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押し入れ中段

「エリア分け」で出し入れ楽ちん!天袋から下段までムダなく使える押入れの収納術

家事のコツ

収納力は抜群だけど、奥行きがあって使いづらい押入れ。
奥の物が取りづらかったり、物を詰め込みすぎたり、上手に活用できていない人も多いのではないでしょうか?

押入れ収納に必要なコツやポイントを抑えることで、機能的な押入れ収納を叶えることができます。また、使いやすく戻しやすいように物が配置された押入れは、長期的にキレイな空間を維持することもできます。

そこで本日は、押入れ収納を上手に使うポイントについて、ご紹介します。

埼玉県を中心に整理収納レッスン・自宅セミナーを開催する講師。 利き脳や行動特性をヒントにした完全オーダーメイド型のキレイが続く片づけ方法とインテリアのセンスが人気を呼び、起業前からひと月で30件もの片づけレッスンの問い合わせがある。 忙しいワーキングマザーを応援する生活の仕組みづくりを各ご家庭に合わせて提案。ママたちの家事・育児・片付けの悩みに寄り添いながら活動している。

押入れのエリア分けとそれぞれの特徴を知ろう!

まず、押入れ収納のコツで大事なポイントは、エリア分けをはっきりさせておく、ということです。
エリア分けは、ウォークインクローゼットやクローゼットなどの収納スペースでも大事なポイントになってきます。

押し入れのエリア分け

押入れは、上段(天袋)・中段・下段の3つに分かれています。

この中でも最も出し入れがしやすいと感じられるのが中段。そして下段、上段の順番です。

それぞれの特徴を活かして、しまう物を決めたり、使いやすい収納用品を選んでいきましょう!

使いづらい!押入れ上段(天袋)の活用方法

押し入れの上段

上段(天袋)の特徴としては、高い場所にあるため、背伸びしたり踏み台を使ったりしないと出し入れができない、ということです。
そのため、押入れの天袋は普段あまり使用せず、スカスカで物がない、という人がほとんどです。

しかし、このスペースをうまく活用することで、押入れを機能的に活用することができます。

上段には、軽くて、あまり出し入れしない物を収納していきましょう。

押し入れの上段

奥行きは他の段に比べると浅いので、大きくてかさばる物よりは小さな物をしまうのが合っています

季節物から思い出の品まで。天袋を使った収納方法

それでは、押入れの上段(天袋)実際にしまうモノや収納方法を詳しく見ていきましょう!

押し入れの上段

季節の物(飾りなど)

主にクリスマスやハロウィン、お正月など、季節の飾りなどです。こうした季節の飾り物は軽いので、上段でも出し入れしやすいです。
また、頻繁に出し入れするわけではなく、年に1回だけなので、戻すのも億劫にはなりませんよね。

私はなるべく季節の飾り物の出し入れは、省エネルギーでやりたいと思っています。そこで、飾っている最中は、リビングに出しっぱなしにしておいても様になるような、スタイリッシュなデザインの収納ケースを選んで使っています。

お部屋のインテリア

インテリアになじむ物を選べば、行事の最中は収納ケースごと出しっぱなしにしておき、行事が終わったら一気に片付ければ楽ちんですよね。

季節の寝具やブランケット

押し入れの上段

軽い物であれば、季節の寝具やブランケットなどを収納するのにも向いています。その場合は、自立しやすい収納ケースを選ぶと、空間をうまく使うことができます。
また、我が家では、「季節の物で、軽くて同じ大きさ」という理由で、雛飾りの台も、上段に収納しています。

思い出の物

押し入れの上段


今はほぼ見返さない、思い出の物を収納するのもおすすめです。
こちらの写真はマンション住まいの生徒さんのクローゼット上段です。卒業証書や学生時代のアルバム、手紙、独身時代の思い入れのあるアクセサリーや小物、などを収納しています。

しかし、「たまに見返したい思い出の物」を置いてしまうと、出し入れが億劫になってしまいますので、注意しましょう。

一番使いやすい押入れ中段の使い方

押し入れの中段

中段は、一番出し入れがしやすく、使用頻度の高い物を収納するのに適しているゴールデンゾーンです。
収納する物によっては、棚を置いて、上下に使うとさらに使いやすくなります。

