丁寧に言葉を紡ぐことが信条のライターです。一男一女の父親で、共働き世帯の育児、家事&時短料理など、父親目線でお届けします。 家族で協力し、楽しく家事を行うライフスタイルを目指しています。雑貨/家具の開発をしていたからか、インテリアへのこだわりは少し強めです。
来客があるときなど、玄関が汚れていないか気になってしまうことってありますよね?
玄関の角のホコリや玄関タイルの目地(つなぎ目)の黒ズミなど、気になり始めたらキリがありません。
この記事では、マンションなどでもスッキリときれいにできる玄関掃除の手順や、掃除を減らすアイデアなどついてご紹介します。
玄関は水洗いしない方がいいワケ
昔は、玄関を掃除する際には、はき掃除をした後に水洗いをするのが一般的でした。でも実は、現在の住宅事情を考えると、その掃除方法は間違っているんです。
タイルや土間が多かった昔に比べ、今は水はけがよい作りにはなっていないことがほとんど。特にマンションは要注意です。
マンションの玄関が水洗いNGのワケ
特にマンションは「玄関やバルコニーで大量の水の使用しないように」と規約に書かれていることも。その主な理由としては、階下の部屋に水が漏れてしまう可能性があるためです。
また、水洗いをすると排水がうまくできず水が残ってしまい、そこからカビが発生する可能性も。
これは現在の一軒家でもいれることなので注意が必要です。
そもそも玄関の汚れの原因は?
そもそも玄関はなぜ汚れるんでしょうか?主な原因は以下の4つ。
- 泥・砂・土の汚れ……靴についた泥や砂、土を、玄関内に持ち込んでしまうことによる汚れ
- ホコリ・髪の毛……衣類から出るホコリ、髪の毛が玄関の角にたまってしまうことによる汚れ
- 花粉・排気ガスなど目に見えない塵……玄関の開け閉めで知らずに入ってきてたまる汚れ
- カビ……濡れた傘や靴が原因で発生
どれも、水で洗い流さないととれない汚れではありません。特にカビは、水で流すとカビの胞子が広がってしまう原因にも。
また、なかなか落ちない玄関の黒ズミの主な原因は、靴についた土砂や汚れがタイルの凹凸に蓄積されてこびり付いたもの。これは水で洗い流すだけでは落ちないので、別の掃除方法が必要です。
つまり、「掃き掃除した後、水で洗い流す」という方法ではどの汚れを落とすことにもならないのです。
こういったことから、玄関掃除の原則は下記2点。
- 玄関掃除に大量の水は使わない
- 水を使ってもよい場合でも、しっかり乾かす
玄関で水洗いをしてもよい場合も、水を使うことは最低限にとどめるほうがベターです。
玄関掃除の前に「玄関タイルの材質」チェック
玄関タイルの材質は何種類かありますが、材質の種類によって使える洗剤やその方法が変わります。
タイル
耐久性が高く、メンテナンスが簡単な材質です。
タイルの表面の肌触り(凹凸)が、ツルツルかザラザラかで掃除の方法も変わります。表面を傷つける心配が少ない中性洗剤を使うのがおすすめです。
大理石
高級感があるものの、やわらかくデリケートな材質です。水分や酸に弱く、シミなる可能性があるため、洗剤を使う場合は、中性洗剤がよいでしょう。
モルタル
手入れが簡単な材質で、ホコリなどを取り除き、水拭きするだけでOK。
ひび割れしやすいので、そこに汚れが入ったまま放置するとやっかいです。
塩化ビニル
防水性にすぐれ、水拭き可能な材質ですが、耐久年数が短めなのがデメリット。
基本的には中性洗剤を使い、汚れが目立つ場合は、アルカリ性洗剤を使って洗います。
