北海道の庭で、野菜と共にハーブ・野草・山菜を育てる菜園家。また、それらの食材の楽しみ方・調理方法をプロとして、Yahoo!などの様々なメディアで発信している。Instagram・ブログ『料理+菜園づくり 食育インストラクターracssの日々の暮らし』で、その様子を公開中。
オーブンなどで焼くお菓子作りの際には欠かせないクッキングシートですが、普段の料理にはあまり使わないという方も多いのではないでしょうか。
実はクッキングシート(クッキングペーパー)ってとても便利です。
ラップとアルミホイルのいいとこ取りで、揚げ物にも蒸し物にも使えますし、他にも様々な用途があるんです!
この記事では、クッキングシートのおすすめの使い方をご紹介します。
【1】鍋やフライパン、お鍋の焦げ付き防止に
クッキングシートは両面がシリコン加工されているため、食材がくっつきません。
この特徴を活かすと、これまで困っていた鍋やフライパンの焦げ付きも解消できます!
例えば餃子を焼く時、表面をパリッと焼こうと思ったら焦げ付いてしまって皮がやぶれてしまうことがありますよね。
私も、餃子を焼くためだけにつるつるの樹脂加工フライパンを購入しようかと思っていたほどです。
でも、いつものフライパンにクッキングシートを敷いて焼けば、するっと餃子がはがれてくれます。
このように使う時は、フライパン用で円形になっているクッキングシートを活用すると便利。
小さいカップ状のものはフライパンで小分け調理をするのにも使えますし、そのままお弁当箱に詰められます。
ポイントは、フライパンの端からクッキングシートがはみ出さないように敷くこと。
クッキングシートは紙なので、はみ出すとコンロの火が燃え移る可能性があります。
「フライパン用クッキングシート」は、ほとんどが直径26cmの大きいサイズで販売されていますので、お手持ちのフライパンに合わせて縁をカットして使いましょう。
お鍋でごはんを炊くととても美味しいけれど、鍋の表面にご飯粒がこびりつくのが悩みではありませんか?
そのストレスも、クッキングシートを敷いてから炊くことで解消します。
これで「お鍋についたご飯粒がもったいないな・・・」なんて罪悪感もなくなりますね。
【2】くっつきやすいものを切る時に
包丁で切るとくっついて切りにくいものは、クッキングシートを包丁にかぶせるか、クッキングシートの上から切ると簡単です。
例えば、バターを一口サイズにカットしておく時は、バターをクッキングシートでゆったり包んだ上から包丁を入れます。
手もまな板も汚れませんし、包丁にくっついたバターを剥がすのに苦労することもありません。
その他にも、お餅やチーズなどのカットにも役立ちそうですね。
【3】揚げ物をきれいに作りたい時に
クッキングシートは耐熱温度が200度以上なので、揚げ物の際に使用することが可能です。
形の崩れやすいものを揚げる時にぜひ活用してみてください。
かき揚げの時は特におすすめ。
小エビや枝豆など、少し重さがあってうまくまとまらない具材でも安心です。
まず、小さくカットしたクッキングシートの上にタネを載せます。
彩りのバランスや配置もシートの上なら思い通りにできますね。
それをクッキングシートごと油で揚げます。
火が通り始めると、クッキングシートはすぐ外れます。
ずっとシートに載せたまま揚げていると、かき揚げの下側が平らになりすぎてしまうので、シートは早めに取るのがおすすめ。
外れたシートは次のタネを載せて再利用できます。
同じやり方で、ドーナツや絞り出しチュロスなどもきれいに作れますよ。
【3】蒸し料理をきれいに作りたい時に
クッキングシートは蒸気を通すという特徴があります。
この特徴を活かすと、蒸し料理がとても上手に仕上がります。
シュウマイや肉まんの温め蒸しに
市販のシュウマイや肉まんなどを蒸す時も、クッキングシートが便利。
適度に蒸気を逃すので、ラップを使う時のようにベチャッとなってしまう心配がありません。
全体をクッキングシートで包み、指定の時間蒸し器や電子レンジで加熱します。
電子レンジの包み蒸しに
電子レンジで包み蒸し料理を作るのはとても簡単。
時短調理で主役の一品ができあがります。
こちらは塩鮭とキノコの包み蒸しです。
キノコやネギを敷いた上に塩鮭を載せ、クッキングシートで包んで電子レンジ500Wで5分前後加熱します。
火が通ったか確認し、ポン酢をかけて出来上がり。
手順1.クッキングシートの角が上下左右にくるようにし、真ん中に食材を置きます。
手順2.上下の角を持って、クッキングシートをくるくると巻きます。
手順3.左右の角をキャンディ包みのようにねじってできあがり。
【4】お弁当箱に敷いたり、他にも活用方法がたくさん!
