皆さんは、バターはどのように保存していますか?我が家では冷蔵保存にはホーローのバターケースを活用しています。
しかし、「バターケースに移し替える必要ってあるの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんね。
そこで、今回はバターケースの必要性をお伝えするとともに、素材別の特徴や機能性の違いについて主婦目線で比較してみました。
本当におすすめできるバターケースも選んでみたので、選び方の参考になれば幸いです。
目次
腐敗や酸化を防ぐ!バターの保存方法
バターを保存するなら、『冷蔵』または『冷凍保存』をおすすめします。
バターは細菌が好むたんぱく質や水分が少ないので、腐敗する可能性が低い食品ですが、それは10度以下で保存した場合。
18度以上の環境で保存をすると、あっという間にバターは溶けてしまいます。
溶けたバターは油が酸化し劣化するだけでなく、腐敗する原因にも。安全に食べるためにも、10度以下の冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。
バターの保存期間は?
開封後のバターの保存期間は『冷蔵庫で2~4週間』が目安です。
冷凍庫の場合は冷蔵よりも保存期間が伸びますが、各家庭によって冷凍庫の環境が異なるので、やはり2~4週間を目安に使い切りましょう。
ただし、その期間を過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。開封後のバターも正しい保存方法で保存すれば長持ちさせることができます。
バターを長持ちさせる保存方法は?
バターの主成分は油です。
油は空気によって酸化し品質が劣化していくので、保存中はなるべく空気に触れさせないことが大切です。
保存方法としては、下記のような方法があります。
つくりがしっかりしたものであれば、密閉に近い状態で保存できます。
さらに、蓋がカッティングボード代わりになるものを選べば、まな板の上に移し替えてカットする必要がなくなるのです。
ラップやアルミホイルだと、また新しいものに巻き替えなくてはいけませんが、バターケースなら本体に収納するだけでOK。管理がとても楽になります。

