家事のコツや収納術、インテリアやおでかけにまつわる話などを通して「わたしらしい暮らし方」をご提案します。
卵焼きをつくるのに欠かせない卵焼き器。でも実は卵焼き以外にもいろんなメニューが作れる便利なアイテムなんです。
今回は卵焼き器を使った卵焼き以外のレシピを大公開。ぜひ参考にしてください。
卵を焼くだけではもったいない!卵焼き器の活用術
四角い卵焼き器は卵焼き以外のメニューを作るのにもぴったり。具体的なメニューをご紹介する前に、卵焼き器が卵焼きを作る、それ以外にも活躍するワケをご紹介します。
小さなおかずを作るときにぴったり
ちょっとだけのおかずを作るのに、フライパンだと大きすぎる!ということってありますよね。そういうとき卵焼き器が活躍します。洗い物をするときにもフライパンだとシンク内を占領してしまいますが、卵焼き器なら小さめなのもうれしいポイントです。
長方形や長いものをゆでたり焼いたりしやすい
四角い形をした卵焼き器は、長方形や長いものを焼くとき、余分なスペースができないのもうれしい点。四角いパッケージのレトルトは、幅14cmの標準サイズの卵焼き器にまさにぴったり収まるサイズです。少量のお湯で温められるので、節約にもなるのがうれしい点です。
ひっくり返したり、クルクル巻きやすい
卵焼きを作ることを前提に設計されている卵焼き器。そこで、焼き面や持ち手の角度が、ひっくり返しやすいよう考えられているものがほとんどです。中には、奥側の角が「R状」になってたり、傾斜がついているものも。クルクルと巻くのも得意なので、肉巻きおかずを作るときにも大活躍します。
均等にスクエアカットしやすい
仕上がりが四角くなるので、均等に切り分けやすいのも卵焼き器の利点です。
写真のように切り方を工夫すれば、オムレツもケーキのようなおしゃれな仕上がりに!
ラク早!卵焼き器で作る「おかず」レシピ
フライパンで作ると、ひっくり返すときに崩れやすいあの人気メニューも卵焼き器なら失敗しらずです。
お店のような見た目に「チヂミ」
卵焼き器はチヂミを作るのにぴったり! 四角く仕上がるので、切り目を入れた際にも大きさが均等になるのもうれしいところ。
作り方はとっても簡単です。
ボウルに薄力粉と粉末だしを入れ、水で溶きます。そこに千切りにしたニラ、玉ねぎ、人参などの野菜と卵、キムチを入れます。温めた卵焼き器に流し入れて、両面焼き上げれば完成です。
入れる野菜は、キャベツや白菜、もやしなど冷蔵庫の余りものでOKです。食べるときには、酢・しょうゆ・ラー油を混ぜたタレでどうぞ。
ふんわり仕上がる「お好み焼き」
チヂミを作るのに卵焼き器がぴったりということは、お好み焼きも卵焼き器で作るのが正解。「ホットプレートを出すのがめんどくさい」「一人分だけ作りたい」といったときに活躍します。
卵焼き器でお好み焼きを作るときは、半分ずつ使ってハーフサイズに作ると失敗しません。作り方は、まず手前半分に生地を流し入れます。生地が焼きあがったら、空いた奥側へひっくり返します。
卵焼き器はひっくり返すこと前提に作られていて、取っ手と反対側が「R」型になっているものも多いので、ひっくり返しやすいのがうれしいところ。また、フライパンと違って側面からも火が入るので、生焼けになりにくいという利点もあります。
角の四隅にくっついている部分とそうでない部分について、もし焼き上がりにムラがあれば方向を変えてみてください。誰でも失敗せずふんわりしたお好み焼きができあがりますよ!