このように、玄関の床の材質にはそれぞれ特徴がありますが、表面をたわしやメラミン製のスポンジで強くこすったり、強い洗剤を使ったりすると、床材を傷つけてしまう可能性があります。
黒ズミの広がりなどで、強い洗浄力がある洗剤を使う必要が生じる前に、普段からどの床材でも使える中性洗剤を使って、きれいにしておくことをおすすめします。
【普段のお手入れ】水を使わない、玄関の掃除方法
黒ズミなどこびりついた汚れは、掃除をせず、そのまま放置していると、あっという間に広がってしまいます。
そのような状態にならないよう、普段からこまめに玄関掃除をしておく必要があります。
以下のような手順で行うと、常に清潔な玄関を維持することができます。
必要な掃除道具
- ほうき
- ちりとり
- 掃除機
- はたきなど
- マイクロファイバークロス 2枚
普段の玄関掃除の手順
1.玄関のものを取り除く
靴、傘立て、棚、ベンチなど、玄関にあるものをすべて取り除きます。
2.床を乾拭きする
玄関が濡れている場合は、乾いたマイクロファイバークロスや布で拭き取ります。
3.扉や壁の汚れを落とす
玄関扉や壁についた汚れを、はたきなどを使って床に落とします。
4.ほうきで掃く
ほうきとちりとりを使って、砂やホコリなどの汚れをはきます。
このとき、目地の中に入り込んだ土、砂なども念入りに掃きとるようにしましょう。
5.掃除機やマイクロファイバークロスで仕上げる
玄関の隅や玄関のみぞなど、ほうきでは取り除きにくい場所は、掃除機で吸い取るとキレイに仕上がります。
また余力があれば、そのあとにマイクロファイバークロスで、水拭き、乾拭きをしておけば、清潔な玄関を維持することができますよ。
普段の玄関掃除、どれぐらいの頻度するとよい?
普段からこまめに掃除し、常に清潔な状態にしておけば、黒ズミなどの心配もありません。
そのためにも、可能なら掃除は毎日行いたいところです。ただ難しい場合は、少なくとも1週間に1回は実施することをおすすめします。
【玄関の汚れが気になるとき】水を使わない掃除方法
玄関は毎日使うスペースで、日々雨などの水分や、外気、外から持ち込まれる粉じんなどにさらされています。
そのため、掃除をおこたると、あっという間に汚れてしまいます。そんな汚れが気になりはじめたときの掃除の仕方をご紹介します。
必要な道具
- ほうき
- ちりとり
- 掃除機
- はたきなど
- 中性洗剤を薄めた液(ぬるま湯300ミリリットルに対して、約15グラム)
- スポンジやブラシ
- マイクロファイバークロス 2枚
中性洗剤を薄めた液は、スプレーボトルに入れて使うとよいでしょう。
汚れが気になるときの玄関掃除の手順
1.玄関のものを取り除く
靴、傘立て、棚、ベンチなど、まずは玄関にあるものを取り除きます。
2.床を乾拭きする
玄関が濡れている場合は、乾いたマイクロファイバークロスや布で拭き取ります。
3.扉や壁の汚れを落とす
玄関扉や壁についた汚れを、はたきなどを使って床に落としましょう。
4.ほうきで掃く
ほうきとちりとりを使って、砂やホコリなどの汚れを掃きます。このときタイルなどの目の中に入り込んだ土、砂なども念入りに掃きとります。
5.洗剤を吹きかけ、泡立てる
掃き掃除が終わったら汚れた箇所を中心に、中性洗剤の溶液を吹きかけます。
その後、スポンジなどで泡立てながら磨きます。床面の材質に凹凸がある場合は、ブラシなどでかき出すようにするよいでしょう。
6.水拭きをする
固くしぼったクロスで床を水拭きします。
7.乾拭きで仕上げる
カビの原因にならないよう、乾いたクロスでしっかり乾拭きしましょう。
どれぐらいの頻度でやるとよい?
