家事のコツや収納術、インテリアやおでかけにまつわる話などを通して「わたしらしい暮らし方」をご提案します。

【検証】洗濯ネットの「粗目」と「細目」違いを比較。分かった使い分け方法は?
洗濯物の型崩れや傷みを防いで、洗濯物を守る「洗濯ネット」。ひと口に洗濯ネットといっても、いろいろな「網目の大きさ」のものがあります。
そこで今回は、「網目の細かい洗濯ネットと粗い洗濯ネット」の違いと、どちらが使いやすいかを調査してみたいと思います。

洗濯ネットの「網目の違い」が生まれたワケ
洗濯ネットは、もともと「洗濯物同士がからまってしまうトラブルをなんとかしたい!」ということから考えられた商品。つまり、洗濯ネットに入れて洗濯物をあらかじめまとめておくことで、からまりを防ごうというわけですね。洗濯物をバラバラに入れるよりも、ネットに入れたほうがからみにくくなるというのは想像しやすいと思います。
洗濯物がからまらなければ摩擦も少なくなり、結果として衣類の傷みを防ぐことにもつながります。
実は、そんな洗濯ネットのはじまりは「網目の粗いタイプ」でした。この粗目の洗濯ネットが登場したことで、「洗濯物がからまる」という悩みはかなり改善されました。

ところが今度は、別の問題が発生! 洗濯物がからまるのは解消されたけど、糸くずやホコリがついてしまう…という悩みです。
そこで登場したのが、網目の細かい洗濯ネットです。「ガードネット」や「くずよけネット」とも呼ばれています。

手を入れてみると、先ほどの目の粗い洗濯ネットとは透け具合が全然違います。
目の細かい洗濯ネットはどれくらい糸くずがつかないの…?
反対に、目の粗い洗濯ネットはどれくらい糸くずがついてしまうの?
というわけで、実際に洗濯して比べてみることにしました。
洗濯ネットの網目の違い「糸くず」の付き方で検証
今回の実験で比べてみる洗濯ネットは、筒形の形をした洗濯ネットです。

「網目の違い」の検証方法
とくに黒や紺などの濃色系の衣類は、白い糸くずが付くと目立ちますよね。特に、毛羽立ちやすい白いタオルの糸くずなんかが付くと、乾いた後にガムテープでせっせと取ったことがある……なんてことは、よく耳にする苦労話です。
こで今回は、黒いTシャツと白いタオルを一緒に洗濯してみることにしました。方法は以下の通りです。
- 黒いTシャツ→洗濯ネットに入れる
- 白いタオル→洗濯ネットには入れない

洗濯ネットに黒いTシャツを入れて、いざ比較実験スタート!
「網目の違い」の検証結果
洗濯が終わって様子を見てみると……

粗い網目の洗濯ネットに入れたTシャツには、ポツポツと糸くずがついているのが見えます。逆に、細かい網目の洗濯ネットに入れたTシャツにはついてなさそうです。
Tシャツを広げてハンガーに掛けてみます。

左が「網目の粗い洗濯ネット」で、右が「細い網目の洗濯ネット」です。
「網目の粗いネット」に入れて洗濯したTシャツ(左側)は、全体に白いタオルの糸くずが……。検証中通りかかったスタッフから「遠くから見たらTシャツの模様かと思った!」なんて声もあったくらいです。
一方、右側の「細かいネット」に入れて洗ったTシャツには、やっぱり糸くずはついていない!網目の大きさの違いで、こんなにも差が出るんですね。
なぜ粗目があるの? 洗濯ネットの網目の違いがあるワケ
網目の細かい洗濯ネットが、洗濯物の絡まりを防ぐと同時に糸くずがつかないのなら、「全部の洗濯物を細かい洗濯ネットに入れればいいんじゃない?」と思ってしまいますよね。でも、実はそう単純な話ではなさそう。
「網目の細かい洗濯ネット」に入れて洗ったTシャツをよく見てみると、全く水が染み込んでいない部分を発見したんです!

網目の細かさから、なんと水の侵入までガードしてしまっているということ。この部分は実は洗えていない!ということになりますね。とても残念!
一方「網目の粗いネット」に入れたTシャツは、全体にしっかり水が行き渡っていました。つまりちゃんと洗えていたということです。安心しました。
洗濯ネット「細目」と「粗目」の使い分け方は?
これまでの洗濯ネットの比較実験の結果をまとめます。
糸くずのつきやすさ | 水通し | |
網目が粗めの洗濯ネット | 付きやすく、糸くずだらけになる | 水通しがよい |
網目が細かい洗濯ネット | 糸くずが付かない | 水が染みこんでない箇所あり |
気になる汚れをしっかりと落として洗いたい場合は、水通しのよい「網目の粗い洗濯ネット」に入れるほうがよさそうです。網目の細かい洗濯ネットは、糸くずがつきにくいというメリットはありますが、水通しが悪く、汚れ落ちがやや劣る傾向に。ただし、その分摩擦が少なく、衣類が痛みにくいということになります。
上記の検証結果を踏まえて、おすすめの使い分けは、以下です。
- 網目が粗めの洗濯ネット…糸くずが付いても目立ちにくい洗濯物向き。また、靴下などしっかり洗いたい丈夫な洗濯物にも向いている。靴下、タオル、白いTシャツなど
- 網目が細かい洗濯ネット…糸くずが気になる濃い色の衣類やデリケートな素材の衣類向き。例えば、ストッキング、おしゃれ着、黒や濃紺の洋服など
「糸くずを防ぎたい」のか、それとも「汚れをしっかり落としたい」のか、どちらに重点を置くかで洗濯ネットの網目の違いを上手に使い分けましょう。
また、おろしたて新しい衣類は水を弾きやすいため、洗濯前に一度水を通しておくと、より効果的に洗えますよ。
今回の検証結果を参考に、洗濯ネットをうまく使い分けてみてくださいね。
公開日:2021年10月7日
更新日:2025年3月22日
