家事のコツや収納術、インテリアやおでかけにまつわる話などを通して「わたしらしい暮らし方」をご提案します。
ファミリー世帯も一人暮らしの人も、いざという時のために用意しておきたい救急箱。最近では出しっぱなしでも生活空間になじむおしゃれなものや、一人暮らしの部屋にも置きやすいミニマムなものも登場しています。
そこで今回は救急箱のおすすめをご紹介。ぜひ参考にしてください。
もしもに備えて便利。救急箱を選ぶときのチェックポイント
救急箱を用意せず、家のあちらこちらに薬を常備していませんか? 特に一人暮らしだとわざわざ救急箱を用意しなくてもよいと考える人もいるかもしれません。でも薬の管理はちゃんとしないと「もしも」のときに備えることができません。
<救急箱を用意するメリット>
- 体調が悪い時に、薬のありかがすぐわかる
- いざというときに「薬がない」ということを防げる
- 期限切れの薬の管理がしやすくなる
一人暮らしの人も「自分だけだから」と軽く考えず、むしろ「自分しかいないから」救急箱を用意しておく必要があります。何より高熱が出たりケガをしたりといった時には、体を動かすこと自体がつらく、薬がほしくても買いに行けない・探せないということも十分考えられます。
「いざというときに使いたい薬が手元にちゃんとある」よう備えるためにも、救急箱は必要なんです。また、救急箱は家族にあったものを選ぶことが重要です。そのためには、ポイントを抑えることが大事です。
【用途】持ち運ぶかどうか、タイプを選ぶ
救急箱のタイプには主に、引き出し付きケースなどの「据え置きタイプ」、取っ手が付いた「持ち運べるタイプ」、外出先へ持っていける「携帯タイプ」の3つがあります。
据え置きタイプは、常備薬の他にも、ケガを手当てするアイテムや湿布薬など、かさばるものをまとめて管理できるのがメリット。見えるところに置いておけば必要な時に探し回ることもなく、家族の誰でもがすぐに手にとれます。
取っ手が付いたタイプや携帯タイプは、家の中で移動させたり外に持っていきたい時に便利。ただかさばるアイテムは入らないこともあります。特に携帯タイプは、据え置きタイプと併用して緊急で必要になりそうなものだけを入れておくのがおすすめです。
【大きさ】家族の人数で選ぶ
ファミリー世帯では必要な薬の種類や量が多くなりがち。でも救急箱に入らないからといって別の場所にバラバラに置いてしてしまうと、いざという時にどこにあるか分からないという事態に。また、不足しているものや使用期限のチェックが行き届きにくいという問題も発生します。救急箱を選ぶ際は、必要なものをまとめて収納できる大きさかを確認しておきましょう。
千葉県の薬剤師協会によると、救急箱に用意しておきたいものは以下になります。
<救急箱に用意したいもの>
内服薬 | 外用薬 | 医療用品 |
解熱・鎮痛剤 かぜ薬 せき止め 下痢止め 便秘薬 胃腸薬 乗り物酔い防止薬 | きず薬 消毒薬 虫刺され薬 目薬 うがい薬 湿布薬 化膿止め | 体温計 バンソウコウ 綿棒 脱脂綿 ガーゼ 包帯 はさみ ピンセット |
ただし、子供のいる家族、高齢者のいる家族また持病がある人が家族内にいるかなどで、用意したい内容は変わってきます。くわしくは、薬剤師に相談するようにしましょう。
【素材】どこに置くかで選ぶ
薬は、通気性がよく涼しくて日の当たらないところに置くのがベストといわれています。置き場所が悪いと薬が変質したり、劣化につながることも。ただ救急箱をすぐに取り出せる場所と、救急箱の置き場所としてベストな環境の場所が両立するとは限りません。そんな時も素材の特徴を知っていれば、置き場所のデメリットをカバーすることもできます。以下の素材の特徴を参考にしてください。
- 木製……光を通さないだけでなく、通気性もあり温度変化も受けにくいため、薬箱として最適。ただし、湿気の多い場所に置くのはNG
- プラスチック製……軽いので持ち運びしやすいのがメリット。ただし、温度変化の影響を受けやすく透明なものは光を通すので、窓際や高温になる場所に置くのはNG
- 金属製……直射日光や暖房で中が高温になることも。日が差す場所やエアコンの風が当たる場所は避けるのがマスト
- 布製……光や温度の影響を受けやすいので、遮光性のあるものを選ぶのがベター。水に濡れる場所はNG
