食器棚やキッチンの引き出しに敷いている食器棚シート、敷きっぱなしにしていませんか?
「そういえば…」なんて方も多いのでは?
実は、食器棚シートは半年から一年での交換を推奨しているものが多いんです。
意外と短期間なのは驚きですね。
そんな短いサイクルで交換が必要となると、食器棚シートの敷きやすさやずれにくさも気になりますよね。
というわけで、今回は実際に色々な種類の食器棚シートを敷き比べて、敷きやすさを実験してみました!
目次
食器棚シートの交換目安は?
基本的に食器棚シートは定期的な交換が必要。
半年から一年を交換の目安としているアイテムが多いです。
その理由は、消臭や防カビ、防虫効果のあるものだと効き目がなくなるからという理由があります。
また、長い間敷きっぱなしにしていると、ほこりが湿気を溜め込みカビや虫の発生原因にもなります。
食器棚シート、いつから敷きっぱなしにしていますか?
いつから敷いているか分からないという方は、今後は定期的に敷きなおすようにしましょう。
食器棚シートは種類が豊富!身近な8商品を集めてみた
「食器棚の棚板をキズつけたくない!」
「食器を出し入れする時の音が気になる!」
「食器を衛生的に収納したい!」
などなど、食器を収納するときには様々な悩みが付き物です。
これらの悩みを解決してくれるのが食器棚シートです。
最近はデザインや材質だけでなく、防虫タイプや滑り止めタイプなどの多機能なものがたくさん登場しているのをご存じですか?
今回、編集部では100均やニトリで販売されているものも含め、集められるだけ食器棚シートを集めてみました。
- レースシート(東和産業株式会社)
- ノンスリップ棚シート(東和産業株式会社)
- パステルドット(東和産業株式会社)
- アルミシート(株式会社ワイズ)
- ズレにくい食器棚シート(株式会社ニトリ)
- カフェボード(株式会社セリア)
- 食器棚クロス(東和産業株式会社)
- 消臭棚敷きシートスーリ(株式会社ワイズ)
※(カッコ)の中はメーカー名、以下省略。
※2017年6月時点の情報です。
これだけ種類があると、なかなか違いが分かりにくいですよね。
まずは材質ごとにタイプ分けをしてみましょう。
今回は食器棚シートを上記のように3種類に分類してみました。
続いて、それぞれの食器棚シートの特長をご紹介していきます。
穴あきタイプの食器棚シートの特長
食器棚シートといえばレースタイプをイメージされる方も多いのでは?
①レースシートは食器棚を華やかにしてくれますね。
こちらは柔軟性が高いEVA樹脂という材質でできていて、棚板に密着しやすいのが特徴です。
EVA樹脂というと、実は②ノンスリップ棚シートもそう。
食器の滑り落ち防止に特化した商品でお値段は少々高めになっています。
①レースシートと見た目の雰囲気は全然違いますが、共通点はシートに穴があいていることです。
こういった穴あきタイプは一度汚れやほこりがつくと取りにくいのがウィークポイント。確かに拭き掃除はしにくそうです…
でも、②ノンスリップ棚シートのように穴が大きいと、棚板の色味が活かせるという利点もありますね。
発泡タイプの食器棚シートの特長
続いて食器棚シートの定番!厚みのある発泡タイプについてご紹介します。
こちらの水玉模様がかわいい③パステルドットは、空気を含んだ発泡ポリエチレンという材質でできている発泡タイプの食器棚シート。
発泡タイプの食器棚シートは、汚れが拭き取りやすくお手入れが簡単なのが最大の特徴です。
お値段もお手頃なので、オーソドックスな食器棚シートと言えますね。デザインが豊富なのもこのタイプです。
少し厚みがあるので、食器や棚を保護するのにぴったり。
先ほどの①レースシートとくらべると厚みの違いは一目瞭然ですね。
100均やニトリの食器棚シートも発泡タイプ
発泡タイプの食器棚シートは話題のこんなところにも。
ニトリで⑤ズレにくい食器棚シート、100円ショップのセリアで⑥カフェボードという商品を見つけました。
この2つのアイテムの一番の魅力は、やっぱりお値段。
もともとお手軽価格の発泡タイプですが、さきほどの③パステルドットと1mあたりの価格をくらべてみると…
⑤ズレにくい食器棚シート ニトリ 41円
⑥カフェボード セリア 36円
セリアの⑥カフェボードは、③パステルドットのなんと半分以下!さすがですね。
アルミをプラスした発泡タイプの食器棚シート
こちらは発泡タイプの中でも、発泡ポリエチレンにアルミ蒸着フォルムが貼り合わせてある④アルミシート。
おなじみの保冷バックと同じ材質です。
この④アルミシートは防虫効果のある天然成分が塗布されていますが、実はこのアルミのキラキラとした質感を虫が嫌がるんだとか。
なんとも心強い食器棚シートです。
布タイプの食器棚シートの特長
食器棚シートに、こんな布タイプがあるのをご存知ですか?
⑦食器棚クロスは、表が綿100%の布。食器棚になじみやすく、ビニール系の質感がどうも…という方にもおすすめです。
布だと端がほつれてくるのでは?という心配も必要ナシ。
裏はメタクリルブタジエンゴムという素材で、何だか難しい名前ですが要するにゴム。カットしても布はほつれてきません。
お手入れは簡単とはいえませんが、洗濯ができるので清潔が保てます。
こちらは布タイプでも、不織布という織らない布でできている⑧消臭棚敷きシートスーリ。
大きな花柄が食器棚のイメージチェンジにもってこいですね!
8種類の食器棚シートの特長まとめ
8種類の食器棚シートの材質と価格、お手入れのしやすさを一覧にまとめてみました。
発泡タイプは、さすが食器棚シートの主流といわれるだけあって、全体的にバランスがとれています。
ただ、食器棚シートは価格とお手入れのしやすさだけが選ぶポイントではありません。
「敷きやすさ」や「ずれにくさ」など、他にも注目したいポイントは色々あります。
それでは、実際にこれらの8種類の食器棚シートを敷いてみたいと思います。
実験動画はこちら
【食器棚シートの敷きやすさ比較】8タイプのシートで検証
食器棚シートの敷きやすさを左右するのは、「ハサミやカッターで簡単にカットできるのか」と「敷いた時に浮かないか」ですよね。
まずは、すべての食器棚シートを50cmの長さにカットしてみました。
ハサミでカットしやすい食器棚シートは?
早くもここで食器棚シートごとに違いが表れました。