クッキングシートは料理を作る時以外も活躍します。
代表的な例を交えて、使い方をご紹介していきます!
お弁当箱の下に敷く
クッキングシートは様々な柄のものが100円ショップなどで販売されています。
これをお弁当箱に敷くと可愛く仕上がりますし、こびりつきがなくなって洗うのも楽になります。
しかし、パッケージにも注意書きがありますが、クッキングシートは色移りする可能性があります。
油の多い食材や、熱いままのものを印刷面に載せた時に生じやすいようなので注意してくださいね。
こちらはお弁当箱に敷いて使う時のダメな例です。
印刷面ではなく裏返した状態で敷くか、無地のクッキングシートと重ねて使う必要があります。
このように、重ねて使うことで色移りを防ぐことができます。
ちょっと手間ですが、気を付けたいですね。
他にもクッキングシートが活躍する場面はたくさんあります。
落とし蓋として使う
鍋の内側に合うサイズにカットし、いくつか穴をあけて使います。
同じように作るアルミホイルの落とし蓋より食材にフィットするので、煮汁が効果的に回ります。
まな板に敷いて使う
ソースや煮汁のついたお料理をまな板で切りたい時、クッキングシートをさっと敷いた上に載せます。
衛生的ですし、まな板に調味料が染みてしまう心配もありません。
おにぎりをたくさん握るときに使う
ごはんやお餅など、ラップにもくっつきやすいものをたくさん作る時は、濡らした手でやるのが一番いいのですが、衛生面での心配を感じる場合はクッキングシートの出番です。
くっつかないので同じシートでたくさん握ることができます。ただし細かい仕上げはしにくいので、大まかに分ける時などにおすすめ。
食材のラッピングに使う
クッキングペーパーは食品安全基準を満たしているので、サンドイッチやキャラメル、パウンドケーキなど、直に包むものにも安心です。
色移りしないよう印刷面には食材が触れないよう注意しましょう。
そっくりなパッケージで「ワックスペーパー」がありますが、耐熱温度が違います。
間違って調理に使わないように注意してくださいね。
100円ショップとメーカー品のクッキングシートを比較してみた
クッキングシートは100円ショップにもたくさんありますし、メーカー品や業務用タイプなどがあります。
「両面加工」「耐熱250度20分」などが共通していて品質に大きな違いはありませんが、商品ごとに裏面の表示をよくチェックしましょう。
100円ショップのクッキングシートは可愛い柄物が多いですが、前述したように色移りに注意が必要です。
柄入りのものはほとんどが耐熱温度がやや低く「230℃」となっています。
また、幅は25cmの小さいサイズのものが多いです。お弁当箱に敷くには幅が狭い方が使いやすいかもしれませんね。
それに対して、メーカー品は大きい幅のものも選べます。
幅30cmやさらに広い幅33cmタイプなどは、大きいオーブンの天板にもフィットしますし、包み蒸しの時にもしっかり包めるので便利です。
耐熱温度は250度と高く、白色や無漂白の薄茶色のものがあります。無地なので色移りの心配はありません。
使い道に合わせていくつかのクッキングシートを揃えておくのがおすすめです。
まとめ
クッキングシートは両面がシリコン加工された便利なアイテムです。
ラップとアルミホイルの中間的な使い方ができ、蒸し物、揚げ物にも活用できます。
他にもいろいろな使い方をご紹介しました。
料理の時短や効率化のために、クッキングシートをどんどん活用してみてくださいね。