大学で建築・インテリアについて学んだのち、大手家具販売店に就職。現在はインテリア・ライフスタイル専門のママライターとして活動中。念願のマイホームを手に入れ、北欧インテリア×グリーンのある暮らしを楽しんでいます。
パンを焼いたり、揚げ物を温めなおしたりと、頻繁に使うことの多い「オーブントースター」。
パンくずやチーズが落ちやすく、掃除しないまま使い続けると、頑固なコゲつきや汚れになって、なかなかキレイにならないですよね。
そこで今回は、トースターをすっきりきれいにする掃除方法をご紹介!
油やコゲつき汚れに強い『セスキ』や『重曹』を使えば、ゴシゴシと強くこすらなくても、きれいにすることができます。
また、重曹やセスキが使えないアルミ製のトースターや銅素材の部品向けの掃除方法や、スチーム機能付きトースターの掃除方法などもご紹介します。
トースターの汚れの種類とは?
まずは、トースターに付く汚れの種類について、確認しておきましょう。
「どんな汚れを落としたいか」によって、使う洗剤を変えると、効率よく掃除できますよ。
代表的なものは、次の3つです。
パンくずなど食べ物による酸性汚れ
トースターの中で目立つ汚れは、パンを焼いた時に落ちたパンくずやチーズ、バターのほか、揚げ物を温める時に落ちた油や衣のカス、食材から飛び散った汁など。
食べ物による汚れがほとんどで、汚れたまま加熱を繰り返すことで、黒くコゲてこびりついてしまいます。
これらは酸性汚れ。アルカリ性の洗剤である『重曹』や『セスキ炭酸ソーダ』を使うと中和してゆるめてくれるため、汚れが落ちやすくなります。
スチームトースターの水垢によるアルカリ性汚れ
スチーム機能付きのオーブントースターには、水を入れて蒸気を発生させる部分があります。
ここには水道水のミネラル分が固まって水垢(みずあか)汚れがつきやすく、加熱することでこびりついてしまう場合が。
そんな水垢汚れはアルカリ性なので、酸性のクエン酸を使って落とすことができます。
外側の油分やホコリ、皮脂などの汚れ
トースターの外側も、意外と汚れがたまりがちです。
キッチンにトースターを置いている場合は、料理の際に油が飛んで付着している場合もあります。
また、ホコリがついていたり、扉の取っ手やボタン、ダイヤル部分に皮脂やパンくずなどがついていたりするので、拭き掃除も忘れないようにしましょう。
トースター掃除に使う洗剤と道具
ここでは、トースター掃除に必要な洗剤や道具を紹介します。
「セスキ炭酸ソーダ」や「重曹」などのナチュラル洗剤、食器用の「中性洗剤」があれば掃除できるので、特別なものを用意する必要はありません。
- 重曹
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸(スチームトースターの場合)
- 食器用中性洗剤
- 水
- スプレーボトル
- メラミンスポンジ
- 雑巾(あればマイクロファイバークロス)
- キッチンペーパー
- ラップ
- 歯ブラシ
- プラスチック製のヘラ(または不要のプラスチック製カード)
- 手袋
掃除を始める前の注意点
トースターの掃除を始める前に、知っておきたい注意点が2点あります。
アルミ製のトースターや銅素材の部品には要注意
トースターの掃除を始める前に確認しておきたいのは、トースターの素材にアルミや銅が使われていないかどうか。
アルカリ性である重曹やセスキは、アルミや銅といった素材に使うと、変色したり腐食したりする恐れがあります。
そのため、アルミ製トースターや銅製の部品のお手入れには食器用の中性洗剤がおすすめ。
事前にトースターに使われている素材をチェックしてから、掃除に使う洗剤を決めましょう。
重曹やセスキを使う時は手袋着用がおすすめ
アルカリ性の重曹やセスキはタンパク質を溶かすので、手が荒れてしまう場合があります。
特に手荒れしやすい人は、炊事用の手袋をして作業することをおすすめします。
普段のお手入れ方法
まずは、トースターの普段のお手入れ方法について紹介します。
目立った汚れがついた時に、サッと掃除するようにしておくと、頑固なコゲつき汚れになるのを防げます。
網やパンくずトレイは汚れたらすぐに食器用洗剤で洗う
食パンにのせたハムやチーズがたれた時など、焼き網やパンくずトレイが汚れたらすぐに、食器用洗剤で洗ってしまいましょう。
汚れがついてから時間があまりたっていないなら、比較的簡単に落とせますよ。
ただし、火傷しないようにトースターの熱が完全に冷めてから、網やトレイを取り外してくださいね。
