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ピュアオイルで煮るだけでできる「アヒージョ」。手軽におうちバル気分が味わえると人気の料理です。
今回は、そんなアヒージョにおすすめの具材をご紹介。相性のよい具材と一緒に作ってみましょう。
アヒージョ基本の作り方とおいしく仕上げるコツ
アヒージョはオリーブオイルで煮るだけでできあがる手軽な料理ですが、ちょっとしたコツをおさえるとより一層おいしくなります。
アヒージョの基本レシピ
アヒージョはたった3ステップでできる料理です。基本のレシピをまずチェックしてみましょう。
- アヒージョ鍋に、ピュアオイル、ニンニク、鷹の爪を入れて弱火にかける
- 具材をいれて弱火で10~15分加熱する
- 塩・こしょうで味付けする
アヒージョ鍋「カスエラ」がないなら、小さなフライパンやグリルパン、ココット皿でも代用可能です。くわしくは下記記事を確認してください。
【アヒージョを作るときのコツ】ピュアオイルを使う
国際基準でオリーブオイルは、8等級に分かれています。その中で、日本で手に入るオイルは「エキストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオイル」「オリーブポマースオイル」の3種類。アヒージョにはこのうちピュアオイルを使うようにしましょう。
「ピュアオイル」とは、搾ったオイルを精製したオイルに「エキストラバージンオリーブオイル」と「オリーブオイル」を混ぜたものをさします。一番搾りのオイル「エキストラバージンオリーブオイル」「バージンオリーブオイル」に比べ、オリーブの実が持つ独特の青臭さや香りが少ないのが特徴です。
オリーブの実を搾っただけの「エキストラバージンオリーブオイル」「バージンオリーブオイル」は、火を通すと芳醇な特徴は失われてしまうのので、生で食べるようにしましょう。
【アヒージョの作るときコツ】具材の下ごしらえをちゃんとする
火が通りにくい素材は、あらかじめ下茹でをしておくようにしましょう。
例えばブロッコリーとエビのアヒージョを作る場合、エビは火を通しすぎるとプリプリとした食感がなくなってしまいおいしくなくなります。一方、ブロッコリーは固いと食べられないということに。この場合は、ブロッコリーを下茹でするか電子レンジであらかじめ火を通すしておくようにするとよいでしょう。
また水気の多い食材はよく切っておくようにしましょう。水分が出て味が変わってしまうだけでなく、油がハネる原因にもなります。
【アヒージョを作るときのコツ】弱火で煮る
アヒージョは、オリーブオイルやニンニクの香りを楽しむ料理です。強火でグツグツ煮てしまうとせっかくの香りが飛んでしまうことに。そのため弱火で加熱するようにしましょう。
また直火で作るだけでなく、魚焼きグリルやトースター、オーブンで作ってもOK。オーブンやトースターなどタイマー付きの調理器具を使えば、ほったらかし料理ができるのもうれしいところです。
【アヒージョを作るときのコツ】ひとつの具材で作るなら、アクセントをいれる
旨味がでる魚介類か肉類と野菜を合わせるのが鉄板ですが、もし野菜だけのアヒージョにするなら味のアクセントを加えるとおいしく仕上がります。例えば、
- アンチョビ
- 香草類(バジル・レモングラス・ローズマリー・タイム・ローリエなど)
もし上記を用意するのが面倒なら、最近はアヒージョ用のシーズニングが発売されています。こちらには、ニンニクと赤唐辛子はもちろん、上記の香草類が配合されているものも。シーズニングを使えば、具材とオリーブオイルに加えるだけでおいしく仕上がるようにできています。
アヒージョの具にぴったりな魚介類
旨味が出る魚介類は、プラスするとアヒージョを特別なひと皿に仕上げてくれる食材です。生だとお値段がはったり、下ごしらえが面倒なものもありますが、冷凍のシーフードミックスや缶詰めで代用すればOK。
エビ
▲写真撮影:haru.