薬を携帯する時は、軽くて持ち運びやすい素材がおすすめですが、持ち運ぶ時以外は、カバンに入れっぱなしになったり、カバンから出してどこかに置いたりすることになります。その場合も、薬が劣化しない場所に置くように気を付けましょう。
また薬によっては、密封状態や冷蔵庫で保存しないといけないものもありますので、くわしくは薬剤師さんに相談をしてください。
迷ったら選びたい! スタンダードサイズの救急箱
迷ったらまずは、スタンダードサイズのものを選ぶと間違いなし。置き場所に困らない「見せる収納」ができるものから、持ち運びしやすい持ち手がついたタイプ、引き出しタイプなど、幅広いラインナップでお届けします。
デザイン性と機能性を兼ね備えた「tower」の救急箱
救急箱には見えない、スタイリッシュなデザインが魅力。消毒液や薬瓶といった高さのあるアイテムもまとめて収納できます。木のフタを裏返せば一時置きとして使うことができ、小物や小さな薬もなくしにくいのが◎。
ビンテージ感漂う、おしゃれな救急箱
ビンテージ加工されたレトロな雰囲気の救急箱。色はアイボリー、ネイビー、グリーン、オレンジがあり、サイズも家族で使うのにちょうどよい写真のLサイズほか、ほかにも1~2人暮らし用のSサイズもラインナップ。豊富な展開で、お気に入りが見つかるはず。
緊急時にわかりやすい!ザ・救急箱
フタと正面に十字マークが付いたデザインで、誰でもすぐに救急箱と分かるのがポイント。錠剤やピンセットは上段のトレーに、バンドエイドや消毒薬などは下に整理して入れられます。スチール製なので丈夫なのもポイントです。
湿度を調節する「桐」の救急箱
湿度を一定に保ってくれる調湿機能と抗菌効果がある天然の桐を使用。そのため、薬にとってもっともよい環境で保存することができる救急箱です。ハサミや温度計など小物をいれておけるトレーが付き。
職人が手作りした木製の逸品
職人がひとつひとつ丁寧に作った、こだわりの木製アイテムを世に送り出す「ヤマト工芸」。その救急箱は、木の曲線美が見事なシンプルかつミニマムな逸品。中には取り外し可能な仕切りが付いていて、薬の整理がしやすい設計に。機能美が詰まった救急箱です。
使うときに移動しやすい!おかもち型
おかもち型のユニークなデザインが目を引く救急箱。木材繊維からなるMDF材でできているので、光を通さず置き場所を選ばないのがうれしい点。上部の取っ手で、必要な時にサッと移動できます。
薬の管理がしやすい。透明の引き出し型ケース
薬がいれやすいよう5種類のサイズの引き出しがついた「おくすりケース」。透明で飲みたい薬がすぐ見つかるだけなく、薬の管理がしやすいのがうれしい点。だたし、光を通すので、直射日光の当たらない場所に置くようにして。
骨董品のような雰囲気が漂う薬箱
救急箱というより「薬箱」という言葉が似合うレトロなひと品。中には仕切りがついていて、医者からもらった処方薬の袋も立てて収納できるような設計に。写真のシカ柄のほか、常備薬という文字が大きくはいった屋号タイプもスタンバイ。
コロンとしたフォルムがかわいいケース
脚付きで遊び心あふれるデザインが魅力のケース。飲み薬や綿棒のケースが立てて入るサイズです。スチール製でマグネットがつくので、補充が必要な薬のメモを貼っておくなど、便利に使えます。
丸い形で「見せる収納」に最適なボックス
丸い形で、置物のように空間になじむアイテム。薬や除菌グッズの派手なパッケージも、中に入れれば生活感をOFFできるのがうれしい点。マニッシュなブラックと北欧モダンなホワイトから選べます。
マスクを入れても!大容量タイプの救急箱
小さな子どもや持病をもつ人が家族にいる場合、必要な薬の種類や量も多くなります。またそんな家族を危険にさらさないためにも、家族全員のマスクや除菌グッズといった予防アイテムも多くなりがち。薬だけでなくかさばるアイテムもまとめて入る、大容量サイズの救急箱をピックアップしました。
シンプルで飽きがこない木製の救急箱
熟練の職人によって仕上げられた美しい佇まいの救急箱。金具の取り付けや組木で組まれた角など、細かなところまで丁寧に作られています。高さがあるのでボトル型の薬を立てて収納でき、トレーとフタ裏の差し込みで、小物や体温計、ピンセットなども仕分けて入れておくことができます。
白とブラウンで、空間になじむデザイン
白とブラウンを基調にしたデザインとさりげなく入った十字架で、どんなテイストのお部屋にもマッチ。スプレーボトルも入る大きさながら、トレーには使いかけの薬を、フタ裏には体温計がささる設計で小さなものがなくならない配慮も行き来届いたアイテム。
