいるお肉は見栄え良くきれいに並べられていて、お肉の間にすき間があることも多いもの。
しかし、お肉は空気に触れると酸化が進みます。これは冷凍庫の中でも同じ。
なので、いったんトレイから出し、できるだけお肉同士の隙間をなくした状態に包みなおしてから冷凍することが必要なのです。
デメリット【3】ドリップの処理ができず生臭くなる
お肉のパッケージの中に赤い汁が溜まっているのを見たことはありませんか?それは「ドリップ」といいます。
ドリップは、血ではなく「肉汁」。
つまりお肉の細胞に含まれている水分が流れ出たものなのですが、そのままでは生臭さや雑菌の繁殖元になってしまいます。
パッと見てドリップが出ていないように見えても、お肉の下に敷いてあるシートにたっぷりドリップが吸収されていることもあります。
冷凍する前にいったんパッケージからお肉を取り出して、このドリップを拭き取りましょう。
さらに味付けなどの半調理をしてから冷凍すれば、生臭さやパサつきを軽減することができます。
デメリット【4】解凍しずらくなる
パックごと冷凍庫へ入れた場合、いざ使う際に解凍しにくく困ることがあります。
大きさや厚みが揃っていないままの状態で固く凍り付いたお肉は、芯まで解けるのに時間がかかり、ムラなく解凍することが難しくなります。
そして時間をかけて解凍している間に、鮮度が落ちたり雑菌が繁殖して食中毒の原因になってしまうというのがとても心配な点です。
デメリット【5】解凍後使い切れないことがある
買ってきた大きなパックのまま冷凍した場合、解凍したあと使い切れない可能性があります。
使いきれなかったからと残ったものを再冷凍してしまうと、鮮度も味もさらに落ちてしまうことに。
ですので、初めから1回で使う量に調整してから冷凍しておくのがベストなのです。
以上、お肉を買ってきたトレイのまま冷凍してはいけない理由を考えました。
使うときのことを考えて、面倒に思っても冷凍前にひと手間かけるのが大切なのですね。
ここからは、お肉をおいしいまま冷凍保存する具体的な方法やポイントを解説します。
お肉をできるだけ日持ちさせる冷凍保存のポイント
お肉をできるだけ日持ちさせるために最も大事なのは、お肉の鮮度を落とさないということ。
ビニール袋、ラップ、ジップ付き袋や金属トレーを活用して、冷凍前にひと手間かけるといいですよ。
冷凍中に鮮度や味を落とさないために、下記の7つのポイントを押さえておきましょう。
鮮度や味を落とさない冷凍保存のポイント小分けしてから冷凍する空気が入らないよう密封する急速冷凍するドリップをとっておく水分を抜いてから冷凍する下味をつけてから冷凍する3週間程度で使い切るそれぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
ポイント1:新鮮なうちに小分けして冷凍する
買ってきたお肉は、すぐ使う分と冷凍する分に分けてできるだけ早く冷凍しましょう。
新鮮なうちに冷凍するのがおいしさのコツです。
使い道をある程度決め、1回に使う分ずつに小分けして包み直しましょう。
そうすると、使うときに取り出しやすいので、使わない分まで解凍してしまい劣化させるのを防ぐことができます。
使い道がはっきりしていない場合は、家族の人数×100グラムを1単位として分けておくと便利です。
ポイント2:空気が入らないよう密封する
お肉が空気に触れると酸化し、鮮度が落ちるので色も味も悪くなります。
また、冷凍庫の中でパッケージが破れると、その周辺が「冷凍焼け」と呼ばれる状態になり、乾燥し変質してしまいます。
こうした劣化を避けるために、買ってきたときの発泡スチロールのトレーを外し、丁寧に包み直して密封しましょう。
ポイント3:急速冷凍する
なるべく平たく包んだお肉を、金属製の平らなトレーにのせて冷凍庫へ入れます。
金属製のトレーは熱伝導が良いため肉の温度を急速に下げることができ、早く冷凍することができるからです。
早く芯まで凍らせると、細胞の劣化が最小限で済み、お肉の風味や食感を保つことができます。
こうした金属トレーは、アルミ製、ステンレス製やホーロー製のものが市販されていますし、お菓子の缶のフタ等おうちにあるものを使ってもOK。
我が家では、18cm角の小さいトレーを数枚と、アウトドア用のホーローのお皿を活用しています。
18cm角の方は、100円ショップの製菓コーナーにあるトレーです。
このくらいの大きさだと冷凍庫の中でかさばらず、重宝しますよ。
ポイント5:ドリップをとっておく
お肉から出たドリップをふき取ることはお肉の臭みを抑えるポイントです。
