食器と雑貨が大好きな元ライフスタイル雑誌編集者。カオス状態の部屋をなんとかするべくミニマムに暮らすことを目指しています。雑誌編集者の経験を生かしたコーディネート記事やミニマムな暮らしに関する記事を配信中。
日本でもSNSを中心にブームになった黒いお皿「スレートプレート」。黒い色と天然岩の質感で、料理をおしゃれに盛り付けることができるお皿です。
でもどうやって盛り付けたらいいかわからない……。そう悩んでいる人のために、盛り付けアイデア集をご紹介。コツも一緒にレクチャーします。
料理を引き立てる「スレートプレートの魅力」とは?
スレートプレート(スレート皿)とは、スレート(粘板岩)で作られたお皿のことです。アメリカN.Y.のブルックリンにある「Brooklyn Slate Company」が制作し、米紙『ニューヨーク・タイムズ』で特集が組まれたことをきっかけにスレートブームに火が付きました。
パリにあるモン・サン・ミッシェルの建築材としても使われているほど耐久性や耐熱性に優れ、お手入れもしやすく、黒色は❝しまって❞見え食材の色合いが引き立つことから、日本でもInstagramを中心に大ブームに。
<スレートプレートの魅力>
- 耐久性に優れているので、長く使える
- 耐熱性にも優れているので、アツアツの料理をのせられる
- 冷やして使うと、ひんやり感がキープ
- “黒”で食材の色合いが際立つ
- 天然素材「岩板」の質感で、少しワイルドな印象に
- 手軽にブルックリンスタイルのカフェ感覚が楽しめる
- 和食をのせると、ジャパニーズモダンな印象になる
食材をのせるだけで、レストランやカフェのようなひと皿になるのが人気の理由です。誕生日やハロウィンなど特別な日に活躍するアイテムです。
スレートプレートを使う前に!シミを防止するための裏ワザ
スレートプレートを購入したら、まずは食用オイルでコーティングするようにしましょう。そうすれば料理のニオイ移りやシミが付きにくくなります。
<スレートプレートを使う前のお手入れ方法>
- 食器用洗剤を柔らかいスポンジに含ませ、しっかり泡立てて洗う
- その後、食用オイルを塗って薄くコーティングする
- お湯で油をさっと流し洗い、フキンで拭く
コーティング用の食用オイルは、乾きやすい油「乾性油(かんせいゆ)」の一種である亜麻仁油、サンフラワー油などが向いています。これらの油を普段使っておらず、わざわざスレートプレートのお手入れのために買うのは……」と思う人は、「半乾性油」の菜種油、ヒマワリ油、こめ油、大豆油などを使ってもよいでしょう。「不乾性油」の一種であるオリーブオイルは、その名の通り乾きにくく空気中で固まりにくい性質をもっています。そのため、皮膜を作りにくくコーティングオイルには向いていないので注意しましょう。
お湯で洗った後、水気を拭き取るのは、フキンか洗えるキッチンペーパーを使う方がベターです。ティッシュで代用すると細かな紙の粒子が付いてしまい、黒くて食材がしまって見えるスレートプレートの魅力が半減してしまいます。
スレートプレートの盛り付けのコツとアイデア集
オイルコーティングができたら、早速いろんな料理を盛り付けて使ってみましょう。コツとアイデア集をご紹介します。
スレートプレートは「オードブル」にぴったり
お酒のアテを盛り付けるのに、スレートプレートはぴったりです。特に白いチーズは、のせるだけでおいしそうな仕上がりに。写真は、カマンベールとゴーダ2種のチーズに、生ハムとナッツをオンしたもの。なんとなくのせるだけで、おいしそうに仕上がりますよ。
また料理写真家のharu.さんが、細長いスレートプレートを使ったチーズを盛り付け写真を公開しているので参考にしてください。
スレートプレートは「ステーキ」を引き立てる
鉄板と同じ「黒」のスレートは、ステーキをのせるのもお似合いです。発祥の地、N.Y.のブルックリンスタイルのレストランのようなひと皿ができあがり!
