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家庭でできる冬のコートのお手入れ

自宅でコートを洗濯できる? 洗濯機・手洗いで洗濯する方法と注意点

家事のコツ

季節が過ぎて着なくなったコートは、クリーニングに出すのがベストです。
しかし、コートをクリーニングに出すと思わぬ出費になったり、クリーニング店へ足を運ぶのが面倒だったりしますよね。

自宅で洗濯をしたいところですが、コートを自分で洗ってもいいのでしょうか。

この記事では、コートを洗濯した方がよい理由と、自宅で手洗い・洗濯機で洗う方法、コートを干すときの注意点やおすすめアイテムをご紹介します。

お気に入りのコートのお手入れ方法に迷っている方は、ぜひ最後まで目を通してくださいね。

管理栄養士兼ライターをしている、2児の母です。部屋の片付けが少々苦手…。ハウジーのコラムを読みながらステキなおうちになるよう、悪戦苦闘中です。日々の暮らしに彩りを添えるような記事をお届けできればと思います。

コートを洗濯・クリーニングしないのはNG?

結論から言うと、コートを洗濯またはクリーニングしないのはNGです。

コートは直接肌に触れる面積も少なく、あまり汚れていないように見えますよね。
しかし、コートはワンシーズン、ほぼ出ずっぱりの状態。
目に見えない外気の汚れや、ほこり、食べ物のシミなどがついているかもしれません。

また、あまり汗をかかない冬場であっても、コートには汗や皮脂汚れなどが付着しています。

洗濯やクリーニングをせずにそのままクローゼットにしまい込むと、カビの発生や虫食い、シミや変色が起こる

目に見える汚れがないからといって、洗濯やクリーニングをせずにそのままクローゼットにしまい込むと、カビの発生や虫食い、シミや変色が起こることも。

翌シーズン、コートを取り出してみると残念な姿になっているかもしれません。
せっかくのお気に入りのコートを守るためにも、やはりシーズン終わりにはキレイに手入れしておく必要があります。

しかし、「クリーニングに出すとお金がかかる」「そもそもクリーニング屋に持って行くのが面倒」などと感じてしまう場合もあるでしょう。
自宅でコートを洗濯するのはOKなのか、次で詳しく説明しますね。

コートを自宅で洗濯できる?できない場合の見分け方

自宅でコートを洗濯するのは、NGではありませんが、OKとも言えません。
その理由は、コートの素材にはいくつか種類があり、洗濯できるものとできないものがあるからです。

洗濯表示

洗濯できるものは、コートの内側に付いている洗濯表示タグに、このようなマークが記載されています。

家庭での洗濯ができない場合の洗濯表示

逆に、洗濯できないものは、このようなマークが記載されています。

自宅で洗濯できないコートの素材

ここからは、一般的に洗濯ができないと言われているコートの素材を紹介します。

レザー(本革)

本革のアウター

レザージャケットなど、革製品は家庭での洗濯に不向きです。
革製品は繊細で、水に濡れるとシミになったり、固くなったりします。

高額なものも多く、使えなくなると悲しみも大きいので、レザーコートはクリーニング店へ任せたほうが安心です。
ただし、フェイクレザー(合皮)のコートは洗えるものもあるので、洗濯表示タグを確認してみましょう。

ファー(リアルファー)

リアルファーのアウター

ファージャケットは、とても繊細です。
動物の毛皮を使用しているので、水に濡れると皮部分が傷んでしまったり、毛がバサバサになったりします。
パウダークリーニングが可能なクリーニング店へ出しましょう。

パウダークリーニングって?

毛皮の汚れを絡めとる、専用のパウダーを使用するクリーニング方法です。
専用の洗濯機に毛皮製品とパウダーを入れることで、汚れを取り除けるだけでなく、毛皮に栄養を与えることができます。

レーヨン

レーヨンは光沢があり、柔らかい手触りの素材です。トレンチコートなどで多く見られます。
レーヨンは水を吸うと縮んでしまう特性があるので、家庭での洗濯には不向きです。

最近では水洗い可能なレーヨン製品も登場していますが、水洗い可の場合でも多少縮みやすいという特性は残っています。
心配な場合はクリーニング店へ任せましょう。

キュプラ

キュプラは、コートやジャケットなどの裏地に使用されることが多い素材です。柔らかく光沢があり、シルクに近い手触りが特徴。
レーヨンほどではありませんが、水に濡れると縮みやすいので、洗濯不可のものもあります。
中には洗濯可のものもありますが、洗濯機は使用せず、手洗いしましょう。

アセテート

アセテートもツヤがあり、柔らかい素材です。撥水性が高いので、レインコートなどにも使用されています。
アセテートの多くは洗濯可能ですが、中には不可のものも。
洗濯できるものであっても摩擦に弱いので、洗濯機の使用は避けてください。

表面にツヤやシワ加工がされているもの

コートの表面にツヤやシワなど、特殊な加工が施されているものも、家庭での洗濯には不向きです。
無理に洗うとツヤやシワが取れてしまい、元通りにならない可能性があります。
大事なコートほど、クリーニング店へ任せましょう。

シミ抜きはクリーニング店へ!