前述したようにドリップは血ではなく肉汁なのですが、空気に触れて酸化したり雑菌が繁殖して臭くなっていることがありますので、クッキングペーパーなどで丁寧に拭き取りましょう。
ポイント6:水分を抜いてから冷凍する
長く保存したい場合は、お肉の余分な水分を抜いてから冷凍するのもおすすめ。
塩をまぶして冷蔵庫で一晩置くと、びっくりするくらい水分が出てきます。
それをふき取ってからラップでぴったり包んで冷凍庫へ入れてください。
この場合はお肉に塩味が少し残りますので、包みの上に書いておくと調理の際に便利です。
ポイント7:下味をつけてから冷凍する
何の料理に使うかはっきりしているなら、使いやすい大きさにカットし、下味をつけておきます。
お肉に下味をつけてから冷凍すると、味がよくしみ込みます。
また、肉汁も調味料と混ざって無駄になりません。
さらに、食べるときにはそのまま調理できて時短になるというメリットもあります。
冷凍する前にしておいた方が良い味付けと料理別の味付け例について、下記にまとめてみました。
冷凍する前にしておいた方が良い味付け塩コショウ…最も簡単ですが効果的なのが塩コショウを振っておくことです。ハーブやスパイスの入ったお塩もおすすめ。洋風・中華風のレシピに幅広く合います。醤油…和風な煮物に使いたいお肉は醤油をまぶしておきましょう。酒・みりんを加えても。市販のめんつゆを使ってもいいですね。オイル…お肉をしっとり仕上げられるのがオイルをまぶしてから冷凍することです。オリーブオイルとローズマリーやローレルなどのハーブやニンニクのスライスを一緒に入れると風味付けができます。調理の際にはオイルごとソテーするのもおすすめです。
料理別の味付け例「鶏の唐揚げ」用に一口大にカットし、下味用調味料と一緒にビニール袋に。「味付き焼き肉」用につけダレと一緒にビニール袋に。「とんかつ」用に筋切りをし、塩こしょうしてからラップで包む。「しょうが焼き」用に醤油と一緒にしょうがやニンニクのすりおろしを加えておく。
ポイント8:3週間程度で使い切る
家庭で冷凍した肉類は、3週間程度を目安に使い切るようにします。
きちんと密閉して包んでいても、冷凍庫の開け閉めなどの温度変化で劣化することは避けられません。そのため、長期冷凍になるほど徐々においしさが失われていきます。
袋に冷凍庫に入れた日付を記入しておくと便利ですね。
お肉の種類別包み方実例
こちらではお肉の種類に応じた包み方を写真付きでご紹介していきます。
今回ご紹介するのはこちらの8種類のお肉。
小間切れ肉厚切り肉薄切り肉手羽先(骨付き肉やササミなど)ひき肉鶏肉かたまり肉ウインナーよく使うものばかりだと思うので、ぜひ参考にしてください。
小間切れ肉の包み方
小間切れ肉は1回分ずつラップで包み、数個まとめてジップ付き袋に入れます。
用途
- 炒め物
- カレー
- その他
厚切り肉の包み方
厚切り肉は1枚ずつラップで包み、金属トレーの上で凍らせてからジップ付き袋に入れます。
用途
- ステーキ
- カツなど
薄切り肉の包み方
豚バラなどの薄切り肉は、きれいに並べられてパックされているのでそれを崩さないよう、長さだけ好みにカットしラップで包みます。
用途
- お好み焼き
- 包み焼き
- 鍋など
手羽先(骨付き肉やササミなど)の包み方
手羽先は金属トレーの上に重ならないように並べ、数時間凍らせてから、ばらばらにしてジップ付き袋に入れます。
ばらばらにしておくことで、必要な個数取り出しやすく、解凍時もスムーズです。
骨付き肉やササミなどもこの方法で包むと良いでしょう。
用途
- 揚げ物
- 煮物
- スープなど
ひき肉の包み方
ひき肉は買ってきたトレーをひっくり返し、包んであるラップを広げます。
トレーを取り外し、四角い形にひき肉を整えて広げてあったラップで包みます。
包んだら裏返し、菜箸などで小分けするための筋をつけ、金属トレーにのせて凍らせます。
凍ったらジップ付き袋へ。使うときは筋目に沿って簡単に割ることができます。
用途
- ハンバーグ
- 炒め物
- ひき肉あんなど
鶏肉の包み方
鶏肉は1枚ずつ広げ、平らにして包みます。
できれば厚みのある部分を「観音開き」して全体の厚さを同じくらいにすると理想的。
個人的にはラップよりもポリ袋の方が包みやすいです。凍ってからジップ付き袋にまとめます。
用途
- カツ
- 照り焼き
- 煮物など
かたまり肉の包み方
家庭の冷凍庫では急速冷凍しにくく、解凍にも時間がかかって傷みやすいため、かたまりのまま冷凍するのはあまりおすすめできません。
