家事のコツや収納術、インテリアやおでかけにまつわる話などを通して「わたしらしい暮らし方」をご提案します。
下ごしらえや調理から掃除まで、キッチンのあらゆるシーンで使うことが多いキッチンペーパー。
でもかさばって、収納場所に悩むアイテムのひとつです。
そこで今回は、収納整理アドバイザーの藤野ことさんにキッチンペーパーの収納アイデアをおうかがいしました。
収納前にチェック。キッチンペーパーの主な種類
キッチンペーパーの収納についてご紹介する前に、まずはキッチンペーパーの種類をご紹介します。キッチンペーパーには、主に2つの種類があります。
ロールタイプのキッチンペーパー
ロールタイプは2ロールあるいは4ロールで販売されていて、使用中のものだけでなく、ストック分の保管も考えると意外に場所をとるアイテムです。しかもそのまま保管すると、必要な分だけうまくカットしにくい上に転がったり、ふとした瞬間に濡れてしまったりしてしまいます。
ロールタイプのキッチンペーパーを使用するなら、キッチンペーパーホルダーを使うようにしましょう。
ボックスタイプのキッチンペーパー
ボックスタイプはティッシュペーパーのような長方形の箱で売られていることがほとんど。1箱、もしくは3箱セットでこちらも3箱セットを買ったなら、ストック分の保管場所が必要です。ただ、積み重ねて収納できるので、パントリーや吊戸棚などロールタイプより収納しやすいアイテムです。
箱のままでも1枚ずつ取り出すことができるため、キッチンペーパーホルダーは必ずなくてもOK。でもキッチンのインテリアにこだわるなら、こちらもキッチンペーパーホルダーかティッシュカバーをかけるのがベター。ただ、ティッシュカバー用のケースは、サイズが異なって入らないこともあるので注意が必要です。
置き場所はどこがいい? キッチンペーパーの収納アイデア
キッチンペーパーは、調理中には引きすぎた油を拭いたり、調理後はコンロ周りを掃除したり、本当よく使うアイテムですよね。それだけにいつもサッと取れる場所に置いておくのが正解です。
そこで、整理収納アドバイザーの藤野ことさんに、キッチンペーパーの収納アイデアをおうかがいしました。
藤野こと
整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト、クリンネスト2級。「家事は素早くラクに!」をモットーに、家事が時短になるテクや片付けに関する記事を「ESSE-online」「収納マガジン」などで多数執筆。
「料理をするときの理想は、ほとんど移動することなく調理道具が使えること。このような状態で収納されていることを『コックピット収納』といいます。ですから、キッチンペーパーも手の届く位置に収納できる工夫が必要です」と藤野さん。
では早速、取り出しやすいキッチンペーパーの収納アイデアをご紹介いただきます。
【収納アイデア1】キッチンペーパーを「立てる」
「キッチンペーパーを立てて、スリム化させると調理スペースが広く使えますよ」と藤野さん。たしかにロールタイプのキッチンペーパーは横向きに置いておくと邪魔になりますが、立てて収納しておけば収納スペースはそこまでとりません。
ただし「ロールタイプのキッチンペーパーは倒れやすいので、スタンド式のキッチンペーパーホルダーを利用するように」と藤野さん。
ラクにカットできるアイテムをご紹介します。
片手で楽にカット
キッチンペーパーをスーッと引き出してサッと引くだけで簡単にカットできるアイテム。おもりが入っているので安定感があり、カットするときに倒れたり動いたりすることなく快適に使えます。
手でプッシュしてロールをロック
こちらは上部をプッシュすることでキッチンペーパーを固定でき、楽にカットすることができるアイテム。キッチンペーパーの本体やホルダーそのものを押さえる必要がないので、衛生的に使うことができます。
清潔に使える全面カバータイプ
キッチンペーパーを包み込んでしっかりホールド。だから、キッチンペーパーが広がることなく、サッと取り出すことが可能。また、油ハネやホコリがつくのを防げるのも◎。
背面オープンでお手入れラクラク
背面がオープンになっているので内側のお手入れがしやすいのが特徴。木目柄でキッチンにあたたかみをプラスするデザインです。落ち着きのあるブラウンとさわやかなナチュラルの2色展開。
【収納アイデア2】キッチンペーパーを「吊るす」
「調理台が狭く、キッチンペーパーを置くスペースがないキッチンには吊るす収納がおすすめです」と藤野さん。
