大学で建築・インテリアについて学んだのち、大手家具販売店に就職。現在はインテリア・ライフスタイル専門のママライターとして活動中。念願のマイホームを手に入れ、北欧インテリア×グリーンのある暮らしを楽しんでいます。
デリケートな衣類やお気に入りの服を洗濯機で洗う時などに使う、洗濯ネット。
でも、洗濯ネットは正しい使い方をしないと、あまり効果が得られません。
その反面、洗濯ネットをうまく使えば、シワや型崩れを抑えられたり、糸くずの付着を防げたりと色々なメリットがあります。
洗濯ネットにはさまざまな種類があり、洗濯する衣類によって使い分けることが大切。
そこで今回は、「正しい洗濯ネットの使い方」や「どんな衣類に使えばいいのか」について詳しく紹介していきます。
この機会にぜひ、洗濯ネットを上手に使ってお気に入りの衣類を洗えるようにしていきましょう。
洗濯ネットを使う目的やその効果とは?
洗濯ネットには、洗濯機で洗うことによる衣類へのダメージを軽減する効果があります。
通常、洗濯機で洗濯すると、ほかの衣類との摩擦が起こったり、絡まったりすることが…。
その際に生地が傷んだり、装飾が取れたり、型崩れしたりする可能性があります。
特に繊細な生地の服や、ボタン・刺繍・スパンコールなどの装飾がある服は心配ですよね。また、洗濯後のシャツのシワが気になることもあるでしょう。
摩擦や絡まりを軽減
洗濯ネットを適切に使えば、摩擦や絡まりを軽減できて大切な服を守ることができます。
また、濃い色の服を洗濯した時の色移りや、洗った服に毛羽や糸くずが付着するのを防ぐ効果も。
洗濯することで起こりうるいろいろなトラブル回避に洗濯ネットが役立ちますよ。
< 洗濯ネットを使うメリット >
- 装飾のほつれや型崩れを防げる
- 色移りを防げる
- 毛羽や糸くずの付着を防げる
洗濯ネットの種類と選び方
洗濯ネットには、さまざまな種類があります。
衣類の大きさや衣類の形、洗う時の目的などによって、きちんと用途に合ったものを選ぶことが、上手な洗濯のコツ。
ここでは、洗濯ネットを選ぶときに大切なポイントをお伝えします。
【サイズ】は衣類の大きさにあったものを
洗濯ネットはサイズもさまざまですが、角型のものなら主に大(35×50cmくらい)・中(30×33cmくらい)・小(20×20cmくらい)が使いやすいサイズです。
ほかにも、毛布や掛布団に使える特大サイズなどがあります。
洗濯ネットのサイズは、入れる衣類の大きさにあわせることが大切。大きすぎると洗濯中にネットの中で片寄ってしまい、シワになることがあります。
畳んだ衣類がネットの中で少し動くくらいを目安に大きさを考えましょう。
例えば、パンツや厚手のセーターなどは大サイズ、ワイシャツやTシャツなどは中サイズ、ストッキングやタイツ、靴下などの小物は小サイズという風に使うといいですね。
< 衣類ごとの洗濯ネット適正サイズ >
- パンツ・厚手のセーター…大サイズ(35×50cmくらい)
- ワイシャツ・Tシャツ…中サイズ(30×33cmくらい)
- タイツ・靴下・ハンカチなど…小サイズ(20×20cmくらい)
どんな衣類を洗うのかで【形】を決める
洗濯ネットは形の種類も豊富。バリエーションがどんどん増えているので、目的にあったものを選んでいきましょう。
オーソドックスなものは平たい角形タイプです。ほかに丸型や円柱形などの立体タイプもたくさんあります。
立体型の洗濯ネット
立体型の洗濯ネットは中で洗濯物が動きやすくなるので、汚れ落ちがいいのがメリット。
ただしシワになりやすいため、シワの気にならない服に使うのがいいでしょう。
〇〇専用洗濯ネット
また、ブラジャーやカップつきインナー用などの専用洗濯ネットもあります。
それぞれの衣類にあわせた特殊な形になっており、型崩れを防いでくれます。
【網目の大きさ】は目的にあわせて選ぶ
洗濯ネットの網目の大きさには、粗いタイプと細かいタイプがあります。
網目のタイプによって、それぞれ用途やメリット・デメリットも異なるので、どんな使い分けをしたらいいかをご紹介します。
網目の粗い洗濯ネット
粗い網目のものは水や洗剤が通りやすいため汚れ落ちがいいのがメリット。
シミや襟袖汚れが気になる、しっかりと汚れを落として洗いたい洗濯物におすすめです。
ただし、網目の間を毛羽や糸くずも通ってしまうため、衣類に付着しやすいというデメリットがあります。
網目の細かい洗濯ネット
一方で網目の細かいものは糸くずや毛羽をつきにくくしてくれ、色移りも防ぐ効果があります。
そのため、濃い色の衣類を洗濯する時は、網目の細かいネットを使うといいでしょう。
薄い色の衣類への色移り対策にはもちろん、濃色の服に毛羽や糸くずがつくと目立つので、それを防ぐためにも役立ちます。
また、網目が細かい洗濯ネットは保護力が高いので、デリケートな生地や装飾のついたものをダメージから守ってくれることもメリットです。
ただし、網目の粗いものに比べて汚れ落ちは悪くなるので、シミや襟袖汚れなどがあまり気にならない衣類に使うといいですね。
【クッション性】のある生地はデリケートな衣類におすすめ
メッシュ生地を二重構造にしたクッション性のある洗濯ネットもあります。
厚みがあって衝撃を吸収してくれるので、こちらもデリケートな衣類の洗濯にぴったり。
