整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト、クリンネスト2級。「家事は素早くラクに!」をモットーに、家事が時短になるテクや片付けに関する記事を「ESSE-online」「収納マガジン」などで多数執筆。
部屋が狭くて収納スペースが少ないときに有効活用したいのがベッド下です。
ベッド下はかなり広いため、どのような収納アイテムを使い、どのように収納するのかをしっかりと考えておかないと使い勝手が悪くなってしまいます。
そこで今回は、ベッド下収納のメリットとデメリットを挙げ、どのように収納するのがいいのかをまとめました。
ベッド下におすすめの収納アイテムもご紹介します。
ベッド下を収納場所として活用するのはあり?なし?
ベッド下を収納場所として活用するのは「あり」です。
ただし絶対に活用しなければならないわけではありません。ベッド下に収納がなくても十分な収納スペースが確保できているなら、むしろ収納をつくらないほうがいいと思います。
なぜなら、収納スペースを増やすと、それだけモノを増やしてしまうからです。
「部屋が狭い」「収納が足りない」といった理由で、ベッド下を収納場所として選ぶのはありです。
ベッド下収納場所のメリット・デメリット
ベッド下を収納にしたいと思っても、どうやって活用したらいいのか、そもそも自分の部屋はベッド下収納にしてもいいのかわからない方もいるでしょう。
ここでは、ベッド下が収納場所として自分の部屋に適しているどうかを考えられるよう、まずはベッド下収納のメリットとデメリットを挙げていきます。
ベッド下収納のメリット
ベッド下収納にはどんなメリットがあるのでしょうか?
【1】収納力がアップする
一般的なシングルベッドのサイズはおおよそ幅97m×長さ195cm。
つまり、ベッド下にはこれだけのデッドスペースがあるんです。このデッドスペースを活用できれば、たくさんのモノを収納できるようになります。
パッと見ではわからない場所に収納が増えるのは嬉しいですよね。収納力がアップし、部屋の中の見える部分を広く使えるようになるのは大きなメリットと言えるでしょう。
【2】部屋がスッキリして見える
モノが多いと、どうしても家具や収納棚を増やしたくなってしまいます。ですが、増やした分だけ部屋に圧迫感が出て、ごちゃごちゃした印象に……
ベッド下収納を活用すれば、余計な家具を置かずに済むので、部屋全体がスッキリして見えます。
【3】隠す収納ができる
見える位置にモノがたくさんあると、自分の部屋なのに落ち着かない方もいますよね。ベッド下はあまり視界に入ってこない場所。隠してしまえば気になりません。
また、あまり人に見られたくないモノを隠すのにもベッド下収納は役立ちます。
ベッド下収納のデメリット
ベッド下収納にはメリットがある一方、もちろんデメリットもあります。
では、主にどんなデメリットがあるのでしょうか?
【1】収納ケースがズレやすい
収納ケースが固定しにくいので、出し入れしているうちにズレていくことがあります。そのズレが気になるかもしれません。
ベッド下にピッタリと入るサイズ感の収納ケースを選んで、ズレを防ぎましょう。
【2】湿気やホコリが溜まりやすい
ベッド下は空気の流れが悪いため、湿気やホコリが溜まりやすい場所。湿気によるカビが発生しやすいので湿気対策が必要になるでしょう。
【3】掃除しにくい
ベッド下に収納ケースを置いてしまうと、掃除のたびにケースを動かさなければならないので面倒に感じてきます。
面倒な掃除は後回しにしがち。掃除の頻度が下がってホコリが余計に溜まってしまう可能性が高くなります。
キャスターやコロ付きの収納ケースを選ぶと、掃除しやすくなるでしょう。
【4】中身を忘れやすい
ベッド下は見えにくい位置にあるため、何を収納したかわかりにくいのがデメリット。
せっかく収納スペースを確保できても、探し物に時間がかかるのは本末転倒。見つけやすくするためにラベリングをするか、半透明のケースを使ったほうがいいでしょう。
収納が活用できそうなベッドの種類とは?
ベッド下収納のデメリットをなくせば、ベッド下はかなり優秀な収納スペースになります。
ですが、ベッドによっては収納が難しいものもあります。では、どんなベッドなら収納として活用しやすいのでしょうか?
ベッド下を活用するには、収納ケースを置けるだけの高さが必要です。ベッドを選ぶときは寝心地やデザインを優勢しがちですが、ベッド下を収納として使うならベッドの高さもチェックしましょう。
脚がいくつもあるタイプのベッドだと、収納ケースがぶつかってしまう可能性があります。ベッド下の脚の数も確認してくださいね。
また、ベッド下には湿気が溜まりやすいので、なるべく通気性のいい「すのこベッド」がおすすめです。
収納付きベッドとベッド下収納の違いは?
