中学生、高校生、大学生の娘3人を持つズボラ主婦。娘3人+夫という家族構成だけに、毎日家事の時短を追求。その結果、時短アイテム、手抜きネタのエキスパートに。現在「やめ家事」の連載中。
ズボラ主婦ひらこが「やめていい家事」を達人に聞いて実践レポする連載シリーズ。
今回のやめ家事は「洗濯物たたみ」。
やらなくなったらどうなった?気になる"実際のところ"をリポートします。
「洗濯物たたみ」のやめ人さんに突撃!
毎日出てくる大量の洗濯物。
洗って、干して、片付けて、汚れて、洗って、干して、片付けて……。
超面倒くさいこのループ。
せめてこの洗濯物、たたまなくてよかったなら、よかったなら……。
そんな思いに応えてくれた今回のやめ人さん。
「洗濯物たたみをやめた」お話をくわしく聞きました。
〈今回のやめ人〉
- 45歳(女性)
- 3人暮らし
- 一戸建て
【突撃1】❝洗濯物たたみやめ❞は、ある日突然に
ご主人と大学生の娘さん、3人で暮らしているやめ人さん。洗濯は毎日しているということですが、なぜ洗濯物たたみをやめることができたのか、きっかけを聞いてみました。
「きっかけは大学生の息子が一人暮らしを始めたことなんです。息子が家を出たことで、これまで使っていた部屋がひとつ空いたんですよね。
空いた部屋は、いつも洗濯物を干しているベランダにつながっていて、日当たりもいいからこの部屋をファミリークローゼットにしようと思いついたんです。部屋をまるごと家族の服の置き場所にしてしまいました。」
なんと!いいですね~、ファミリークローゼット、私の憧れです。しかもお部屋まるごと!家族構成が変化したことで、家事の変化が突然やってきたんですね。
「ファミクロ(ファミリークローゼット)部屋は3辺の壁を利用して、3人それぞれの収納スペースにしているんです。自分のスペースにそれぞれのハンガーラックと収納ケース、小物を入れるかごを置いて、自分の服は自分で管理するようにしています。
こうすることで、ハンガー干しのものはそのままハンガーラックに掛けるだけ、靴下や下着はまるめてかごに入れるだけになって、洗濯物をたたむ手間がなくなりました。」
【突撃2】やめ人さんを苦しめた「THE 名もなき家事」とは
今は家事をひとつ手放したやめ人さんですが、以前は洗濯物をたたむだけでなく、たたんだその後もストレスになっていたそう。何がやめ人さんを苦しめていたのでしょう?
「実は私、洗濯物をたたむことだけじゃなく、たたんだものを家族の部屋に持っていって片付けるのが嫌だったんです。寝室とか子どもの部屋とか洗面とか、あちこち行ったり来たりして時間もかかるし。
子どもが少し大きくなってからは、自分で持っていくように言っていましたが、言ってもやってくれないんですよね。子ども部屋に持って上がりやすいように階段に置いておいても、そのままずっと階段にある状態で……」
これは!私も今まさにその状態です。
いつまでもそこにある洗濯物。定着しない家事ルール。そして、たたんだ洗濯物を片付けるという、THE 名もなき家事。
「今はそれぞれの部屋に持って行かなくていいから、片付けのストレスから解放されました。階段に洗濯物が放置されることもなくなったし。
それに、部屋着や一時置きの服もクローゼット部屋に置いてるので、そこで着替えが完結して、リビングや洗面に脱いだ服が散乱することがなくなりました。」
それは素敵。
あちこちに脱ぎ散らかされた服を集めて片付ける、これも名もなき家事の定番ですよね。しなくていいなんて、うらやましい!
【突撃3】やめる、を続けるためのコツ
たたまなくていい生活のため、やめ人さんには気をつけていることがあるそう。「洗濯物たたみやめ」を続ける、ちょっとしたコツを教えてくれましたよ。
「ハンガー干しにしてそのまま収納するので、ハンガーは干す段階から跡がつきにくい肩部分が丸いものを使っています。
あと天気の悪い日は、服収納に使っているハンガーラックで室内干しをすることもあるので、扇風機をあてて部屋に湿気がたまらないように気をつけています。」
なるほど。干すときに工夫することで、洗濯物をたたまない生活を気持ちよく続けておられるんですね。
「発見だったのは、服の管理を各自にまかせたら、夫がいつも自分の服を丁寧にたたんで片付けていること。
それ自体はとってもいいことだと思うんだけど、今まで家事が忙しくて、私には丁寧に洗濯物をたたむ暇もなかったなぁなんて思いがよぎると、なんだか複雑な気持ちになることがあります。」
あぁ、わかる……。こういうとき、モヤる思い、体じゅうに感じてしまいますよね。
マネしたらどうなった?ズボラ主婦の実録レポート
夫あるあるに激しく同意したところで、さっそく「洗濯物たたみやめ」をマネしてみたいと思います!
