ネットショップで10年間、商品ページの制作を担当。キッチングッズやゴミ箱などの商品を知り尽くすプロ。豊富な商品知識と主婦歴20年の家事経験で、ライフスタイルにマッチしたアイテムをご提案します。
使い勝手がいいと話題になっている「マルチポット」。一見、取っ手が下向きに付いている片手鍋のようですが、鍋の使い方に限らずいろいろな使い道ができるアイテムです。今回は基本から応用編まで、マルチポットの使い方をご紹介。マルチポットを買おうか迷っている人はもちろん、持っているけど活用できていないという人もぜひチェックしてください。
タイパ抜群!ますます進化するマルチポット
1台で何役もこなす「マルチポット」。収納場所に困らず、タイパを実現するアイテムとして新生活にぴったりのアイテムです
<マルチポットがタイパ抜群なワケ>
- ケトルとしても鍋としても使える
- 収納場所に困らずコンパクト
- 炒めて煮込む、茹でて和える2段階調理が可能
- 保存容器としても使える
- 洗い物が減る
最近では、これまでのマルチポットでデメリットとされていた、炒めにくさや持ち手が熱くなりやすいという点を解消したアイテムも登場。タイパのいい調理アイテムとしてますます進化しています。
そこで今回は「1台7役」とうたわれているマルチポットの初級の使い方、さらに進化した新登場のマルチポットの使い方、応用編として2段階・3段階調理をご紹介していきます。
【初級編】マルチポット「1台7役」の使い方
まずは「1台7役」といわれる、その使い方をご紹介します。それぞれの用途に合ったマルチポットも紹介するので、メインになる使い方が決まっているなら、ぜひ参考にしてください。
お湯を「沸かす」
注ぎ口が付いているマルチポットは、お湯を沸かす、お茶を煮出す、ミルクを温めるといった飲み物を沸かすのに最適です。口径がすぼまったカタチをしているので、吹きこぼれの心配がないのも◎。また、ケトルは中まで手が入らず洗いにくいということもありますが、マルチポットはそういった心配もないので、茶渋がとりやすいのもうれしいポイント。
茶渋がつきやすい麦茶を煮出す、焦げやすいミルクを温めるといった調理なら、こびり付き防止のコーティング加工のあるものがおすすめ。逆に白湯を飲むといった水を沸かすだけというなら、劣化しにくい加工のないものを選ぶと◎。特にニオイ移りや色移りしにくいステンレスやホーロー製を買うと間違いないでしょう。
<おすすめの使い方>
- お湯を沸かす
- 麦茶やチャイを煮出す
- 牛乳を温める
野菜や麺を「茹でる」
野菜を下ごしらえしたり、うどんやインスタントラーメンを茹でるといった時にも便利なマルチポット。少量の野菜や一人分を茹でる作業にぴったりです。深さのある形で食材がしっかりお湯に浸かるので、茹でたのに半分固いままなんて失敗も減らせますよ。
茹でる時には、下向きハンドルで湯切りしやすい形のマルチポットを選ぶのがおすすめ。さらにフタ付きなら、フタで押さえながら注ぎ口からお湯を捨てることができ、湯切り用のザルを用意する手間も省けます。
<おすすめの使い方>
- 野菜を茹でる
- インスタントラーメンを作る
- ゆで卵を作る
- レトルトパウチを温める
ウィンナー・肉・野菜を「焼く」
「焼く」調理もお手のもの。例えば、小さくて取り回しが効くマルチポットは、お弁当用おかずが1品足りないというときに、サッと出してラクラク調理できて便利です。また、夕食自には、肉を焼いてソースをからめるといった時にも活躍。深さがあるので、油やソースが飛び散るのを防げてるのもマルチポットが優秀な点です。
「焼く」ことが多いなら、フッ素やセラミックでコーティングされたものを買うのが正解。焦げ付きにくいので、お手入れもラクチンに。また下向きハンドルなら、鍋の中でコロコロを転がしながら火を通す時にも、ハンドルを握ってしっかり鍋を支えることができます。