バターケース選びのポイント
バターケースを選ぶ上で、いくつか気に留めて置かなければならないポイントがあります。主なポイントはこの4つ。
最後にご紹介しますが、バターケースの中にはバターカッターの機能がついたものもあります。
せっかくなら利便性の高いものを選びたい!という方は下記も参考にしてくださいね。
【1】密閉性
実はバターは、においを吸着しやすいという特徴があります。
冷蔵庫の中のイヤなにおいはもちろん、食品のにおい移りにも気をつけたいところです。
そこで求められるのが、バターケースの密閉性。
冷蔵庫のにおいが移ってしまうと、香りが命のバターが台無しです。だから、バターケースを選ぶ際は重要な判断基準になるんです。
【2】質感と機能性
バターケースも、素材によって質感がずいぶんと変わりますし、機能性も変わってきます。
もちろん素材によって重さも違えば性質も違うので、理想とする素材選びもとても大切です。
【3】価格
家計を切り盛りする私たち主婦からすれば、価格も重要な判断基準。
素材によって大きく価格が変わることがあるので、価格を重視する方にとっては素材と価格の関係は気になるところです。
【4】デザイン性
もちろん、デザイン性も無視できません。オシャレなキッチンアイテムは、おいしい料理を作るモチベーションに直結するという方も少なくないはず。
キッチンをオシャレなキッチンアイテムで揃えているという方は、バターケースもオシャレなものを選びたいですよね。
素材別にバターケースを比較
前述の通り、【密閉性・質感と機能性・価格・デザイン性】の4つポイントは、バターケースの素材によって大きく変わってきます。
以上4つのポイントを元に、いろんな素材のバターケースを星マーク5段階で比較・評価してみました。
さらに、素材によってデメリットも存在するので、気になるデメリットも解説していきます。
重視するポイントは人によって違うと思いますが、ぜひバターケース選びの参考にしてください。
【ホーロー製】バターケースの特徴
密閉性 ★★★★☆
我が家で活躍しているホーロー製のバターケース。フタにパッキンがついているわけではないので密閉性は他のバターケースに軍配が上がりそうですが、これまでバターのにおい移りが気になったことはありません。作りがしっかりしているということもあり、意外と密閉性に優れているのかも?
できればパッキンが欲しいですが、余計な部品がないということはそれだけ耐久性が高いということでもあります。
フタがポリエチレンのものだと、カッティングボードとしては使えませんが、密閉性はいっそう上がりそうですね。
質感と機能性 ★★★★★
見た目も手触りもエナメル質で、清潔感があります。何よりも軽いというのが高ポイント。木製のフタも温もりがあり、デザイン性に貢献しています。
価格 ★★★★☆
価格は1,280~3,000円程度までの幅があり、バターケース全体で見るとやや高めの価格帯に分類されます。
ブランドものと無印でも価格は大きく変わってきますが、200gの容量で大体2,000円前後が平均的でしょうか。他の製品と比べてお値段的にはやや不利ですが、長く大切に使おうと思えばそれほど大きな出費ではなさそうです。
デザイン性 ★★★★★
ホーローのレトロな可愛さに清潔感。木製のフタとの相性は抜群で、デザイン性はピカイチ。とても気に入ってます。
-
ホーローは、アルミなどの金属にガラス質でメッキしたものです。
ですから金属製のバターナイフなどで強くこすると傷がつき、そこから腐食したりメッキが剥がれ落ちたりするという弱点があります。
長く大切にホーロー製バターケースを使うなら、カッティングボードでバターをカットするという配慮が必要です。
【陶製】バターケースの特徴
密閉性 ★★★★☆
やはりホーロー製と同じで、パッキンがついているわけではない(パッキンがついているものもあります)ので密閉性にはやや不安なところがありますが、におい移りは気になりません。
本体の作りや品質によって変わってきますので、選ぶ際には本体とフタのかみ合わせなどもよく確かめましょう。
質感と機能性★★★★☆
陶製のバターケースを手にとってみて最初に感じるのは、その重さ。同じ容量(200g)でも、ホーロー製バターケースの総重量が377gなのに対し、陶製は637gです。女性にとっては、重さも気になりますよね。しかし見方を変えれば、重量感があって安定的──と見ることもできるかもしれません。
こちらもホーロー製同様、そのまま食卓に出して、フタをカッティングボードとして使うことができます。掃除も大変簡単で、衛生面もバッチリ。利便性ではホーローとほぼ同一と見ていいでしょう。
