TVや雑誌などのフードスタイリング、メニューや商品開発の傍ら、「お料理の基礎からアレンジまで楽しく美味しく!」をモットーに料理教室を開催しています。また、発酵食品の魅力に魅了された近年は、無農薬味噌作り教室も。食材を簡単にアレンジさせる技などをご紹介していきます。

残り野菜は「浅漬け」に。簡単に作れる、フードコーディネーターレシピ3選
「使いかけの野菜が冷蔵庫に残っている……」みなさん、このような悩みはありませんか?
もったいないとは思うけどついつい、捨ててしまっている。
でも残り野菜は、「漬ける」だけで、最後までおいしく食べきることができます。
今回は、簡単な「浅漬け」をご紹介します。

残り野菜を「浅漬け」にするときのポイント
農家さんが丹精を込めて、おいしく育ててくれた野菜。最後までおいしく使い切りたいですよね。
「浅漬け」の保存期間は、だいたい2日~1週間程度
発酵食品といわれる「漬物」。漬物の代表「たくあん」は、ぬかの中にある植物性の乳酸菌などを利用して漬けるので、発酵していて長期間保存ができます。
ただ今回ご紹介する浅漬けは、菌類の発酵作用を使わないので長期の保存はできません。でも、そのまま野菜を冷蔵庫に眠らせるよりは、保存期間を数日間は延ばすことができます。今回ご紹介する浅漬けは、だいたい2日程度は持ちます。そのため、残り野菜を最後までおいしく食べきることができるんです。

浅漬けの味のポイントは「塩分濃度」
浅漬けの塩分濃度は、基本2~5%。このように書くと難しく感じるかもしれませんが、漬ける野菜の重さが100gの場合、塩の量は2~5gくらいになります。慣れてくると目分量でも作れるようになります。
また、自宅で漬物を作ると、健康を考えて塩分調整をすることもできますよ。
簡単に「漬ける」ための道具
ジップ付保存袋なら、冷蔵庫内の場所を取らず漬けることができます。にんにくなど、においの強いものを漬けても、後は捨てるだけなので気にならないのもうれしいところです。

「KINTO/キントー」浅漬鉢
また、重石がフタになった「ガラスの浅漬け鉢」もあります。漬けたら、重石のガラス蓋を取ってそのまま食卓へ出すことが可能。盛り付け直さなくてもいいので、とっても便利ですね。
残りきゅうりをナムル風に!「ピリ辛きゅうりと塩昆布の浅漬け」
足の早いきゅうりを使った浅漬け。塩昆布は、他の野菜ともよく合うので、きゅうりの代わりに、キャベツなどを使ってもよいでしょう。

<材料>
- きゅうり
- 塩昆布
- ラー油
包丁の平らな面でぎゅっとおして軽くつぶしたきゅうりを一口サイズにカット。塩昆布とラー油を適量入れてもみ込み、しんなりしたら出来上がりです。
塩昆布は野菜100gに対し6gくらい使います。きゅうりは1本で約100gですので、計量しやすいですね。
残った野菜をまとめて!「すし酢のピクルス」
お酢を使うことで野菜が傷みにくくなるので、お弁当の一品としても活躍してくれます。鮮やかな色が入ると、お弁当も華やかになりますね。

<材料>
- 残った野菜
- 塩
- すし酢
- ローリエ
- ホールのコショウ
スティック状にカットした野菜に、ほんのちょっと塩をまぶします。ジップ付保存袋に、野菜をいれて、すし酢を材料の頭が見え隠れするくらいのひたひた程度注ぎます。最後に、ローリエ1枚とホールのコショウを袋に入れてもみ込むだけ。
ジップ付保存袋なら万遍なく酢が行き渡って、瓶で漬けるよりも少ないすし酢で漬けることができます。野菜から水分が出てくるので、半日程度でちょうど良い酸味になります。ホールのコショウはブラック、ピンク、ホワイトなどお好みで。保存期間は、冷蔵庫で1週間程度です。
嫌いな人も食べやすい「セロリの浅漬け」
セロリの浅漬けは、とてもスッキリしていて、セロリ嫌いな方でも克服できそうなおいしさです。

<材料>
- セロリ
- 白だし
- 酢
- 塩
セロリを斜めに薄切りにして浅漬け鉢に入れ、塩を少々。白だし1:水2とお酢を少し入れてさっと混ぜます。その後、蓋を重石にのせるだけで完成です。
浅漬けで、残り野菜を最後までおいしく
野菜に含まれるビタミンCは加熱すると失われてしまいます。でも、浅漬けは火を使わないので、ビタミンCが失われることがありません。
しかも、塩で漬けることで野菜の水分が外に出て野菜のかさが減り、野菜がたくさん食べられるので、食物繊維を豊富にとることができます。
しかも浅漬けは、食欲がなくなりがちな暑い季節でも、さっぱりといただけるメニューです。
初回公開日:2016年7月25日
更新日:2025年5月19日
