油の劣化を遅らせることができるオイルポット。
ゴミを減らせるだけでなく、お財布にも優しいので、料理をする方にとっては持っておきたいキッチンツールのひとつです。
ところで、素材・デザイン・使い方など、オイルポットにはさまざまな種類があるのをご存じですか?
「何を基準に選べばいいの?」「失敗しない選び方は?」「可愛いオイルポットでおしゃれに見せたい!」などの声にお答えして、今回はオイルポットの種類や選び方、おすすめアイテムについて解説します。
さらに、オイルポットの代用ができる100均グッズもご紹介。
どんなオイルポットを選べばいいのかイメージがつきやすくなるので、購入予定の方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
オイルポットを使うメリット
オイルポットとは、料理で一度使用した油を再利用するための保存容器のこと。
一度使った油は、汚れを取り除いて正しく保存すれば鮮度が落ちるのを遅らせることができます。
オイルポットを使えば同じ油でも3~4回再利用でき、約2週間ほど保存することが可能なんです。
使った油をオイルポットに移すだけで処理できるので、使用後の油処理がラクになるのもうれしいポイント。
毎日の料理の中で、油をたくさん使う揚げ物などのメニューは、使用後の油の処理や経済面を考えると少しハードルが高いものですよね。
お気に入りのオイルポットを使えば毎日の料理を楽しく、便利にしてくれるのもメリットのひとつと言えそうです。
オイルポットを使った油の正しい保存方法については、下記に詳しく載せていますので参考にしてみてくださいね。
オイルポットの使い方
オイルポットの種類と選び方
オイルポットと言ってもその種類は豊富にあり、使い方や置き場所によっても選ぶ形やサイズなどが異なります。
また、網タイプやフィルター/カートリッジタイプなど、汚れを取り除くタイプもそれぞれあり、衛生的に使えるステンレス製、おしゃれなガラス製など、素材の違いも。
自分に合ったものを見つけないとせっかくの機能も宝の持ち腐れ。つまり、経済的かつ衛生的に油を再利用するためには、自分に合ったオイルポットを選ぶことが大切なんです。
注目すべきポイントは「ろ過のタイプ」「形状とサイズ感」「素材」の3つ。
この3つを押さえておけば大きな失敗がなく、置きたい場所や使い方に合ったオイルポットを選べますよ。
それでは、それぞれの特徴と用途を詳しく見ていきましょう。
オイルポット選びのポイント【1】ろ過のタイプをチェック
オイルポットの「ろ過のタイプ」とは、料理で使った油の汚れを取り除く方法別のこと。
大きく分けて「網タイプ」、「フィルター/カートリッジタイプ」の2種類があり、フィルターとカートリッジの両方を兼ね備えた「二重ろ過タイプ」もあります。
保存する油の清潔度や保存期間に違いが出てきますので、それぞれポイントを押さえておきましょう。
網タイプ
その名の通り、使用後の油を移し替える時に「網」を通して汚れを取り除くろ過方法を搭載したオイルポットです。
網は取り外しできるので洗って繰り返し使え、取り換える必要がない手軽さが網タイプのメリットといえます。
使い捨てのフィルターなどと違ってランニングコストがかからないので、経済的面をカバーしたいならこちらがおすすめです。
網タイプのオイルポットを選ぶ際は、網目の細かさに注目するとGOOD。
網目が粗いと、大きい汚れだけを取り除き、細かい汚れが残ってしまうケースもあるので、網目が細かいものを選びましょう。
フィルター/カートリッジタイプ
目が細かい「フィルター」や活性炭を使った「カートリッジ」を通して、使った油をろ過するオイルポットのこと。
「フィルター」なら網タイプよりも油の汚れをしっかりと取り除くことができ、「カートリッジ」なら気になるにおいも抑えることができます。
よりきれいな油を使いたい方や、できるだけ油の鮮度を保ちたい方にはこのタイプがおすすめです。
一方で、フィルターもカートリッジも使用回数に制限があるので、定期的に取り換えが必要です。
期限内であれば繰り返し使用できるので、まだ使える余裕があるうちに予備を用意しておくようにしましょう。
フィルターとカートリッジの両方を兼ね備えた二重ろ過タイプ
細かい揚げかすを、フィルターでしっかりとろ過し、活性炭入りのカートリッジで油のニオイや汚れを吸着するこだわり派のオイルポットです。
価格帯は少し高めながら、移し替えた油が酸化しにくく、清潔な状態で保存することができますよ。
数回使用しても油の色が変わりにくいので、天ぷらや素揚げなど、素材そのままの色を大切にしながらきれいな揚げ色に仕上がります。