価格★★★☆☆
価格は1,300円~3,000円と、グレードによってピンきりです。作家さんの作品ともなると4,000円以上するものも……。裏を返せば、それだけたくさんの商品があるということで、とてもバリエーションに富んでおり選ぶ楽しさがあります。
デザイン性 ★★★★★
陶製もデザイン性は高め。中には絵付けしているものなどもあり、選ぶ楽しさがあります。陶器の質感も相まって、オシャレを演出しやすいアイテムといえます。
-
やはり陶器ですから、衝撃には強くありません。とは言っても厚手のものが多いですから、ちょっとぶつけただけで壊れるようなことはないはず。ただ、床などに落とさないよう注意が必要です。
【プラスチック製】バターケースの特徴
密閉性 ★★★★★
プラスチック製のバターケースはポリエチレンのフタが採用されているケースが多く、密閉性はかなり高め。冷蔵庫の中のイヤなにおいを完全にシャットアウトしてくれるだけでなく、持ち運びも便利です。
質感と機能性 ★★★☆☆
実質本位ということで、質感はプラスチックそのまま。他の食品の保存用に使っていたものをバター保存用に使い回すと、におい移りが心配です。バター専用容器として、使い回しは避けたいですね。
プラスチック製のバターケースにはさまざまなタイプがあり、中にはユニークな機能を備えたものも。掃除のしやすさではホーロー製や陶製に軍配が上がりますが、プラスチック製バターケースは使い勝手で勝るものが多い印象です。かゆいところに手が届く機能などもあり、利便性は圧倒的でしょう。
価格 ★★★★★
価格は平均的に見ると、1,000円~1,500円といったところでしょうか。中には500円を切るものも。プラスチック製バターケースは、価格面に大きなメリットがありそうですね。こちらもお値段はピンきりで、ご予算が許すなら機能性のある高価格帯のものも視野に入れられます。
デザイン性 ★★☆☆☆
やはりどうしても無機質な印象のプラスチックですから、デザイン性では他にリードを許してしまいます。とはいえ、最近のプラスチック製品はそこまでチープ感がないので、気にならない方は気にならないかもしれませんね。
-
プラスチックは経年劣化しますから、ホーローや陶器のように「大切に使えば一生モノ」という使い方ができないのが弱点といえるかもしれません。また、デザイン面でもホーローや陶器にやや見劣りしてしまう感があります。耐久性が劣る分、機能性や価格面のメリットが大きいといえるでしょう。
【木製】バターケースの特徴
密閉性 ★★★☆☆
商品によっては密閉が甘いものもあります。蓋をしたときに前後左右に動かないものであれば、気密性は高いと言えるでしょう。
しっかり密閉できる商品であれば、匂い移りはきになりません。もし、気密性があまりないと感じられたら、本体と蓋の間にラップをはさむと少しは性能がアップしますよ。
質感と機能性 ★★★★☆
滑らかな質感であたたかみのある木は、どんな食卓にもよくなじみます。
木は断熱性に優れているので、バターを過度に冷やしすぎることもありません。適度に調湿をしてくれるのも、木ならではの特徴です。蓋もカッティングボードとして利用できるところもうれしいですね。
価格 ★★★☆☆
2,000円~9,000円と、商品によって大きく差があります。特に国産の木材を使用したり作家さんのものを選んだりすると、かなり高額に。
ただし、多少の汚れや傷なら削って修繕することも可能です。落としたりぶつけたりしても多少のことなら壊れないので、長く愛用できるでしょう。
デザイン性 ★★★★★
ナチュラルな見た目の木のバターケースは、デザイン性に優れています。商品によって使用している木材が異なるので、色味を選べるのも◎です。
使い込むことでケースに油分が染み込んで、味のある見た目に変化していくという楽しみもあります。
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ほかの素材のバターケースよりも、お手入れが大変かもしれません。木はしっかり乾かさないと、カビの原因になります。温度変化に弱いので、基本的に食洗器や電子レンジの使用も不可能です。使い込んでいくうちに、木の油分が抜けてささくれてくることもあるので、オイルを塗って保護する必要もあります。また、匂いや色がしみ込みやすいので他の食材を入れるのもおすすめできません。
素材別のおすすめバターケース10選
ここでは、素材別に使い勝手や価格などバランスが取れたアイテムをご紹介していきます。
ホーロー製のおすすめバターケース3選
まずはホーロー製のバターケースのおすすめアイテムをご紹介します。
リーズナブルなバターケース