アヒージョの代表的な具材のひとつ「エビ」。プリプリとした食感と淡泊な味わいでどんな食材とも合うので、アヒージョに何を入れるか迷ったらとりあえず入れておけばおいしく仕上がる食材です。
赤いエビは、ブロッコリーやアスパラなどグリーンの野菜と合わせるとクリスマスカラーに仕上がります。バゲットとの相性も抜群。普段は小エビを、特別な日は頭付きエビをと使い分けできるのもうれしい点。有頭エビを使えば、香ばしく仕上がって見た目も贅沢なスペシャルメニューになります。
<エビと合う具材>
- ブロッコリー・アスパラなどグリーンの野菜
- マッシュルームなどキノコ類
etc基本的にはなんでも合う
タコ
タコもアヒージョの定番の具材のひとつです。どんな野菜とも好相性な上、プチプチとした食感が◎。エビと同様どんな具材とも合いますが、青じそ・ネギなど和風素材と合わせてもOKです。
ちなみに、タコはオスは身がしまっていてコリコリと硬く、メスはオスに比べて柔らかいという特徴があります。オス・メスの見分け方は、吸盤の大きさが見て判断できます。吸盤に大小のバラつきがあるのがオス、全体的に小さくて大きさがそろっている方がメスです。合わせる具材や好みで選んでみてください。
<タコと合う具材>
- ブロッコリー・アスパラなどグリーンの野菜
- マッシュルームなどキノコ類
etc基本的にはなんでも合う
イカ
「エビ」と「タコ」並んで、アヒージョの魚介類ビッグ3ともいえる「イカ」。輪切りにして楽しむのが正解です。ただ他の魚介類と同様、もあまり火を通しすぎると固くなるので注意を。イカの足であるゲソは、あらかじめ焼き目を付けて香ばしく仕上げてもおいしいですよ。
<タコと合う具材>
- ブロッコリー・アスパラなどグリーンの野菜
- マッシュルームなどキノコ類
etc基本的にはなんでも合う
アサリ
アサリもアヒージョに定番の具材。写真はイカや鮭が入っていますが、アサリだけでも十分ごちそうに仕上がります。アサリだけのアヒージョにするなら、レモングラスといった香草を入れるのもおすすめ。香りがアサリの味をより引き立てます。
<アサリと合う食材>
牡蠣(かき)
ホタテ
バター焼きおいしいホタテはオイルと相性抜群です。でもホタテは食感が命の具材。高級食材であるだけに、火の通しすぎにはくれぐれも注意を。あっさりした味なので、どんな具材とも相性は◎。ただはホタテを引き立てるなら、癖の強くない具材と合わせる方がよいでしょう。
“なんちゃってホタテで使われる”エリンギと合わせても◎です。
<ホタテと合う食材>
- アスパラ
- マッシュルーム・エリンギ・エノキなどのキノコ類
サバ・サバ缶
▲写真撮影:haru.
サバ缶なら、合わせる具材とニンニク・唐辛子・塩こしょうだけでおいしいアヒージョに仕上がります。ただし、サバ缶の汁気はよく切ってから使うようにしてくださいね。どんな野菜とも合いますが、特におすすめは以下です。
<サバ缶と合う具材>
- プチトマト
- アスパラ
アヒージョの具におすすめの肉類
魚介類と同じく、オリーブオイルに旨味を加える肉・肉加工食品もアヒージョをワンランクアップさせてくれる食材です。生の肉を使う場合は、オリーブオイルをなみなみと足す前にフライパンで軽く焼くと肉汁をほどよく閉じ込め香ばしく仕上がっておいしく仕上がります。
ウィンナー
ソーセージも幅広い食材と相性抜群な上、子ども大好き! 家族が喜ぶこと間違いなしの具材です。皮付きの方がオイルが余計にしみ込まず、ソーセージの旨味をほどよく閉じ込めてくれるのでおすすめ。特にプチプチッとしたあらびきソーセージにすると、他の食材と食感が変わって楽しいですよ。
<ソーセージと合う具材>
- プチトマト、ブロッコリーなど野菜
- マッシュルームなどのキノコ類
- ジャガイモなど根菜類
etc……基本的にはなんでも合う
ベーコン
アヒージョに手軽に旨味を加えてくれる具材のひとつ「ベーコン」。魚介類と異なり、安価で手に入るのも魅力です。ボリューミィに仕上げたいならブロックベーコンを使うと◎。肉感がでてごちそうアヒージョに仕上がります。ベーコンもどんな具材とも相性抜群です。
<ベーコンと合う具材>
- プチトマト
- ブロッコリー
- じゃがいも
