大学で建築・インテリアについて学んだのち、大手家具販売店に就職。現在はインテリア・ライフスタイル専門のママライターとして活動中。念願のマイホームを手に入れ、北欧インテリア×グリーンのある暮らしを楽しんでいます。
靴の臭いに悩んでいる人は、意外と少なくないことでしょう。
靴が臭うと玄関にも不快な臭いが広がってしまい、帰宅した時だけではなく来客時にも気になりますよね。
そこで今回は、靴の臭いが気になる時の対策方法について紹介していきます。
「靴が臭う原因」をはじめ、さまざまな消臭テクニックや重曹を使った靴の洗い方、正しい保管方法まで幅広くご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
靴が臭う原因は?
そもそもなぜ靴がにおうのでしょうか?
ニオイの原因を知っておくと、対策方法がわかりやすくなりますよ。
【ニオイの原因1】汗や雨によって湿った状態である
足裏は1日にコップ1杯分の汗をかくともいわれているので、1日履いた靴は結構湿った状態です。
また、雨の日に履いた時も、水分をかなり吸収してしまいます。
汗や雨などによって靴の中の湿度が高くなると、雑菌が皮脂(ひし)などの汚れをエサにして繁殖してしまいます。
この雑菌が増えることで、靴がくさくなってしまうのです。
【ニオイの原因2】サイズのあわない靴を履いている
実は、靴のサイズがあっていないことでも、ニオイの原因に繋がることが。
靴のサイズが大きい場合は脱げないように自然と足に力が入ってしまい、汗をかきやすくなってしまいます。
逆に、靴のサイズが小さい場合も、足が窮屈になって汗をかく要因に。
このように、自分の足のサイズにあわない靴を履くことで汗をかきやすくなるため、雑菌にとって繁殖しやすい環境となってしまい、臭いの発生に繋がる可能性があります。
靴のニオイが気になる時は、サイズがあっているかもチェックしておくといいですね。
靴のニオイが気になる時の対策方法
身近にあるものでも靴のニオイ対策は可能です。
やりやすい方法で、ぜひ試してくださいね。
【ニオイ対策1】除菌消臭スプレーを吹きかける
一番簡単な方法は消臭スプレーを靴の中に吹きかけておくことです。
この際、スプレーは除菌効果があるものを選びましょう。靴専用の除菌消臭スプレーもあります。
スプレーを吹きかける時は靴ヒモを外して口を大きく広げ、靴の中全体にかかるようにするのがポイントです。また、スプレー後はしっかり乾燥させることが大切です。
消臭スプレーは効果が長続きするわけではないので、定期的に吹きかけて雑菌の繁殖を抑えましょう。
【ニオイ対策2】10円玉を靴の中に入れる
10円玉に使われている銅からは、抗菌作用がある銅イオンが発生します。
この銅イオンを活用すれば、靴の臭いの元である雑菌の繁殖を抑えて消臭に役立てることができます。
やり方はとっても簡単で、靴の中に10円玉を入れて一晩置いておくだけ。
ただし、臭いが軽減されるのは10円玉を置いたまわりだけなので、片足ずつに10枚程度入れるのがおすすめです。
また、酸化した黒い10円玉だとあまり効果が期待できないので、ピカピカの10円玉を使うようにしましょう。
<10円玉をピカピカにする方法>
酸化した10円玉はケチャップやマヨネーズ、レモン汁などにつけておくとピカピカになります。
ケチャップなら指でくるくるとこすりつけるだけでもキレイになりますよ。
最後に水で洗い流したら水分をしっかり拭き取り、再び酸化しないようにしておきましょう。
【ニオイ対策3】重曹粉末を消臭剤として使う
重曹には静菌作用や除湿効果があり、粉末のまま靴の中に入れると消臭効果が期待できます。
ただし、重曹の消臭効果は2~3か月程度なので、定期的に取り替える必要があります。
消臭剤に使用したあとは掃除用に使えますよ。
<重曹の消臭剤を作る方法>
- お茶パックの中に重曹大さじ2~3杯を入れ、口を閉じる。
- このままだと粉末が漏れてしまうので、もう1枚お茶パックをぶせて二重に。
- さらに好きなデザインのペーパーナプキンで包み、ひもでしばれば完成。
お茶パックがなければ、布やコーヒーフィルター、不要なストッキングや靴下を使ってもOK。
また、重曹自体は無臭なのでお好みのアロマオイルをプラスするのもおすすめです。
その場合はレモングラスやユーカリなどの消臭効果のあるものや、ローズマリーやハッカといった抗菌作用のあるものだとさらに効果が期待できそうです。
重曹の消臭効果は2~3か月程度なので、定期的に取り替える必要があります。
消臭剤に使用したあとは掃除用に使えますよ!
