ネットショップで10年間、商品ページの制作を担当。キッチングッズやゴミ箱などの商品を知り尽くすプロ。豊富な商品知識と主婦歴20年の家事経験で、ライフスタイルにマッチしたアイテムをご提案します。
ホテルの朝食で出てくるような、黄色が鮮やかなふわとろのオムレツ。おうちで作るのは難しいから無理とあきらめていませんか?
理想のオムレツに仕上がらないのは、フライパンのせいかもしれません。そこで今回は、誰でも失敗なくオムレツが作れるフライパンのおすすめをご紹介します。
「オムレツフライパン」選ぶポイントは?
キレイなオムレツを上手に作るためには、
- 中はフワフワ、外は成形できる焼き上がりになる熱伝導率がよい素材であること
- 卵の量にあった小さめサイズであること
- 成形しやすいようくっつかないこと
が大事です。これらの点を踏まえ、オムレツ用フライパンを選ぶときの具体的なポイントを確認しておきましょう。
【表面加工】初心者はくっつかないものを
オムレツの総仕上げ、いざ成形しようとするとき、フライパンにくっつくとボロボロになってしまっては元も子もありません。表面にフッ素加工やセラミック加工などくっつかないコーティングのフライパンを使うと安心です。
ただコーティングされたプライパンは、使っていくうちに劣化していずれくっつくようになってしまいます。もしプロ級の仕上がりを極めたいなら、コーティングなしのフライパンを選ぶのもアリ。ただし、鉄フライパンは油が十分になじんで育っていることが前提条件。また、銅やアルミなら卵液を入れたり返したりするタイミングをしっかり見計らう必要があります。
【素材】焼きムラがない伝導率のよいものを選ぶ
温度に敏感な卵は、火が通りすぎても、通らなさすぎてもきれいなオムレツに仕上げることが難しくなります。熱の伝わりやすさは、フライパンの素材によって異なります。
- アルミ……熱伝導率がよく、卵を素早く固めておいしいオムレツに仕上がる。軽いので振ったり持ち上げたりしやすい点も◎。ただし加工がないとくっつきやすいのが難点。心配なら、表面加工のあるものを選ぶとベター
- 鉄……卵の表面にムラなく熱が伝わり、中がふわとろに仕上がる。ただし、くっつかないほど油なじみがよくなって育っている必要がある。持ち上げたり揺すったりする時に重さが気になることも。
- 銅……あらゆる素材の中で、熱伝導率が最もよい素材。そのため、素早く均等に熱が入り、焼きムラのないふわふわのオムレツに仕上がる。ただしサビさせないために日常のお手入れが必須。また高価であることも難点。プロの料理人がよく使っている素材。
【サイズ】成形しやすい小さめを選ぶ
美しいオムレツを作るには、卵の量にあったサイズであることが重要です。小さすぎると返しにくく、大きすぎると取り回しがきかず火が通りすぎてフワフワのオムレツを仕上げるのが難しくなります。
フライパンの大きさは、以下を目安にしてください。
- 卵1コ……15~16cmのサイズ
- 卵2コ……18~20cmのサイズ
- 卵3~4コ……20cm以上
オムレツが大きくなると成形しにくくなり難易度が上がります。卵1~2個を使い、18~20cmのフライパンで作るのがベストバランスといえるでしょう。
【形】丸めやすさが、美しさを決める
きれいな形のオムレツに仕上げるには、フライパンのフチの立ち上がりに注目。オムレツ作りの最終工程では、フライパンのフチに卵を寄せて、丸みのある楕円形の仕上げていきます。この時、フチが垂直に立っているフライパンは、端が角ばった形になっているので、卵を丸く仕上げるのが難しくなってしまいます。フチがなだらかになっていると、傾斜を利用して丸く形作ることができ、きれいな形のオムレツに仕上げやすくなります。
【熱源】IH対応かガス火専用か?
