フリーマガジン制作・料理フォト撮影を行い、料理写真講座の講師も担当。ライターとしては、フリーマガジンやネット媒体において、趣味の旅行や料理に関する記事を執筆。 主婦歴20年超。料理好きを生かし、インスタグラムにて料理やスイーツの写真投稿をしフォロワーとのやりとりを楽しんでいる。 Youtubeチャンネル【箱根移住夫婦の休日バンライフ 】運営。
濃厚でクリーミーな味わいと栄養価の高さで人気のアボカド。
カットして調味料をプラスするだけでおいしくいただけるのはもちろん、さまざまな食材との相性も良いことから、日々の食卓に取り入れている方も多いと思います。
その一方で、アボカドメニューは大好きだけど、皮をむいたりカットしたりする方法がわからず、家庭での調理はあきらめているといった声も。
実は、アボカドは切り方・皮のむき方を一度覚えてしまえば、とても簡単に調理することができるんです!
そこで今回は、アボカドの皮のむき方やカット方法、保存方法などをご紹介します。
アボカドをカットする際にあると便利な、アボカド専用アイテムも合わせてご紹介しますよ♪
覚えれば簡単!アボカドの種の外し方と皮のむき方
アボカドの皮のむき方や種の外し方は、他の野菜やフルーツと違い少しコツが必要。でもコツを覚えればとても簡単に皮をむくことが可能です。
以下で写真と共にわかりやすく手順をご紹介しますので、アボカドを調理する際ぜひ参考にしてください。
手順1.アボカドの皮に1周切れ目を入れる
まずは、種を避けるようにアボカドの皮にぐるりと1周切れ目を入れていきます。
包丁の刃先が種に当たるところまで包丁を入れ、手に持ったアボカドを回しながらぐるっと1周させます。
手順2.両手でアボカドを半分に割る
両手でアボカドの左右を持ち、切れ目をひねって半分に割ります。
しっかりと熟しているアボカドなら、切れ目を入れるだけで力を加えなくても簡単にひねることができます。
手順3.アボカドの種を包丁を使って取り外す
割った実の片側中央にある種に包丁の刃下部分を刺し、ねじるようにして種を取り外します。
アボカドの種は固いので、ゆっくり慎重に包丁の刃を刺して左右にひねるようにして外しましょう。
この時、包丁の刃を刺すときに勢い余って手を切らないよう注意してください。
手順4.アボカドの先端から手で皮をむいていく
アボカドの先端(細い方)から手で皮をむいていきます。
このとき、皮をむきにくければ1/4にカットしてからでもOKです。
皮がむきづらい時はスプーンでくり抜く方法も
実を2つに割って種を取った後、アボカドの皮と実の間に大きめのスプーンをすべりこませて皮を外し、実を取り出すこともできます。
アボカドの切り方【スライス・サイコロ・輪切り】
アボカドは料理によってさまざまな切り方ができます。
主な切り方は3つ。切ったアボカドをペースト状にする方法もあります。
以下ではアボカドの切り方とペースト状にする手順と写真付きでご紹介していきます。
【アボカドの切り方1】スライス
「スライス」はアボカドの定番の切り方と言えます。
アボカドの種と皮を取ってから実をまな板に置き、好みの幅に切っていきます。
包丁を入れる方向は縦でも横でもOKです。
【アボカドの切り方2】サイコロ
「サイコロ」もアボカド料理でよく用いられる切り方のひとつ。
切り方も簡単にご紹介します。
1.まずはアボカドを半分に割ってから包丁で種を取り外します。
2.皮がついたまま実の部分に包丁の刃先を使って縦横に切れ目を入れていきます。
3.大きいスプーンをアボカドの皮と実の間にすべりこませるようにして、皮から実を外します。
【アボカドの切り方3】輪切り
続いてご紹介するのは「輪切り」。切り方も単純なので誰でも簡単にできますよ。
1.アボカドの種を避けながら、端から輪切りにしていきます。
2.種が少し見えてきたら、種を割らないように気をつけながら周囲にぐるりと包丁を入れて輪切りにします。
種が半分ほど出てきたら、ゆっくりとアボカドを左右にひねりながら種から実を外します。
3.残りのアボカドを輪切りにします。
4.手で1つずつ皮をむいていきます。
アボカドをペースト状にするには
アボカドをペースト状にするには、まずはアボカドをサイコロ状にカットしましょう。
切ったアボカドの実をボウルに入れ、木べらやスプーン、フォーク、マッシャー等で潰していけばOK。
アボカドの実を保存袋に入れ、上から押しつぶす方法でも同様にペースト状にすることができます。
ペースト状にしたアボカドの変色を防ぐ方法
アボカドをペースト状にすると、変色してしまう(黒くなる)ことがあります。
それを避けるためには、
- 潰す前のアボカドに少量のレモン汁をふりかける
- オリーブオイルやマヨネーズなどオイル系のものをプラス
などの対策をとると良いでしょう。
熟していないアボカドをカットしてしまった時は?
