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「パッキンなしの水筒」は、本当に使いやすい? 洗いやすさ・使い勝手・デメリットを検証

「パッキンなしの水筒」は、本当に使いやすい? 洗いやすさ・使い勝手・デメリットを検証

おでかけ

最近、売れに売れているパッキンがない水筒。洗う際にすぐになくなるパッキンがないという水筒ですが、「果たして漏れないの?」「本当に洗いやすいの?」と気になる点がいっぱい。
そこで今回は、パッキンなしの水筒から4つのアイテムをピックアップ。詳しくレビューしていくので、ぜひ参考にしてください。

ハウジーマガジンを運営するキッチン・雑貨の専門卸売り「クラスフィルグループ」で実験を担当するリケジョ。「何を買ったらいいの?」という悩みに応えるべく、商品を実験して徹底調査していきます!

「パッキンなし水筒」のココが気になる!

象印が出した「シームレスせん」というパッキンなしのアイテムが火付け役となって、現在、続々とパッキンのない水筒が発売されています。

そもそも、水筒にゴムパッキンが付いているのは、飲み物が漏れないようにするため。ステンレスやプラスチックといった固いパーツは、商品を成形する際にどんなに緻密にしてもどうしても隙間ができてしまうため、これを埋めるために必要なのです。

ということは、パッキンがないと漏れるのではないかと心配になりますよね。そこで今回は、各商品について

  • フタと本体のパーツ
  • 飲み物が漏れないか
  • 本当に洗い物が楽になるのか

について、レビューしたいと思います!

「象印」のスクリュータイプの水筒

象印はパッキン一体型水筒の火付け役で、「シームレスせん」という言葉を広めたリードメーカーです。SNSでも象印の水筒がたびたびバズっています。

その中から、今回ピックアップするのは、ハンドルが付いたタンブラータイプ水筒「キャリタンブラーSX-JS40」。

<p>「象印」キャリータンブラー</p>

「象印」キャリータンブラー

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底に従ってスリムな形状になっていて、水筒としてもタンブラーとしても使える優れものです。キャリータンブラーという名前のとおり、ハンドルが付いていて持ち運びもラクラク。本体内側は、ラクリアコートというフッ素コートがされていて、ニオイが付きにくく汚れが落としやすいのが特徴。採用トレンドのくすみカラーと「象」のマークがさりげなく刻印されているのが、かわいいアイテムです。300mlサイズもありますが、今回試すのは400mlサイズのもので見ていきます。

重さは?

「象印」ステンレス キャリータンブラーの重さ

重さは294g(メーカー公式表記は約290g)。
水を内側ラインまでいれたところ、400mlが入るということで686gの重さに。女性だと「少し重い」とは感じるものの、持ち手に指4本が入って、しっかり持ち運べるのがうれしいところです。

パーツの数は?

「象印」ステンレス キャリータンブラーのパーツ

パーツの数はたったの2つ! 本体とフタだけです。

本来パッキンが付いている部分はどうなってる?

「象印」ステンレス キャリータンブラーのフタ裏部分

フタと中栓がくっついた形になっています。溝がある部分はポリプロピレンで、そこにシリコーンゴムでできたパッキンがくっついています。

倒したとき本当に漏れない?

「象印」ステンレス キャリータンブラーに水を入れて倒す

この通り、水が漏れることはなし。

使ってみて、フタが閉めしやすいというのも印象に残ったところ。「ちゃんと閉まってなくて水漏れしてた」という心配もなさそうです。

本当に洗いやすい?

「象印」ステンレス キャリータンブラーのフタ部分を洗う

溝が細かくも深くもないので、スポンジのお手入れだけでキレイになりました。ただ、溝部分の汚れが気になってきたら、小さなブラシで洗う必要があるかも。

フタも本体も食洗機対応なので、手で洗うのが面倒な人は食洗機を使えるのもうれしいところです。

「象印 キャリータンブラー」の総評

ボディ側面は、ざらざらしていて、汗をかいた手でも滑りにくい塗装がされています。その塗装に加えて、底に向かって細くなった形状で、女性でも「握りやすいな」と感じました。飲み口の部分が広くなっているので、最も清潔にしておきたい部分が洗いやすいというのも印象に残った点。ただし、底までは手がとどかないので、ボトルブラシが必要です。

また、保冷も保温効果も高く、「さすがの象印」と思いました。

「和平フレイズ」のスクリュータイプの水筒

「和平フレイズ」は、1951年の創業以来、時代の流れに合わせた商品の企画・販売に力を入れている会社です。パッキンなしの仕様にもいち早く対応しています。そんな和平フレイズのパッキン一体型水筒から、まずはスクリュータイプを見ていきましょう。

<p>「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトル</p>

「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトル

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見た目は極限までミニマム。側面は触るとつるっとしていますが、つや消し加工が施されていて、高級感があります。直径は約6.2cmの細身で、女性でも握りやすいという印象。色は、アイボリー・ライトブルー・ネイビーの3色展開。サイズも350ml・500ml・750mlの3サイズ展開です。

今回は、500mlサイズのネイビーで使いやすさを試していきます。

重さは?

「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトルの重さ

ボディだけの重さは、約255g(メーカー公式表記は約290g)です。
水を入れてみたところ、745gになりました。持ってみると、先ほどの象印のタンブラーと同じ感覚。細くて握りやすいので、そこまで重く感じません。

パーツ数は?

「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトルのパーツの数

まず本体とフタに分かれ、フタ部分はさらに3つのパーツに分解することができます。本体を含め、4つのパーツで構成されています。

本来パッキンが付いている部分はどうなってる?

