いろいろな用途に使える万能調味料として知られている「にんにく醤油」。
市販品もありますが、実は自宅で簡単に作ることができる調味料なのです。
今回は、にんにく醤油の作り方だけでなく、にんにく醤油を使うメリットやにんにく醤油を使ったレシピやアレンジ方法をまるごと伝授いたします。
お家で余っているにんにくを使って、万能調味料にんにく醤油を作ってみましょう!
にんにく醬油を作るメリットとは?
あえてにんにく醬油を作るメリットとは何でしょうか。
「いつもにんにくを一房買っても使い切ることができずに余らせてしまう・・・」
そんなことはありませんか。
密封容器でにんにく醤油を作り、うまく保存することができれば、1~2年程度は保存可能です。
また、新たに作ったにんにく醤油を継ぎ足し継ぎ足しで使うことができます。
さらに、にんにく醤油は、醤油だけでなく漬けたにんにくもそのままおつまみとして食べることができて、料理に使うこともできます。
下記に、にんにく醬油を作るメリットをまとめてみました。
- にんにくの保存期間が伸びる
- 料理の味を格上げする
- 独自の風味が楽しめる
- 漬け込んだにんにくも食べたり料理に使えたりする
それぞれのメリットについて詳しく説明します。
にんにくの保存期間が伸びる
生のにんにくは、放っておくと芽が出たりしおれてきたりして、2週間程度でダメになってしまいます。
冷蔵庫に入れると1ヵ月以上は日持ちするようになりますが、それでも使いきれないという方もいるでしょう。
にんにくを醤油に漬け込んで「にんにく醤油」にすると、賞味期限が1年以上と飛躍的に長持ちします(※冷蔵保存の場合)。
これまでにんにくをダメにしてきた人でも、ムダなく使いきれるようになるでしょう。
料理の味を格上げする
にんにく醬油は、ただにんにくと醤油を合わせただけの調味料なのに、驚くほど深い味わいを持ちます。
たとえば、炒め物やパスタにちょっと足すだけで、いつもの料理がワンランク上の味わいに大変身。
大げさに聞こえるかもしれませんが、本当に魔法のような調味料なんです。
独自の風味が楽しめる
「生のにんにくと醤油を料理に入れても同じじゃない?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
材料は同じでも、漬け込むと味が変わってくるんです。
生のにんにく+醤油ではとがった味というか、パンチの効いた味になります。
にんにく醬油の場合は、まろやかで奥深く嫌味のないにんにくの風味が楽しめます。
じっくり漬け込まないと味わえないおいしさです。
漬け込んだにんにくも食べたり料理に使えたりする
にんにく醬油の「にんにく」も活用できるんですよ。
長期間醤油に漬け込むことで、にんにく独自の辛さがマイルドになり、食べやすくなっています。
「そのまま食べる」「刻んで料理に混ぜる」「トッピングに使う」など、さまざまな方法で楽しめる一石二鳥な調味料です。
こちらもおすすめ
にんにくの長期保存にもおすすめ!ガーリックオイルの作り方&使い方のアイデア
にんにくの皮の簡単なむき方
さて、いよいよ作ってみようと思っても、一度にたくさんのにんにくをむくのは大変ですよね。
そんな時、ぜひ試してみてほしいのが次の3つの方法です。
【皮のむき方1】水に漬けておく
ある程度の房にほぐしたにんにくをボウルに入れて、水に漬けておきましょう。
3~4時間すれば、薄皮まで簡単にむくことができます。
【皮のむき方2】ふた付きの瓶に入れてひたすら振る
まるごと瓶に入れてふたをしてひたすら振ります。
瓶の側面に当たって、きれいにむくことができます。
むいたにんにくで使わない分は冷凍保存も可能です。
【皮のむき方3】にんにくの皮むき器を使う
にんにく醬油を作る際、たくさんにんにくの皮をむかなくてはなりません。
便利なにんにく皮むき器を使えば、あっという間に処理ができるので便利です。
使い方は、小房に分けたにんにくの上下を切り落とし、皮むき器に入れて数回転がすだけ。
シリコンが皮をとらえるので、つるっときれいにむけます。

使用する醤油と保存容器の選び方
保存瓶や保存容器に食材を入れる際は、あらかじめ消毒が欠かせません。
醤油の中の塩分がある程度、菌の繁殖をおさえてくれる役割を持っていますが、減塩の醤油で作る場合は、普通の醤油で作る場合よりカビに注意して保存しましょう。
保存する容器はふた付きの密封できる瓶などが最適。
使用する前に必ず煮沸消毒して、きちんと乾かしてから使いましょう。
水滴などがついたままだと、雑菌の繁殖につながりかねません。
煮沸の方法は90度以上のお湯で5~6分ほどグツグツと煮ます。
やけどに注意しながらトングなどで取り出し、キッチンペーパーなどの上で乾かします。
これで下準備は完了!
