都内の一戸建てに住む、整理収納アドバイザー主婦。もともと片付けと掃除が苦手で、開かずの間が3LDK中2部屋あったのですが、資格取得を機に、家中を片付けました。片付けが苦手な人の気持ちに立って、わかりやすいコラムを書くように心がけています。
お使いの家庭も増えてきた「食器洗い乾燥機」。
我が家はビルトインタイプの食洗機で、毎日フル回転しています。
いつも予洗いをして、ちゃんと専用の洗剤を使って洗っているのに、なぜか庫内にはすぐにベタベタとした油汚れや水垢みずあかのような白い汚れが……。
もっとしっかり掃除をしたいけど、重曹やオキシクリーン、市販の洗剤を使ってもいいのでしょうか?
今回は食洗機メーカーに直接教えてもらった食器洗い乾燥機の掃除方法と、普段の使い方のポイントなどを詳しくご紹介します。
食洗機庫内の油汚れにオキシクリーンって使えるの?
いつも食器洗い乾燥機用の洗剤を使って洗っているのに、なぜか庫内の残菜フィルターやヒーターにはベトベトした油汚れや、白っぽいものが。
特に我が家の食洗機で気になる場所が、ここ↓
ヒーターカバーの周りに、茶色っぽい汚れがべったりとついているのが見えますか?
ちなみに食器は、いつも予洗いをしてから入れています。
食洗機を使う時は専用の洗剤も入れているし、高温で洗浄しているから庫内はきれいだと思っていたのに……これはひどい!
何か普段とは違う、特別なお手入れをする必要がありそうです。
でも、いったい何を使って落とせばいいのでしょうか?
【メーカー直撃】食洗機へのオキシクリーン使用について聞いてみた
インターネットで食洗機の汚れ落としについて検索をすると、「オキシクリーン」を使って食洗機の庫内清掃をする方法が出てきます。
しかし、取扱説明書にも食洗機やオキシクリーンの公式サイトにも、それに関する記載はありません。
「本当にオキシクリーンを使ってもいいの?」と疑問に思ったので、メーカーに直接メールで問い合わせをしてみました。
●問い合わせ内容
Q:残菜フィルターやヒーターの油汚れ?(ベトベト)が気になるのですが、「オキシクリーン」を使って庫内を洗浄をしても問題はないでしょうか?
必ず予洗いをしてから食器を入れていますが、汚れがたまってしまいます。
オキシクリーンを使う記事をよく見かけるので試してみたく、念のため確認です。
これに対して、メーカーさんからは下記のようなお返事を頂きました。
A:オキシクリーンは漂白剤に該当いたしますので食器洗い乾燥機のお手入れには使わないでください。
日常的な庫内のお手入れにつきましては、お手数をおかけしますが、残菜フィルターの下などをブラシでお手入れしていただき、食洗機用洗剤量を通常の2倍程度投入して食器を入れずに「強力」コースで運転をおこなってみてください。
オキシクリーンを使わずに油汚れを取れるか実験してみることに
……なんと、オキシクリーンは使ってはいけないとのこと!
お手入れ方法について詳しく書いてくださっていたので、メールのお返事通りにお手入れをしてみることにしました。
あのベトベトした油汚れもきちんと取れるのでしょうか?
早速試してみたいと思います。
メールに合った通り、普段の倍量の食洗機用洗剤を入れて、「強力コース」スタート!
特に汚れがひどいところには、念入りに洗剤をかけておきました。
終了したので見てみると、例のヒーターの汚れが柔らかくなって浮いています。
ヘラでこすったら、簡単にこそげ落とすことができました!
※運転終了直後は食器洗い乾燥機の庫内が高温になっているので、お手入れ時には注意してください。
効果が違う?市販とメーカーの食洗機専用クリーナーの違い
食洗機について、気になることがもう一つ。
メーカーが推奨・販売している専用クリーナーって、市販のクリーナーに比べて「価格が高い」と感じていたので、この機会に思い切って聞いてみました。
●問い合わせ内容
Q:日常的な庫内清掃に「専用クリーナー」を推奨されていますが、市販の洗剤を使用しても問題ないでしょうか?
