埼玉県を中心に整理収納レッスン・自宅セミナーを開催する講師。 利き脳や行動特性をヒントにした完全オーダーメイド型のキレイが続く片づけ方法とインテリアのセンスが人気を呼び、起業前からひと月で30件もの片づけレッスンの問い合わせがある。 忙しいワーキングマザーを応援する生活の仕組みづくりを各ご家庭に合わせて提案。ママたちの家事・育児・片付けの悩みに寄り添いながら活動している。
普段はわりとまめに洗濯をして畳むことができていても、子育て中は「洗濯物がリビングに山積みになってしまう」なんて方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
以前の私も、洗濯物とは毎日、格闘していました。
疲れて帰宅した部屋に洗濯物の山が待ち構えていたら、帰宅して心が安らぐどころか、ストレスの原因となってうんざりしてしまいます。
実はちょっとした工夫で、洗濯した服の片付けはもちろん、かさばりやすいファブリック類なども、ラクに片付くようになります!
そこで本日は、洗濯物を片付けるストレスを激減させる秘訣についてご紹介いたします。
【秘訣1】できるだけハンガーにかける
トップスは干す段階から、クローゼット用ハンガーにかけて干し、乾いたらそのままクローゼットに。できるかぎりハンガーに掛けて収納をすることで、「畳まなければいけない洗濯物」が激減します。
我が家では、以下の衣類をハンガーにかけて干し、そのまま収納しています。
<ハンガー収納にしたもの>
- トップス(セーター以外)
- アウター
- ワンピース
- しわにしたくない、子どものおでかけ着 など
これらの洗濯物は、ハンガーにかけて干し、乾いたらそのままクローゼットに移すだけにしています。
我が家は数年前に思い切って、部屋干し派にしました。
洗濯と収納でハンガーも変えず、洗濯後はそのままクローゼットに移すだけ。
忙しい時は階段にそのままかけておいて、2階にあがるタイミングでしまうことも。
こうすることで、大幅な家事時短を叶えることができました。
【秘訣2】「畳む」という概念をなくす!
洗濯物でうんざりするのはその量!
上の写真はまだマシな方で、洗濯を1日さぼった時は、この倍になることも多々ありました。
洗濯物の片付けは、ついつい後回しにしがちで「超面倒!」な家事ですが、いったん山積みになってしまうと、ますます手をつけるのが嫌になってしまいます。
しかし、いざ畳み終えてみると、「あれ?こんなものだったの?」「だったら早くやればよかった」と思うことも多いですよね。
洗濯物が主にかさばる原因は、タオルやふきんなどのファブリック類。
また「かけ収納」にしていないパジャマも我が家ではかさばる洗濯物のうちのひとつです。
これらは畳まなければいけない洗濯物の約半分以上の量を占めています。
「かけ収納」にはできないけど、畳むのが大変な洗濯物。
それならいっそ、「畳むという概念」を取り払ってしまいましょう!
今では、衣類を自立させて畳む方法や、よりコンパクトに畳む方法など、畳み方に関する情報はたくさんありますよね。
でもそもそも「畳む」というルーティン作業が苦手な人にしたら、「きっちり畳んで引き出しにしまう」ということがストレス。
洗濯物のストレスにうんざりしている方は、畳まなくてもいいんですよ。
洗濯物が山積みになっていることで、部屋が思い通りに使えなかったり、家族が衣類を選びにくかったりするのであれば、いっそ畳まずにしまってしまいましょう!
【秘訣3】畳まなくても散らからない「ポイポイ収納」をマスターする
タオルであれば洗面所に、ファブリックであればリビングやキッチンにかごなどを用意して、その中にポイポイ入れましょう。
散らかって見えるのは、「枠」が決まっていなくて、収まって見えないから。
そこで、「かご」という「枠」をつくったら、あとは「ポイポイ投げ込み収納」にするのです。
右側のかごには子どもたちのパジャマ、左側のかごにはタオルを全て入れてみました。
遠目では、ここにポイポイと入れているなんて、分かりませんよね。
使う時はもちろん、かごの中から持っていきます。
タオルであれば、このようにお風呂場近くにかごを置いておいてもいいですね。
ふきんなども、キッチン付近にかごを置いて「ポイポイ収納」に。
お気に入りのふきんなら、畳まなくてもなんだか雰囲気が出るかも!?
もちろん、タンスの引き出しの中だって 「ポイポイ収納」することが可能です!
こちらは子どもたちの下着や靴下など細々したものが入っています。
ただし、靴下だけはポイポイ入れてしまうと、後でペアを見つけるのが大変だと思うので、くるっとセットにしておくといいですね。
「畳まない衣類をどれにするか」
「どれを畳まなければ気持ちがラクか」
こうした見極めも大事です。
自由な発想で、お家のルールを決めていきましょう!
我が家の場合、本当に忙しい時でも畳みたい服は、「子どもたちの私服」と「大人の部屋着」、「給食用のナフキン」くらいしかありませんでした。
さらに、キレイに折り目をつけて畳むのは、給食用のナフキンのみ!
他の畳んだ衣類も、最終的にキレイに仕上がって見えますが、実情はこちら。
保育園で教わっている分、娘の方が私よりよっぽどキレイに畳みます。
さて、畳まないで洗濯物をしまう方法をお伝えしましたが、もちろん、畳みたい気分になったり、時間と心に余裕が出てきたら、普段通り畳んでもいいのです。
大事なのは、「こうしなくちゃいけない!」とか「絶対にこれ!」としばられているよりも、「畳みたくなったら、やろう」ぐらいの方が気持ちがラクになれるということです。
「ポイポイ収納」成功させる極意2つ
ただし、ポイポイ収納には「より成功させるためのポイント」があります!
