北海道の庭で、野菜と共にハーブ・野草・山菜を育てる菜園家。また、それらの食材の楽しみ方・調理方法をプロとして、Yahoo!などの様々なメディアで発信している。Instagram・ブログ『料理+菜園づくり 食育インストラクターracssの日々の暮らし』で、その様子を公開中。
かけるだけで燻製の風味付けができる「燻製醤油」。
市販品が人気になっていますが、使ってみたことはありますか?
普段のおかずにかけるお醤油を燻製醤油に変えると、スモーキーな香りで味わいアップ!
ただの卵かけごはんも、目玉焼きも、ちょっと特別な美味しさに変わります。
実はこの燻製醤油、家庭でも簡単に作れるんです。
今回は燻製醤油の作り方と燻製醤油を使ったおすすめの料理アイデアをご紹介します。
燻製醤油を作るために必要な道具や材料は?
用意するもの
- 中華鍋
- ふた
- カセットコンロ
- アルミホイル
- 網
- スモークチップ(桜チップがおすすめ)
- 浅い耐熱皿
- 醤油
以前の記事で、中華鍋を使った「熱燻」の方法をご紹介しましたが、同じやり方です。
そちらの記事もぜひ参考にしてください。
燻製醤油の作り方と手順
1.まず、ふたにアルミホイルをかぶせて用意しておきます。
2.中華鍋の中にアルミホイルに載せたスモークチップを入れます。
チップの量は女性の手でひとつかみ、または大さじ1ほどです。
3.醤油を入れます。
その上に網を載せ、容器に醤油を注ぎます。
ここで火をつけ、強火にして煙が出てきたらふたをし、中火にします。
4.ふたをして10分燻します。
火を消してから冷めるまでそのままにしておきましょう。
5.完成
あけてみるとこんな感じ。見た目はあまり変わりませんが、熱勲のため煮詰まって量が少し減り、煙の香りがついています。
すぐに使うこともできますが、ふたをして一晩置くと味がなじみます。
自家製「燻製醤油」の保存について
出来上がった自家製の燻製醤油は、ふた付きの瓶に入れて保存しましょう。
100mlから80mlくらいの少量で作り、1週間ほどで使い切るのがおすすめ。
失敗しない燻製醤油作りのポイント
燻製醤油を作るときに使う容器は広くて浅いものがおすすめです。
燻すときの煙と醤油が触れる面積が広いほうが、より香りが付きやすくなるからです。
例えば、金属製のトレイや、オーブン対応のグラタン皿などが使えます。
今回は高さ3センチほどの小さいグラタン皿を使いました。
この小さめのグラタン皿は醤油の量が100ml入り、特に問題なく作ることができましたが、もう少し大きい容器の方が取り出しや移し替えの際に楽かもしれません。
《 失敗しないために》
今回のように中華鍋を使った作り方の場合、ふたと容器の間にすき間ができるかどうか確認してください。
すき間がないと煙が触れづらくなるため、うまく香りが付きません。
また、途中でふたを開けて醤油をかき混ぜると均一に香りづけができるのでおすすめです。
ただし火傷(やけど)には注意してくださいね。
燻製に使う醤油のおすすめは?
燻製醤油を作るのに使うお醤油は、ごく普通の濃口醤油です。
しかし出来上がりが少し煮詰まりますので、味がしょっぱくなります。
出汁醤油や昆布醤油、また濃縮めんつゆなどで作ると甘みがプラスされ、また違った味わいに。一度作ってみて気に入ったら、いろいろなお醤油で試してみるのも面白いですね。
事前に昆布を漬け込んだお醤油を燻製にするのも美味しいですよ。
燻製醤油と相性の良い食材・おすすめの料理は?
燻製醤油の最も手軽で最も評判の食べ方は、卵かけご飯!まずはこれで試してみましょう。
温かいご飯に生卵と燻製醤油を載せて食べます。
自家製の燻製醤油の場合は味が濃くなっていますから、かける量には注意してください。
ポテトサラダに加えるのもおすすめです。
マヨネーズと燻製醤油を合わせてから、茹でたジャガイモと和えます。
茹でた鶏肉やシーチキン、ゆで卵やチーズなどをプラスすると、ボリュームたっぷりのポテトサラダに。
トッピングには海苔がよく合います。スモークの香りでおつまみにもぴったりです。
おすすめの使い方
- 冷や奴‥‥‥しっかり水切りをしたお豆腐にひとたらし。
- クリームチーズ‥‥‥柔らかくしたクリームチーズに燻製醤油を垂らしてクラッカーに載せおつまみに。
- ゆで卵‥‥‥殻をむきビニール袋に入れたゆで卵に燻製醤油を少量まぶし、空気を抜いて一晩おくと「くんたま」風に変身。
- 白身のお刺身‥‥‥タイやヒラメなど白身のお刺身、またサーモンにもよく合います。
- たくあん漬け‥‥‥丸ごとのたくあん漬けに燻製醤油をまぶして一晩置くといぶりがっこ風に
- 魚や鶏肉‥‥‥魚や肉を燻製醤油に漬けて下ごしらえしたものを焼けば炭火で焼いたような風味が加わります
おわりに
自家製燻製醤油の作り方、いかがでしたか。
わたしは時々自宅で中華鍋の燻製を作りますが、なかなかうまくいかない食材もあります。
例えばお豆腐や、生魚などは火が通りすぎてしまい、「熱燻」では上手にできません。
また中華鍋の大きさのせいで入れられる食材の大きさに制限ができてしまいます。
けれど「燻製醤油」を作っておけば、そんな燻製が難しい食材にも燻製風味をプラスすることができちゃいます。燻製好きには夢のような調味料なんです!
いろいろな食材にかけて美味しくなる燻製醤油、ぜひ手作りでもお試しください。