howsie magazine

部屋の湿度を下げる方法

部屋の湿度が上がる意外な原因とは?湿度を一気に下げて快適に保つコツ

家事のコツ

湿度が高い時期というと梅雨をイメージしがちですが、実は他の季節でも気づかないうちに室内の湿度が上がり過ぎていることも……。室内で快適に過ごすためには、湿度のコントロールが重要です。

除湿剤や炭、珪藻土などの除湿グッズも色々とありますが、部屋全体の湿度を下げようと思うと、これらだけでは不十分です。そこで今回は、部部屋を快適な湿度に保つコツをご紹介します。

元小学校家庭科教諭。子どものハウスダストアレルギーをきっかけにおそうじにはまり、ブログ「節約ママのこだわり掃除」をスタート。時短家事や節約を楽しみながら日々研究中です。 著書「家族が笑顔になる おそうじの魔法」など。

生活しているだけで上がる部屋の湿度、その原因とは

最近の住宅は、昔に比べて機密性が高くなり、湿気が逃げにくいといわれています。

雨が降ると外気の湿度が上がるので、窓を閉めて湿気が入らないように注意している方は多いと思います。しかし、これだけでは不十分です。

実は、湿度があがる原因のほとんどは、何気なく過ごしている普段の生活の中にあります。くわしく見てみましょう。

【湿度が上がる原因1】人の呼気や汗による湿気

例えば、私たちの体からは蒸発する汗や呼気によって常に湿度を上げています。人間の体は60%が水分であるため、呼吸をするときも湿気が放出されているのです。

また、寝ている間にも一晩でコップ1杯ほどの汗をかくともいわれています。

【湿度が上がる原因2】室内干しによる湿気

湿度があがる原因は室内干しによる湿気

洗濯物を室内干しする際、大量の水分が蒸発しています。特に窓を閉め切った状態で除湿機などを使わずに干していると、部屋の湿度が上がりやすくなります。

わが家では4人分の洗濯物を室内で干すと、除湿機のタンク2Lがいっぱいになるので、いかに室内干しで部屋全体の湿度を上げているかが分かります。

【湿度が上がる原因3】暖房器具による湿気

暖房器具によっては、部屋の湿気を上げてしまうものもあります。石油ストーブ、石油ファンヒーター、ガスファンヒーターなどです。

燃焼すると化学変化で水が発生するので、室内の湿度が上がり、結露が発生しやすくなります。

【湿度が上がる原因4】浴室の水蒸気や調理などによる湿気

浴室の水蒸気や、ドライヤーによる髪の毛の乾燥、調理による水蒸気も室内の湿度をあげる原因となります。湿気の多い季節には、風呂に水を貯めない、あるいは風呂フタをしっかりして除湿乾燥をかけるなど、小さな湿気対策の必要です。

【湿度が上がる意外な原因】部屋の湿度に影響すること

盲点になりがちですが、観葉植物なども湿気の原因になります。とくに寝室は就寝中私たちも汗を書くことから湿気がちになるので、観葉植物を置くのは避けたほうがよさそうです。

また、トイレのフタもきっちり閉めたいところでです。

部屋全体の湿度を下げるのは難しい?快適な室内湿度の目安

人が快適に感じる室内の湿度の目安は、だいたい40~60%とされています。

ただ、湿度は気温が高ければ高いほど空気中に水分を含むことができる量(飽和水蒸気量)がふえるため、季節によって快適だと感じる湿度は異なります。

<快適な湿度の目安>

  • 夏:45~60%
  • 冬:55~65%

これより低いもしくは高い湿度だと、不快に感じるだけでなく、カビやダニ、ウイルスなどが好む環境となってしまいます。

<湿度によって注意したいこと>

  • 湿度40%以下……インフルエンザウイルスが活動しやすくなる。
  • 湿度60%以下……ダニに注意。温度20℃から30℃、湿度60%以上でよく増える。
  • 湿度80%%以下……カビに注意。種類により好む湿度は異なる。主な種類は温度20℃から30℃、湿度75%以上でよく増える。

カビの中には、湿度の高い環境を好むものもあれば低めの環境を好むものなどもありますが、いずれも65%以下の湿度では成長できないといわれています。カビの発生条件は「温度」「湿度」「栄養となる汚れ」の3つなので、そのうちの1つ「湿度」をコントロールすることで、カビの発生を抑えることができます。

また、湿気の多い場所はダニも好むので、湿度をコントロールすることでダニが繁殖をおさえることにもつながります。

部屋全体の除湿方法と湿度を下げるコツ

では、具体的にどうやって湿度をコントロールすればよいのでしょうか。具体的な方法をみていきましょう。

【除湿方法1】窓を開けて、換気をする

窓を開けて湿度を下げる

一番手っ取り早いのが、窓を開けて換気をすることです。ただし雨の日や雨があがった後は避けるようにしましょう。換気タイムには、晴れた日の日中がおすすめです。

忙しくて日中換気できない場合は、湿気のこもりやすい寝室だけでも換気しておきましょう。朝起きて数分ほど窓を開けて換気しておくと、寝ている間に出た湿気を逃がすことができます。

窓は2か所開けて、風の入口と出口を作るようにしましょう。対角線上にある窓を開けて、風の通り道を作ると部屋全体が喚起できて効率的です。もし窓が1カ所しかない場合は、換気扇を回すと湿気が逃げやすくなります。

【除湿方法2】エアコンを使用する

エアコンで湿度を調整する

エアコンのドライ機能や衣類乾燥機能を利用して、部屋の除湿をするのもひとつの手です。風量が弱いときには、衣類にサーキュレーターや扇風機を当てながら乾かすと時間を短縮できます。

【除湿方法3】除湿機を使用する

エアコンがない部屋の場合、一気に湿度をさげるには除湿機を使うのがよいでしょう。除湿機は、コンプレッサー式とデシカント式(ゼオライト式)と、ハイブリット式の3タイプがあります。

梅雨の時期の除湿に強いのはコンプレッサー式。冬場に効率よく除湿できるのが、デシカント式(ゼオライト式)。コンプレッサー式とハイブリット式の両方の機能のハイブリッド式は、季節を問わず一年中使えます。

除湿機を使って部屋の質を快適に保つ

ちなみに、わが家で使用しているのは、消費電力の少ないコンプレッサー式の除湿機に、大風量で風を届けるサーキュレーターを組み合わせた衣類乾燥除湿機です。ヒーターも搭載されており、冬場でも除湿や結露対策ができるため年間を通して使えます。手で持てる程度の重さなので、湿度の高さが気になる部屋へ持ち運べるのもよい点。この除湿機ひとつで手軽に畳や押し入れ、布団などの除湿ができるので、1台あると安心です。

部屋干しのときも効率よく乾かすことができ、雨天などの乾きにくい日でも安心して洗濯できるので重宝しています。

除湿対策は湿度を知ることから、始めましょう

湿度の高い日本の気候では、湿気対策は必須です。まずは室内の湿度を知ることから始めてみましょう。

ちなみにわが家は湿度計を2つ使うことで、家の湿気やすい場所の湿度を調べて換気のタイミングを逃さないようにしています。特に洗面所は、お風呂上がりのタイミングの湿度が高くなり、100%近くまで上がります。そのため、扇風機を回して換気するようにしています。

普段から喚起を習慣づけるだけでなく、除湿機やエアコンといった家電もうまく取り入れて組み合わせると安心ですよ。

関連記事