用途に合わせてカットしてから冷凍するか、既に冷凍になっているものを購入しましょう。
または冷凍前に火を通すか、味付けして「半調理」の状態で冷凍するなら、大きいまま冷凍保存しても比較的おいしさを保てます。
ウインナーの包み方
そのままジップ付き袋に入れてもOK。
皮がぱりっと厚いタイプのウインナーは、冷凍すると皮が裂けることがありますので、気になる場合はあらかじめ切り込みを入れてから冷凍します。
なお、ウインナーは凍ったまま調理も可能です。
用途
- 炒め物
- 焼き物
- スープなど
冷凍したお肉の正しい解凍方法とNG例
冷凍したお肉をおいしく解凍するには、できるだけ温度差が大きくならないようにしながら徐々に解凍するのがコツです。
上手に解凍ができると、お肉から出るドリップの量がとても少なくて済みます。
このドリップには、お肉の栄養や旨みがたっぷり含まれているので、できるだけ逃がさないようにすることによってお肉の味や食感をキープしたまま解凍できるのです。
こちらでは「じっくり時間をかけて鮮度を落とさずに解凍する方法」と、「急いで解凍したいときのおすすめ方法」をいくつかご紹介します。
ドリップをできるだけ出さず、鮮度を落とさずに解凍する方法
最もおすすめなのは、冷蔵庫で自然解凍することです。
時間はかかりますが、手間なく上手に解凍できます。
冷蔵庫の温度は4度ほど。チルド室なら1度ほどです。
冷蔵庫内ならお肉の全体を同じ温度で徐々に解凍することができ、温度差が少ないので解凍ムラができませんし、ドリップも最小限で済みます。
もちろん解凍中の雑菌の繁殖も最小限に抑えることができます。
1kgのお肉で4時間から6時間程度かかりますので、前の晩に入れておくと良いでしょう。
ドリップが漏れて他の食材に付かないように、袋を二重にするなど工夫してください。
やや早く解凍できる方法:氷水解凍
冷蔵庫解凍よりやや早く解凍できるのは氷水解凍です。
大きなボウルに水と氷を入れてその中に水が入らないよう密封したお肉を浸けます。全体が浸かるように重しをするのがおすすめ。
氷水の温度は平均して2~3度なので、低温を保ったまま解凍ができます。
水は熱伝導率が高いため、冷凍庫内での自然解凍の半分くらいの時間で解凍可能です。1kgのお肉で2時間から3時間が目安。
水温が上がってくるとお肉の鮮度が下がりやすいので、途中で氷を足すなどして水の温度が上がらないようにしてください。
急いで解凍したいときのおすすめ方法
急いで使いたいから出来るだけ早く解凍したい!というときは、お肉全体をムラなく解凍することがおいしさを損なわないためのコツです。
今回は2つのやり方をご紹介します。
【急いで解凍する方法1】:流水解凍
大きなボウルにビニール袋で密封したお肉を入れ、水道から水を流し続けて解凍する方法です。
これは水の熱伝導率の高さを利用し、水が対流する状態を続けることにより、早く解凍ができます。
肉全体が完全に水に浸かった状態を保てるように、重しをして押さえます。
水が動いていれば良いので流す水の量は少しずつでOKですが、必ず冷たい水であること、お肉の特定の箇所に直接当たらないようにすることに注意します。
重しとして水を入れたペットボトルやお皿などを使い、その上に流水が当たるようにするか、ボウルの縁に当たるようにします。
流水解凍だと、1kgのお肉なら1時間程度で解凍できます。
【急いで解凍する方法2】:電子レンジの弱モード解凍
電子レンジでの解凍はムラができやすいと思われていますが、最近の電子レンジは進化しているので「解凍モード」ならきれいに解凍ができます。
もし解凍モードがなくても、「弱モード(200W前後)」を使えば大丈夫。
ただし、電子レンジならではのコツがあります。
それは冷凍庫から出したてで固く凍ったままのお肉を電子レンジに入れること。
電子レンジは食品中の水分を振動させて摩擦熱を起こすことにより加熱する仕組みです。
そのため、お肉が部分的に溶けて濡れていたり、ドリップが出ていたりするとその部分だけ煮えてしまうということが起こります。
ムラなく全体を解凍するためには、必ず冷凍庫から出したばかりの固く凍ったお肉を電子レンジに入れることがポイントになるのです。
《電子レンジで解凍する方法》
1.包んでいるラップやビニールを外し、キッチンペーパーの上にお肉をのせてスタートします。
2.200Wの場合100gに付き1分の加熱が目安ですが、一度の加熱で解凍してしまおうとせずに、様子を見ながら行います。
