中学生、高校生、大学生の娘3人を持つズボラ主婦。娘3人+夫という家族構成だけに、毎日家事の時短を追求。その結果、時短アイテム、手抜きネタのエキスパートに。現在「やめ家事」の連載中。
必ずどのご家庭にも必ずあるといってもよい「白いお皿」。無難だし、使いやすいだろうと何種類も買ったはいいけど、なんだか最近出番が少ない……。使いやすそうに見えて実は意外に難しい「白いお皿」。その盛り付け方のコツを、フードカメマランのharu.さんに教えていただきました!
わが家で「白いお皿」をあまり使わない理由
フレンチやイタリアンの料理写真を見ると、よく使われているのは「白いお皿」です。また、料理を始めて最初に買う一枚も「白」だったりすると思います。その後、料理の腕が上がるのと同時にどんどん増える「白いお皿」。いろんな種類を買い集めたはいいけど……意外に出番は少ないなんてことありませんか? かくいう私もその一人。その理由をちょっと考えてみました。
【ワケ1】ブランドや焼き物によって色味が違うから、難しい
白いお皿が増えるに従って気が付いたのですが、ひと口に「白い皿」といっても、よく見るとニュアンスがちょっとずつ違う。「イッタラ」や「ロイヤルコペンハーゲン」といった海外ブランドから「白山陶器」といった国内ブランド、「有田焼」「波佐見焼」といった焼き物まで、その色味や質感はさまざま。スノーホワイトのような真っ白なものとオフホワイトのように黄色がかったものでは、合う料理が違う気がする……。そう気が付いてから、どう使い分けるといいのか迷ってしまうことも多くなってきました。
さらに料理初心者の頃は、大手製パンのパン祭りでもらえる「白いお皿」を集めていた私。でも実はあまり出番がなく「食器棚の肥やし」になっていて、引っ越しを機に処分してしまったという苦い経験もあります。
【ワケ2】よく食べる料理と合わせるのが難しい
ハンバーグ、唐揚げ、カレーに肉じゃが。実は頻繁に食卓に並ぶ料理ってみんな「茶色」なんですよね。冬によく作る煮込み料理も茶色い料理をただ真っ白いお皿に盛り付けると、なんだかあまりおいしそうじゃない……。かといって、夏に出番の多いそうめんやうどんといった麺料理。こっちは白い料理なので、白ではなくガラスのお皿の方が似合う。
気のせいかもしれませんが、「白いお皿」ってわが家のヘビロテメニューとなんだか相性が悪い気がするんです。
【ワケ3】何も考えず盛り付けると、寂しくなる
ズボラ主婦の私は、料理を皿にのせるとき、「盛り付ける」というより「ササっと並べる」という感じ。つまりは忙しさにかまけて、盛り付けに関して何も考えてないのかも? 「白いお皿」を使うとなぜか娘たちから「おいしそうじゃない」という文句がでることが多い気がします。
白いお皿って盛り付けに実はコツがいるんじゃない? ズボラ主婦はある日、ふとそう気がついてしまったのです。
使いこなしたい!「白いお皿」に美しく盛り付けるコツ
あまり出番はないとはいえ、結構な種類を持っている私。どうにか使いこなしたい! そこで、ハウジーマガジンで活躍いただいている料理写真家のharu.さんにここからは具体例を教えていただくことにしました。写真はすべてharu.さん撮影です。
haru.