ベッド下に収納するなら「収納付きベッド」にすればいいのでは?と思った方もいるかもしれませんね。
部屋が狭くて収納家具が置けなかった場合に、収納付きベッドは選択肢の1つになります。
収納が備え付けられているので便利ですが、使いづらい側面もあります。
たとえば、引き出しタイプの収納ベッドの場合は引き出しを出すためのスペースを確保しておく必要があります。
家具との距離が近いと、せっかくの収納付きベッドなのに、引き出せなくて何も収納できない可能性も……。
収納付きベッドは、シンプルなベッドよりも価格が高いというデメリットもあります。
また、ベッド下収納と比べて通気が悪く、湿気やすいのでカビに注意しなければなりません。
収納付きベッドを購入する場合は、デメリットとして挙げた点を考慮に入れて選びましょう。
ベッド下には何を収納する?
ベッド下は収納するモノには向き不向きがあります。
とはいえ、収納方法や収納アイテムによって、収納できるようになる可能性もあります。
では、ベッド下収納に向いているモノ・向いていないモノは何があるのでしょうか?
ベッド下収納に向いているモノ
ベッド下に何を収納するのかは、使用頻度を考えると決めやすくなります。
ベッド下は位置的に出し入れしにくい場所です。毎日使うモノを収納すると換気はできますが、だんだん出し入れが面倒になり、出しっぱなしになってしまうことも……
ですから、ベッド下には使用頻度の低いモノを収納しましょう。
どうしてもよく使うモノを収納したいのであれば、出し入れしやすい仕組みをつくる必要があります。
使用頻度の低いモノとして挙げると、シーズンオフの洋服や寝具がベッド下収納に向いています。スキー・スノボグッズや水着、あまり使わなくなった子どものおもちゃなどもおすすめです。
ただし、年単位で使っていないモノは取り出す頻度が低すぎて、カビやダニの温床に。使用頻度が低くても、必ず使うモノを収納しましょう。
ベッド下収納に向いていないモノ
ベッド下は湿気やホコリが溜まりやすい場所。どんなに対策を施しても、万全とは言い切れません。
ですから、ベッド下には湿気を吸いやすい本・雑誌・漫画などの紙類は避けたほうが無難です。ただし、湿気を防げる収納ケースに保管すれば問題ありません。
収納アイテムとして、湿気を吸いやすい段ボール素材のものを使うのは避けましょう。段ボールも中身もカビが発生する可能性があります。
また、重さのあるモノも出し入れしにくいので向いていません。本やCD・DVDなどを収納すると、大きな収納ケースに入れると動かせなくなってしまいます。収納するなら、小さめの収納ケースを選びましょう。
ベッド下収納を快適に利用するためのポイント
ベット下にモノを収納する際に、いくつか注意したい点があります。
【ポイント1】「ホコリ」「湿気」「カビ」の対策をしっかりやる
収納ケースには防虫剤や除湿剤を入れ、掃除のタイミングで換気を心がけましょう。収納ケースの除湿だけでなく、ベッドも布団乾燥機を使って除湿するよう心がけましょう。
【ポイント2】密閉できる収納ケースを使う
ホコリやダニが入り込まないよう密閉できるタイプの収納ケースを使ってくださいね。
【ポイント3】サイズをきちんと測る
ベッド下収納の場合、収納ケースのサイズが合わないとずれてしまったり、引き出しが開かなかったりして使いづらくなってしまいます。
ですから、ベッドのサイズはきちんと測っておかなければなりません。ベッドの脚やフレームを測り、自分のベッドに適した収納ケースを選びましょう。
ベッドは内寸、収納ケースは外寸を測ると間違いが起こりにくくなります。
【ポイント4】ベッドのレイアウトに気を付ける
また、使用頻度の低いモノを収納していたとしても「引き出しがぶつかる」「収納ケースが全部出せない」状況は入れっぱなしの原因に。ベッドのレイアウトにも注意が必要です。
ベッド下を上手に活用して収納力をアップさせよう
十分な収納スペースがあるなら、ベッド下は何も置かないほうがいいかもしれません。
ですが、収納が足りない場合、ベッド下は大いに活用したいデッドスペースです。
ベッド下収納を有効活用できるように湿気やホコリの対策をきちんとおこない、スッキリしたお部屋をめざしましょう。