「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトルの中栓部分

本来パッキンが付いている部分は、柔らかいヒダのようになっていて、中栓にくっついた状態になっています。

写真で見えている黒い部分は全てシリコーンゴムでできたパッキンです。二重になっていて、小さなくぼみが見えます。

倒したとき本当に漏れない?

「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトルに水を入れて倒す

横にしても、中身がこぼれることはありません。

ただ、3つのパーツでできたフタをバラバラに分解すると、再度合体させるときに斜めになってうまく閉まらないということも。フタは、隙間なくしっかり閉めるよう注意する必要があります。

本当に洗いやすい?

「フォルテック」スクリュー栓シームレスマグボトルの中栓を洗う

3つに分解できるフタは溝がかなり多い印象です。特に、パッキンの役割をするパーツは、入り組んだところがあり、スポンジの他に小さなブラシを使ったほうがよさそう。

すべてのパーツが食洗機対応なので、面倒なら食洗機を使った方がよさそうです。

「フォルテック スクリュー栓シームレスマグボトル」の総評

シンプルな設計ですが、フタ部分は溝が多くブラシで洗う必要がありました。本体も手が入らないので、ボトルブラシは必須。水だけを入れて都度フタを分解しないなら洗いやすいとは思いましたが、清潔さを重視して都度フタを分解するなら、パッキンあり水筒とパーツ数はあまり変わりません。そのため、手間は同じだなという印象。ただ、全パーツを食洗機で洗える点は、かなりうれしい点。しかも、どのパーツも大きいので、輪っかパッキンが小さくて失くしちゃったという心配はなさそうです。

水筒としては、持ちやすく使い勝手はかなりよさそう。重さもそこまで感じません。保冷だけでなく保温にも対応しているので、シーズン問わず活躍しそうです。

「和平フレイズ」のワンタッチオープンタイプの水筒

次は、和平フレイズのワンタッチオープンタイプ。こちらも、パッキン一体型の水筒として注目されているアイテムです。

<p>「フォルテック」ワンタッチ栓シームレスマグボトル</p>

「フォルテック」ワンタッチ栓シームレスマグボトル

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先ほどご紹介したスクリュー型と同じ「フォルテック」シリーズの片口で飲むタイプ。指で押すだけでフタが開くワンタッチオープン仕様で、スポーツシーンにもぴったりです。色は先ほどと同じ3色展開で、サイズも同じ350ml・500ml・750mlの3サイズがラインナップ。直径も同じ6.2cm。ちなみに先ほどのスクリュータイプとフタを入れ替えて使うことができます。

こちらも500mlで試してみます。

重さは?

フォルテック ワンタッチ栓シームレスマグボトルの重さ

500mlサイズを測ったところ、重さは271g。スクリュータイプよりフタが凝っている分、少し重くなっています。
水を入れた時の重さは、757g。持ったところ、今回試した水筒の中では少し重さを感じました。

パーツ数は?

フォルテック ワンタッチ栓シームレスマグボトルのパーツ

パーツの数は本体を入れて3つ。フタ部分は、2つに分解することができます。

パッキン部分の付いた黒いパーツを両手の親指を使って押し込んで外し、くっつけるときにもパカッという大きな音がなるまで押し込む仕様。慣れれば簡単ですが、慣れるまでコツがいります。

本来パッキンが付いている部分はどうなってる?

「フォルテック」ワンタッチ栓シームレスマグボトルのフタ裏

スクリュータイプと同じく、パッキンの役割をする部分は、二重構造になっていて柔らかいヒダ状が付いています。片口要の穴があり、パッキン部分はちょっと洗いにくい?という印象。

倒したとき本当に漏れない?

フォルテック ワンタッチ栓シームレスマグボトルに水を入れて倒す

水を入れて横にしても漏れませんでした。

2つに分かれるフタをくっつけるとき、パカッという音がなるので、スクリュータイプのようにフタを斜めにつけてしまって隙間ができる心配はありません。

本当に洗いやすい?

フォルテック ワンタッチ栓シームレスマグボトルの中栓を洗う

飲み口部分がはずせるので、細かい部分まで洗えるのはうれしいところですが、スポンジだけでなく、パーツが入り組んでいるので、小さなブラシで洗う必要があります。

こちらも全パーツ、食洗機対応です。

「フォルテック スクリュー栓シームレスマグボトル」の総評

片口タイプのワンタッチマグ水筒は、輪っかパッキンと片口部分を閉めるためのパッキンの合計2つ付いているものもあり、パーツ数が5つという水筒も。それがパーツ数3つになるというだけで、洗う手間がだいぶ減るなと思いました。ただ、他のワンタッチマグと同じように、フタや口部分は入り組んだ構造になっているのは仕方がないこと。特に口が直接触れる部分は清潔に保ちたいところなので、食洗機対応といえども、たまには手で細部まで念入りに洗った方がよさそう。

ワンタッチマグ水筒としての持ちやすさ、使いやすさはとてもいいと感じました。保冷だけでなく保温にも対応しています。

パッキンなしの水筒、メリットやデメリットは?

パッキンのない一体型の水筒は、中栓部分が劣化してきたら「パッキンだけを交換」というわけにはいきません。そのため、中栓ユニットの交換や水筒自体の買い替えが必要になるのが、デメリットかもしれません。

ただ、パッキンなしの水筒にはメリットがたくさん。

  • パッキンを付け忘れて、中身が漏れる悲劇がない
  • どの水筒のパッキンか、付ける時に迷うことがない
  • パッキンをなくす心配がない
  • 洗いにくいパッキンをきれいにする手間がない

パッキン洗いや管理が面倒という人は、ぜひ使ってみることをおすすめします。ただ販売されているアイテムによって違いがあるので、自分が使いやすいタイプを選んで家事ストレスを減らしていってくださいね。

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