今回は、赤茶色のステーキが引き立つようにグリーンのサラダ、白いポテト、黄色いコーンを合わせてみました。サラダはズッキーニやインゲン、コーンとポテトは、プチトマトや人参のグラッセなどに変更しても◎。ポイントは、赤色以外の色の食材を2~3色プラスすること。
お肉を中心に盛り付けたいときは、ポテトとアスパラを1本だけ、にんにくの素揚げとレモングラスといったように、「小さな色どり2色」を加えるだけでもスペシャルなひと皿になりますよ。
「サラダ」はスレートプレートで色が鮮やかに
もちろん、スレートプレートはサラダにもぴったりです。
葉物中心のサラダにしたいときは、普段使いをしている黄緑色のレタスだけではなく、フリルレタスやサニーレタスなどの緑の濃い葉物を数種類を合わせるとお店のような仕上がりに。そこにプチトマトやスライスした玉ねぎを加えるだけでOK。カフェ風に仕上げたいなら、パプリカと紫玉ねぎを使うとグッとおしゃれな仕上がりになります。
また、ナッツ類もおすすめ。最後にひとさじ振りかけるだけで、カフェ風に仕上げてくれる便利な食材です。
スレートプレートでフレンチ風にソースを回しかけて
スレートプレートは、単に輪切りにした野菜を盛り付けるだけでもサマになります。ドレッシングをフランス料理風にプレートに回しかければ、おもてなしのひと皿に。
写真は人参、ナス、ズッキーニ、ジャガイモの輪切りをフライパンで焼いて、上から紫玉ねぎのスライスをのせた焼き野菜。ドレッシングは一度スプーンにとって回しかけるとやりやすくなります。キレイにかけようとせず、感覚でやってOK。赤・青・黄とドレッシングのが引き立って、おいしそうな仕上がりになりますよ!
「刺身」の色をスレートプレートの黒がしめる
刺身をのせるのもおすすめ。マグロの赤、サーモンのピンク、鯛の白が際立っておいしそうに見せてくれます。ツマだけでなく、大葉をのせると緑が魚の色を鮮やかに演出してくれますよ。
隅にわさびの山を作って、アクセントにしています。しょうゆをのせる豆皿があるなら、一緒に盛り付けて正解。プレートに立体感が出て、盛り付けやすくなりますよ。
「お寿司」はスレートプレートでジャパニーズモダンに
スーパーで買った出来合いのお寿司も、スレートプレートに並べるとご覧の通り。スレートプレートが見えている空間が、いわゆる「間(ま)」になっていて、寿司ネタの色が際立ちます。
四角いスレートプレートを使うなら、写真のように少し斜めになるよう意識するとお店のようなひと皿に。丸いスレートプレートを使うなら、放射線状に並べると、簡単でキレイに見えます。
このとき、あまりぎゅうぎゅうに詰めすぎず「隙間」をとることが大切です。
スレートプレートは「朝食」でも大活躍
スレートプレートはスープとパンをのせるだけで、カフェ風のひと皿に仕上がります。トレー代わりにもなるので、そのまま食卓に運んでOK。さらにバターやジャムをのせて、これひと皿で朝食を完了さされば、手間も省けて時短にもなります。しかも洗い物が少なくなるのもうれしい点。
モーニングプレートとして活躍させて、カフェ風朝ごはんを演出しましょう。
スレートプレートは普段遣いに!「おにぎり」も素敵に
おにぎりをのせても素敵に仕上がります。ここでも「間(ま)」をとることが大事です。スレートプレートに並べてお家でいただくなら、具は中にいれず、おにぎりの上にのせるとGOOD。
手間が減るだけでなく、見た目もおいしくなって一石二鳥ですよ!
