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初めてのおひつ選びに!素材別の特徴とサイズの選び方

キッチン

ご飯を炊いてから食べるまでに時間が経つと、黄ばんだりパサついたりしてだんだんおいしくなくなっていきますよね。
ご飯のおいしさをキープしながら保存できるアイテムが「おひつ」です。

こちらの記事では素材別のおひつのメリット・デメリットなど、おひつの選び方をご紹介します。

北海道の庭で、野菜と共にハーブ・野草・山菜を育てる菜園家。また、それらの食材の楽しみ方・調理方法をプロとして、Yahoo!などの様々なメディアで発信している。Instagram・ブログ『料理+菜園づくり 食育インストラクターracssの日々の暮らし』で、その様子を公開中。

木製おひつのメリット・デメリット

おひつには昔ながらの木のおひつ以外にも、さまざまな素材で作られたものがあります。

まずは主要なおひつの素材と、素材別のメリット・デメリットを知りましょう。初めは最も歴史が古い木製のおひつについてご紹介します。

木のおひつのメリット

木材の中でも、杉やひのき、さわらが素材のおひつは古くから利用されてきました。

木のおひつは、ご飯の余分な水分を吸うだけではなく、水分が少なくなってきたときにはそれを補うという性質があります。
そのため、ご飯にとって適度なしっとりさを保つことができるのです。

木の良い香りがご飯にかすかに移るのも魅力です。

漆塗りしてあるタイプは、ご飯粒がつきにくいので手入れがしやすいですが、調湿機能の面では少し劣ります。

木のおひつのデメリット

古くから愛用されている木のおひつですが、メリットだけではなくデメリットもあります。

木のおひつで特に気になるのは、黒ずみができやすいということ。
この黒ずみはカビではなく、木からにじむタンニンとご飯のデンプン成分が反応して表れるもので、人体には無害ですが見た目が気になりますね。

木のおひつを使った後は、洗剤を使わずにたわしなどでよく洗い、カビや黒ずみを予防するために完全に乾かす必要があります。
洗った後や使う前に、食品にも使えるアルコールで拭いておくとカビ菌が繁殖するのを防ぐことができ、黒ずみもある程度予防できます。

画像のような金属のタガが使われているタイプは、電子レンジには入れられません(金属を使っていないおひつなら電子レンジでも使うことができます)。おひつに入れたまま温め直しができないのはちょっと不便かもしれませんね。

また、木のおひつは他の素材に比べるとかなり高価であることも購入のネックになるかもしれません。

木のおひつは「本物志向」で「手間を惜しまない人」におすすめできる素材と言えます。

陶磁器・セラミック製おひつのメリット・デメリット

陶器や磁器、セラミック製のおひつも人気があります。

セラミックとは本来、陶磁器やセメントのように土や粘土など、非金属製の無機質素材を練って固めたものの総称です。
また工業製品の部品や医療用に使われるような高度な機能を持つものは「ファインセラミックス」と呼ばれています。

しかし、おひつの場合は電子レンジ対応、遠赤外線作用、割れにくさなど、機能性を強調した商品をセラミックと呼んでいるケースが多いようです。
ですから、一般的なおひつに関しては「陶器製」または「磁器製」と「セラミック製」に大きな材質の違いはないと考えてよいでしょう。
以下、この記事では商品名に「セラミック」とついたおひつを含めて「陶器」または「磁器」と呼んでいます。

「陶器」のおひつには、萬古焼・伊賀焼などがあり、いずれも多孔質の粘土が素材のため、ご飯の余分な水分をある程度調節してくれます。
陶器の調湿作用は木のおひつにはかないませんが、水分が少なめのご飯を入れる場合には十分機能を感じられると思います。
できれば「ご飯をおいしく保存できるおひつの使い方」の記事でご紹介している「ご飯の蒸気を飛ばす方法」を行ってから入れるとベスト。

有田焼・波佐見焼など「磁器」のおひつもあります。
陶器よりもキメが細かくツルッとしていてお手入れがしやすいのが特徴です。

陶磁器・セラミック製おひつのメリット

<p>イシガキ産業 おひつ 極み</p>

イシガキ産業 おひつ 極み

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陶器や磁器のおひつは「フタ付きの器」としての感覚で使えるのがメリットです。
ほとんどの製品が電子レンジ対応で、おひつごと温め直しができます。