扉まわりに落ちたくずや汁などを拭き取る
パンや揚げ物など、食品を出し入れする時に扉まわりにパンくずや汁、油などが落ちてしまうこともあると思います。
その都度サッと拭いておくだけで、扉のコゲつき汚れが軽減されます。
汚れてすぐなら水で濡らした布巾でも、十分落ちるはず。
トースターの頑固汚れを掃除する方法【アルミや銅製ではない場合】
頑固な汚れになってしまったトースターのお手入れ方法を紹介します。
この掃除方法では「セスキ炭酸ソーダ」や「重曹」を使うので、お使いのトースターがアルミ製トースターの場合や銅製の部品に対しては、このお手入れは避けてください。
アルミ製以外の素材のトースターをお使いの方で、「コゲつき汚れがなかなか落ちない」という人は、ぜひ参考にしてくださいね。
手順1.パーツを取り外す
トースターの電源プラグを抜き、庫内が完全に冷めてから掃除を始めましょう。
お手入れの前に、焼き網やパンくずトレイなど取り外し可能なパーツをすべて外しておきます。
手順2.コゲつきをこすり落とす
大きなコゲつき汚れがある場合は、最初に落とせる分だけ落としておきます。
プラスチック製のヘラや不要になったポイントカードなどプラスチック製カードを使ってこすりましょう。
少しでも汚れが減ることで洗剤が浸透しやすくなり、掃除が楽になりますよ。
手順3.網やトレイをセスキ水でパック
網やパンくずトレイは、セスキ水でパックをしましょう。
水500mlにセスキ炭酸ソーダ小さじ1を混ぜてセスキ水を作り、スプレーボトルに入れます。
キッチンペーパーにセスキ水をしみ込ませて網やトレイに貼り、上からラップで覆います。
網は両面からセスキ水のパックで挟み、ぎゅっと押さえて汚れに密着させましょう。
手順4.網やトレイのパックを剥がして汚れをこする
15分ほど置いたらパックを剥がし、セスキ水を浸み込ませたキッチンペーパーやメラミンスポンジでこすっていきます。
落ちにくい場合はさらに研磨効果のある「重曹ペースト」の用意を。
重曹と水を2:1の比率で混ぜたものを丸めたラップにのせ、コゲ部分をこすります。
スポンジだとすぐにスポンジ内に重曹が浸みこんでしまいますが、ラップなら浸み込むこともなく効率よくコゲを落とせますよ。
最後に水で流し、よく乾かせばOK。
手順5.庫内やヒーターをセスキ水でパック
次に、焼き網やトレイと同じように、庫内や扉の内側、ヒーター部分にもセスキ水パックをします。
汚れが浮いてきたか様子を見ながら、15~30分ほど置いておきましょう。
手順6.庫内のパックを剥がして汚れをこする
ラップをはがしたら、セスキ水が浸み込んだキッチンペーパーやメラミンスポンジを使って、汚れをこすり取ります。
ヒーターは割れやすいので、こするときの力加減に気をつけながら作業してください。それでも落ちにくい場合は、網と同様に重曹ペーストを使ってこすります。
手順7.細かい部分は歯ブラシでこすり、最後に水拭き
ネジ部分など細かいところは、歯ブラシにセスキ水を付けて汚れをかき出しておきます。
最後に全体を水拭きして、洗剤が庫内に残らないようにしましょう。
特に重曹ペーストを使った場合は、しっかりと拭き取る必要があります。固く絞った雑巾で何度か拭き上げましょう。
最後に乾拭きするか、庫内がしっかり乾くまで扉を開けておきます。
手順8.トースターの外側を拭き掃除
次に、トースターの外側を拭きます。軽い汚れなら水拭きだけでもOK。
マイクロファイバークロスなら、汚れをからめ取ってくれるのでおすすめです。
汚れが落ちにくい時はセスキ水を雑巾に吹き付けてから拭いていきましょう。取っ手やツマミの部分も忘れずに。
トースターの頑固汚れを掃除する方法【アルミ・銅製の場合】
アルミや銅の素材を使っているトースターには、アルカリ性の重曹やセスキが使えないので、食器用の「中性洗剤」を使って掃除していきます。
手順1.パーツを取り外す
トースターの電源プラグを抜き、焼き網やパンくずトレイなどのパーツを外しておきます。
手順2コゲつきをこすり落とす
コゲつき汚れを落とせる分だけ、ヘラやプラスチック製カードで落としておきます。
中性である食器用洗剤はアルカリ性洗剤よりもコゲつき汚れを落としにくいので、できるだけこすっておくのがおすすめです。
手順3.食器用洗剤で汚れをパック
食器用洗剤を水で薄めたものをキッチンペーパーに浸み込ませ、焼き網やトレイ、庫内や扉、ヒーターに貼り付けていきます。
ラップで覆ったら30分ほど置きましょう。