スレートプレートでハロウィンスイーツも盛り上がる!
ハロウィンでもスレートプレートは大活躍! ハロウィンカラーの紫イモのモンブランに、粉砂糖を使ってシュガーアートを施したもの。フォークとコウモリがハロウィン気分を盛り上げます。
シュガーアートに使う型紙は、画用紙や厚紙などしっかり目の紙を使うのがおすすめ。薄めの紙だと粉砂糖の重さに耐えられず、取り除く際に粉砂糖がこぼれたり、紙がひっかかってアートが崩れてしまう原因になるので注意してくださいね。
【スレートプレートQ&A】使うとき・使った後の注意点
では、使った後や普段はどのようにすればよいのかもご紹介します。
Q1. スレートプレートの普段のお手入れはどうしたらいい?
使い終わったら、使い始めのときと同様に柔らかいスポンジに食器用洗剤を含ませて洗います。スレートの細かい隙間に入っている汚れをちゃんと落とすために、よく泡立てることが大事。
普段はそのま自然乾燥させるだけでOK。ただ油分の多い料理を並べた場合は、次のQ2に書いてあるお手入れをするとよいでしょう。
Q2. スレートプレートにシミがついたら?
食器用洗剤で洗った後、料理を置いた部分にシミがついているなら、使い始めのときと同じように食用油でコーティングするとOKです。
スレートプレートは石のため、テーブルの素材によっては天板に傷をつけてしまう可能性があります。
それで、スレートプレートを選ぶときには、このように裏側にクッション材を取り付けてある商品のほうが安心です。
Q3. 食洗機やレンジには対応している?
丈夫で熱に強いといっても天然岩ではあるので、基本的には食洗機も電子レンジも対応していません。もちろん、オーブンや直火にかけるのもNGです。
Q4.スレートプレートの下にクロスを引くべき?
スレートプレートとして売られている商品には、テーブルに傷が付かないよう裏にクッション材が付いているものがほとんど。
ただ心配なら、ランチョンマットやクロスを引くとよいでしょう。
Q5.スレートプレートがはがれたら?
スレートプレートは天然石を切り出しているので、欠けたりはがれたりすることもあります。食器棚から取り出して、一度サッと流水で洗うとはがれたスレートが口に入らず安心です。
Q6.スレートプレート買うなら、どのカタチがいい?
普段から頻繁に使いたいなら長方形がおすすめ
長方形はどんな料理も盛り付けやすいので、朝食から夕食まで、日常シーンで活躍します。また、収納もしやすいのがうれしいポイントです。
普通のお皿感覚で使える丸い形
円形はお皿感覚で使えるので、盛り付けに特別なテクニックはいりません。こちらも日常シーンで活躍するので、使いやすい1枚。またピザやケーキ台にしてもOK。
取り分ける料理にぴったり
山のようにこんもり盛るとサマになる正方形のお皿。メインディッシュやサラダなど、とりわけたい料理を盛り付けるのに最適です。小さめサイズを選ぶなら、おやつを盛り付けるのにもぴったりです。
パーティーに使うなら、長方形
パーティーシーンに使うなら、長方形が使いやすいでしょう。チーズやお寿司、カナッペなどを並べる際に、何も考えずに横一列に並べるだけで済みます。だた、収納場所に困ることがあるので、どこに収納するか決めてから購入するのがおすすめ。
スレートプレートを使いこなして、おしゃれな食卓に
料理を鮮やかに彩って、見た目のおいしさをワンランクアップさせてくれるスレートプレート。洋食だけでなく、和食もお似合いです。メインデッシュはもちろん、前菜を盛り付けるのにもデザートを盛り付けるのにもぴったり! だから、1枚持っているだけで、食卓のバリエーションが広がること間違いなしです。
あまり難しく考えず、ざっくばらんに盛り付けて正解。ナチュラルな質感を大事に、スレートの❝黒い間❞をうまく使いこなしてくださいね。