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【管理栄養士が解説!】熱中症対策に効果的な食べ物とおすすめのメニュー

おでかけ

年々厳しさを増す夏の暑さ。熱中症に関するニュースもめずらしくなくなってきました。
いつ誰が熱中症にかかるか分からないので、熱中症に関する知識を身につけておくことは大切ですよね。
熱中症対策になる食べ物や摂りたい栄養素、熱中症にかかってしまった時の食事のポイントなどを紹介しているので、ぜひ最後まで目を通してくださいね。

管理栄養士兼ライターをしている、2児の母です。部屋の片付けが少々苦手…。ハウジーのコラムを読みながらステキなおうちになるよう、悪戦苦闘中です。日々の暮らしに彩りを添えるような記事をお届けできればと思います。

熱中症にかかりやすい状態の人とは?

外気温が35度以上になると猛暑日と言われますが、真夏日と言われる外気温が31度以上になると、熱中症になるリスクが高まります。
湿度が高い、風が弱いなどの条件がそろった時は、特に要注意です(ここ参考文献探す)。

このような外部環境に加えて、自分自身の体調によっても熱中症にかかりやすくなってしまうことがあります。
ここでは、どんな人が熱中症になりやすいのかをまとめてみます。

【要注意1】3食きちんと食べていない人

3食欠かさず食べることは、熱中症対策にもなります。
食事を食べるのは、エネルギーや栄養素を補うだけでなく、同時に水分も補うことになるからです。

特に、朝食を抜いている人は熱中症のリスクがグッと高まるので、要注意ですよ!
というのも、寝ている間にも汗をかいているので、朝起きたときにはすでに水分不足の可能性があります。
その状態でさらに朝食を抜くと、十分な水分が補えないまま作業や運動をすることになってしまいます。

少しでも熱中症にかかるリスクを下げるためにも、きちんと3食欠かさず食べてくださいね。

【要注意2】ダイエット中の人

3食きちんと食べない話にも通じるのですが、ダイエット中の人も熱中症にかかりやすいです。
ダイエットのために、食事量を減らしたり、欠食したりする人も多いので、やはり水分が不足している可能性が高いでしょう。

また、ダイエット中は栄養素が不足している可能性もあるので、体調不良から熱中症にかかることも。
暑くなって熱中症のリスクが高まってきたら、ダイエット中の人は意識的に水分補給や食事内容の見直しをしてくださいね。

【要注意3】二日酔いの人

二日酔いで体調が良くないときもあるでしょう。

実は、二日酔いになっているときは、熱中症にかかるリスクが上がります。
理由は、体内に残ったアルコール由来の有害物質を排出するために、水分がたくさん必要だからです。

少し水分補給をしたところで、それ以上に尿として水分が排出されるので、体の中は常に水分不足になっています。
水分と一緒に体内のビタミン類が排出されているのもよくありません。

二日酔いの状態で炎天下で作業や運動をするのは危険なので、屋外で作業する予定がある前の晩のお酒はほどほどにしてくださいね。

【要注意4】寝不足の人

真夏は暑くてジメっとしているので寝苦しく、寝不足になる人も多いでしょう。
一見関係なく見えますが、寝不足も熱中症にかかりやすくなる原因です。

寝不足の状態だと体の温度を調整する機能が低下してしまうため、熱中症にかかりやすくなってしまいます。
体によくないと思ってエアコンを我慢するのではなく、上手に利用して十分な睡眠を確保してくださいね。

熱中症を未然に防ぐ!効果的な栄養素とは?

熱中症を防ぐには水分補給や体調管理も必要ですが、食べ物に気をつけることで熱中症になるリスクを低らすことができます。

注目すべきなのは、食品に含まれる栄養素。
では、どんな栄養素や食べ物が効果的なのか見ていきましょう。

熱中症対策に効果的な栄養素【ビタミンB1】

ビタミンB1は、主に炭水化物(糖質)の代謝に関係がある栄養素です。
体を動かす機会が多い人は、特にビタミンB1が多く必要となります。

ビタミンB1が不足すると、だるさや疲れ(夏バテの症状)、集中力の低下といった不調の原因に。
これらの不調は熱中症のリスクを上げてしまうので、ビタミンB1をしっかり補給しましょう。

ビタミンB1が多く含まれる食品

  • 豚肉
  • うなぎ
  • レバー
  • 玄米
  • 枝豆
  • ピーナッツ など

熱中症対策に効果的な栄養素【カリウム】

カリウムには、細胞の浸透圧を調整したり、体の水分をキープしたりする働きがあります。
カリウムが不足すると、こむら返りや熱けいれん、内臓の機能低下などが起こりやすくなるのです。