収まる量に調整する
1つめは、畳まなくても「収まる量」にすること。
例えば、畳まなくなることで、今までの衣類の量では、引き出しが閉まらなくなってしまう可能性があります。
すると、ママががんばって出し入れできたとしても、子どもが出し入れしにくくなる可能性も。
それではやはり問題ですよね。
なので、子どもでも出し入れしやすいくらいの量に間引いて、調整するといいと思います。
引き出しは、区切って使いやすくする
「1スペース、1アイテム」が基本!引き出しを区切って使いやすくしましょう。
例えば、こちらは下着、靴下、ハンカチ、手袋など、いろいろなアイテムを入れたところです。
しかし子どもは、これでは目的の物を選びにくく、支障がありますよね。
そこで、選びやすいように
1.アイテム数を減らす
2.引き出しを分ける
3.引き出しの中を仕切る
といったことをしてあげましょう。
このように畳んでいなくても、「1スペース、1アイテム」を意識することで、お子さんも選びやすく、身支度もしやすくなります。
ラクに片付く仕組みに変えてみよう
「衣類が畳まれていて気持ちいい」状態は、お子さんが大きくなりママにゆとりができてからでも十分間に合います。
いつも過ごしているリビングやダイニングが片付いていれば、「片付いていると気持ちがいい」ということは十分、分かるからです。
大事なのは、洗濯物でママのストレスが大きすぎることと、そのために部屋全体が片付かないこと。
こちらの方がよっぽど問題ですので、子育てや家事に忙しい「今」を乗り切るためにも、ラクに片付く仕組みに変えてしまいましょう。
私も仕組みを変えた頃は、「畳まない=怠けている」という罪悪感が、少なからずありました。
しかし……
「今、一番大事にしたいことは何なのか?」
「洗濯物のストレスが減ることで、どんなメリットが自分や家族にあるのか?」
という、ぶれない軸となる考えを明確にしたことで、気持ちもすっとラクになり、周りの目を気にすることも、なくなりました。
今「大事にしたいことは何か?」という、ブレない軸をもつことが大事!なのです
家事や育児で悩んだら「家事シェア会議」!
私は現在フルタイムで働いているのですが、家事や育児に息がつまった経験が、幾度となくあります。
今でこそ、片付けや洗濯物のストレスはないのですが、一番効果があった方法は「家事シェア会議」を思いきって家族に持ちかけたことです!
「洗濯物が山積みで、部屋が片付かない」という状態になった時、家族に相談したことがきっかけでした。
うまく家族の協力を得るために
夫は、もともと「家事、育児を手伝う気持ちはある」ということは分かっていました。
しかし、私の求めているものではなかったので、ストレスだらけでした。
夫は夫で、手伝う気はあるのだけど、私にいちいち「これやって」「あれやって」と言われるのが気に入らないようで、頼んでも機嫌を悪くすることが多かったのです。
これは我が家に限ったことではなく、お客さまからも、よく伺うお悩みです。
「家事シェア会議」をして気づいたこと
あとで話し合いをして分かったのですが、言われたタイミングではなく「自分のペースでやりたい」というのが夫の言い分でした。
確かに、もしも自分が夫からいちいち小言を言われていたら、それだけでもやる気がなくなってしまいますよね。夫も同じだったのです。
そこで、「それなら1つ、大きな家事を任せよう!」と決断しました。
それが洗濯物だったのです。
最初は自分の理想と違う畳み方、乾かし方で、ストレスを感じることもありましたが、「大きな家事をひとつ手放せた」ことの方が、よっぽど大きかったのです。
自分も家族もラクになれるルールを
夫は、私には信じられないほどルーティンが苦にならないタイプです。あれだけ嫌だった洗濯物も、夫はそつなくこなしています。今では夫の方が洗剤にこだわりがあったり、乾かし方も上手だったり、畳むのも早かったりします。
しかし、そんな我が家も、夫が仕事で忙しい時には、私が洗濯物をしています。
そんな時には「私の得意なポイポイ収納にさせてもらうよ~!」と家族に宣言して、乗り切っています。
また、全てを一任するのが難しい場合でも、洗濯物の家事の一部を任せることもできます。
例えば、
●洗濯機から取り出して個人別に分けるところまで、お願いする
●個人別にわけるところまでやって、あとは家族にしまってもらう
●下着など細々したものだけ、家族にしまってもらう
などです。
この時も、「畳まなくてもいいから、しまう」というルールであれば、3歳の子どもでもできます。
娘も本当はキレイにしまいたいけど、気分によってムラがあるタイプ。
そこで、「畳みたかったら、畳んでいいよ。でも自分のだけはしまおうね」というルールにしたこともあります。
自分にとってラクなルールは、家族に優しいルールでもありますよね。
自分も家族もラクで心地よい方法を
いかがでしたでしょうか。
私もポイポイ収納に思いきったり、家事シェア会議をもちかけたり、勇気も必要でしたし、時間がかかりました。夫にはよく、嫌な顔をされたものです。
洗濯物事情を「これぐらいは我慢しなければ」とストレスを抱えつつも、あきらめていたこともあります。
しかし、洗濯物ひとつで、ママのストレスが大きく、そのせいで部屋が片付かない。
ましてや貴重な時間を奪われるのは、おかしな話です。
「これぐらいのこと」なら、自分も家族もラクで心地よい方法を一緒に考えて、お互い歩みよろうよ。やることが終わったら、家族みんなで楽しむ時間にしようよ! というのが、今のモットーです。
この記事をきっかけに、洗濯物事情にお悩みのママたちのストレスが、少しでも軽くなったらうれしいです。