【ニオイ対策4】インソールを敷いてインソールを取り替える
あらかじめインソールを敷いておき、インソールをかえるという方法もあります。
インソールには皮脂や汗などの汚れがたくさんつくので、定期的に新しいものに取り替えることでニオイ軽減に役立ちます。
この時に、防臭効果のあるインソールに替えておくとさらに安心ですね。
100均にもさまざまなインソールがあるので、安価なものでも頻繁に取り替えるようにすれば、すっきり気持ちよく履くことができます。
それでも靴のニオイがとれない場合は
重曹で丸洗いする
さまざまな消臭対策をしてもなかなか靴の臭いが取れないという時は、丸洗いがおすすめです。
特に靴の汚れや臭いの対策に効果的な重曹を使ったつけおき方法をご紹介します。
キャンバス地のスニーカーなど、「洗える素材の靴」で試してくださいね。
重曹を使った靴の洗い方と手順
<用意するもの>
- 重曹粉末
- 洗濯洗剤
- 桶やバケツ
- 靴底の土やホコリを落とすブラシ
- 靴を洗うブラシ
- ぬるま湯
- 手袋(肌が弱い人の場合)
<重曹で靴を丸洗いする方法>
1. ヒモをほどいて靴外側のホコリや汚れを払い落す
まずは靴ヒモをほどき、中敷きが外れるものは外しておきます。
次にホコリや泥汚れなどを払い落しましょう。
ブラシを使って細かい部分まで入り込んだゴミをかき出しておきます。
2. ぬるま湯に重曹と洗剤を溶かしてつけおきする
つけおき溶液を作ります。バケツなどに靴が浸かる分量のぬるま湯(40℃くらい)を入れましょう。
お湯1Lに対して重曹大さじ3杯、洗濯洗剤大さじ1杯ほどの割合で溶かします。
重曹は溶けにくいのでよくかき混ぜてくださいね。
そのあと、靴の汚れの程度にあわせて30分~1時間程度つけおきします。
靴ヒモや中敷きもあわせてつけておきましょう。
3. ブラシでこする
つけおきしたらブラシで汚れをこすり落とします。なかなか取れない汚れは、重曹ペーストをブラシにつけてこすりましょう。
重曹ペーストは、重曹粉末に水を少量混ぜたペースト状のもので、研磨作用があります。
重曹が手につくと荒れやすいので、肌が弱い人は手袋をしてくださいね。
4. 水でしっかりすすぐ
洗剤残りがないようにしっかりすすぎましょう。
靴底の中を手で触ってみてぬめりがないか、ぎゅっと押した時に泡が出てこないか確認するのがおすすめです。
洗剤や重曹が残ってしまうと黄ばみの原因になることもあるので、念入りにすすいでくださいね。
4. 陰干しで乾かす
乾かす時は風通しのいい場所で立てて陰干しに。直射日光に当てると靴が黄ばむ原因になるので注意しましょう。
脱水機を使ってもいい靴なら、中に不要になったタオルを詰めて1分程度脱水すると早く乾燥できます。
また、新聞紙をギュッと詰めると型崩れも防ぐことができ、乾きが早くなりますよ。何度か新聞紙を詰め替えるといいですね。
そのほか、布団乾燥機を使うのもおすすめ。特に天気の悪い日は布団乾燥機や靴専用の乾燥機があると早く乾かせて便利です。
最後に靴ヒモと中敷きを戻したら終了です。
丸洗いしにくい革製の靴の場合は除菌シートを使う
革製の靴はスニーカーのように丸洗いしにくいので、アルコール除菌シートを使って靴の中を拭いて手入れするのがおすすめです。
また、靴の外側はクリームなどを使った定期的なケアを行うようにし、きれいな状態をキープすることでも臭い軽減に役立ちます。
革靴の中を除菌する手順
<用意するもの>
- 歯ブラシ
- 輪ゴム
- 除菌シート(アルコールタイプ)
1. 歯ブラシでホコリをかき出す
歯ブラシを使って中のホコリやゴミをかき出していきます。つま先の方からかかとに向かってゴミを集めていくイメージでやるとかき出しやすいです。
2. 除菌シートで拭いていく
歯ブラシの持ち手にアルコール除菌シートを巻き付けて輪ゴムで固定し、つま先からかかとに向かって拭いていきます。薄いシートだとすぐに乾いてしまうので、厚手タイプを使うか、何度か取り替えるといいでしょう。
靴のニオイを抑える、日常の対策方法
ここまで靴のニオイを取る方法をご紹介しました。ただ、頻繁に丸洗いをするのも手間ですよね。
日常的にちょっとしたことに気を付けておくだけでもニオイの軽減に役立ちます。
普段からできるニオイ対策をご紹介します。
【日常の対策1】脱いだ靴はすぐに下駄箱にしまわない
「脱いだ靴はすぐに下駄箱にしまわない」ことが大事です。
汗をかいて靴の中が湿っているので、しっかり乾燥させてから下駄箱に収納するようにしましょう。
すぐに下駄箱にしまってしまうと靴の中が乾きにくくなってニオイの原因になるほか、下駄箱の中に湿気がこもってカビなどの原因にも。
履いたあとの靴は玄関にしばらく出しておくか、風通しのいいところで陰干しする習慣をつけましょう。