見せる収納にぴったりなスライド式ケース
カウンターや棚上など「見せる収納」で据え置きするのにぴったりなショートケース。スチール製なので、マグネットでケースの外側や内側にメモを貼ることも可能です。
シルバーのソリッドな大容量ケース
ステンレスシルバーの風合いを生かしたスタイリッシュなデザインが魅力。大容量サイズで、薬はもちろん、買い置き用マスクも一緒に入れておけのがうれしいところ。ブレッドケースやツールボックスとして使っても◎。
持ち運びできる取っ手付き収納ケース
棚に並んだ時に、見た目を統一したいなら救急箱ではなく、収納ケースにいれるのも手。すぐ取り出したいけど出しっぱなしにはしたくない、そんな願いを叶えたケース。フタを開ければ持ち手になる構造で、必要な場所に移動するのもラクラク。片側のみ仕切り付きで、整理しながら収納できます。
かさばるスプレー類も一緒に収納できる布製ボックス
発熱時の冷却シートや虫よけスプレーといった、かさばるアイテムをまとめておくのに便利なボックス。厚みのあるキャンバス生地を使用し、しっかり自立するので出し入れが楽にできます。サイドには持ち運びに便利な持ち手付き。フタがないので、置き場所は日光やホコリから守れる場所に。
無骨な印象の収納ケース
ハードなデザインが魅力の収納ケース。家の中に置いても、アウトドアに持っていってもオシャレにきまります。縦に積み重ねた状態で連結でき、収納したいアイテムが増えてケースを足した時も、ひとつにまとめておくことができます。グリーン、ブラック、グレーの3色展開。
一人暮らしや携帯用に!小さめ&ポーチタイプ救急箱
一人暮らし用の小さめの救急箱や携帯できる救急ポーチをセレクト。大容量の救急箱を使っている人は、携帯できるポーチタイプと2つ用意しておくと安心です。また携帯できるサイズ感のものは、防災リュックに入れておくというのもおすすめです。
飽きのこないシンプルデザイン
通気性も保てる木製の救急箱。写真はちょうど1~2人の薬がおさまるサイズ。薬を立てて収納するのにぴったりな仕切りは、取り外し可能。ほかにもファミリータイプと同じデザインのマスクストッカーもスタンバイ。
持ち運びしやすいツールボックス
白のスチールとナチュラルな木の組み合わせが特徴の山崎実業「tosca/トスカ」。そのツールボックスは持ち歩きやすく、出し入れしやすい設計で救急箱にするのにぴったり。ただ日光や温風が直接当たってしまうので、引き出しの中やクローゼットなど暗く涼しい場所に置くのが正解。
最低限の薬を入れて、防災リュックに収めるのにぴったり
消毒液とテープ、ハサミといったように最低限のものが入るサイズ感。一人暮らしはもちろんのこと、防災用リュックに入れておく救急箱にしても◎。同シリーズには大きめタイプもあるので、いれたいもので選んで正解。
ビタミンカラーで元気のでる携帯ポーチ
豆みたいなころんとしたカタチがかわいいポーチです。カバンにつけたりベルトループに通したりして使えるので、必要な時に薬をサッと取り出すことができます。シリコン製で、少々の水濡れはOK。雨の日でも安心です。
救急ポーチにもできる、軽いトラベルポーチ
とても軽くいトラベルポーチは、救急ポーチにしても◎。中はクッション入りで薬や小物を衝撃から守れるのも◎。収納ポケットもたくさんついて、分別できるのもうれしいアイテム。アウトドアの衣料品にも使われているナイロン生地で作られ、耐久性もバッチリです。
小さなボトルやチューブタイプの塗り薬も、まとめて入れやすいサイズのポーチ。撥水加工が施されているので、外に持ち出すときにも安心。マスクや衛生品もまとめて入るちょうどよいサイズ感です。ほかにもいろんな柄があるので、あえて派手な色を選ぶのもアリ。
おしゃれな救急箱をそばに置いて、いざという時の備えを
病気やケガのときは、体のつらさだけでなく気持ちも不安になります。また突然の災害時には、心細さや緊張感も強くなるでしょう。救急箱をそばに置いてしっかり備えておけば、そんな心のつらさを少しでもやわらげることができます。
携帯用にするなら、ビタミンカラーや柄ものなど、あえて元気のでるデザインを選ぶのもおすすめです。
ぜひお気に入りの救急箱を見つけて、家でも外出時も安心して過ごせるようにしましょう。
参考資料
一般社団法人千葉県薬剤師会 薬事情報センター「救急箱に用意しておきたいもの」検索日:2024年1月11日