しっかりと蓋ができるので、気密性が高いところがポイントです。匂いや色移りの心配もなく、お手入れもしやすいので長年愛用できるでしょう。
汚れが落ちやすいのでバターケースとしてだけでなく、おかずを入れることもできますよ。価格は約1,500円とリーズナブルです。
2重構造の密閉蓋付きバターケース

ホーロー製品の老舗、「野田琺瑯」のバターケース
「野田琺瑯」のバターケースです。熱伝導に優れているので、冷蔵庫から出して少し待てば、バターが適度に柔らかくなります。忙しい朝にうれしいですね。また、天然の桜の木を蓋に使用しているので、使えば使うほど味が出ます。価格は3,000円前後とややお高めですが、長く使える商品なのでコスパはよいです。
陶器製のおすすめバターケース3選
続いて、陶器製のバターケースのおすすめアイテムをご紹介します。
抗菌作用に優れた竹製の蓋付きバターケース

容器に入れたままバターが切りやすいバターケース

スタッキングができるバターケース
スタッキングができる、波佐見焼のバターケースです。白やクリアなどシンプルなカラーリングが多いですが、こちらは3色から選べるのもうれしいですね。陶器なので匂い移りが気にならず、バター本来の風味が長くキープできます。食洗器に対応しているので、使用後のお手入れが楽々です。
プラスチック製のおすすめバターケース2選
手を出しやすい価格帯のプラスチック製バターケースですが、見た目重視のおしゃれなアイテムもあります。
towerのおしゃれバターケース

バターカッター付きバターケース

一切れをサッと取れる専用のバターナイフがついているとろころもポイント。約2,000円と手に取りやすい価格帯です。
木製のおすすめバターケース2選
デザイン性に優れ、使い込むと味わいが増す木製のバターケースも魅力的です。
長く使える職人仕立てのバターケース
硬い山桜をくりぬいて作られた「東屋」のバターケースは、とても頑丈。内部の温度変化が少ないので、バターが冷えすぎて固くなることもありません。長年使うと油分が染みて、味わいのある見た目に変化していきます。お値段は約6,000円と高額ですが、丁寧にお手入れすればずっと使い続けられますよ。大切に育てたくなる商品です。
専用の木製バターナイフ付きバターケース
木をくりぬいて作られているので、つなぎ目がありません。接着剤不使用なので、食品を入れる容器として安心して使用できますよ。また、付属のバターナイフとケースの角がピッタリフィットするので、最後まできれいにバターがすくえます。職人の手作業で仕上げられているからこそ味わえる、絶妙な使い心地を体感してみてください。価格は8,500円前後とバターケースにしてはかなり高価です。ただ、その分愛着を持って長年使える商品になるでしょう。
【番外編】バターカッター付きバターケースの使い方
最近ではバターカッター付きのバターケースも発売されています。こちらはなんと、バターを一瞬で定量カットできる機能がついたバターケースなんです。
バター一片5gや10gと定量でカットできるので、とても便利です。
こちらではそんな便利なバターカッター付きバターケースの使い方をご紹介しましょう。
ちなみに私は、冷凍保存する分のバターはこの機能を利用して定量カットし、バターを小分けして冷凍しています。
10gの小分けバターが一瞬で!バターカッター付きバターケース
このように網目状のカッターがセットになっており、これを使えば一発でバターを小分けできるという優れもの。
こうして手を汚さず、一瞬でバターを小分けにできます。
これは約10gの小分けバターができあがる仕様で、お料理によくバターを使う方は重宝するでしょう。
パン派におすすめ!ワイヤーカッター式タイプのバターケース
ほかにも5gに小分けできるワイヤーカッター式のタイプなどもあります。
このようにバターのブロックをワイヤーの上にセットして、フタで圧力をかけていくと……
きれいに約5gのカットバターのできあがり。にゅるぅぅという感触がクセになりそうです^^
こちらはトーストに塗るのにちょうどいいサイズですから、朝食はパン派という方には目からウロコなアイテムではないでしょうか。
実際に使ってみると、この便利さはなかなか衝撃的です。
また、どちらの商品も専用のバターナイフがついているというのが高ポイント。
「バターを切る手間と時間を省きたい」「包丁を使わずにバターを切りたい」という方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
一言で「バターケース」と言っても、素材によって個性が出ます。
それぞれメリット・デメリットがあるので、自分が使いやすいと思えるものを選んでくださいね。
また、少々お高めのものもありますが、きっと長年の相棒になるはずなので、本当にいいなと感じたものを選ぶのもひとつの手ですよ。
「バターケースなんて必要ない」と思っていた方も、この記事を読んで「使ってみようかな」と思ってもらえると幸いです。
理想のバターケースに巡り合えますように。
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