【日常の対策2】雨に濡れたらすぐに乾かす
雨で靴の中までびっしょり濡れてしまった場合は、自然乾燥ではなくなるべく早く乾かすことが大切です。
濡れている時間が長いと洗濯物の生乾きのような状態になり、雑菌が繁殖して臭いが酷くなることがあります。
新聞紙を丸めてつま先までギュッと詰め、紙がある程度水分を吸ったら、そのたびに新しいものに取り替えると早く乾きますよ。
新聞紙に使われているインクには炭が含まれているので、消臭効果が期待できるのもポイントです。
また乾燥機などを使うのもおすすめです。
【日常の対策3】毎日同じ靴を履かず休ませる
脱いだ靴は乾燥させる必要があるので、次の日はお休みするのがベスト。
そのため、3足以上でローテーションして、毎日同じ靴を履かないようにすることも大切です。
同じ靴を履き続けると汗を乾かすタイミングがなくなってしまい、湿った状態が続いて雑菌が繁殖しやすくなります。
また、ローテーションさせることで、靴が早く傷むのをさけることもできますよ。
靴のニオイを抑える保管方法
靴のニオイ軽減のためには、靴をしまう下駄箱でもやっておきたい対策があります。
ポイントは靴の収納する場所も湿気がこもらないようにすること。
どんな手段があるか紹介していきましょう。
【保管するときの対策1】下駄箱は定期的に喚起する
下駄箱の扉を閉めっぱなしにしていると湿気がこもってしまい、雑菌が繁殖しやすい環境に。
靴がニオイやすくなるだけでなく、下駄箱自体もくさくなりニオイ移りしてしまうこともあります。さらには、下駄箱内にカビが発生する場合もあります。
そのため、定期的に扉をあけて換気することが大切です。少なくとも1週間に1回は扉をあけるようにしましょう。
引き戸の下駄箱なら、左右の戸を少しずつあけて空気が通り抜けるようにするといいですね。
また、天気のいい日は玄関ドアも少し開いて、玄関全体の空気を入れ替えるとすっきりします。
下駄箱を喚起するタイミングで、ブーツなど湿気がこもりやすい長靴は外に出して湿気を飛ばすようにするといいでしょう。
【保管するときの対策2】靴はギュウギュウに並べない
下駄箱に靴をしまう時のポイントとして、ギュウギュウに並べないことも大切。
靴同士の間を適度にあけて通気性を確保し、湿気がこもって臭いの原因になるのを防ぐためです。
狭い下駄箱内により多くの靴をしまうために、便利な収納グッズを使って隙間なく入れている場合もあるかもしれませんね。
しかし靴の臭いが気になる場合は、靴の数を減らして通気性を確保することを優先させましょう。
【保管するときの対策3】下駄箱や靴箱に除湿剤を入れる
下駄箱や靴箱には除湿剤を入れておきましょう。下駄箱内の湿気が吸収されると、靴のニオイ軽減に役立ちます。
たまにしか履かない靴を収納箱にしまう場合も、箱の隅に入れておくのがおすすめです。
特に炭やレッドシダー、珪藻土などの自然素材を使ったものなら消臭にも除湿にもなり、繰り返し使うことができ経済的です。
画像の下駄箱上段に置いているのは卵型の珪藻土。100均で気軽に購入できますよ。
下段に置いているのは炭を使った消臭除湿剤です。
また、コーヒーかすをしっかり乾かして靴箱に入れておくという方法もあります。
【保管するときの対策4】下駄箱にシートや新聞紙を敷き、定期的に取り替える
下駄箱に消臭作用のあるシートを敷いておくのもおすすめ。
抗菌や防カビ効果のシートもあるので、靴だけではなく下駄箱内の臭い軽減やカビ抑制に役立ちます。100均でも購入することができますよ。
また、専用シートのかわりに新聞紙で代用する方法もあります。新聞紙なら除湿にも役立ちますね。
消臭シートや新聞紙は敷きっぱなしにするのではなく定期的に取り替えるようにしましょう。
そのタイミングで掃除もしておけば、靴と下駄箱内の消臭やカビ予防になりますよ。
【保管するときの対策5】消臭効果のある素材のシューキーパーを使う
靴の型崩れを防ぐシューキーパーを防臭除湿効果のある素材のものにするのもひとつの手。
防虫・防湿効果のあるレッドシダーや除湿効果のある炭素材のシューキーパーは手に入りやすいので一度試してみてください。
特に湿気のこもりやすいブーツや丸洗いできない革靴は消臭・除湿効果のあるシューキーパーを使うのがおすすめです。
お気に入りの靴を長く使うためにもニオイ対策を
いかがでしたか?靴の臭い対策テクニックを紹介しました。
気になりやすい靴の臭いは、汗や雨などの湿気をしっかり乾燥させることが大切。
普段から履いたあとは必ず乾かすことを意識しておきましょう。
靴の臭いが少なくなれば、玄関も気持ちのいい空間になりますよね。
靴の臭いにお悩みの場合は、ご紹介した対策方法をぜひ試してみてくださいね。