続いて、にんにく醤油の作り方をご紹介します。
にんにく醤油の作り方
にんにく醤油の作り方といっても、レシピというほど大したものはありません。
あえていうなら、
- 保存容器をしっかり除菌する
- にんにくを入れる。
- にんにくが空気にふれない程度、醤油を入れる。
この3段階です。
にんにくが空気にふれると、酸化して傷みの原因になってしまいます。
また、漬けるにんにくですが、いろんな調理法があります。
- 皮ごと漬ける。
- 皮をむいて半分にカット。
- 皮をむいて薄切りにする。
- 皮をむいて電子レンジでやわらかくする。
- 皮をむいて素揚げする。
- 皮をむいて焼き目をつける。
こうすると2週間ほどで使い始めることができます。
漬けたばかりだと、にんにくの辛みと醤油のしょっぱさで、すぐに使うことはできません。
味に丸みが出てくるのは、その先です。
にんにく醤油の保管方法
漬けたにんにく醤油の保管は、涼しい季節なら日が当たらない涼しい場所で、また暑い夏などは冷蔵庫で保管すると良いでしょう。
冷蔵庫よりも常温で漬けた方が、味がなじむのが早いように思いますよ。
醤油を継ぎ足したら、また少し寝かせて味をなじませましょう。
にんにく醬油のアレンジ方法
にんにく醬油の基本は、「にんにく」「醬油」の2つだけですが、ここにプラスアルファのアレンジをするのもおすすめです。
いくつかにんにく醤油のアレンジ方法をご提案するので、ぜひ試してみてくださいね。
にんにく醤油のアレンジ方法【1】唐辛子
ベーシックなアレンジが、唐辛子を入れること。
ピリッとした辛さが味に奥行きをもたらします。
また、辛味成分のカプサイシンは防腐作用があることから、にんにく醬油をより長持ちさせたい場合にもおすすめの方法です。
にんにく醤油のアレンジ方法【2】酒+みりん(砂糖)
酒とみりん(砂糖)を足すことで甘さとコクが加わり、より万能な調味料になります。
煮切って足すとよいでしょう。これひとつで味が決まるといっても過言ではありません。
にんにく醤油のアレンジ方法【3】昆布
昆布を加えると、うま味がプラスされます。
よりまろやかで奥深い味わいに。和食と相性抜群です。
にんにく醤油のアレンジ方法【4】ハーブ類
洋風なハーブとも相性抜群です。
特に香り高いローズマリーやローリエはおすすめ。
水分が多いバジルやタイムなどの葉物よりも、ローズマリーやローリエなど枝物のほうが漬け込みには向いています。
にんにく醤油のアレンジ方法【5】しょうが
にんにくと相性抜群のしょうがも、おすすめの食材です。
しょうがを薄くスライスしたものを一緒に漬け込むと、さわやかな風味が楽しめます。
また、にんにくに浸かったしょうがも料理に使うことができますよ。
にんにく醤油&醬油漬けにんにくの活用レシピ
にんにく醤油は、そのまま卵かけごはんにかけたり、いわしやサンマなど青魚のお刺身にかけたり、また、唐揚げの下味に使うだけでも、ふだんのお料理がワンランクアップします。
こちらでは、にんにく醬油や中身のにんにくを利用した絶品簡単レシピをご紹介します。
冷奴
豆腐に、刻んだ醬油漬けにんにくをプラスするだけの簡単レシピです。
いつもの冷奴がおいしいおつまみに大変身しますよ。
- 豆腐 1/2丁
- 醬油漬けにんにく 適量
- 好みの薬味(ねぎ、かつお節、大葉など) 適量
- 醤油やポン酢 適量
- 豆腐に刻んだ醬油漬けにんにくと、好みの薬味を乗せる。
- 醬油やポン酢で味を整えたら完成。
ごま油やラー油をプラスするのもおすすめです。ただし、にんにくに味がしっかりついているので、醬油は控えめに。