服に着いたシミ

全体的な汚れを落とすのではなく、部分的なシミ抜きをしたい場合は、クリーニング店へ任せたほうが安心です。

素人がデリケートな素材のシミ抜きをすると、ものによっては傷んでしまう可能性があるからです。
色落ちや素材の傷みなど、さまざまな可能性が考えられるので、大事なコートほどクリーニング店へ任せましょう。

【コートの洗濯】洗濯機で洗うときの手順と注意点

洗濯機でコートを洗う時の注意点

コートの洗濯表示タグを確認して、洗濯が可能だったものは自宅でも自力でお手入れすることができます。

洗濯方法には「洗濯機」と「手洗い」の2種類があります。
まずは洗濯機を使用する場合の洗い方と注意点を紹介します。

洗濯機でコートを洗う手順

手順1.洗濯ネットに入れる
コートの付属品やポケットの中身を取り出し、洗濯ネットに入れましょう。

手順2.洗濯機のモードを選択
洗濯機のモードは「ドライ」「おしゃれ着」「手洗い」「ソフト」などがおすすめです。

手順3.おしゃれ着洗剤を入れる
普通の洗濯洗剤より、おしゃれ着用洗剤をおすすめします。表示通り入れたら、スタートするだけ。

手順4.風通しのいい場所で陰干しする
コートによって異なりますが、 基本的には陰干しをおすすめします。風通しのいい場所で干しましょう。

洗濯機でコートを洗うときの注意点

洗濯機でコートを洗濯する際、以下の点に注意しましょう。

【注意1】必ず洗濯表示タグを確認する

洗濯表示の確認

洗濯機での洗濯がOKかどうか、洗濯表示タグを確認してください。
手洗いの表示があれば、できるだけ手洗いをするようにしましょう。

【注意2】洗濯ネットを使用する

洗濯機でコートを洗濯する場合、洗濯ネットの使用は必須です!
洗濯ネットに入れなかった場合、コートに摩擦が起こりやすく、生地が傷みやすくなります。

【注意3】おしゃれ着用洗剤を使用する

コートを洗濯する場合の洗剤は、おしゃれ着用洗剤の使用をおすすめします。
形をキープする、縮みを防ぐなどの効果が期待できるので、ぜひ使ってみてください。

【注意4】洗濯コースはドライがおすすめ

洗濯機に「ドライ」「おしゃれ着」「手洗い」「ソフト」などの表示があれば、それらのモードで洗濯しましょう。
標準モードで洗うよりも水流や回転が弱く、コートに負担がかかりにくくなります。

【コートの洗濯】手洗いで洗うときの手順と注意点

洗濯機で洗って失敗したくない、という人は手洗いで丁寧に洗うのも手です。
こちらではコートを手洗いする方法と、注意点をご紹介します。

手洗いでコートを洗う手順

コートの手洗い方法

手順1.大きめのバケツにぬるま湯をはる

コートが入るくらいの大きめのバケツを用意し、ぬるま湯をはります。

お洒落着洗いの洗剤でコートを手洗い

手順2.おしゃれ着用洗剤を入れる

ぬるま湯におしゃれ着用洗剤を入れ、よく混ぜます。

コートの押し洗い

手順3.コートを押し洗いする

コートを20回程度、押し洗いしましょう。

洗濯ネットに入れて軽く脱水する

手順4.軽く脱水をする

洗濯ネットに入れて、洗濯機で30秒~1分程度軽く脱水をします。
デリケートな素材の場合は、バスタオルで包んで水気を吸い取りましょう。

コートのすすぎ洗い

手順5.すすぎは2回

バケツの水をはり変えて、すすぎ洗いをしましょう。これを2回繰り返します。

手順6.再び脱水をする
洗濯ネットに入れたら、再度脱水をします。

コートの陰干し

手順7.風通しのいい場所で陰干しする

洗濯ネットから取り出し、風通しのいい場所で陰干しをしましょう。

実際にコートを洗ってみた感想

家で洗ってみたコート

一見あまり汚れていないようなコートを手洗いしてみましたが、洗剤で洗ったあとの水の汚れにビックリ!