こういう場合は線を引くかシートに折り目をつけたほうがいいですね。

デザインは好みがありますが、カットのしやすさも頭のすみに置いておきたいですね。
一番浮きやすい食器棚シートは?
さて、食器棚シートを敷くときにわずらわしいのがシートの巻きグセ。
巻きグセ強く浮きやすい食器棚シートだと、テープで止めないと敷けないなんてこともあるようです。
今回の実験で一番気になったのはセリアの⑥カフェボードでした。


逆に巻いてみたのですが全く効果はなし。結局敷くことはできませんでした。
次に巻きグセが強かったのはニトリの⑤ズレにくい食器棚シート。

その次に気になったのは④アルミシート。この浮き具合なら許せる範囲でしょうか?
「浮かない」食器棚シートも!
食器棚シートの全てが浮きやすいわけではありません。
実験では全く浮かない食器棚シートもありました。
それがこの⑧消臭棚敷きシートスーリ。
こちらはピタッと棚板に貼り付くように敷くことができました。
食器棚シートの浮きやすさまとめ
食器棚シートを敷いたときに浮くのか浮かないのか、すべての実験結果を見てみましょう。
⑥カフェボードは完全に巻き戻ってしまったので×。
これも含めて浮いてしまった△判定の③パステルドットと④アルミシート、そして⑤ズレにくい食器棚シートは、みんな発泡ポリエチレン製。
厚みが特徴の「発泡タイプ」です。
「穴あきタイプ」と「布タイプ」の食器棚シートは、巻きグセがなく浮かないということが分かりました。
(材質について詳しくは「食器棚シート比較!防虫、滑り止めなどの効果や材質、価格の違いとは?」)
シートが浮かないと敷きやすいし見た目もいいですね。
巻きグセは放置すればなおるのか?
実験では、巻きグセが強い食器棚シートでも、放置することで巻きグセがなおり敷きやすくなるものがあることが分かりました。
残念ながら浮いてしまった発泡タイプの食器棚シートですが、実験後そのまま3週間放置してみると…
③パステルドットと④アルミシート、⑤ズレにくい食器棚シートの浮き具合は落ち着いていました。
ただ、セリアの⑥カフェボードだけ全く変化なし。かなり頑固なようです。
【食器棚シートのずれにくさ比較】棚板の上ですべらないのは?
食器棚シートは敷いて終わりではありません。
棚板の上に敷いた食器棚シートの上に食器類を置いていきますよね。
この時、食器棚シートはずれやすいとシワが寄って跡が付いてしまうことも…。
「食器棚シートがずれない」というのは、食器棚をスッキリ見せる上でとても重要なことです!
そこで、こちらでは食器棚シートのずれにくさを比較・検証していきます。
食器棚シートの定位置を決め、棚板にマスキングテープでしるしを付けて、矢印方向にすべらせてみます。
ずれにくい食器棚シートは?
全くすべらなかった食器棚シートが⑦の食器棚クロス。
手で前後にすべらせようとしても、シートの上を手がすべるという感じでした。
表は綿なのでサラッとしているのですが、裏がゴム素材になっているのですべらないんですね。やはり無視できないのは材質です。
すべりにくさ第2位は②のノンスリップ棚シート。
定位置のマスキングテープからは約2cmのズレ。
シートに穴があいていて棚板との接地面積が小さいにも関わらず、ずれたのはわずか。
気になる材質はゴムと似た性質を持っているEVA樹脂です。
大きくずれてしまった食器棚シートは?
一方、大きくすべってずれてしまったのは⑤ズレにくい食器棚シートでした。
しかし、巻きグセが強くて実験中に巻き戻ってしまい、シートの大部分が棚板に触れない状態に。
本来の実力がどうなのか、はっきりとはいえません。
その他、目立ってすべったのは④アルミシート。
マスキングテープからずれた長さは約6cmでした。
食器棚シートのずれにくさ比較まとめ
すべての結果はこちら。