商品自体の種類は少ないですが、油の鮮度にこだわりたい方は要チェックのオイルポットです。
他にも、ろ過パウダーが付属されていて、フィルターと一緒に使うことでより油を綺麗にろ過できるタイプも販売されています。
オイルポット選びのポイント【2】注ぎ口の形状とサイズ感
次はオイルポットの形にも注目していきましょう。注目すべきポイントは「注ぎ口」と「サイズ感」の2つ。
それぞれ、使う時・しまう時に大切な要素となってきますので、詳しく説明していきますね。
オイルポットの注ぎ口
オイルポットの「注ぎ口」とは、料理時に油を流し入れる部分を指します。
細い注ぎ口は油が液だれしにくく、料理時に投入する油の量を調整しやすいので、幅広いメニューで活躍します。
一方で、広めの注ぎ口は、たくさん油を使う料理の時短に役立つ特徴があります。
そのほか、広めの注ぎ口ながら液だれしにくいような工夫が施されているオイルポットもあるので、よく使う料理のメニューに合わせて選ぶと失敗が少なくて済みますよ。
オイルポットのサイズ感
オイルポットは、場所をとらないスリム型やろ過する時に便利なワイドなど、形もいろいろです。
キッチンでの収納場所や、どれだけの油を収納しておきたいかなどの容量、使う時の利便性を考えて選ぶことが大切です。
特に、引き出しやコンロ下のデッドスペースを有効活用したいなら、置きたい場所の高さや幅を測っておくと良いでしょう。
コンロの側に置くなら「スリム型」
よく使うコンロの側に置いておきたいならスリム型がおすすめ。
調味料やさまざまなツールが並ぶキッチンでもすっきりとした印象にまとまります。
揚げ物を頻繁にするなら「ワイドタイプ」
揚げ物をよく作る方にはワイドタイプがおすすめです。
ろ過のタイプにもよりますが、多めの油をろ過するには多少の時間がかかるもの。
その点、ロート部分がワイドだと一度にたくさんの油をろ過してくれるので、時短できて便利です。
一人暮らしであれば1L、家族が多い・大きめの鍋を使うなどの場合は1.5L~2Lサイズの容量を基準に選ぶと使いやすいですよ。
オイルポット選びのポイント【3】素材別の特徴をチェック
オイルポットの素材は、劣化しにくいステンレス製、置いておくだけでもおしゃれなガラス製、垂れた油の処理が簡単なホーロー製などがあります。
素材は、デザインの上でも見た目を左右する大きなポイントです。
中の油が見える「ガラス製」
中の油が見えるガラス製は、油の劣化具合が見えやすいので、油を処理するタイミングが掴みやすいのが特徴です。
耐熱ガラスなら、冷めきっていない油を入れても大丈夫なので、より早く油を処理できます。
しかし、油のギトギト汚れなどが付着していると目立ってしまうのがデメリットでもあります。
熱に強い「ステンレス製」「ホーロー製」
耐熱ガラスと同じく熱に強いステンレス、ホーロー製なら、料理が終わったらすぐに油を移し替えることができて便利です。
とはいえ、中の油が高熱のままオイルポットを引き出しなどにしまうのは危険なので、十分に冷ましてから片づけてくださいね。
オイルポットの使い方と正しい油の保存方法
油の処理に便利なオイルポットですが、正しい使い方を押さえておかないと、油を長期保存ができなくなったり、中の油が劣化して料理の味を変えてしまったりという注意点があります。
お財布にやさしく便利な使い方をマスターするためにも、こちらのポイントや注意点をしっかりとチェックしておきましょう。
- 揚げカスなどの不純物は取り除いておく
- 光に触れると酸化が進むので光が当たらない場所に置く
- 約2週間を過ぎたら使わない
料理に使った油は酸化しやすいので、ろ過して不純物を取り除くことが大切です。
そのため、揚げカスなどの汚れはしっかりと取り除き、保存に適した素材のものを選びましょう。
また、光に触れることでも酸化が進むので、光が当たらない場所に置くことが大切です。
ガラス製など透明のオイルポットや容器に移す場合は、棚の中に収納するかアルミホイルを巻くとGOOD。
オイルポットでの保存目安である約2週間を過ぎたら、新聞紙やキッチンペーパーに含ませて可燃ごみとして出すか、凝固剤を使用して処理するようにしましょう。
油の捨て方を詳しく見る
油は何回使える?―揚げ物油の酸化を防ぐ上手な保存・再利用方法と正しい捨て方―
【編集部が選ぶ】オイルポットのおすすめアイテム15選
オイルポットの選び方や特徴、扱い方をお伝えしてきました。
こちらでは、編集部が選ぶおすすめのオイルポットをいくつかご紹介していきます。
昔ながらのシンプルなオイルポット

