神奈川県在住。文章を書くのが苦手だったことから、克服するためにライティングを勉強。それがいつのまにか本職になってしまう。2016年、鎌倉市に引越したことをきっかけに、学生時代から勉強してきた知識を生かして写真教室の運営を開始。鎌倉を拠点にしながら各地でワークショップ、講演会を行う。趣味は韓国語、刺し子、編み物、ビーチコーミング、お料理等。2018年に出産し、現在は一児のママ。
じゃがいも、と聞くとどんなイメージがありますか?
イモ類は糖質・炭水化物に分類される食べ物。なんとなく「ダイエットの敵」なんて思っている人もいるのではないでしょうか。
でも実はそれって誤解なんです!
今回は、”健康面でのうれしい効果”もいっぱいある、じゃがいもの魅力をお伝えできればと思います。じゃがいもに含まれている栄養を効果的に摂るための調理方法やレシピ、長持ちさせる保存方法のコツなど、じゃがいもと上手につきあうためのアドバイスが満載です!
じゃがいも(馬鈴薯)の栄養成分について
まず最初に、じゃがいもの栄養成分について解説していきます!
じゃがいもの栄養素の一番の特徴としては、「エネルギーを多く含んでいる」食品ということです。
炭水化物を多く含んでいるので、穀物なの?野菜なの?と悩まれる方が多いのですが、食品成分表によると「いも及び粉類」に分類されています。
私たち日本人は米が主食ですが、海外ではイモ類を主食としている国も数多く存在し人々の生活を支えています。
じゃがいもの含有するビタミンと無機質について
じゃがいもは塊茎として、炭水化物の多い食材として知られていますが、実はビタミンCの含有も多いのが特徴です。
じゃがいもは、100gあたり35㎎もビタミンCを含有し、なんと「りんごの5倍」もあるのです。
これから風邪をひいたら、実はりんごよりも、じゃがいもを食べたほうがいいのかもしれませんね。
ただし、ビタミンCは熱に弱いので調理する際は、加熱のし過ぎにはご注意ください!
じゃがいもに含まれるビタミンCの効果について
ビタミンCは抗酸化作用が強く美肌効果も期待できる食材として、日々積極的に取り入れたい食材ですね。
でも、実はビタミンCの効果はそれだけじゃないんです!
実は、副腎皮質ホルモンの合成を促進し、ストレスに強くなる手助けをしてくれる心強い存在なんです。
また、ビタミンCはタンパク質と結びついて、コラーゲンになる性質を持っているので積極的にお肉やお魚と一緒に食べていきたいですね。
じゃがいもは他にも、カリウムが豊富です。カリウムはむくみ解消にも効果がある栄養素。食物繊維も含まれていて、実は美容やダイエットにもおすすめの成分なのです。
アンチエイジングやストレス対策にも
じゃがいもに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が高いことでも知られていますね。アンチエイジング効果が期待でき、美肌対策としても取り入れたい食材です。
実は、副腎皮質ホルモンの合成を促進し、ストレスに打ち勝ちたい人の心強い味方となってくれる存在でもあります。
栄養豊富なじゃがいも、健康効果を高める食べ方とは?