例えばコレ→「Takayama 食洗機 庫内クリーナー」 とか(画像と説明を添付)
A:その他の洗剤につきましては、個別の検証をおこなっておりません。
効果や影響が分かりかねますため、使用可否についてお答えできません。
庫内が白く汚れた場合は、専用の庫内クリーナーをお試しください。
なかなか上手い回答が返ってきました。笑
実は「問題ないですよ」と言ってほしかったのです。
なぜなら、以前からメールで問い合わせをした商品を既に使ってしまっているのです。
メーカー専用と比べて半分の価格だから……。
ちなみに半年に一度くらい、このクリーナーで洗浄していますが、これまで食洗機にトラブルが起きたことはありません。
でも確認した以上は、メーカーの推奨している専用クリーナーを使ってみたいと思います。
こちらがメーカーが販売・推奨している専用のクリーナー。
150g×2回分入りで、購入時の価格は1,100 円(税込)でした。
食洗機専用クリーナーを使った庫内掃除
1.標準コースをスタートして、5分経ったら一時停止ボタンを押して中断させます。
2.洗剤を一袋全て入れてから再開。
ラックやカゴはきれいな状態だったので、今回は外して洗浄を行いました。
3.終了です!
見た目の変化はあまり感じられませんが、排水管のヌメリや水あかなど見えない場所の汚れが取れていることを期待しています。
定期的な庫内洗浄で、故障を予防
メーカーが推奨・販売している食洗機専用クリーナーの成分は、「有機酸(95%)、ビタミンC」で私が使っている食洗機クリーナーと記載が同じでした。
見た目も黄色い粉で、よく似ています。
▲メーカー推奨の食洗機専用クリーナーの成分
他の市販のものがどうか分からないですが、成分はしっかりと確認しておいた方がいいですね。
食洗機のホース部分に汚れがたまると水漏れなどの原因になる恐れがあるため、食洗機専用のクリーナーで定期的に庫内洗浄をすることで、故障の予防をしておくとよいでしょう。
市販品のクリーナーの使用については確実に安全であるというテストは行ってないそうなので、メーカー専用のクリーナーを使うのがやはり安心ですね。
頑固な白っぽい汚れ=水垢にはクエン酸が効果的
食洗機のフチに白っぽい汚れがついていて、拭くだけでは取れません。
この白っぽい汚れの正体は水垢。
部分的な汚れなので、常備している「激落ちくんクエン酸泡スプレー」を使って取ってみることにしました。
食洗機についた水垢の落とし方
1.「激落ちくんクエン酸泡スプレー」の本体をよく振ります。
2.キッチンペーパーに吹きかけます。
3.汚れが気になる部分に直接貼り付けてから、しばらく置きます。
4.放置後ゴシゴシ拭き取ったら、きれいに水垢が落ちました。
5.成分が残っていると心配なので、念のため濡れた布巾で水拭きしました。
※酸が強いので、手荒れが気になる方は手袋をして行ってくださいね。
意外と汚れている食洗機の扉
使用中にしたたった水が原因で、意外と食洗機の扉も汚れていることがあります。
汚れが気になったら、固く絞った布巾でやさしく拭きましょう。
普段の食洗機の使い方と気をつけたいポイント
ここからは、我が家での普段の食器洗い機の使い方や気をつけたいポイントについて詳しくご紹介します。
我が家では、食洗機には「食器洗い機専用洗剤」を必ず使用しています。
私が愛用しているのは「緑の魔女」という洗剤。
レビューが良かったので使い始めましたが、ミント系の良い香りがするし汚れ落ちにも満足しているので使い続けています。
食洗機の洗剤を100円ショップのオイルボトルに詰め替え