キッチンにはだいたい吊戸棚が付いているので、ここに引っかけて浮かす収納をすれば、調理中もラクラクとりだせそうですね。吊戸棚を利用したもの以外に、シンクを利用したタイプもスタンバイ。「設置したい場所に合った専用のキッチンペーパーホルダーを利用するとよいでしょう」とのこと。
ペーパーが落ちる心配なし
フレームに芯棒を通すタイプなので、キッチンペーパーをを引っ張っても落ちる心配がありません。天然木とホワイトスチールのやさしい雰囲気が魅力。
細かい工夫でストレスなく使える
V字になったバネで内側からしっかりホールドして、ペーパーの回りすぎを防止。シリコン製のペーパーカッターで、切ったあとにペーパーが巻き戻るのも防げます。カットするときのプチストレスを解消できるアイテム。
【収納アイデア3】キッチンペーパーを「くっつける」
「冷蔵庫や電子レンジなどにくっつけて浮かせる収納方法もあります」と藤野さん。確かにキッチンにはマグネットがくっつく家電や場所があちこちにありますよね。しかもそういった場所はデッドスペースになっていることも。
強力マグネットで落ちにくいタイプをセレクトしました。
ホコリや汚れがつきにくい
しっかりカバーされているので、ホコリや水ハネ、油汚れからキッチンペーパーを守れます。横から出し入れしやすく、セットや交換が簡単。
縦にも横にも設置できる
使い勝手や空いているスペースに合わせて、縦向きにも横向きにも取り付けて使えるホルダー。シンプルなつくりで誰でも簡単に使えるのが特徴です。
ボックスタイプも入るtowerのホルダー
キッチンにスタイリッシュになじむtowerのペーパーホルダー。フタが大きく開くので、貼り付けたままでもキッチンペーパーの取り換えが簡単にできます。
【収納アイデア4】キッチンペーパーを「引っ掛ける」
「ほかにも、キッチンの壁面にメッシュパネルを取り付け、そこにキッチンペーパーホルダーを引っ掛けて浮かせる方法もあります」と藤野さん。
さらに最近では、シンクの扉や引き出しに引っかけて使うタイプのものも。背が低くて吊戸棚に吊るすと届かないという人には、もってこいの方法かもしれません。
ペーパーを引き出しても抜けにくい
バーの先に返しがついているので、キッチンペーパーが抜けにくいのがポイント。粉体塗装を施したスチール製でサビに強く、水まわりでも安心して使えます。
扉の外側にも内側にも設置OK
上のホルダーがマグネットになっているので、キッチンペーパーの大きさに合わせてぴったりにセットできます。引き出しや扉の内側にも設置でき、生活感を隠したい人にも最適。
【収納アイデア5】キッチンペーパーを「そのまま置く」
「ボックスタイプのキッチンペーパーなら、そのまま置くのもあり!」と藤野さん。ロールタイプのキッチンペーパーは裸のままだと油ハネや水ハネが気になりますが、箱タイプならそのまま置いても心配なし。「箱のデザインが派手で気になる場合は、ボックスタイプのキッチンペーパーも入るホルダーがおすすめですよ」と藤野さん。
ただし、「ロールタイプのキッチンペーパーは安定感がないので、そのまま置くのはおすすめしません。引き出しや棚に収納してしまうのも不便です」とのこと。藤野さん曰く「以前、下の画像のように吊り戸棚に収納していたことがあるのですが、使うときにいちいち取り出すのがとても面倒」だったらしいです。
ロールタイプはキッチンペーパーホルダーを使うことを前提に設計されたものなので、そのまま置いて使うのは避けたほうがよさそうですね。
ここでは、ボックスタイプのキッチンペーパーホルダーをご紹介します。
ロールタイプもセットOK
ボックスタイプのキッチンペーパーはもちろん、ロールタイプにも対応したディスペンサー。ずっしりとした重みがあり、引き出すときに動いたりズレたりせずストレスなく使えます。
省スペースに置ける縦型
幅16×奥行き11cmの縦型で狭いキッチンにも置きやすいのが特徴。水ハネや傷に強く調理台の上でも活躍。ブラウンとナチュラルの2色から選べます。
残量がひと目で分かる透明タイプ
クリアな素材で補充のタイミングが分かりやすいケース。キッチンペーパーが減ると一緒にフタが下がる仕組みになっているので、中味が少なくなってもスムーズに取り出せます。
ストックのキッチンペーパーの置き場所は?
意外と大きくてかさばるキッチンペーパー。「未使用のキッチンペーパーは、ストック品としてパントリーやシンク下・吊り戸棚などに保管しておきましょう」と藤野さん。
使用中のキッチンペーパーも「動線を意識した収納にすれば、料理の時短ができ、料理や掃除をより楽しめるようになりますよ」とおっしゃっていました。
藤野さんにうかがったご紹介したキッチンペーパーのを参考に、自分に合ったキッチンペーパーホルダーを見つけてくださいね。