もし、じゃがいもの栄養を余すことなくいただくのであれば、皮ごとがおすすめです。ただし、新鮮な物を選ぶようにしてください。なお、じゃがいもの調理をするときには、焦がさない、揚げないなど、高温調理をしないことが重要。電子レンジ調理も極力控えるようにしてください。
これは、発がん性があるといわれるアクリルアミドの発生を抑えるためです。皮付きのフライドポテトなどはおいしいのですが、健康面で考えると、なるべく控えたほうがいいでしょう。
じゃがいものおすすめ調理方法と活用レシピ
おいしく健康的にじゃがいもを摂取するなら、茹でる、蒸す、煮るを上手に活用して調理します。
じゃがいもを使った料理というと、カレーやシチュー、肉じゃがなどのメニューを思い浮かべますよね。むしろ、「それ以外のメニューは思い浮かばない!」という人もいるかもしれません。
じゃがいもは洋食も和食も問わないし、年中出回っているオールラウンダーな食材です。その利点を生かして、毎日の献立に生かしてくださいね。
今回はじゃがいもの栄養を最大限に引き出す、おすすめのレシピもあわせて紹介します。
「ハーブの粉ふきいも」のレシピ
シンプルに茹でるだけのメニューです。あと一品欲しいとき、ビタミンC豊富なおかずが出来たらうれしいですよね。
<材料 2~3人分>
- じゃがいも……2個
- 塩……適量
- お好みのハーブやスパイス……適量
<作り方>
1.お鍋にじゃがいもを入れ、かぶるくらいの水を入れて茹でます。
2.竹串がすっと通るようになったら火を止め、お鍋の水だけ全て捨てましょう。
3.鍋に塩、ハーブを入れます。(今回はローズマリーを使いました)
4.鍋を弱火にかけ、焦げないように様子をみながら、菜箸や木べらなどで混ぜてください。
5.全体に粉が吹いたようになればできあがりです。スパイスなどを振って盛り付けてください。
最適な品種はホクホク感がおいしい「男爵いも」や「北海こがね」です。甘みの強い「レッドムーン」や「インカのめざめ」などもおすすめ。洋風な粉ふきいもなので、できあがりにオリーブオイルを垂らしても美味しいですよ。
「ピリ辛じゃがいもスープ」のレシピ
スープにすることで、水に溶けだしたじゃがいものビタミンCもまるごと口にできます。鶏肉・お酢と一緒に食べれば疲労回復に、ブロッコリーはストレス解消効果も高めるのでおすすめです。
じゃがいもの品種は、煮崩れの少ない「メークイン」「インカのめざめ」「マチルダ」あたりが最適です。
<材料 2~3人分>
- じゃがいも……2個
- 鶏胸肉……1枚
- 茹でたブロッコリー……1/2房
- お酢……大さじ2
- 塩……大さじ1
- しょう油……大さじ1
- 生姜……ひとかけ
- にんにく……ひとかけ
- コチュジャン……小さじ1〜2
- 水……800cc
<作り方>
1.鍋に鶏肉を入れ、お水、塩、生姜とにんにくを入れて茹でます。火力の弱いコンロにかけ、終始弱火で火にかけましょう。蓋は閉めてください。ジャガイモは一口大にカットしておきます。
2.鍋が沸いたら火を止めます。粗熱がとれたら、胸肉を取り出して、一口大に切っておきましょう。
3.2の茹で汁にじゃがいもを入れて茹でます。アクをしっかり取りましょう。
4.火が通ったら、しょう油、お酢を入れます。コチュジャンは味を見ながら入れ、好みの辛さに調節してください。
5.ブロッコリーと鶏肉を合わせ、ひと煮立ちしたら器に盛り付けます。さらに辛味が欲しい人は、コチュジャンを溶かしながら食べてください。
ちなみに茹でた鶏肉・茹で汁は、取っておけば別のお料理にも使えます。
じゃがいもの正しい保存方法
じゃがいもは常温保存が基本です。ホクホク感が失われるため、冷蔵庫(5℃前後)での保管は避けましょう。冷蔵庫での保管は、アクリルアミドの増化にもつながりますので、特に避けたほうが安心です。
じゃがいもを保管するときには、ついている土を払い、新聞紙にくるんで冷暗所へしまいます。暗いところで保管しておけば、芽が出るのも防ぐことができ、長持ちさせることもできますよ。
とはいえ、夏などの暑い時期は常温保存は向きません。そんなときは野菜室に保存してください。
大きなタッパーなど、保存容器に新聞紙を敷き詰め、そこにジャガイモを入れます。
密閉状態にせず、空気穴をあけたラップ等をかけて保管してください。
中毒にも注意!じゃがいもの芽は必ず排除して
じゃがいもに芽が出てしまったら、その部分は取り除いて食べます。ただし、全体に芽がいっぱい出てきてしまったら、そのじゃがいもを食べるのはやめたほうが無難でしょう。他にも、極端に小さなじゃがいも、緑がかったじゃがいもなども、食べるのは避けたほうが安心です。
これは、じゃがいもの毒素であるソラニンやチャコニンを避けるため。誤って口にすれば、吐き気やめまい、下痢や頭痛などの症状に襲われることがあります。
これらの毒素は加熱してもなくならないため、小さなお子さんがいる家庭では特に注意してくださいね!
長期保存ができる野菜とはいえ、スーパーで買ってきたら早めに食べるようにしましょう。