手順4.パックを剥がして汚れをこする
パックをはがし、メラミンスポンジでこすっていきます。
なかなか落ちない場合は、ヘラやカードでこすり、細かい部分は歯ブラシを使いましょう。
手順5.洗剤残りがないように水拭き
洗剤残りがないように何度か水拭きを繰り返します。
しっかり洗剤を取り除けたら乾拭きして、庫内の掃除は終了です。
手順6.トースターの外側を拭き掃除
トースター外側は、水で濡らして絞ったマイクロファイバークロスを使って拭きます。
汚れが落ちにくい場合は、水で薄めた食器用洗剤を浸み込ませて拭きましょう。
洗剤残りがないように水拭きしたあと、仕上げの乾拭きで終了です。
スチーム機能付きトースターの水垢を掃除する方法
最近はスチーム機能付きのトースターもたくさんあります。
機種によってスチーム部分の構造は違いますが、水を使うため注入口などのパーツに水垢汚れが付きやすいです。しっかり落としておきましょう。
※ここでは我が家で使用しているBALMUDAのトースターを例に手順をご紹介します。
手順1.パーツを外してクエン酸で洗う
スチームを出す部分のパーツを外し、まずは丸洗いできるものを食器用洗剤で洗います。
食器用洗剤で落ちない場合は、クエン酸水(ぬるま湯100mlに対してクエン酸小さじ1を加えたもの)をスプレーボトルに入れ、パーツに吹き付けてメラミンスポンジでこすります。
頑固な水垢汚れになっている場合にはクエン酸パックをしましょう。
クエン酸水を染み込ませたキッチンペーパーを貼りつけてラップで覆い、15分ほど置きます。
外したらメラミンスポンジでこすって洗い流します。
手順2.庫内の水垢汚れにクエン酸パック
庫内に水垢汚れがこびりついている場合は、同じく「クエン酸パック」をします。
15分ほど置いたらメラミンスポンジでこすりましょう。
水垢が塊になっている時は、ヘラを使ってこすると落ちやすいです。
手順3.水拭きしてパーツをしっかりセット
最後に水拭きして洗剤残りがないようにしたら、パーツを元に戻して完了です。
お使いのトースターの機種によってパーツはさまざまですが、取り付け忘れがないように注意してください。
トースターの汚れを付きにくくするひと工夫
せっかく頑張ってきれいにしたトースター。掃除してすぐに早速パンからチーズが落ちて、トレイ等に汚れやコゲがついたらショックですよね。
そんな時のために、汚れを付きにくくするちょっとした工夫をしておきましょう。
パンくずトレイにはアルミホイルを巻いておく
パンくずトレイはトースターの下にスライド式で出し入れできるようになっているものがほとんどですね。
そのため、アルミホイルでトレイ全体を覆ってもトースターに入れることができます。
アルミホイルを巻いておくと、万が一チーズなどが落ちてコゲついても、トレイ本体は汚れません。
ホイルを取り替えるだけなので、お手入れがとっても楽になりますよ。
アルミホイルを巻く時は端まできれいにフィットさせるのがポイント。
くしゃくしゃになっていると、元に戻す時にフチが引っ掛かってアルミホイルが破れる場合があります。
くずが落ちやすいパンを焼く時はアルミホイルを敷いてから
食パンやロールパンなどはパンくずもそれほど気になりませんが、クロワッサンやメロンパンなどはポロポロとくずが落ちやすいもの。
また、チョコチップパンなどは網にチョコレートがつくこともありますよね。
そんなパンを焼く時は、アルミホイルを敷いておくのがおすすめです。
下に落ちるパンくずや網にチョコレートがこびりつくのを防げるので、掃除の手間の軽減に役立ちます。
アルミホイルをくしゃっとしてから使うと、パンがホイルにくっつきにくいですよ。
ご使用の機種によっては、アルミホイルを巻いてはいけないと取扱説明書に書かれていることもあります。全てのトースターでアルミホイルを巻くことを推奨されているわけではないので、自己判断でお願いします
トースターをきれいに掃除してみよう!
いかがでしたか?トースターの掃除方法について紹介しました。
放っておくと、あっという間に頑固汚れになりやすいトースター。
毎日フル活用するお家なら、特に汚れやすいのではないでしょうか。
そんな時、トースターの掃除方法を知っておけば、こびりついた汚れも楽に落とせます。
きれいにしたあとは普段からサッと手入れしたり、汚れにくいようにアルミホイルを活用したりして、頑固なコゲつき汚れを予防しましょう。
これからは是非、きれいなトースターでおいしくパンを焼いてくださいね。