「アボカドをカットしてみたらまだ熟していなかった!」
ということもあるかもしれませんね。
熟していないアボカドは、加熱するのが基本。
アボカドの実をカットしてからラップで包み、レンジで1分程度加熱するなどのお手軽な方法などもあります。
しかし、おすすめなのはたっぷりの油と合わせるか、オーブンで時間をかけてじっくりと熱を通す方法。
特にオイルとの相性がよいので、
- にんにくとオリーブオイルをたっぷりと使ったアヒージョにする
- たっぷりのバターといっしょに炒める
などを試してみてください。
熟成前の独特の臭みもなくなり、おいしく食べやすい味わいになります。
また、とろけるチーズをかけてオーブンで焼き、チーズ焼きにするのもおすすめ。
固いアボカドも、油分のあるものと合わせてじっくりと火を通せば、意外とおいしくいただけます。
アボカドの保存方法と変色を防ぐ方法
包丁を入れる前の状態の保存方法と、カットしたアボカドの保存方法は異なります。
それぞれのポイントを理解して保存することで、味をあまり落とさずおいしい状態で保存をすることができるようになります。
こちらでは、アボカドの「皮をむく前の保存方法」と「カットした後の保存方法やアボカドの変色を防ぐ方法」をご紹介します。
皮をむく前のアボカドの保存方法
皮をむく前のアボカドは、熟すまでは常温で保存しましょう。
常温で保存することで、アボカドの熟成を促すことができます。
皮が黒くなり実が熟した後は、冷蔵庫の野菜室に移しての保存がおすすめです。
アボカドを冷蔵庫に移してからの保存期間はだいたい4~5日程度。
冷蔵庫に保存してからはできるだけ早めに食べると良いでしょう。
また買ってきたばかりの固いアボカドを、できるだけ長く熟さない状態で保存しておきたい場合などは、購入してきてすぐ冷蔵庫に入れて保存しておきましょう。
冷蔵庫内など保存している場所の温度が低い場合、熟すまでのスピードがゆるやかになりますので、常温で置いておくよりも長く保存が可能になります。
カットしたアボカドの保存方法
カットしたアボカドはどうしても味が落ちますので、できればすぐに食べてしまうことをおすすめします。
しかし、1人暮らしの方や1人でのランチなどで使用した場合、量が多すぎて食べきれないこともあると思います。
そんなときには以下を参考に、アボカドを少しでも長く、おいしい状態で保存してみてください。
<冷蔵庫での保存方法>
1/2に割った、皮がついた状態のアボカドの半分を保存する際には、種がついている側を保存します。
種が付いている箇所は酸素に触れることがないため、変色などの心配がないためです。
保存期間は2日程度。
変色し味も落ちてしまうため、遅くとも翌日には食べてしまうのが良いでしょう。
<冷凍庫での保存方法>
スライスしたりサイコロ状にカットしたものや、ペースト状にしたアボカドは冷凍保存することができます。冷凍庫での保存期間は3週間程度となります。
解凍する時は軽く自然解凍し、そのままサラダなどに加えていただくのがおすすめです。
切ったアボカドの変色を防ごう!
アボカドはバナナやリンゴなどと同じく、切った後に茶色や黒っぽく変色する「褐変(かっぺん)」が起こりやすい食材です。
なぜ変色するのかというと、アボカドに含まれるフェノール酸化酵素とポリフェノールは空気に触れるとメラニン色素を生み出してしまうため。
切ったアボカドを冷蔵庫で保存する際は、できるだけ空気に触れないよう、ぴっちりとラップで包んでから野菜室で保存しましょう。
その他にも効果的な方法があります。
切り口にオリーブオイルやレモン汁をかける
アボカドの切り口にオリーブオイルやレモン汁をかけることで、変色予防ができます。
スライスやサイコロ状にカットしたアボカドの場合は、オリーブオイルかレモン汁をかけてから保存袋やタッパーに入れ、密封して冷蔵庫で保存しておきましょう。
冷凍保存する場合も、保存袋にアボカドとレモン汁かオリーブオイルを入れてからしっかりと空気を抜くと良いでしょう。
アボカド専用!アボガドカッター&スライサー紹介
アボカドの皮をむいたり切ったりする際にあると便利な、アボカド専用アイテムがあるのをご存じですか?