【レポート1】❝洗濯物たたみやめ❞で動作ロスをカット
今回は、部屋をまるごとファミリークローゼットにするのはうちではマネできないので、「たたまずハンガー収納」「まるめてボックスイン」をやってみたいと思います。
まずは「たたまずハンガー収納」。
これまでは軽くたたんで引き出しに片付けていた服も、できるだけハンガーに掛けて収納するように変えました。
あと、干すハンガーと収納用のハンガーをなんとなく分けていたのですが、これを期に収納用のハンガーだけを使うように変えました。
そして「まるめてボックスイン」。
こちらはパジャマや子どもの衣類に採用。
うちは3人の子どもがいるので、それぞれのボックスをつくって、靴下や肌着をまるめてポイポイ放り込むだけにしました。
この方式にしてから、これまで無駄な動きをしていたことに気付きました。干すハンガーから収納用ハンガーに掛け替えるのは、うちでは不要な手間だったなと痛感。
少しの手間でもやめることができて、家事の時短になりました。
【レポート2】家族から大ブーイング!私が失敗したワケ
ところがしばらくすると、家族間で言い争いが絶えないようになったんです。
それも朝の忙しい時間に勃発するので、家族全員がイライラ……。家庭内に不穏な空気が漂うようになりました。
原因はポイポイ収納のとき、私が靴下や下着を入れ間違えること。
子どもたちが着替えるときになって、「私の靴下がない!」「間違えて違う人のシャツ着てた」という騒動が頻繁に起こるようになってしまいました。
考えてみれば、前はサッとでもたたんでいたので、手に取ったときのなんとなくのサイズ感で仕分け間違いも少なかったんです。でもポイポイ入れるだけになって、片付けがおおざっぱになっていたようです。
「洗濯物たたみ」という私の手間は減っても、その分家族の手間が増えたり余計な時間を使わせたりしていたことに気が付きました……。
【レポート3】仕分け間違いを防ぐ!教えてもらったナイスアイデア
でも、だからって❝洗濯物ものたたみやめ❞をやめたくない!
そもそもポイポイ収納で入れ間違えるのは、同じ種類でサイズが微妙に違うアイテムが多すぎるから。
子どもたち全員、夏は「白のエアリズム」だし、冬は「黒のヒートテック」なんです。
あと、靴下はほとんど黒。
名前を書こうにも黒だと見えないし、いちいち内側のタグでサイズ確認するのも面倒くさい!
どうしたらええの?
と困っていたところ、ママ友がナイスなアイデアを教えてくれました。
じゃん!
こんなふうに、見てすぐわかるところに刺しゅう糸で目印をつける方法。
各自で糸の色を決めておけば、自分のだってすぐに分かります。
ポイポイする一瞬でも、この位置に目印があるとすぐ目に入るから仕分け間違いが激減しました。
「でも針と糸で縫うなんて面倒くさくない?」って思いませんでしたか?
私も最初は、縫う手間かかるよな~って思ってたんです。でも実際やってみたら、超カンタン!
針に糸通したら、玉結びして、生地をひとすくいして、玉止めするだけ。目印になればいいからキレイじゃなくても全然OK。
1つの目印をつくるのにかかる時間は、ゆっくりやっても20秒くらいでした。このひと手間で無用な争いがなくなると思えば、お茶の子さいさいです。
洗濯を繰り返してもとれないし、コットン糸で目印をつけるだけだから着心地には影響がなく、子どもたちからのクレームもありませんでした。
ちなみに、夏にヒートテックを着て汗だくになってしまった経験のある私にも、間違えやすい衣類を見分けるのに有効な方法でした。
もし洗濯物の仕分けで困っている方がおられたら、ぜひ試してほしいです。
【レポート4】憧れのファミクロ、ちょっとだけマネしてみました
部屋をまるごとファミリークローゼットにするのはあきらめた私ですが、干してそのままクローゼット化する仕組みをちょっとだけマネしてみました。
「干し」と「収納」を兼ねた、空中クローゼットシステム。
つまり干したところから、今必要なアイテムを取っていくシステム。
干しっぱなしと、言わなくもない………ですが、どうしても物干しハンガーから洗濯物を外す時間がないときは、このシステムで乗り切っています。
空中クローゼットシステムでも、糸の目じるしがあると便利です。ひとめで自分のはコレって分かるから間違えずにすぐ手に取れますよ。
「洗濯物たたみ」のやめ人さんに突撃してわかったこと
洗濯物たたみをやめた今回の家事やめチャレンジ。
失敗を踏まえて分かったことは
Majiで着用2秒前
を心がけるとうまくいく、ということ。
たたんでいない洗濯物は、次に手に取るときが着る2秒前でも大丈夫なように片付けておく。家族のストレスにならないようにするちょっとした工夫で、ひとつ家事を手放しても生活のサイクルがうまく回るように思いました。
ちなみに私が愛用している洗濯ハンガーはこちら。空中クローゼットシステムでも省スペースに使えて便利ですよ。