カリウムは汗と一緒に流れ出てしまうので、しっかり補給する必要があります。

カリウムが多く含まれる食品

  • 野菜
  • 豆類
  • 海藻 など

熱中症対策に効果的な栄養素【ビタミンC・クエン酸】

ビタミンCは、抗酸化作用やコラーゲンの合成、疲労回復などに関係する栄養素です。
疲れた状態だとストレスがたまりがちなので、ビタミンCでストレスに対抗しましょう。

クエン酸も、疲労回復に効果的な栄養素です。
体にたまった乳酸を取り除く効果が期待できるので、素早く疲労回復ができます。

ビタミンC・クエン酸が多く含まれる食品

  • 柑橘類(ビタミンC・クエン酸)
  • キウイフルーツ(ビタミンC・クエン酸)
  • 柿(ビタミンC)
  • 苺(ビタミンC)
  • じゃがいも(ビタミンC)
  • パプリカ(ビタミンC)
  • ブロッコリー(ビタミンC) など

熱中症対策に効果的な栄養素と食べ物が分かったところで、それらを実際にどのように摂取すればいいのかを次で解説します。

【食事で熱中症対策1】おすすめの朝食メニュー

熱中症対策をするためには「1日の始まりから」ということで、朝食はとても大事です。まずは、おすすめの朝食メニューからご紹介します。

朝食(パン派)におすすめのメニュー

<メニュー例>

  • サンドイッチ(エネルギー源&カリウム&ビタミン類)
  • 野菜入りスープ(水分&塩分&カリウム)
  • 牛乳(水分&カルシウム&たんぱく質)


手軽にどこでも食べられるパンは朝にもってこいですよね。
しかし、パンだけだと水分や栄養素が不足しがちになりますので、牛乳野菜入りのスープなどをプラスしてみましょう。

また、菓子パンよりもサンドイッチなど、野菜やたんぱく質が含まれているパンの方がおすすめです。

朝食(ごはん派)におすすめのメニュー

<メニュー例>

  • ごはん(エネルギー源)
  • 納豆(たんぱく質&ビタミンB群)
  • 具だくさん味噌汁(水分&塩分&カリウム&ビタミン類)

ごはん派の人は、ぜひ味噌汁をセットで摂るようにしてください。
その理由は、

  • 味噌汁で適度な水分と塩分がとれる
  • 味噌汁の具(野菜やわかめ)でカリウムがとれる
  • 食欲がなくても汁物なら食べやすい

「夏場に朝から熱々の味噌汁なんて飲めない!」という人は、冷やした味噌汁でもOKです。
宮崎県には冷や汁という冷たい味噌汁があるように、意外と冷たくしてもおいしくいただけますよ。

もし、朝から味噌汁を作る時間がない人は、インスタントやフリーズドライの味噌汁でも代用できます。
また、腐らないよう気をつけなければなりませんが、前の晩に多く作って朝飲むのもよいでしょう。
時間があれば卵料理納豆などをプラスして、さらに栄養を整えてくださいね。

【食事で熱中症対策2】疲労やエネルギー回復におすすめのメニュー

熱中症リスクが高い環境で運動や作業をしていると、3食だけでは不十分なこともあります。
そこで、疲労回復やエネルギー補給に適した食べ物をご紹介します。

スイカやバナナ

果物にはカリウムが多く含まれています。
先ほども説明したように、カリウムは汗と一緒に流れ出てしまうので、果物で補給しましょう。

特に、スイカバナナにはカリウムが多く含まれているので補食にぴったりです。
暑くて食欲がなくても、あっさりとしてみずみずしい果物なら食べやすいはず。

また、バナナにはエネルギー源になったり疲労回復に役立つビタミンB6が含まれているので夏バテ時にもおすすめです。

ただ、果物では塩分がとれません。熱中症対策には塩分補給も大切です。
そこで、果物に少量の塩をかけて食べるのもひとつの手段です。
冷やしておいた果物に塩をかけると、意外と食べやすいですよ。