商品によっては直火やオーブンにも対応できるものがありますので、用途を広げたい場合は商品説明をよくチェックしてくださいね。

陶磁器・セラミック製おひつのデメリット

陶磁器のおひつは床に落としてしまうなど、衝撃を加えると割れることがあります。
特にフタを割ってしまうケースがよくあり、フタがなくなるとおひつとしては機能が発揮しきれません。
フタに取っ手や溝のついたデザインなら多少は落としにくくなりますので、心配な場合はフタの形状も見ながら選んでくださいね。

また、手にとったときの冷たさや重さが気になる場合もあるでしょう。

木のおひつが「本物志向」の人向けである一方、陶磁器のおひつは万人向けと言えます。
陶磁器のおひつにはデザインやサイズがたくさんあり、好みに合うものが必ず見つかるはずです。丸形だけでなく角型、長方形型もありますよ。
陶磁器ならではの特性で、用途が広がる点もお得感があります。

樹脂製のおひつのメリット・デメリット

樹脂製のおひつにはさまざまな機能が付いたものも。

樹脂製おひつのメリット

樹脂のおひつはなんと言っても軽さがメリット。
木の表面感を模したデザインのものもありますし、真空ポンプで中の空気を抜いて、ご飯の鮮度を保つ仕様の商品も人気です。
洗いやすく、お手入れが簡単で食洗機に入れられるのもポイントです。

樹脂製おひつのデメリット

樹脂製のおひつには調湿作用がありません。
中のご飯が蒸れやすくなるため、おひつへご飯を移す際にはしっかり蒸気を飛ばすなどの工夫が必要なです。

樹脂のおひつは他の素材に比べると落として割れる心配が少なく、お手入れも楽なため、扱いやすさを重視したい人におすすめです。

要チェック!おひつのサイズの選び方

おひつのサイズは1合用から3合用、さらに大きめのサイズもあります。

サイズに迷うときは、保存したいご飯の量よりワンサイズ大きめのおひつを選びましょう。

これは、炊きたてのご飯はゆとりを持って入れることが必要だからです。ごはんとフタの間に空間があるほうが、水分の調節がしやすいのです。

ただし、食卓に運ぶことを想定するなら、持ちやすい大きさや重さのことも考えてサイズを選ぶ必要があります。

おひつのサイズ選びの失敗談

おひつはゆとりがあるほうが良いとはいえ、以前わたしが持っていた陶器のおひつは大きすぎました。
大は小を兼ねる!と思っていたのですが、かさばるし重さもありお手入れがしにくく、次第に使わなくなっていきました。
そのうち割ってしまい、処分することに……。

そんな経験から個人的には、家族が多くて炊飯量が多いご家庭でも、小さめを複数用意するほうが使いやすいのではと思っています。

スケーターの「真空おひつ」を使ってみた

<p>スケーター 真空おひつ</p>

スケーター 真空おひつ

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この記事の画像で何度か登場しているのが、こちらの樹脂製の「真空おひつ」です。

真ん中の赤いシリコンゴムがついているところへポンプを当て、上下させて中の空気を抜く仕組み。
真空にするとご飯の酸化を防ぐことができるので、腐敗防止や変色防止になり、ご飯のおいしさが保たれます。

残りご飯を手軽においしく保存

わたしは以前、陶器製のおひつを割ってしまってから、ご飯はパックに詰めて冷凍するのが習慣になっていたのですが、この真空おひつを使い始めてからはとても楽になりました。

明日の朝までに食べるご飯やおにぎりをこのおひつに保存する、というやり方だと、「小分けにして冷凍して解凍する」という手間がいりません。
今では余りそうな分だけ冷凍するようにしています。

おひつ自体が軽く、ご飯もこびりつかないので、洗うのがとても簡単。

ただし、真空にしてから数時間立つと空気が入ってしまっていることがあるので、長時間保存する際はチェックが必要です。

真空機能を使っておかず作りにも活用

この真空おひつ、真空機能を活用するとおかず作りにも使うことができます。
真空にすると味が染み込みやすいというのはよく知られていますね。

商品に同封されているレシピには、真空機能を活用した応用レシピが載っています。

真空にしてお肉に味を染み込ませ、その後このおひつに入れたまま電子レンジで調理する蒸し鶏など。
ご飯を保存するのに使わない日でも、調理器具としての出番があるのでお得な気分です。

ごはんをおいしく保ちたいならおひつ!

おひつの主要な素材や、素材別のメリット・デメリットなどを解説してきました。

昔ながらの木のおひつ以外にもさまざまな素材があり、それぞれに特徴があります。おひつが欲しいと思ったら、素材の特徴やサイズを確認して自分に合ったものを選んでくださいね。

おいしいごはんを味わうためのアイテムは、こちらでも多数紹介しています。ぜひご覧ください。

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