鶏のもも肉
鶏もも肉もアヒージョをおいしく仕上げる鉄板の具材です。直火を使える調理器具で作るなら、オリーブオイルを入れる前に鶏肉に焼き色を付けると、肉汁が適度に閉じ込めることが可能。肉汁が出過ぎて鶏肉がパサつくのをおさえることができますよ。
写真はプチトマト、エリンギと合わせたアヒージョ。鶏もも肉だけにレモングラスやバジルといった香草類を合わせても◎。変わり種としては、鶏もも肉と輪切りレモンのコンビもおすすめです。
<鶏もも肉に合う具材>
- マッシュルーム・エリンギなどのキノコ類
- プチトマト
砂肝
コリコリシャリシャリっとした独特の食感がたまらない砂肝。その食感がより楽しい大人のアヒージョに仕上げてくれる具材です。
写真は、砂肝とマッシュルームのアヒージョです。香り付けにローリエやイタリアンパセリなどの香草類を入れるのもおすすめ。ワインのアテにぴったりのひと品ができあがります。
<砂肝に合う具材>
- マッシュルーム・エリンギ・エノキなどのキノコ類
- 香草類
牛肉のアヒージョ
牛肉を入れると一気に高級感が増してスペシャルなひと皿に早変わり。牛肉をしっかり味わうために、ブロック状に切るのがおすすめです。
直火で使える調理器具を使って、あらかじめ焼き色を付けておくと◎。ブロッコリー・アスパラなど硬めの具材と合わせるなら、あらかじめ下茹では必須。牛肉の火通り加減をメインに考えて、仕上げるようにしてください。
<牛肉とおすすめの具材>
- アスパラ・ブロッコリーなど緑の野菜
- パプリカ
アヒージョの具におすすめの野菜
アヒージョに色どりと香り、ジューシー感を加える野菜。固さが異なるものを入れる場合は、下茹でや電子レンジであらかじめ柔らかくするなどするとよいでしょう。
ブロッコリー
▲写真撮影:haru.
アヒージョの定番の具材といえばブロッコリー。ゴロっとして食べ応えがあるだけでなく、鮮やかなグリーンで色どりを添えてくれるので見た目のおいしさも演出してくれる食材です。しかも、つぼみ部分に、程よくガーリックオイルが染みておいしがもアップ。まさに、アヒージョにぴったりの野菜といえます。
合わせるなら、旨味が出る魚介類か加工肉がおすすめです。中でも特におすすめは赤と緑のクリスマスカラーが、テーブルを華やかに盛り上げまること間違いなしです。
<ブロッコリーと相性のよい具材>
- エビ・イカ・ホタテなどの魚介類
- ソーセージ・ブロックベーコン
etc……基本的にはなんでも合う
プチトマト
プチトマトもおすすめ。アヒージョにすると、ジュワッとジューシーな果汁がブレッドに染みわたっておいしさがアップ。魚介類や肉類と合わせてもOKですが、写真のようにプチトマトだけのアヒージョも◎。しかも赤や黄、黒など様々な色のプチトマトを使うとテーブルが華やかに。赤にはリコピン、黄色にはカロテン、黒にはアントシアニンが多く含まれているので、いろんな栄養価が摂れるのもうれしいところです。
<プチトマトと相性のよい具材>
- エビ・イカ・アサリなどの魚介類
- ウィンナー・鶏モモなどの肉類
- ブロッコリー・アスパラなどの緑黄色野菜
etc……基本的にはなんでも合う
マッシュルーム
マッシュルームもアヒージョの定番の食材です。
マッシュルームを主役の一員にしてしっかり味わいたいならホールを、他の食材の脇役にしたいというなら2~3つに切るかスライスにすると◎。またブラウンマッシュルームよりホワイトマッシュルームの方があっさりているので、イカやホタテといった繊細な味わいの具材を主役にしたいなら、ホワイトマッシュルームを使うとよいでしょう。とにかく「アヒージョに何入れよう?」迷ったら入れておけば間違いない具材です。
<マッシュルームに合う具材>
- エビ・イカ・アサリなどの魚介類
- ウィンナー・鶏モモなどの肉類
- ブロッコリー・アスパラなどの緑黄色野菜
etc……基本的にはなんでも合う
エリンギ
ホタテのようなふわっとした食感をもつエリンギ。繊維がガーリックオイルを吸うので、アヒージョにもってこいの食材といえます。
キノコ類やアスパラといった細長い食材を合わせるなら縦に、ポテトやエビのような丸い食材を合わせるなら輪切りするのがGOOD。合わせる食材と同じようなカタチ・大きさになるよう切るようにしましょう。