フライパンは素材によって、IH対応と非対応のものがあります。ガス火専用のフライパンはIHコンロでは使えないので、自宅のコンロの熱源に合っているかは必ずチェックしましょう。
初心者に。くっつかないコーティングフライパンのおすすめ
特別なコツがなくてもくっつきにくい、表面コーティングが施されたフライパンから、オムレツに適した18~20cmサイズのフライパンをピックアップしました。これからオムレツ作りがうまくなりたい、そんな初心者の人におすすめのラインナップです。
軽くて持ち上げやすいフッ素コートのフライパン
約648gでびっくりするほど軽いのが特徴のフライパン。オムレツの成形で、フライパンを傾けてフチに寄せたり、火からおろして余熱で固めたりといった動作もラクにできます。内面はダイヤモンド粒子配合の特殊フッ素樹脂加工。くっつきにくく耐久性にも優れています。IH対応の20cmサイズです。
熱まわりがいい、フッ素加工のフライパン
蓄熱性の高いステンレスと熱伝導性に優れたアルミニウムの全面4層構造。熱まわりがよく卵をふんわり仕上げるのにぴったり。高性能のフッ素樹脂加工で、くっつきにくくするすると卵を丸めることが可能。底面が平らで熱による変形に強く、卵液が流れて成形しにくいといったことが少ないのもうれしい点。IH対応の18cmサイズです。
白くて見やすいセラミックコートのフライパン
ベルギーのブランド「グリーンパン」のフライパン。耐熱温度の高いセラミックコーティングで、卵が固まりやすくオムレツが作りやすいのがポイント。ホワイトカラーで、卵の火の通り具合が確認しやすいのも◎。手になじむ樹脂製ハンドルで、揺すったり傾けたりといった繊細な動きもしやすくなっています。20cmサイズ。IH対応です。
砂由来の加工で安全性を重視したグリーンパン
フッ素樹脂を使わず、砂由来のサーモロンコーティングが施されたフライパン。有害物質を含まない安全性の高さが魅力です。ダイヤモンド粒子も配合されているので、卵液がこびりつきにくい表面になっています。なだらかなフチの立ち上がりと握りやすいハンドルで、成形する時もラクラク。IH対応の20cmサイズ。
熱伝導に優れたビタクラフトのフライパン
熱効率に優れたステンレスとアルミの全面2層構造。熱伝導がよく、卵にムラなく火を通すことができます。ビタクラフト独自の高密度3層フッ素樹脂コーティングにより、こびりつきを防止。表面加工の耐久性も抜群です。IH対応の20cmサイズ。
イタリア発、独自コーティングのフライパン
イタリアのモネータ社から発売されているフライパン。日本のフライパンより浅めに作られているのでオムレツが作りやすいのが特徴です。特許取得の独自コーティングで摩耗に強く長く使えるのもうれしい点。食洗機対応で、毎日オムレツ作りに使ってもお手入れラクラク。20cm、IH対応です。
こだわりたい人に。プロ仕様のフライパンおすすめ
コーティングがないものは、ちょっとしたコツが必要ですが、それを習得すれば一生もののフライパンになります。そんな、道具にこだわる人におすすめしたいプロ用道具をセレクト。こちらも、オムレツが作りやすい18~20cmサイズを集めました。
始めから油がなじんで使いやすい鉄フライパン
本体が700度近くになるまで焼き入れる「ハードテンパー加工」が施され、鉄フライパンの使い始めに必要な、空焼きや油ならしの作業がいらないのが特徴。油がなじんだ状態に仕上がっているので、卵がくっつきにくくオムレツを作りやすいのがうれしい点。持ち手は樹脂製で、握りやすく手が痛くなりにくいのも◎。IH対応の20cmサイズです。
一流シェフも愛用する高級アルミフライパン
一流シェフから絶大な支持を得ているメーカー「中尾アルミ製作所」で作られているフライパン。外側にステンレス、中に極厚アルミを使用し、熱が均一に回るのが特徴。深めでフチがなめらかなフォルムになっていて、オムレツの成形がしやすいのもポイントです。IH対応の18cmサイズ。
使い込むほど愛着がわく、プロ仕様の銅製フライパン
抜群の熱伝導率でムラなく火が通り、中がふわとろのオムレツに仕上がる銅製のフライパン。プロ級の美しい見た目にこだわる人にもおすすめ。使いこむほどに深みのあるあめ色に変化していくのも魅力。長く愛用できる逸品です。20cmサイズ。ガス火専用です。
ホテル級のふわとろオムレツにチャレンジしよう
美しいオムレツに仕上げるには、調理中にもコツがあります。オムレツは箸で成形するのは意外と難しいもの。結構テクニックがいるので、耐熱のヘラを使うのがおすすめです。また成形の段階になって思ったより卵が早く固まりだして慌てないためにも、コンロ横に濡れ布巾を用意しておくとGOOD。フライパンの底を当てて温度を下げることができるので落ち着いて作業できますよ。
きていなオムレツに仕上げるコツは以下のとおりです。
- 卵をザルやこし器でこして、なめらかな卵液にする
- 耐熱のゴムベラやシリコンベラを使う
- 濡れ布巾をフライパンの底に当てて、温度を調整しながら作る
オムレツ用のフライパンを選んだら、次はきれいに仕上げるポイントを踏まえて、ふわとろのオムレツ作りに挑戦してくださいね。