油が速く入り後片付けの時短ができる

活性炭カートリッジで油がきれいになる

お手入れが簡単なホーロー製でおしゃれデザイン

脱色・脱臭・酸化物除去機能を備えたフィルター付き

ろ過パウダーとフィルターの二重ろ過方式

油の酸化を抑えて汚れやにおいをカットする高性能フィルター付き

冷めていない油を入れてもOKな耐熱ガラス製

表面がガラス質で油汚れを拭き取りやすい

油切りもできる網皿付きでコンパクト

高温の油もろ過できる活性炭シート付き

耐久性に優れた18-8ステンレス製

二重口で注ぎやすく油が垂れにくいオイルポット

紙フィルターと活性炭カートリッジのW効果で油がきれいになる

活性炭と酸価値抑制剤のW効果

オイルポットの代用ができる保存容器
「保管するスペースがない」「もっと少量の油を保管したい」など、既存のオイルポットでは理想のサイズやデザインがないという場合は、他の容器で代用することができます。
ここからは、オイルポットの代用品についてご紹介していきます。
油を保存するための保存容器の選び方
基本的な油用保存容器の選び方としては、オイルポットよりも小さな容器にすることをおすすめします。
小さい容器にしておけば、「つい油が多くなってしまった」ということもなく、油をムダにせずヘルシーな食生活を送れます。
また、油を保管しておくスペースもコンパクトになります。
今回は100均でも手に入るアイテムをご紹介するので、少量の油を使う一人暮らしの方や、油を減らして家族の健康に気を使いたいという方もぜひ参考にしてみてくださいね。
オイルポットの代用品【1】急須やティーポット
茶こしが付いている急須やティーポットなら、酸化を早める揚げカスなどを取り除いてくれるメリットがあります。
また、注ぎ口が付いているので、油を注ぐ際に量が調整しやすいのもGOOD。
液だれしにくく、万が一油が容器についてしまってもキッチンペーパーなどでふき取るだけできれいに。お手入れが簡単なのもうれしいですよね。
お気に入りのブランドやデザインのものを選べば、キッチンでのインテリアとしてもおしゃれを楽しめます。
密閉性が低く油の劣化が進みやすいので、光を通すガラス製より陶器製を選ぶのがおすすめです。
オイルポットの代用品【2】ホーロー製の保存容器
オイルポットにも使われているホーローは、熱に強くにおい移りしにくい特徴があります。
茶こしやコーヒーフィルターなど、別のツールを使って揚げカスなどの不純物を取り除く必要がありますが、ホーローを使った商品にはおしゃれなデザインのものが多く、お気に入りのアイテムを見つけやすいのもうれしいですよね。
ただし、ホーロー製の容器は衝撃に弱いので、移動させる時は注意を払いましょう。
オイルポットの代用品【3】密封性の高いガラスの空き瓶
ジャムや果実酒などに使われているガラス瓶は密封性が高く、油が酸化しにくい特徴があります。
また、万が一倒れても中身がこぼれないのも魅力のひとつ。
サイズが豊富にあるので、自分にぴったりの容量を選べますよ。
光を通すのでアルミホイルを巻いたり、光が入りにくい棚にしまうなどの注意点はありますが、再利用したい空き瓶がある場合は検討してみてはいかがでしょうか。
また、フィルターがない場合は不純物を取り除いて保存すると油が長持ちします。
100均で買える代用品
100均でオイルポットの代用品を探すなら、「瓶容器」と「素焼きポット」をおすすめします。
瓶容器
瓶でできているハニーディスペンサーやビネガーボトルは、量を調節しやすく、オイルポットの代用としておすすめです。
こちらは、ほかの容器で揚げカスを濾してから使いましょう。
素焼きポット
キッチンに置いても映える可愛らしいデザインが魅力の素焼きポット。
本来は調味料を入れるための容器ですが、フィルターでろ過すれば、油の保存容器としても使えます。
広い注ぎ口と耐熱性の高さ、付属の計量スプーンはオイルポットとしても活躍間違いなし。
オイルポットで揚げ物料理を快適に
さまざまなオイルポットについてご紹介してきましたがいかがでしたか?
油の劣化を防いで長期保存するためには、オイルポットを正しく使用し、用途に合ったものを選ぶことが大切です。
キッチンのデザインに合わせておしゃれにまとめるのも良し、よく作るメニューや保存しておきたい油の量を考慮して選んでも良し。
ぜひ自分に合った使いやすいものを見つけてくださいね。
こだわりのキッチンツールで毎日の料理がより楽しくなりますように。
参考サイト
日清オイリオ’sキッチン「揚げる油の量」検索日2020/12/2