崩れず仕上がる「広島焼き」
広島風お好み焼きって、ひっくり返すときによく崩れてしまいますよね。でも卵焼き器で作ればその心配もありません。
こちらも先ほどの大阪風お好み焼きと同じで、卵焼き器を半分ずつ使ってひっくり返します。広島焼きのときは、まず取っ手とは反対側から生地を焼き、その後手前に生地をいれてひっくり返します。最後に奥側に卵1個を割り入れて再度ひっくり返すという作業をすると失敗しにくいですよ。
広島焼きは何度もひっくり返さないのがおいしく仕上げるコツです。一度目にひっくり返して両面生地でキャベツを挟んだ後は、フライ返しで押さえたり触ったりせず、キャベツがしんなりして自然に高さがなくなるまで、様子をみるようにしましょう。
タコ焼き器がなくてもできる「カクタコ」
一時期SNSやネットで話題になった「カクタコ」。家にタコ焼き器がないという人も卵焼き器があれば簡単に作ることが可能です。タコ焼き器だとクルッとひっくり返すときに技が必要ですが、卵焼き器だと卵焼きを作る要領で作れるので、うまくひっくり返せず破れたりという心配もなし。しかもひとつひとつひっくり返すという面倒からも解放されるので、一石二鳥です。
上記は、卵1個で作るタコ焼き器で作った後、1コずつの大きさに切った様子です。タコ、ネギ、ショウガを卵焼き器にテキトーに流し込んで、先ほど紹介したお好み焼きのような見た目に仕上げてもOK。その場合、6~8等分に切ってお皿にのせると、タコ焼き気分が盛り上がりますよ。
こんがりした羽がうまくっつく「羽根つき餃子」
四角い卵焼き器なら、餃子をキレイに並べることができるので、羽根つき餃子もお手のもの。フライパンだと水溶き小麦粉が餃子の周辺に流れ出てしまって、羽根が大きくできすぎる、お皿に移すときに崩れてしまうということも。でも卵焼き器だとその心配もなし。
お店のようにきれいに整列して並べられるので、お皿に盛り付けた時も美しく仕上がります。
ただ、餃子を焼くのに卵焼き器を使いたいというのなら、フタ付きのものを選ぶようにしましょう。
巻きやすいから失敗しない「オムライス」
丸いフライパンだとうまく包めないオムライスも、卵焼き器で作るとコロコロ丸めるだけ。丸く筒形にしても卵焼きのような四角いカタチにしてもOK。普通の丸いフライパンで作るより小さめにできあがるので、お弁当に入れやすいサイズになるのもうれしいポイント。
卵部分を厚めに仕上げることもできるので、卵好きにはたまらないフワフワの仕上がりに!
チーズを挟んで「ミートローフ風ハンバーグ」
ハンバーグのタネがちょっと柔らかかったり、中にチーズやアボカドを入れると崩れてしまうってことありますよね。でも卵焼き器で作れば大丈夫。卵焼き器の角を使えば下側からだけでなく、側面3方向からも焼き上げることになるため、崩れにくくなります。さらに、肉の旨味がしっかり閉じこもるので、ジューシーな焼き上がりに。
卵焼き器の全体にタネを敷き詰めて、SNSで話題のスコップハンバーグにしてもいいですよ。
油が節約になる!「揚げナス」
油をよく吸う食材、ナス。天ぷら油や中華鍋で揚げると、大量の油をぐんぐん吸ってしまって、家族の体もお財布事情も心配に。
ナスがぴったり入る卵焼き器なら、少量の油で揚がるのでその心配がありません。ちなみに揚げナスは、皮目から揚げる方が油を吸いにくくなりますよ。「揚げ焼き」をする際にも、皮目から焼くようにしてくださいね。
鮭やサバなど魚がぴったり収まる「焼き魚」
魚焼きグリルって洗うのが面倒ですよね。最近はフライパン用の魚焼きシートも登場しているので、フライパンを使って魚を焼くという人も多いのでは?
でも1~2切れの魚を焼くなら、卵焼き器で十分。写真のようにサイズもぴったり収まります。
卵焼き器だから、ちょっとずつ作れる「お弁当レシピ」
ちょっとしたおかずを作るときに、大きなフライパンを持ち出すは面倒ですよね。そんなとき、卵焼き器は「小さな2本目のフライパン」として活躍します。少しでも時短したい朝の忙しい時間、お弁当のおかずを作るのに、卵焼き器はぴったりのキッチン道具といえます。
お弁当に詰める分だけ作って正解「焼きおにぎり」
「〇〇だけ」を焼きたい。そんな少量のものを焼くときに、卵焼き器はとっても便利です。焼きおにぎりをお弁当分❝だけ❞焼くのにもぴったり。
まずおかずを作った後に、キッチンペーパーでサッと拭いてから焼きおにぎりを焼くという手順で作れば、シンクでの洗い物の回数も減って時短に。
取り回しがきくので、少量のものを作りたいというときに、卵焼き器はとっても便利です。
コロコロ回して作る「肉巻きおにぎり」
長細い棒状のものをコロコロと回しながら焼くときに、卵焼き器は大活躍します。