はちみつレモンなどの柑橘類

柑橘類には、ビタミンCやクエン酸が含まれています。
疲労回復にうってつけの栄養素なので、こちらも補給するにはにもってこいです。

また、柑橘類は年中手に入りやすい果物なのもうれしい点。


柑橘類をそのまま食べるのもOKですが、レモンのはちみつ漬けなどにするのもおすすめです。
はちみつはエネルギー源になるので、もうひとがんばりする力になります。

梅干し+おにぎり

すっぱい梅干しには、クエン酸が豊富に含まれています。
塩分も含んでいるので、熱中症対策にうってつけなのです。

ただ、梅干しだけを食べられない人も多いと思います。そんなときは、梅干しを使ったおにぎりがおすすめです。おにぎりにすれば、一緒にエネルギーも補給できます。

ただし夏場、おにぎりは傷みやすいので、保冷バッグに入れるなど保管方法には気をつけてくださいね。

熱中症にかかってしまったときの食事のポイント

気をつけていても熱中症になることもあります。
もし熱中症になってしまったら、そのあとの食事に気を配ることも大切です。

ここでは、熱中症から早く回復するための食事のポイントをお伝えします。

【ポイント1】カリウムなどミネラルを含む食事にする

熱中症になったあとは、体の中の電解質のバランスが崩れています。
飲み物だけでは十分補えないので、食事でカリウムなどミネラルを補給しましょう。

先ほども説明したように、カリウムは野菜や海藻、果物などに多く含まれています。

おすすめのメニュー例

  • アボカド納豆
  • 海藻サラダ
  • ひじき煮
  • もずく酢
  • ラタトゥイユ
  • 冷やしトマト

【ポイント2】カリウムなどミネラルを含む食事にする

夏バテが原因で熱中症になる可能性もあります。
再び熱中症にかからないようにするためにも、ビタミンB1を多く含む食事を摂って、夏バテ状態を解消しましょう。

ビタミンB1は水溶性(水に溶ける性質)なので、摂り溜めができません。
毎日コンスタントにビタミンB1を含む食事を摂って、こまめに体に補給してあげましょう。

おすすめのメニュー例

  • ポークソテー(ヒレや肩がおすすめ)
  • レバー煮
  • 冷しゃぶサラダ
  • ポークビーンズ
  • うなぎの蒲焼

【ポイント3】ビタミンCを含む食事にする

ビタミンCには、細胞の状態を正常に保つ働きがあります。
ビタミンCも水溶性なので、ビタミンB1などと同じように体にためておけません。

また熱に弱いので、食材を長時間煮込むとビタミンCが少なくなってしまいます。
野菜を使った料理を作る際は、煮汁ごと飲めるスープにしたり、生でも食べられるサラダを足したりするとよいですね。

ビタミンCは疲労回復にも効果的なので、日ごろから意識して摂ってください。

おすすめのメニュー例

  • 生野菜のサラダ
  • パプリカの肉詰め
  • ブロッコリーのチーズ焼き
  • ポテトサラダ
  • キウイフルーツと小松菜のスムージー

普段から自炊をしていない人や、熱中症の後遺症でごはんを作れない場合もあるでしょう。
そんなときは、無理に料理をしようとせず、スーパーやコンビニの食事を利用してくださいね。

スーパーやコンビニで買えるものでは、豚肉を使った料理やサラダ、枝豆、梅干しのおにぎりなどがおすすめです。

もし、ごはんを食べる元気もない場合は、ビタミンが多く含まれているゼリー飲料などでもいいので、とりあえず口にしてくださいね。

夏バテ時に食べやすいメニュー

屋外の暑さと冷房がきいた室内の冷たさによる温度差が原因で、夏バテになってしまう人もいますよね。
夏バテになると食欲がわかなくなり、十分な食事がとれないことも。
前述の通り、栄養や水分が不足すると熱中症のリスクを高めてしまいます。

そんな夏バテのときでも食べやすいメニューをいくつかご紹介します。

酢など酸味のある料理

メニュー例

  • 冷やし中華
  • 酢豚
  • 酸辣湯

酸味のある料理は、さっぱりして食べやすいですよね。
味付けをポン酢に変えるなどの方法も手軽でおすすめです。

梅干しを料理に混ぜたり、ソースに使ったりするのもおいしくて食べやすいですよ。また梅肉チューブなどを使って、手軽にアレンジするのもおすすめ。

のどごしのよい料理

メニュー例

  • 納豆おろしそば
  • 冷やし中華
  • ネギ塩豚のぶっかけうどん

麵類など、のどごしがよい料理なら食べられるという人も多いはず。

ただ、麵類だけで食事を済ませると、ビタミンやミネラルが不足します。
麵類には野菜や海藻、肉などのトッピングを加えてくださいね。

スタミナ料理

メニュー例

  • 焼肉丼
  • 豚キムチ
  • レバニラ炒め
  • 餃子

「食欲がないのにガッツリしたものは……」と思うかもしれませんが、にんにくの香りをかげば、食欲がわくかもしれませんよ。
特に豚肉を使ったスタミナ料理は、夏バテを解消する栄養素を含んでいるのでおすすめです。

<番外編>薬味を活用する

料理ではありませんが、大葉やみょうが、しょうがなどの薬味を料理に使うのも食欲増進におすすめの方法です。

爽やかな風味の薬味を使えば、少しは食事が摂りやすくなるかもしれません。
メニューに悩んだら、薬味を活用することも思い出してくださいね。

食事に気をつけて熱中症対策をしよう

食べ物に気を配るだけでなく、日ごろから睡眠時間をしっかり確保したり体調を整えておくことも、とても大切ですよ。
暑い夏も、熱中症にかからず元気に過ごしましょう!