<おすすめの使い方>
- お弁当のおかずを焼く
- 朝食のベーコン・ウィンナーを焼く
- 付け合わせの野菜を焼く
野菜やごはんを「炒める」
野菜炒めやチャーハンを作る時にもマルチポットの出番です。小さくて軽いので、「振る」「かえす」といった動作もラクチン。深さがあるので、食材がこぼれることなく混ぜることもできて◎。「炒める」作業を頻繁にするというなら、写真のような浅めで口の広いタイプをチョイスするとよいでしょう。
さらにこびりつき防止のコーティング加工のあるものなら、炒めやすくお手入れも簡単になるでしょう。
<おすすめの使い方>
- チャーハンを作る
- 八宝菜を作る
野菜や肉を「煮る」
煮物を作ったり、みそ汁やスープを作るのもマルチポットの得意分野です。もしお玉を使うなら、口径が14cm以上のマルチポットを選ぶようにしましょう。
満水容量1リットルで味噌汁・スープにしてが2人分ぐらいの分量ができあがります。マルチポットは満水容量が2リットル前後のものも多いので、2~3人分を一度に作って残りは冷蔵庫に保存という使い方をしてもよいでしょう。
もし味噌汁を作ることが多くなりそうなら、塩分や酸に強いホーロー製かステンレス製のマルチポットを選ぶのがおすすめです。
<おすすめの使い方>
- スープを作る
- 味噌汁を作る
写真はミッフィーフェイスのマルチポットで、コンロに出しっぱなしにしても◎。調理中も冷蔵庫に保存していても、キッチンをハッピーにしてくれるアイテムです。
唐揚げや天ぷらを「揚げる」
マルチポットは油が飛び散りにくい形をしているので、揚げ物にも最適。揚げながら食卓を囲むといった使い方にもぴったり。食卓にそのまま持って行って、串揚げパーティーをしても楽しいですよ。しかも注ぎ口が付いているので、使い終わった油をオイルポットに移し替えやすいというメリットもあります。
<おすすめの料理>
- 唐揚げを作る
- テーブルで串揚げパーティをする
ただし鍋が小さい分、油の温度が上がりやすいので、火加減や温度管理には注意して。少ない油で食材をいっぱいに入れて揚げ焼きにするか、逆に温度変化が起きないよう少しずつ食材を入れて揚げるかするとよいでしょう。
ご飯を「炊く」
「そんなことまでできるの?」と驚くのが「ご飯を炊く」ということ。 炊飯器を使うと時間がかかるのがストレスですよね。そのため仕事が終わった平日に、ごはんを炊くのは結構ハードルが高いもの。でもマルチポットなら、浸水時間を除けば15分ほどで炊くことが可能。
だから朝、お米を洗って浸水させておいて、夜にごはんを炊くという使い方がおすすめ。 2リットルマルチポットで、1~2合の白米が炊きあげることが可能に。働いて帰宅してから炊き立てごはんを食べられる! そんな生活を叶えてくれるのがマルチポットなのです。
<おすすめの使い方>
- ご飯を炊く
- 炊き込みご飯を作る
サラダを「和える」・生地を「混ぜる」
深さのあるマルチポットは、ボウル代わりとしても使えます。野菜とドレッシングを和えてサラダを作ったり、茹でた野菜に味付けして和え物を作ったりするシーンで活躍。またホットケーキやお好み焼きの生地を混ぜる時にも使えます。
下向きのハンドルのタイプなら、混ぜるときにマルチポットを支えやすいのでおすすめ。焼くときも取っ手を持ってフライパンや鉄板にラクに流し入れることができ、使い勝手抜群です。
<おすすめの使い方>
- ケーキの生地を作る
- お好み焼きの生地を作る
- たこ焼きの生地を作る
【進化編】新登場のマルチポットなら、こんな使い方も
マルチポットは、形やハンドルにもいろいろなバリエーションが最近発売されています。進化したマルチポットは使い方もさらに幅広くなってきています。
ザル付きになって「蒸せる」
写真のステンレス製マルチポット以外の素材でも、ザル付きのマルチポットが続々登場!