食洗機専用の「緑の魔女」はジッパーで密閉できる袋に入っていて、中には洗剤を計量するための小さじ1サイズのスプーンが入っています。
でも、毎回「開けて→計って→入れて→閉じる」が面倒。
洗剤の袋の開け閉めや計量するたびに粉が手についたら荒れそうだし、濡れた手で作業すると洗剤が湿気てしまいそうです。
そんな理由から、洗剤を100円ショップのオイルボトルに詰め替えています。
このオイルボトルは、ダイソーやセリアなどで取扱いがありました。
片手でフタを開けたら逆さにして数回プッシュするだけなので、早くて簡単。
付属のスプーンで一度計ってみて、今は目分量で入れています。
●洗剤の収納事例
ボトルを食洗機の隣の引き出しに立てれば場所を取らないし、ワンアクションで手を汚さずに洗剤を投入できます。
台所用洗剤や重曹の使用は絶対NG!お手入れの注意点
普段、食器を洗う時の「食洗機用洗剤」の代用として、台所用洗剤や重曹が使えないか気になる方は結構多いと思います。
でも実は・・・食洗機の取扱説明書の冒頭にも、しっかりと注意書きが記載されていました。
食洗機では「台所用液体洗剤」と「重曹」はたとえ少量でも使えません。
台所用液体洗剤を使うと、泡が大量に発生し食器が洗えなくなります。
発生した泡を消すため、自動的に給水・排水を繰り返すので運転時間が長くなり、水の使用量が増える原因になります。また洗剤量によっては、水漏れ・故障の原因になります。
つけ置きなどで付いた台所用洗剤もしっかりすすいでから入れる必要があります。重曹を使うと、重曹の成分が固まり、動作不良を起こし故障の原因になります。
Twitterなどでも「食器洗いを夫に頼んだら、台所用洗剤を使ってしまいエラーを起こして業者を呼んだ」といったつぶやきを見たことがあります。
家族にも、食洗機にはこれらの洗剤がNGであることを、しっかり伝えておく必要がありますね。
万が一、食器用洗剤を使用してしまった場合は、1時間以上放置した後「少量」コースを2~3回繰り返し運転をするようにしましょう。
面倒でも「予洗い」をした方がよい理由について
初めて食洗機を使った頃は食器を汚れたまま入れていたのですが、きれいに汚れが落ちなかったので、それ以来必ず「予洗い」をしています。
「予洗い」は、とても簡単。
洗剤のついていないスポンジで軽く汚れを落とすだけです。そのあと、食洗機に食器をセットしています。
予洗いをせずに入れると、食器の汚れが落ちにくいだけでなく、食洗機の庫内や排水管に油汚れがたまる原因にもなります。
面倒でも必ず予洗いをした方がよいでしょう。
残菜フィルターは毎回掃除しましょう
食洗機の庫内のゴミをキャッチするためについている「残菜フィルター」。
これは食器洗い機を使う度に、毎回掃除をする必要があります。
食洗機を使用した後にフィルターを取り外してゴミを捨て、汚れていたらブラシでこすります。
ゴミや汚れを放置すると目詰まりをして、洗い上がりが悪くなったり、カビや臭い・水漏れの原因になるそうです。
まとめ
今回の記事では、我が家での事例を元に「食洗機の基本的な使い方」と「お手入れについて注意したいこと」などを色々とお伝えしました。
最後にもう一度、重要なポイントを振り返っておきましょう。
食洗機の使い方・お手入れのまとめ
- 食器は食洗機に入れる前に「予洗い」をする
- 食洗機を使った後は「残さいフィルター」を毎回掃除する
- 油汚れがついたら、倍量の洗剤を入れて強力コースをまわす
- 定期的に「専用クリーナー」で庫内を洗浄する
食器洗い機が故障した場合、修理や買い替えなどで思わぬ費用がかかってしまうことが多いと思います。
普段から正しく使って定期的にお手入れをし、長く大切に使いたいですね。