料理写真家。料理フォトグラファーとして活躍するだけでなく、旅行や料理に関する記事も執筆。料理写真講座の講師も担当。料理好きを生かしたInstagramアカウントも運用中。
【白いお皿に盛り付けるコツ1】色合いのよい食材を使う
「シンプルなので料理を盛り付けただけではテーブルが単調になりがちですよね。」とharu.さん。そうなんです、そうなんです。
「基本ポイントは、色合いの良い食材を使用することです。例えばサラダも、緑の葉野菜だけでなく、トマトやカラーパプリカ、ゆで卵など2〜3色が入ると、簡単に見栄えのいいひと皿を作ることができます」。
わが家のサラダは、レタスにきゅうり、玉ねぎスライスをのせるだけになりがちですが、3色と気負わず赤をそえるだけでも写真のような盛り付けになるんですね! なるほど!これからちゃんレジしてみます。
【白いお皿に盛り付けるコツ2】こんもり盛り付ける
先ほどのサラダの写真を例に、もう1点コツがあるのだそう。「シンプルなお皿を使用するときには、真ん中をこんもりと高く盛り付けるようにしてください」とharu.さん。
お皿にサラダを盛りつけるっていうのは憧れでしたが、レストランとはなんかが違うなとうまくいかなかったんです。たしかにこんもり盛り付けると、平たいお皿に変化が出ておいしそうですね。
【白いお皿に盛り付けるコツ3】茶色い料理には色をプラス
わが家で頻繁に食卓に並ぶ、茶色くなりがちな煮込み料理。haru.さんにコツをうかがったところ「明るい色合いの季節の野菜を添えれば、料理がおいしくみせることができる」とのこと。
haru.さんから提供いただいた写真に写っていたのはビーフシチュー。「茶色一色になりがちなビーフシチューなどの煮込み料理にはもプレート内にニンジンやブロッコリーなど、鮮やかな色合いの食材をゆでたりグリルしたりして添えるだけ」。
わが家のビーフシチューとは全く違う、レストランのひと皿のような仕上がりになっています!
【白いお皿に盛り付けるコツ4】茶色いトーストには具をのせて
トーストも茶色くてただのせるだけでは寂しい印象になりがち。先ほどのコツを応用して、パンの上に具をのせてボリュームと高さを出し、色をプラスすればOKとのこと。
「例えば写真のように、レタスやトマト、目玉焼きなど色合いのよい食材をのせたオープンサンドを作れば、あとはグラスにドリンクを入れて添えるだけで、朝らしいテーブルを演出できます」とharu.さん。
確かにさわやかな朝にぴったりのひと皿に仕上がっています。こんな朝食を食べれば、家族も今日一日のやる気がでそう。
レベルアップしたい!「白いお皿」を使ったテーブルコーデのコツ
白いお皿を数種類、同時につかったときにはどうすればさみしいテーブルにならないのでしょうか。これもいくつかポイントがあるようなので、引き続きharu.さんに教えていただきました。
色合いの良い食材を使用すること
「単調になりがちなテーブルに食材で色を加えることで、華やかさを演出することができます」とharu.さん。先ほどの白いお皿のコツと同様、色合いのよい食材を使うことっておいしく見せるに本当に大事なんですね。
カトラリーはゴールドがおすすめ
白に合うカトラリーはシルバーではなく、実はゴールドなんだとか。「シルバーや白でもよいのですが、ゴールドのものを使用するとテーブル全体がパッと明るくなります。さらにテーブルの上を少しゴージャスにみせることもできますよ!」とharu.さん。
カトラリーを変えるだけで、こんなに印象がよくなるんですね!
グラスは柄の入った高さのあるものを
「合わせるグラスは少し高さのあるものを。柄の入ったものだとさらにベストです」とharu.さん。理由は、高さがあると光に反射するからなのだそう。「太陽の光やライトに反射してキラキラと光るグラスがテーブルの上にあると、それだけで洗練された空間を演出できますよ」。
グラスに柄が入っているだけで、単調にならず素敵ですね。
テーブルクロスを敷いてみよう
「テーブルそのままでももちろんいいですが、テーブルクロスなどを敷くと華やいだ食卓を演出することができます」とのこと。テーブルクロスを添えると、ちょっと特別感のあるテーブルになりそうですが、コーディネートが難しそう。
「清潔感のある印象にしたいのなら、白やベージュで無地のテーブルクロスを。かわいい印象にしたいなら、チェックや花柄のテーブルクロスをセレクトするのがおすすめです。余裕があれば花を飾るのもよいですね」。
なるほど。白やベージュで無地のテーブルクロスなら、手始めにチャレンジできそう。あまり深く考えずやってみることも大事かもしれませんね。
「白いお皿が難しい」という苦手意識から卒業を
今回は、料理写真家haru.さんに白いお皿を使うときの料理の盛り付け方のコツを教えてもらいました。
白いお皿への苦手意識があった私ですが、ちょっとしたコツを教えてもらったことで眠っている白いお皿をどんどん使っていこうと思うように。
ぜひみなさんもこの記事を参考に、白いお皿を使いこなしてみてください。