例えばアボカドを切るための「アボカドカッター」は、海外ではメジャーなアイテムですが、日本ではそこまで広がっていなかったりします。
「アボカドの皮をむくのがちょっと苦手」という方でも、専用アイテムがあれば手軽にアボカドの皮むきをすることができます。
筆者おすすめのアイテムをいくつかご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
ステンレス製のアボガドカッター「EAトCO Muku」
小さい刃でするりと簡単にアボカドの皮をむくことができるのが、こちらのEAトCOシリーズのアボガドカッター「Muku」。
アボカドの皮に切れ込みを入れて実を半分にカットし、種を除いてから実をくり抜くところまでのすべてを、このアボカドカッターひとつでこなすことができます。
お手入れ簡単なオールステンレス製。いつでも清潔な状態で使用することが可能です。
また、アボカドだけでなく、柑橘類の皮をむく際にも便利に使うことができるというメリットがあります。
「EAトCO Muku」の使い方
1.アボカドの周囲にぐるりと1周切り込みを入れ、両手で持ってひねり、縦2つに割ります。
2.刃先を種に引っ掛けて、種を取り除きます。
種が滑って刃先が引っ掛かりにくい等の場合は、無理せずにスプーン状の部分でくり抜いて種を外してくださいください。
3.スプーン状の部分を皮と実の間に差し込んでから、皮から実をはがすようにして実を取り出します。
包丁を使わずにスムーズにカットできるのが嬉しいポイント。
カットした面も包丁と変わらずなめらかで、見栄えの良い料理を作る際に役立ちますよ。
軽くて扱いやすい小久保工業所のアボカドカッター
こちらの小久保工業所のアボカドカッターは、鮮やかなグリーンが目を引くプラスチック製のアボカドカッター。
こちらも、皮むきから種外し、皮から実を外すところまでに対応しており、包丁いらずでアボカドの皮むきが完結します。
先ほどご紹介したアボカドカッター「EAトCO」と違うのはプラスチック製であるという点です。
丈夫さや清潔感といった点ではステンレス製と比べると多少劣る部分もありますが、その分軽くて扱いやすい点が魅力となっています。
皮むきだけでなく、アボカドの実をマッシュすることもでき、「切る」以外の用途もあるというのがうれしいポイント。
小久保工業所のアボカドカッターの使い方
1.アボカドの皮部分にギザギザの面を当て、縦にぐるっと一周切り込みを入れてから、実の部分を手で持ってひねり半分に割ります。
2.先端の尖った部分を種に刺し、ひねるようにして種を外します
3.本体の丸い部分を皮と実の間に入れ、するっと滑らせるように皮から実を外します。
この画像を見ていただいてもわかりますが、包丁やステンレス製の「EAトCO Muku」と違い、少し厚みのあるギザギザとした刃で実をカットすることから、カットした部分が多少崩れてしまうという点は注意が必要。
アボカドの実をマッシュやペースト状にしたり、カット後に他の具材やドレッシングと混ぜ合わせるサラダなど、実をきれいにカットする必要のない料理であれば問題なく使うことができそうです。
アボカドを均一にスライスできる「アボカドスライサー」
「アボカドスライサー」は、アボカドを手軽にきれいな6等分にカットすることができるアイテム。
モノトーンカラーでキッチンインテリアにも馴染み、とても使いやすいデザインとなっています。
熟しすぎた柔らかいアボカドはきれいにカットすることが難しいので、少し固めの状態のアボカドを使うのがおすすめです。
アボカドスライサーの使い方
縦半分にカットして種を外したアボカドに、スライサーの先端を差し込み、手前に引きながらすくい取ることで、アボカドを均等にスライスすることができます。
アボカド専用アイテムにはなじみがないという方が多いと思いますが、アボカド料理を作る機会が多い方や、包丁ではどうしてもアボカドをうまく切れないという方は検討してみてはいかがでしょうか。
おいしくて栄養たっぷりのアボカドを、毎日手軽に
今回はアボカドの皮むき方やカットの仕方、保存方法やアボカド専用のアイテムなどをご紹介しました。
濃厚でクリーミーな食感が人気のアボカドですが、皮のむき方やカット方法が他の野菜と異なるため、扱うことに苦手意識がある方も多いかと思います。
今回ご紹介した通り、アボカドはコツさえ覚えてしまえばとても簡単に皮をむいたりカットすることができます。
正しい保存方法も覚えておくことで、アボカドをより長くおいしい状態で食べることができます。
ぜひ今回の記事を参考に、おいしいアボカドを毎日の食卓に活用してみてくださいね!