汚れるスピードにもよりますが、2週間~1か月に1回の頻度でこの掃除を継続的に行っていれば、玄関を清潔にキープ可能です。
【頑固汚れ】ウタマロクリーナーを使った玄関汚れの落とし方
タイルの間の「目地」に入り込んだり、タイルにこびりついた泥や砂が原因の玄関の黒ズミですが、新聞紙やセスキ炭酸ソーダ、重曹、オキシクリーンなど、その落とし方や使える洗剤は色々とあります。
ただ、先ほどご紹介したとおり、玄関タイルの材質により使える洗剤が変わるので、あらかじめチェックが必要です。
筆者の自宅の玄関床の材質には、天然大理石が使われています。
天然大理石の場合はアルカリ性洗剤や酸性の洗剤で洗うとダメージの恐れがあるため、黒ズミなどを落とす場合でも中性洗剤を使っています。
ここでは、中性洗剤のウタマロクリーナーを使った、わが家のおすすめの黒ズミ落とし方法をご紹介します。
必要な掃除道具
- ほうき
- ちりとり
- 掃除機
- はたきなど
- ウタマロクリーナー
- スポンジやブラシ
- マイクロファイバークロス 2枚
ガンコな汚れ掃除の手順
1.玄関のものを取り除く
靴、傘立て、棚、ベンチなど、玄関にあるものをすべて取り除きます。
2.床を乾拭きする
玄関が濡れている場合は、乾いたマイクロファイバークロスや布で拭き取ります。
3.扉や壁の汚れを落とす
玄関扉や壁についた汚れを、はたきなどを使って床に落とします。
4.ほうきで掃く
ほうきとちりとりを使って、砂やホコリなどの汚れを掃きます。
タイルとタイルの間の凹凸部分「目地」の中に入り込んだ土、砂なども念入りにはきとるようにしてください。
5.ウタマロクリーナーを吹きかける
黒ズミがひどいところを中心に直接、適量のウタマロクリーナーを吹きかけ、15分待ちます。
6.ブラシでこすり落とす
スポンジやブラシを使って、ホコリをかき出すように床を磨く
7.水拭きと乾拭きをする
最後に固くしぼったクロスで床を水拭きし、仕上げに乾いた布で乾拭きしたら掃除の完了です。
ガンコな汚れの掃除の頻度は?
床に黒ズミが出始めたと思ったら、除去のタイミングです。
わが家での頻度は2~3か月に1度ぐらいですが、清潔な玄関を保つためには、1~2か月に1回ぐらい行うことをおすすめします。
こまめな掃除でキレイな玄関をキープしよう
マンションでの玄関掃除の仕方をご紹介しましたが、いかがでしたか?
水を流さない掃除方法はありますが、「ご自宅の玄関タイルに合っているのか」がポイントです。
ただ汚れをほおっておくと、大掃除のときすごく大変になることも。普段から以下のようなことに気をつけるとお掃除の回数を減らすことができます。
- 玄関の外で靴や衣服の汚れを落とす
- 玄関に置くモノをなるべく減らす
泥や砂を、玄関内にまったく持ち込まないようにするのは不可能ですが、玄関に入る前に、外で靴についた泥や砂などを落とせば、相当量の汚れの持ち込みを減らすことができます。「玄関マット」などを敷いて汚れを持ち込まないようにするのもひとつの手。
玄関に靴を放置していると、靴裏の汚れがタイルに染みたり濡れた靴が原因でカビが発生したりと汚れの原因に。また必要以上に玄関に置いていると、掃除するときにどかすのが大変で玄関掃除がおっくううに。掃除が隅々まで行き届かない原因にもなりますので、普段から玄関には必要以上のモノを置かないようにすることも意外に大切です。
スッキリキレイな玄関は、家の印象もよくなるものです。こまめな掃除をおすすめします。
参考資料
花王株式会社「衣類に付く花粉を家に持ち込まないための対策」検索日2021/10/18