にんにく醤油チャーハン
いつものチャーハンににんにく醤油を加えるだけで、プロ顔負けの味わいに。我が家の定番レシピです。
- ごはん 茶碗山盛り1杯
- 卵 1個
- ねぎ 適量
- ☆にんにく醬油 小さじ1
- ☆塩こしょう 適量
- ☆鶏がらスープの素 小さじ1強
- (お好みで)ハムやチャーシュー、野菜など
- あたためたフライパンに油をしき、溶きほぐした卵を入れる。(野菜を入れる場合は卵の前に炒めておき、お皿に取り出します)
- 手早くあたたかいご飯を投入し、卵とよくなじませるように炒める。
- 炒めた野菜やハムなどを入れるときはこの時点で。
- ☆の調味料を加え、よく混ぜる。
- 仕上げにねぎを加えて軽く炒めれば完成。
きのこの和風パスタ
きのことベーコンの和風パスタに、にんにく醤油を加えるだけの簡単レシピです。
にんにく醤油+バターの風味が食欲をそそります。
- パスタ100g
- きのこ各種 1/2パック分
- ベーコン 1枚
- (好みで)大葉、唐辛子
- にんにく醬油 大さじ1
- バター 適量
- パスタを規定通りの時間ゆでる。
- フライパンにオリーブオイルをしき、きのことベーコンを炒める。(唐辛子を入れるときはここで)
- きのこがしんなりしたら、にんにく醤油を加えてさらに炒め、火を止めておく。
- ③にゆであがったパスタを加え、軽く炒める。バターを加えて全体になじんだら完成。
豚肉となすのにんにく醬油炒め
リーズナブルな豚こま切れ肉で、ボリューム満点のおかずを作ってみませんか?豚肉、なす、きのこににんにく醬油がベストマッチです。
- 豚こま切れ肉 100g
- なす(中)1/2本
- きのこ類 50g(今回はしいたけとマイタケを使用)
- (お好みで)大葉
- ☆にんにく醬油 大さじ1
- ☆みりん 大さじ1
- ☆酒 大さじ1
- ☆(さっぱりさせたいときは酢小さじ1を加えても)
- なすは5mm幅に切って水にさらしておく。きのこ類は食べやすい大きさに切る。
- 熱したフライパンに油をしき、豚肉を入れて炒める。
- 火が通ってきたら①を入れてしんなりするまで炒める。
- ☆の調味料を③に入れ、軽く炒める。好みで大葉を盛り付けて完成。
サバとしいたけとチーズの揚げ春巻き
サバ缶を使った変わり種春巻きはいかがですか?お弁当のおかずにもピッタリです。
- 春巻きの皮 2枚
- サバ水煮缶 1/2缶
- しいたけ(中) 2枚
- 大葉 2枚
- ごま油 適量
- 水溶き片栗粉 適量
- とろけるチーズ 適量
- ☆にんにく醬油 大さじ1/2
- ☆酒 小さじ1
- ☆みりん 小さじ1
- ☆砂糖 小さじ1
- しいたけは薄くスライスする。大葉は千切りにしておく。サバ水煮缶は水を切っておく。骨が気になるようなら取り除いておく。
- 熱したフライパンにごま油をしき、①を加えて軽く炒める。
- ②に☆の調味料を入れて軽く炒める。(味が薄ければ、にんにく醬油をもう少し足す)
- 汁気が残るようであれば、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。
- 春巻きの皮に④ととろけるチーズを乗せ、具がはみ出ないよう折りたたみながら包む。
- 180度に熱した油で⑤がキツネ色になるまで揚げたら完成。
まとめ
「なんでもっと早くから漬けてなかったんだろう!」と思わせる万能調味料にんにく醤油。
普段の料理にプラスすることで、味付けの幅が広がります。
ぜひいろんな料理にお試しくださいね。