ザルが付いているタイプなら、野菜をザルで洗ってそのままマルチポットにセット、茹でて引き上げるという一連の作業がひとつ済んでしまいます。ほかにも、ザルをセットして揚げ物をすれば、揚げザルとしても使うことが可能。少量の水を入れて蒸し器にすることもできます。
<おすすめの使い方>
- 野菜を茹でて温野菜
- 蒸し料理を作る
- パスタを茹でる
持ち手がまっすぐになって「炒めやすい」
マルチポットが登場したときには下向きハンドルが主流でしたが、「炒めるときにハンドルが持ちにくい」「持ち手が熱くなる」という声も。そんなレビューを受けて、横向きハンドルタイプも登場しています。
ハンドルが横になったことで、フライパンのように「炒める」「あおる」ことが今までよりさらにやりやすく進化。「炒める」「焼く」というフ調理が多くなりそうなら、ハンドル横のタイプをセレクトするのがおすすめです。
<おすすめの使い方>
- チャーハン
- 野菜炒め
- 煮込みハンバーグ
深型になって大容量に。パスタも茹でやすく
たっぷりのお茶やお湯を沸かせる深型タイプも登場。今までは長さのあるパスタが茹でにくいということもありましたが、深型になったことで解消しました。 またレトルトパウチもしっかり浸せるので、温める時間も短くなったのがうれしいところです。
パスタを深型マルチポットで茹でた後、そのゆで汁でレトルトのパスタソースを温めて……と使いこなして正解。節水にもタイパにもなります。
<おすすめの使い方>
- パスタを茹でてソースを温める
- 夏に大量の麦茶を作る
【応用編】組み合わせ使いで上級者に
1台7役の使い方を組み合わせて「2段階使い」「3段階使い」ができれば、マルチポットのエキスパートに。「マルチポットを買ったけどあまり使ってない……」という人も、便利な使い方を知ればもっと使いこなせるようになりますよ。
「炒める+煮る」で2段階使い
食材を軽く炒めてからそのまま煮込んでルーを入れれば、シチューやカレーが完成。一度で食べきれなければ、フタをしてそのまま冷蔵庫に入れて翌日カレーにしてもOK。まず肉を炒めてから煮込むとおいしい、肉じゃがや煮込みハンバーグといった料理を手軽に作ることができます。
中身が見えるようガラス製のフタを採用しているものがほとんどなので、煮込み加減が分かりやすく料理の失敗なし。
<おすすめの使い方>
- カレー・シチューを煮込む
- ハンバーグを焼いて煮込む
「茹でる+つぶす+和える」3段階使い
じゃがいもを茹でてやわらかくなったら湯切りし、つぶしてマヨネーズで和えればポテトサラダの完成。ボウルに鍋、ザルといろいろな道具が必要だったメニューが、マルチポットひとつで完結します。洗い物を減らせて、気軽に作りたくなること間違いなしです。
<おすすめの使い方>
- ゆでたジャガイモを潰してあえて、ポテトサラダにする
- ホウレンソウを茹でた後湯切り、和え物を作る
写真のような上向きハンドルタイプも登場。ジャガイモを上から押さえてつぶしやすいので、力が必要なマッシュ作業もラクラクです。
調理後「保存容器」にも使う
マルチポットで調理した後、フタをしてそのまま保存容器として使うのもアリ。またマルチポットをボウル代わりに使って下ごしらえした後、冷蔵庫で保存してもOK。夕方帰ったらそのまま火にかけて調理できて便利です。
保存に使うなら、長時間中身を入れておいてもニオイや色が付きにくいホーロー製がおすすめです。
「混ぜる+火にかける+冷やす」の3段階使いで、スイーツ作り
スイーツ作りにもマルチポットは活躍します。煮て冷やす2段調理のコンポートやジャム作りだけでなく、混ぜて火を通して冷やす3段階調理も◎。ババロアやゼリーのようなスイーツが、マルチポットひとつで完結して洗い物が少なるくなるがうれしいところです。
さらに写真のようなセラミック加工のマルチポットなら、酸にも強いので果物を選ばずに作れるのでおすすめです。
<おすすめの使い方>
- ジャム作り
- フルーツコンポートを作る
- ババロアやゼリーを作る
かわいいから「調理+食卓に並べて食器」として使う
マルチポットはコロンとしたかわいい見た目で、みんなで囲むメニューにもぴったりです。パーティや誕生日といったハレの日にも活躍します。
調理をした後食卓にそのままサーブ。チーズフォンデュや串揚げをするのがおすすめ。しかもテーブルの上でも場所をとらないので、品数が多くなるときも便利。油が飛び散りにくいので、テーブルが汚れにくいというのもマルチポットならではです。
<おすすめの使い方>
- 食卓で串揚げをする
- チーズフォンデュをする
こちらはマルチポットとIH調理器がセットになったアイテム。食卓にコンパクトに置けてパーティで活躍します。
マルチポットを一日中フル活用して収納いらずに
マルチポットは一日中活躍してくれる働き者。例えば
- 朝……お茶を沸かした後、朝ごはんの味噌汁を作る
- 昼……インスタントラーメンを作った後、晩ごはん用に下ごしらえしておく
- 晩……下ごしらえした鍋を火にかけてシチューを作り、残りを冷蔵庫で保存する
といった使い方をすれば、一日中コンロ上に出しっぱなしでOK。収納場所さえいらなくなります。
手に入れようか迷っている人はもちろん、すでに持っているという人も、眠っているマルチポットの実力をもっと引き出して、毎日フルに使いましょう。