写真のようなスティック状の「肉巻きおにぎり」も転がしながら焼くとまんべんなく火が通って、焼き上がりもこんがり! このとき、肉を巻いた端部分を下側にして、先に焼くのがポイント。切れ端になった部分をはじめに焼き付ければ、崩れにくくキレイなスティックおにぎりのカタチになりますよ。
カリっと揚げ焼き「ちくわの天ぷら(磯辺焼き)」
ちくわの磯部揚げも卵焼き器で作るのがおすすめ。長細いちくわが均等に並ぶので、ムラがなく火が通るのがうれしいところ。
写真は3本分のちくわを揚げていますが、焼き面の大きさが幅13.5×長さ18.5cmの卵焼き器なら、最大5本のちくわを入れることが可能です。焼きナスと同様に揚げ油が少量ですむので、お財布にやさしいのもうれしいところです。
冷めておいしい「はんぺんのチーズ挟み焼き」
正方形のはんぺんは、卵焼き器で調理にするのがお似合いです。余分なスペースもできないので、火の回りもよく、ひっくり返しやすいといいことずくめです。
手作りおやつが簡単に!卵焼き器で作る「スイーツ」レシピ
子どものおやつを作るのにも卵焼き器だと簡単に。オーブンで焼くと大掛かりになってしまうレシピも、卵焼きを焼く感覚で作れてしまいます。
食パンで作る「フレンチトースト」
幅14cmの卵焼きなら、食パンがぴったり収まります。そのため、フレンチトーストを焼くのにも最適。バターが流れ出ることもないので、おいしさがぎゅっと閉じこもったフレンチトーストに仕上げることができますよ。
おやつにしてもランチにしてOK!「野菜のキッシュ」
キッシュも卵焼き器で簡単に作ることができます。しかもオーブンを使うより使う道具も少なくてすむので、洗い物も減って一石二鳥。
卵焼き器にバターを塗って、ベーコンを入れ、あらかじめレンジで柔らかくしたジャガイモとブロッコリーを加えて炒めます。そこに卵液を流し込んで焼き上げれば完成。パイシートを使わないので、簡単です。
手巻き寿司のように楽しむ「クレープ」
クレープ生地って破れないよう作るのって結構難しいですよね。でも薄焼き卵を作ることを考えて作られた卵焼き器だから、誰でも失敗せず作ることができますよ。
卵焼き器の中で具材をのせて焼き上げるクレープもよいですが、おすすめはクレープ生地と具材を別々にサーブする手巻きスタイル。よしながふみ原作の「きのう何食べた?」で休日に主人公たちが楽しんでいたひと皿です。
卵焼き器で作ると四角く仕上がるので、巻きやすく食べやすいサイズ感に仕上がります。写真はスティックサラダとハムエッグ、ツナマヨを添えたおかずクレープ。もちろん、クリームとフルーツといったスイーツに仕上げてもOK。手巻き寿司のようにワイワイと家族で楽しめるので、誕生日やパーティーメニューにぴったりです。
アメリカンドッグ
ホットケーキミックスに卵、牛乳を入れて作った生地の中にソーセージを入れれば、アメリカンドッグを作ることも可能。油で揚げてももちろんのこと、写真のように油をあまり使わず焼き上げても◎。
ヘルシーな仕上がりになって、罪悪感なく食べることができますよ。
巻くだけ!簡単ミニロールケーキ
ロールケーキ生地も卵焼きを使えば簡単! 卵焼き器で生地を平らに焼き上げ、冷ましてクリームを絞ってくるくる巻くだけ!
中にイチゴやキウイなど、季節の果物を入れてフルーツロールにすれば、さらに見た目もバージョンアップ。周りをクリームで覆ってフォークで小枝のようにデコレーションすれば、クリスマスの定番「ブッシュ・ド・ノエル」にもアレンジできますよ。
型やオーブンいらず「ブラウニー」
オーブンがないと作れないと思っていたケーキ類も卵焼き器で焼き上げることが可能。卵焼き器が型の役割も果たすので、型がなくても作れてしまいます。
しかも四角く仕上がるので、食べるときに均等に分けやすいという意外なメリットも。ブラウニーなら、四角く切ってからナッツをのせて粉砂糖を振りかけるとお店のような仕上がりになりますよ。
卵焼き以外にも使って、卵焼き器をフル活用しよう
四角い小さめのフライパンとして使えば、活用の幅も広がる卵焼き器。使いこなしてレパートリーを増やしたいですよね。
蒸らす作業が必要な餃子やケーキを焼きたいなら、ふた付きが便利。中にはオーブンに入れられるタイプの卵焼き器もあるので、料理の幅がひろがるはず。
ガラスのフタがセットになった卵焼き器。フタの周りはシリコンゴムでできていて、蒸気を逃がさない仕様に。13×18cmの大きさと少し深めのデザインで、使いやすいのも人気の理由。今回の記事では、羽根つき餃子やフレンチトーストを作るときに使用しています。
料理研究家、脇雅世が監修した卵焼き器。IH、ガス火だけでなく、オーブンにそのまま入れることが可能。別売りのフタを一緒に買えば、レパートリーはもっと広がるはず。今回の記事では、ブラウニーの紹介時に使用しています。
使い方次第では、油やバターの節約にもなる卵焼き器。この記事を参考に、今日からいろんな料理を作るのに使いこなしてください。