3.さらに途中でドリップをふき取ったり、お肉の上下、左右を返すと解凍ムラを最小限にできます。
電子レンジでの解凍の場合、完全に解凍されるまで加熱するのではなく、包丁が入るくらいの半解凍の段階までにするのがおすすめです。
半解凍の状態で調理を始めることによって、お肉から出るドリップも少なく済みます。
おすすめできない解凍方法とは
お肉の味や食感、鮮度が変わってしまうのでお勧めできない解凍方法もあります。
食中毒の原因となる菌のほとんどは10度を超えると活動が活発になり、20度から40度の間が最も繁殖すると言われていますので、解凍時の温度にも注意が必要です。
《解凍方法NG例》
・室温解凍…温かい室内にそのまま出しておく方法ですが、これは冷凍肉との温度差が大きいためにドリップがたくさん出てしまう、雑菌が繁殖しやすい温度帯になりやすいというリスクがあります。
・お湯解凍…ぬるま湯に冷凍肉を浸けて解凍する方法ですが、これも急激に鮮度が落ちやすい方法です。
・電子レンジ解凍…電子レンジのふつうモード(500Wや600W)で解凍しようとすると、部分的に煮えてしまうなどして食感が変わってしまいます。
凍った状態からそのまま加熱して電子レンジでの調理まで行うのであれば工夫次第でおいしくできますが、解凍が目的の場合は必ず「弱モード」または「解凍モード」に設定してください。
凍ったまま調理したほうがおいしい肉料理
冷凍したお肉は解凍してから調理するものという概念を捨てて、凍ったまま調理してしまうやりかたがあります。
凍ったまま調理することで時短になり、冷凍肉のメリットでもある味がよく染みこみ柔らかくなるという特徴を活かせるので、意外なほどおいしく出来上がりますよ。
凍ったままスタートしたほうがおいしくできる調理方法には下記のものがあります。
忙しい時や解凍に時間を掛けたくない時はぜひ試してみてください。
下味つき冷凍肉をフライパンで調理する
下味をつけてから冷凍したお肉なら、フライパンでそのまま調理してもおいしく仕上げることができます。
特にひき肉や薄切り肉など火が通りやすいものが向いていて、凍ったままフライパンで蒸し焼きにする要領で調理します。
この方法は、高温の蒸気で一気に解凍から調理まで行うため、旨みが逃げません。
肉汁も調味液と一緒に無駄なく使えますし、お肉もふっくら。
《調理のポイント》
凍ったまま調理することを前提に、味付けしてから冷凍しておきます。
凍らせるときは、できるだけ薄く平らになるよう並べて密閉して冷凍します。厚さ2cm以内がおすすめ。
基本的には凍らせたときの形のままできあがるので、調理器具に入るよう並べ方や大きさを工夫して冷凍するのがポイントです。
調理するときは、凍ったままフライパンに入れ、蓋をして水分を逃さないようにしながら中火で加熱します。
《凍ったまま作れるお肉料理の例》
・薄切り豚肉のしょうが焼き…しょうが醤油に漬けたまま冷凍し、汁ごと蒸し焼きにします。
・鶏肉の照り焼き…鶏肉は厚みのある部分を開いて薄くして醤油とみりんに漬けて冷凍し、蒸し焼きにしてから最後に袋に残ったタレをいれて煮絡めます。
・牛こま肉のすき焼き風煮込み…割りしたに漬けて冷凍し、凍ったまま野菜やしらたきと一緒に煮込みます。
牛肉ステーキを凍ったまま焼いてレアに仕上げる
裏ワザ的なレシピですが、ステーキ用の牛肉を凍ったまま焼くと、中心部をレアの状態で仕上げられます。
厚さ1.5cmのステーキ肉を凍ったまま油をひいたフライパンに入れます。
蓋をして2分焼き、裏返してさらに2分焼きます。火を止めて2分余熱調理し取り出します。
ただし、この方法は中心部まで加熱する必要がある豚肉や鶏肉ではできないので注意しましょう。
炊飯器や圧力鍋で凍ったまま調理する
凍ったお肉を丸ごと炊飯器や圧力鍋に入れて調理する方法があります。
炊飯器や圧力鍋なら厚みのある冷凍肉でも中まで加熱でき、肉から出る肉汁もそのまま料理できるのでおいしくなります。
お肉は料理に合わせた大きさに切るなど下ごしらえして冷凍しておくのがおすすめです。
例えばこんな料理で試してみましょう
・お米の上に冷凍鶏肉をのせて炊いてカオマンガイに
・大きめ野菜と一緒に冷凍角切り肉を加熱してポトフに凍ったままの手羽元を煮物に
まとめ
この記事では、お肉のおいしさを失わずに日持ちさせるための冷凍方法と、鮮度が良いまま解凍する方法をご紹介しました。
また「解凍の時間が待てないわ」という人は、凍ったまま調理することを前提に下ごしらえしてから冷凍しておくのがおすすめです。
自分に合ったやり方を見つけられるといいですね。