パッケージに「シートがすべりにくい、ずれにくい」といった内容が記載されている食器棚シートが6種類あったので★印を付けました。
発泡ポリエチレン製の発泡タイプはすべりやすいと言えます。
★印の付いた商品もずれていますね…
すべりにくさの程度をどこまで良しとするかは人それぞれですが、ずれにくい、敷きズレしにくいと書かれてあっても、まずは材質を確認しましょう。
【食器棚シートのずれにくさ比較2】食器がすべりにくいのは?
さて、すべりにくさの話に戻りますが、「食器がすべらないように食器棚シートを敷いています」という方もおられますね。
「食器棚シートがすべらないと、食器もすべらないでしょ!?」
いえ、違うんです。実はこれは別問題。
実験動画はこちら
先ほどは食器棚シートの上で手をすべらせましたが、今度はグラスをすべらせてみます。
グラスがすべりやすかったのは?
先ほどの実験でシートが全くすべらなかった⑦食器棚クロスですが、グラスを置いて軽く押すとスルーとすべってしまいました。
比較している8アイテムの中で、食器のすべり止め効果を謳った商品は②ノンスリップ棚シートただひとつ。
手で押してみても、グラスはピッタリくっついてビクともしませんでした。さすがですね!
他の7アイテムも同じように試してみると、⑦食器棚クロスの他にグラスがすべったのは、なんと⑧消臭棚敷きシートスーリだけでした。

グラスは少し動きましたが、シートに引っかかりストップしました。
すべりにくい=「出し入れしにくい」?
注意したいのが、食器棚シートの上でグラスがすべりにくい=出し入れしにくいということ。
食器がすべらないのは安心ですが、出し入れの際に引っかかるように感じ、うっとうしいと思われる方も。
また、すべらないのはシートに直接触れている食器だけ。
同じグラスやお皿を重ねて収納することが多いと思いますが、上に重ねた食器にすべり止め効果は全くないことを忘れないようにしましょうね。
最後に食器棚シートのすべりにくさについてまとめました。

シートも食器もすべらないほうがいい!という方には穴あきタイプがおすすめ。
食器がすべりにくいと使い勝手が悪いなという方は布タイプの食器棚シートがいいですね。
食器棚シートそのものがすべる場合はシールやテープでとめれば解決しますが、食器のすべりにくさは調整できないので、選ぶ際はこの表を参考にしてくださいね。
ずれやすい食器棚シートの「ズレ防止アイテム」
ずれてしまう食器棚シートの対処にはテープで止めるという方法があります。
こちらは、スミピタという食器棚シート専用の固定シール。
さっそく、このシールを貼って③パステルドットを敷いてみると見違えるように棚板にぴったりフィット。
これならズレないし見た目もきれいですね!
【実験まとめ】敷きやすい&ずれない食器棚シートを選ぼう!
食器棚シートを選ぶときのポイント、「敷きやすさ」と「ずれにくさ」について、8つのアイテムを比較・検証しました。
最後に、これまでの全ての結果をまとめてみましょう。
「敷きやすさ」を重視するなら、巻きグセがないものを選びましょう。
実験では発泡タイプ以外のものは浮きにくいということが分かりました。
ただし、食器棚シートはハサミでカットして使うケースが多いです。
カットのしやすさはデザイン次第ですが、こちらも発泡タイプのものはカットしづらいものがあるので注意しましょう。
「敷きやすさ」を重視するなら、レースなどの穴あきタイプがおすすめです。
手や食器がすべりにくいというのは食器棚シートがシワになりにくという点メリット。
ただし、食器を出し入れする際に出しにくさを感じる場合もありますので、人によってはずれにくさがデメリットになることもあります。
デザインもいろいろで、価格も幅がある食器棚シート。
今回の実験を参考に、納得のいくものを選んでみてくださいね。