<エリンギに合う食材>
- エビ・ホタテ・タコなどあっさりとした魚介類
マイタケ
天ぷらにもよく用いられるマイタケ。カルシウムの吸収を促進する「ビタミンD」の含有量が多いことでも知られていて、油で調理するのは相性抜群です。エリンギやホワイトマッシュルームより香りも味わいも濃いので、アヒージョにひと味をオンすることができるキノコです。
<マイタケと合う食材>
- チーズ
- ブロッコリー
アスパラ
グリーン色でアヒージョに彩を与えてくれる食材「アスパラ」。アヒージョには新鮮なものを使わないとおいしく仕上がらないので注意。アスパラは、古くなると水分が抜けて茎がシワシワになるので茎にハリがあり、切り口がみずみずしいものを選ぶようにしましょう。もちろん穂先もしっかりキレイかどうかもも逃さずに。
タコと同じように、実はアスパラにもオスとメスがあります。オスはシャキシャキッとしてしっかりとした歯ごたえがあり、メスの方が柔らかいとされています。見分け方は穂先をチェック! 穂先がキュッとしまっているのがメスで、ふっくらと開いたようになっているのがオスです。
<アスパラと合う具材>
- ベーコン・ウィンナーなどの肉加工食品
- エビ・イカ・タコなどの魚介類
ズッキーニ
夏野菜の代表、ズッキーニ。アヒージョは寒い季節に食べることが多いので、旬の野菜ではないズッキーニを入れるイメージがないかもしれませんが、クセもないのでどんな具材と合わせても大丈夫。ただし、思いのほかすぐに火が通ってヘナっとしてしまうので、硬い具材と同時に投入しないように注意しましょう。
ズッキーニと合う具材
- プチトマト
- エビ・タコなどの魚介類
パプリカ
ピーマンより肉厚があってしっかりした食べ応えが楽しめるパプリカ。ビタミンが豊富なことでも知られている野菜です。オイルで揚げると甘味が増すので、まさにアヒージョにぴったり。
赤パプリカには抗酸化作用があるといわれているカプサイシン、黄色パプリカには老化を防ぐとされるルテイン、オレンジパプリカには抗酸化作用のあるβカロテン、エイジングケアの栄養素といわれるビタミンEが豊富に含まれます。色どりに2色使いをしてもOK。栄養的にも見た目にもWで美しいアヒージョのできあがりです。
<パプリカと合う具材>
- 豚肉
人参
定番ではありませんが、人参もアヒージョに合います。特に甘味の強いミニキャロットはぴったり。普通の人参を使う際は、ガーリックオイルが染みるよう面取りをするとよいでしょう。面取りする部分がもったいないというなら輪切りでOK。ウェーブカッターを使うとなおGOOD。
色どりにグリーンの食材、旨味のために魚介類か肉類を一緒に合わせるとよいでしょう。
<人参と合う具材>
- ブロッコリー
- 肉・肉加工食品
じゃがいも(ポテト)
アヒージョに入れるイメージのないジャガイモ。でもアヒージョにぴったりの食材なんです。
ジャガイモは高温で加熱すると、アクリルアミドと呼ばれる物質が生成されるため、120℃以上での高温調理は避けた方がベター。アヒージョはオリーブオイルの風味が楽しむために、弱火で作る料理です。そういう意味では、アヒージョはジャガイモにとってもよい状態で火を通せる料理といえます。
またジャガイモをいれるとアヒージョがボリューミィ―に仕上がるのも魅力。にんにくとの相性もよいので、ぜひ入れてみてください。
<ジャガイモと相性のよい食材>
- ブロックベーコン、ソーセージなど肉加工食品
定番から変わり種まで、いろんな具材でアヒージョを楽しんで!
12月はクリスマスや忘年会となにかと友人や家族が集まる機会が多くなるシーズンです。アヒージョは、作るのが簡単な上に、テーブルにひとつあるとパーティー感が増す料理です。
これ以外にも「チーズ」「ベビーコーン」「長芋」といった変わり種具材をいれても意外においしくできますよ。
ちなみに油と相性がよいとされる「ナス」。もちろんアヒージョにいれてもOKですが、スポンジのようにオイルを吸うので、注意してくださいね。
参考資料
農林水産省「アクリルアミドとは何か」検索日:2023年11月28日
農林水産省「食品に含まれているアクリルアミド」検索日:2023年11月28日