押し入れの中段

押入れの布団収納

押し入れの中段

我が家では、毎日使う布団の収納スペースとして、たっぷり使っています。

と言っても、普段は押入れにしまっているわけではなく、毎日階段の手すりに室内干ししています。
しかし、来客時にはしまう場所がほしいので、いつでも必要な時にしまえるように、スペースを空けておくことにしています。

時々使う家電の収納

たまに使う家電は、押入れ中段の奥の空間にしまっています。

押し入れの中段


さらに、奥行きの深さを利用して、奥の方には季節物の家電を収納するといい場合もあります。
季節物の家電は、あまりにも取り出しにくいところに置いてしまうと、そのまま何年も使わずに存在すら忘れていた、なんていうことにもなりかねません。

そこで、出し入れに負担を感じないけれども、布団の出し入れには問題がない、奥の空間を活用しています。

生徒さんの家では、季節物の家電は、物によっては重みがあるので、下段に収納することも多いです。

使用頻度の低い物の収納

押入れの中段は高さ的には出し入れしやすいとはいっても、戸の裏に当たる奥の部分は使いづらいですね。

押し入れの中段

なので、戸の裏には、使用頻度の低い物を収納しています。
我が家の場合は、かさばるホットカーペットや来客用布団を収納しています。

ここは中段の端、戸の裏にあたるため、使い勝手はさほどよくない場所です。
こういった場所には、使用頻度の低い物を収納すると、いいと思います。

押入れ下段に収納したいものは?

下段は、かがんで取るので、普段使いのものを収納するのには適しませんが、かさばる物や重い物を収納するのに適しています。

押し入れの下段

押し入れの下段

かさばる物や重い物、季節物

押し入れの下段

押入れの下段には半透明の同じデザインの収納ケースを並べて、「雛飾り」や「兜」、「キャンプ用品」、「プールセット」などの季節物と、「仕事関連の物」を収納しています。

それぞれかさばる物ですが、ケースに入れて収納することで、出しやすく、戻す時も分かりやすいです。
また、同じ種類の衣装ケースを揃えることで、押入れ全体の見た目も統一感が出ます。

季節家電

我が家では、季節家電を中段に収納していると先ほどご紹介しました。
あなたのご家庭では扇風機やヒーターなど、季節物の家電製品の収納場所は確保していますか?
こういった家電製品は大きくて、結構場所を取るので、使い終わったら押入れに収納したいアイテムです。
是非、季節物の家電製品を収納する場所を作っておきましょう。

子どもの2軍のおもちゃや作品

マンションによっては、押し入れがリビングの近くにあることも多いと思います。
そんな時は子どもの「2軍のおもちゃ」や「おさがりのおもちゃ」、「子どもが園から持ち帰った作品」を収納するのもいいですね。

押し入れの下段

押入れにこうしたスペースをつくることで、部屋には本当によく使うものだけを出しておくことができます。
そのため、部屋がすっきり、広く感じます。

赤ちゃんのストック・替え用品

押し入れの下段


こちらの押し入れは、赤ちゃんのお世話をする場所の近くにあります。
そこで、押し入れの下段を赤ちゃん用品のストック置き場として活用しています。
「おむつのストック」や「替えのシーツ」、「赤ちゃんのブランケット」など、赤ちゃんの物を収納
しています。

押し入れの下段


こちらもマンション住まいの生徒さんの押し入れです。
子ども用のクローゼットとして活用し、下段には身支度コーナーを作りました。

押入れを整理する前に知っておきたいこと

押入れの構造の特徴や、どんなものを収納するといいか、何となくイメージがつかめてきましたでしょうか?
収納の配置を決めたり、衣装ケースをそろえたりする前に、絶対にやっておきたい、大切なことがあります。

それは、「何をどれくらい押入れに入れたいのか、知る」ということです。

押入れに収めたい物の「量」を把握しよう

衣装ケースや収納の仕方は、「何をどれくらい押し入れに入れたいのか」を知った後に、選びましょう。
先に買ってしまうと、後でケースが余ってしまう、なんていうことにもなりかねません。

私は片づけを成功させる8割は、この「整理」という作業だと思っています。
生徒さんとのレッスンで、実際にかける時間も、この「整理」が8割です。

ざっくりと物を仕分けてみよう!