意外と汚れているコート

1回目のすすぎでは、コートに残っていたゴミが出てきたり、若干水が濁ったりしたので、見た目以上に汚れていたのだなと実感しました。

また、今回子ども用のコートを洗ったのですが、適当な肉厚ハンガーがなかったので、タオルをグルグル巻きにして簡易肉厚ハンガーを作成することに。

コートを型崩れさせない裏技

ハンガーに厚みを持たせることで空気が通りやすくなります。
厚手のコートでも難なく乾きましたので、ぜひ試してみてください。

手洗いでコートを洗うときの注意点

手洗いの場合も、コートを洗濯する際にはいくつか注意すべき点があります。

【注意1】洗濯表示タグを確認する

手洗いの場合も、水洗いがOKかどうか、洗濯表示タグを見て確認しておきましょう。
水洗い不可のものを洗濯すると、縮んだり加工が取れたりする可能性があります。

【注意2】大きめのバケツを用意する

ロングコートなどは、たたんでもかさばります。
小さめのバケツだと全体を洗えないので、大きめのバケツを用意しましょう。
大きめのバケツは使用しないときに邪魔なので、折りたたみタイプがおすすめです。

【注意3】おしゃれ着用洗剤を使用

手洗いが必要なコートは、デリケートな素材のものが多くなっています。
そのため、おしゃれ着用洗剤を使用しましょう。

【注意4】脱水はごく短時間で!

コートを洗濯機で脱水する際は、30秒~1分程度にしましょう。
水気が完全に切れていなくても大丈夫です。

【注意5】洗濯ネットに入れる

脱水をする際は、面倒でも必ず洗濯ネットに入れましょう。
そのまま脱水をすると、コートの生地が傷みやすくなるからです。
デリケートな素材の場合は、コートをタオルにはさんでから洗濯ネットに入れるといいですよ。

【注意6】押し洗いNGのものも

ウールのコートなど、縮みやすい素材のものは押し洗いができません。
その場合は、バケツの中でしばらくつけ置きをし、その後軽く振って汚れを落とすようにしましょう。
軽い汚れなら、つけ置き+ふり洗いで汚れを十分落とすことができます。

コートを干すときに気を付けたいこと

コートを干すときにも、いくつか注意点があるので、ご紹介します。

【注意1】素材によっては陰干し推奨!

洗濯表示タグを見たときに、洋服の形に斜線が入っているか、正方形に斜線が入っている場合は、陰干しが推奨されています。

陰干しについて

陰干しとは、文字どおり日陰になる場所に干す方法。
屋外に影になる場所がない場合は、室内で干してもOKです。

【注意2】早く乾かす工夫を!

コートの素材を傷めかねないので、脱水はほどほどにしておく必要があります。
陰干し推奨のコートも多く、分厚いコートを乾かすのには通常の洗濯ものより時間がかかってしまいます。

場合によっては生乾き臭が残ったり、カビの原因になったりすることも。
室内で干す場合は乾きづらいこともあるので、サーキュレーターや除湿機などを併用しましょう。浴室乾燥機の使用もおすすめです。

【注意3】肉厚のハンガーを使用

コートを干す際、針金ハンガーなど細身のものではなく、コート用の肉厚ハンガーを使用しましょう。
先ほどもご紹介した通り、風通しがよくなる他、コートの形を立体的に保ってくれるので型崩れしくくなります。

【注意4】平干し推奨のものも

水気を含んだコートはかなりの重量になります。
つり干しをする場合、重さでコートが変形する可能性も。
洗濯表示タグを見て、平干し推奨のものは平干しにしましょう。

自宅でコートを洗濯するなら洗濯表示を要チェック!

コートは素材によって、自宅で洗濯ができるものとできないものがあります。
洗濯可否の判断は、洗濯表示タグをチェックしてみてください。
洗濯が可能な場合は、洗濯機が使えるのか、あるいは手洗いなのかも確認しましょう。

もし洗濯可能な場合でも、コートの変形や傷みが心配な場合は、クリーニング店へ任せることをおすすめします。
ワンシーズン、しっかりと着たコートは想像以上に汚れが溜まっている可能性があります。
来シーズンも気持ちよく着るためにも、シーズン終わりにはコートを洗濯あるいはクリーニングに出して、清潔な状態にしておきましょう。

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