インテリア・整理収納・リメイク・DIYなと暮らしを楽しむコツを発信。 美容室、サロンなど空間プロデュースやコーディネーターとしても活動中。 著書に『おうち時間を楽しむインテリア』(宝島社)。 2018年オリジナルブランド[VIEJOUER]を立ち上げる。
オーガナイズ作業をしていると、子ども部屋についての悩みをよく聞きます。
「足の踏み場がない」、「狭い部屋をどう使ったらいいかわからない」など……。
ライフオーガナイザー山本瑠実の収納教室。第11回は、子ども部屋の収納についての悩みに全部お答えします。
「子ども部屋の収納」について悩みが尽きないワケとは
オーガナイズ作業で最も多いお悩みが子ども部屋の収納についてです。どこまで親である私たちが口を出していいのか、どこまで片付けていいのか線引きが難しいところ。また学年や環境が変わるたびに持ち物も変化するから一度整えてもキレイをキープするのは簡単なことではありません。
例えば
- 子ども部屋がすぐに散らかる!
- 子ども部屋が狭い
- 溜まっていく子どもの作品、どうすれば?
- 自主的に勉強する子ども部屋って?
といったような声をよく聞きます。
そこで今回はどうすればキレイをキープできるのか、勉強がしやすい環境作りについてもお話します。
【山本瑠実がお答えします】子ども部屋の収納Q&A
子ども部屋が狭いから、お片付けが苦手だからと、あきめなくても大丈夫です。少しの工夫と少しの道具があればきっと解決に向かって動き出します。ひとつずつ解決していきましょう。
Q1.子ども部屋がいつも散らかる! 片付けられる収納方法ってありますか?
A.きっちりし過ぎない、分けすぎないこと!
お子さんがあまり片付けが得意ではない場合、「ざっくり収納」から始めます。
収納ケースに細かく分けてラベリングをしても、面倒になっていつの間にか収納ケースの上にどんどんモノが積み重なっていきます。例えば、お稽古の道具(ジャージ・タオル・バッグなど)は1つの箱の中に入れるだけにします。「畳まなくてOK!入れるだけでOK!」にしてハードルをうんと下げ、簡単に続けられるようにします。
おもちゃなどもキャラクターで分けたりせずに、はじめは「ケースに入れるだけでOK!」にします。片付けなかった場合に注意をしてもいいですが、その代わり片付けた場合もしっかり「ありがとう!キレイでうれしい!」と言葉で伝えるようにします。
やっていないことは本人も分かっています。それよりもやったことに対して言葉を掛けることの方が大切です。
また、こちらの記事では、「片付けなさいを言わなくていい!子ども部屋の収納術」を年齢別にご紹介していますので、参考にしてみてください。
Q2.子ども部屋が狭い! 収納スペースを確保するには?
A.壁面やベッドの下をうまく使うこと!
オーガナイズ作業で訪問すると、子ども部屋は3.5畳から6畳くらいが多い印象です。そこに勉強机、ベッド、衣装ケースなどを置くと、足の踏み場さえなくなってしまうことも。
まずは絶対に必要なものから配置します。ベッド・勉強机を置いてみて、それから衣類やバッグなどをどのようにしまうか考えます。これ以上床にモノが置けないようなら、壁面収納を叶えるラブリコやチャンネルサポート、ハンガーレールなどを使います。
壁にビスを打つ場合、壁のどこに下地が入っているのかを確認して、設置する場所を決めるとビスがしっかり入って安全です。(下地が見つからない場合はホームセンターに売っているアンカーを入れてからビスを打つことでしっかりと固定できます。)
ベッドの下に衣装ケースを入れて衣類などを片付けてもいいですが、そうするとホコリが溜まりやすいのでこまめなお掃除が必要です。
Q3.溜まっていく子どもの作品、どうすればいい?
A.お子さんのお気に入り、お母さん(お父さん)のお気に入りをお部屋に飾って、あとは写真に収めるor小さなケースに収納する!
すぐに写真を撮って捨ててしまう方もいらっしゃいますが、それではお子さんもがっかりしてしまいます。
例えば学校から作品をたくさん持ち帰ったときは、お子さんに1番気に入っている作品を選んでもらいます。次に家族の方が素敵だなと思う作品を選んで、おうちの中に飾りましょう。
捨てるのが苦手なお子さんでも、こうすることで「認めてもらえた」、「喜んでもらえた」と感じるのか、その後自分で手放せることが多いです。そして作品だけを入れる専用の収納ケースに入る分だけしまうか、写真を撮って手放します。
Q4.自主的に勉強するようになる子ども部屋って?
A.視界に入るモノを減らすこと! でも子どもの意見を尊重して!
モノが多く散らかっているとどうしても集中力は落ちてしまいます。また、視界に入る色の数が多いのも同じ理由からあまりおすすめできません。
勉強机の周りはできる限りモノを置かないようにして、色の数も抑えます。集中するには青色のインテリアがいい、派手な色はよくないと聞くこともあると思いますが、そこはあまり気にしなくてもいいでしょう。自分の部屋なのに好きでもない色の部屋にされて「これが勉強ができる部屋」と押し付けられることほど子どもにとって迷惑なことはありません。部屋の雰囲気はお子さんに任せて、視界に入るモノの数を減らす・色の数を抑えるなどポイントで空間を作るようにします。
あと、子ども部屋以外でも勉強ができるようにするのもおすすめです。例えばお風呂はリラックス効果があって暗記するのにとても適している場所です。シャッター式ではない風呂フタを机として使うこともできます。
山本瑠実おすすめの「子ども収納」アイテムはコレ!
「mocモック」ロープバスケット
おすすめの理由は?
柔らかいバスケットは小さなお子さんのおもちゃの収納にぴったりです。大きめのかごを用意して、ポンポン入れるだけのお片付けができます。
山崎実業「towerタワー」作品収納ボックス
おすすめの理由は?
ボックスのサイズが66×45×12㎝と大きな絵もそのまま収納できる優れものです! 1年に1つルールを決めて素敵な作品を大事に保管しましょう。
Lesson11のまとめ「ハードルを下げて、達成感を味わいながら」
子ども部屋は1日で片付けることも、ずっとキレイをキープすることも本当に難しいものです。
きっちりし過ぎずにハードルを下げて、「できた」を増やしていくことが大事です。勉強と同じで何年も時間を掛けて、少しずつできるようになります。
ポイントは「ざっくり」「簡単」この2つです。ぜひ片付けの時間を楽しんでくださいね!