「1年間で使った物」「1年間使っていない物」「手放したい物」にざっくり分けましょう。

押入れの場合、「捨てるのが苦手」という方も、使っていない物や手放したい物がばんばん出てくる、という場所です。

ここで、大事なのは、「いる・いらない」の2択で分けない、ということです。
捨てるのが苦手な場合は、この究極の選択で、最良の判断をするのは難しいです。

「手放せない」「捨てられない」と思っていても、まずは「1年間使っていない物」のカテゴリーに分けることが大事です。
ご家庭によっては、「1年間で使った物」だけで、押入れがいっぱいになってしまう、ということもあります。

そんな時は、「押し入れの容量に合わせて物を減らしていく」という必要性が出てきます。
収納スペースは使っていない物を隠す場所でも、しまいっぱなしにしておくだけの場所でもないですよね。

まずは、「1年間で使った物」だけを収納してみて、空間のゆとりを見てみてください。
まだゆとりがあり、出し入れに問題がなさそうであれば、これは使いたい!と思う順番に「1年間使わなかった物」から少しずつ戻していきます。

エリア分け

上の写真は、生徒さんの押入れです。
中段には日用品のストックなど、「1年間で使う物」「よく出し入れする物」が収納されていますが、上段には「ご主人の数年使っていない物」を後から収納しています。

この「整理」の作業をしっかりやることで、「1年間使わなかった物」との関係性を一度見つめ直すことができます。
すると、「また使ってみよう」と思い直して出番が増えることもあります。逆に、「時間の経過と共に手放せるようになって、より押入れがすっきりした」という生徒さんもたくさん見てきました。

どちらにせよ、今までは見て見ぬふりだった物と、しっかり向き合うことができるので、心がスッキリしてきます。

押し入れの収納

押入れのエリア分けがしっかりできることで、自分だけでなく、家族にもどこに何があるかが一目で分かるようになります。
すると、家族に任せられることがたくさん増えてきます。

家族には感謝が生まれ、感謝がまた、感謝や笑顔をお家に増やします。
何より、「押入れを出し入れよく、上手に使えている」ということが大きな心のゆとりを与えてくれますよ。

押入れにおすすめの使い勝手の良い収納用品は?

最後に、我が家で使っている収納用品についてご紹介させていただきます。

イケアの「SKUBB(ホワイト)」

しっかりした枠組みで押し入れ内で自立しやすい収納ケースです。軽いので押入れ上段のような高い場所への収納にも使えます。
立てて並べると省スペースで収納できるのでおすすめ。季節の寝具やブランケットなどを収納するのにも向いています。

押し入れの上段

アイリスオーヤマの「バックルコンテナ(クリア)」

とてもしっかりした作りのコンテナです。他の色もありますが、透明のものなら中に何が入っているのかパッと見て分かりやすいです。
積み重ねられるため、省スペース化が可能です。
様々なサイズ展開があるので、収納したいものや量に合うものを選んでくださいね。

収納ケース

イケアの「ティエナ(ブラック)」

持ち手の穴がある頑丈で軽い収納ボックスです。書類や雑貨を入れるなど色んな用途に使えます。
必要のないときはボックスをたためるので、とても省スペースです。

収納ケース

見た目より使い勝手を重視

どれも我が家では何年も愛用しているものですが、お家によって「合う」「合わない」が、必ずあります。
見た目を重視するあまり、収納の中にまた収納用品を使ってしまうと、出し入れする時のアクション数が増えるので、かえって不便に感じることがあります。
必要最低限の収納用品で仕組みを作る方が、出し入れが楽になる、ということを心にとめておきましょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか? 出し入れが楽ちんになる、押入れの収納術のご紹介でした。

どんどん物を詰め込んでしまうだけだと、ごちゃごちゃしてしまう押入れも、整理して、収納のポイントを抑えることで、上手に活用できるようになります。
機能的な押入れを手に入れて、快適な暮らしを送りましょう!

たっぷり収納できる、頼れる存在の押入れ。是非この機会に、見直してみてくださいね。

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