型崩れを防ぎたいデリケートな衣類に
ブラジャー用など型崩れを抑える目的が大きい洗濯ネットには、このクッション素材を使っているものが多くあります。
薄い生地の洗濯ネットよりも安心感がありますね。
トラブルポーチやランドリーバスケット代わりに
最近ではトラベルポーチやランドリーバスケット代わりになる洗濯ネットもあります。
クッション性のある生地が中の衣類を保護してくれ、そのまま洗濯機へ入れられるようになっているのが特徴。旅行の時や洗濯物の分別に大変便利ですよ。
ただし、中身を詰め込み過ぎると汚れ落ちが悪くなるので、洗濯する時は中の衣類の量を調節するのがおすすめです。
洗濯ネットに入れるべき服の種類
洗濯ネットを使って洗濯した方がいい服はいろいろありますが、基本は大切にしたい服の洗濯ダメージを減らすということ。
自分にとってこれは丁寧に洗いたいなという服は洗濯ネットを使うようにするといいですね。
一方で部屋着やジャージなど古くなったら処分する服、着る期間が限られている子どもの服などは洗濯ネットなしで洗っても気にならないはずです。
それでは、実際にどんな服に洗濯ネットを使えばいいのか紹介していきましょう。
洗濯表示タグに「ネット使用」と書かれているもの
どんな服を洗濯ネットに入れていいのか迷った場合は、洗濯表示タグをチェック。「ネット使用」と記載があれば洗濯ネットを使いましょう。
おしゃれ着やデリケートな素材の服などは書かれていることが多いです。
2016年12月に洗濯表示が新しくなっており、以前の表示ではマークの下に「洗濯ネット」の文字が記載されていましたが、現行表示ではこちらのようにマークとは別に書かれています。
ボタンやスパンコールなど装飾のあるもの
ボタンやホック、刺繍、スパンコール、ラインストーンなどがついた洋服も洗濯ネットを使いましょう。
洗濯中に取れてしまったり、生地に引っ掛かってしまったりするのを防いでくれます。
ストッキングやタイツなどの絡まりやすいもの
ストッキングやタイツなどの細長い衣類は、そのまま洗濯すると絡まってしまいますよね。
また、生地が薄いためダメージを受けやすいという特徴もあります。
小さいサイズの洗濯ネットを使って、絡まったり破れたりしないように気を付けましょう。
ワイシャツなどのシワが気になるもの
ワイシャツは、洗濯ネットを上手に使うと洗濯後のシワが軽減できます。
ワイシャツ以外にもシワになりやすい素材のものは洗濯ネットを活用して、シワが少なくなるようにしておくのがおすすめです。
洗濯によるシワが軽減できれば、アイロンがけもグンと楽になりますよ。
タオルなどの毛羽落ちするもの
タオルは洗濯ネットなしで洗う人も多いかもしれませんが、ふわふわ感を持続させるためには洗濯ネットを使う方がベター。
洗濯ネットを使うことでパイルの摩擦を防ぐので、ゴワゴワになるのを軽減してくれます。
黒や紺など、濃い色のもの
濃色の服と薄い色の服を一緒に洗うと、色移りの心配があります。別々で洗えば安心ですが、2回洗濯機をまわすのは手間ですよね。
そんな時は洗濯ネットを使えば、その色移りを軽減することができます。
また、濃い色の服につくと目立ってしまう毛羽や糸くずをつきにくくするためにも役立ちますよ。
タオルなどの毛羽落ちが気になるものと一緒に洗う時にも安心です。
洗濯ネットの基本の使い方
続いて、洗濯ネットをどんな風に活用するのか、その使い方を紹介していきましょう。
ちょっとしたポイントを知っておけば、洗濯ネットをより効果的に使えるようになりますよ。
シワが気になる衣類は洗濯ネットの大きさにあわせて畳む
ワイシャツなどのシワが気になる衣類を洗濯ネットに入れる時は、畳んでおくのがうまく洗うコツ。畳んで入れることで洗濯によるシワを軽減してくれます。
また、ぐちゃぐちゃに入れて汚れ落ちが悪くなってしまうこと防ぐためにも効果的です。
ボタンは留めておく
ワイシャツの場合は、ボタンを留めてから襟や袖を外側にして、洗濯ネットの大きさにあうように畳みましょう。
袖は前にもってきてクロスさせてから洗濯ネットに入れます。
ボトムスはファスナーやホックを閉じて、じゃばら折りにして入れるのがおすすめです。
ただし、スーツ用のパンツはシワ軽減のために3つ折りか4つ折りに畳みこむといいでしょう。
衣類1着につき1枚の洗濯ネットを使う
洗濯ネットは1着につき1枚を使うことが基本。複数の衣類を一緒に入れてしまうと、衣類同士がこすれてダメージになるほか、汚れ落ちが悪くなる可能性もあります。
どうしても複数の衣類を一緒に入れたいという時は、洗濯ネットに対して3分の2程度にしておき、ギュウギュウにならないようにしましょう。
汚れが気になる部分は外側にする
襟袖や食べこぼしなどの汚れが気になる場合は、洗濯ネットの中に入れる時に汚れの部分を外側にもってきましょう。
洗剤や水が当たりやすい場所なので、内側になるよりも汚れ落ちがよくなります。
ただし、洗濯ネットを使わずに洗う時に比べると汚れ落ちは悪くなるので、予洗い1しておくと安心です。
装飾つきの衣類は裏返しておく
スパンコールやビーズなどの繊細な装飾のある衣類は、ボタンやホックなどを留め、裏返してから洗濯ネットへ入れましょう。
洗濯中にこすれて取れてしまうことを防ぐためです。
乾燥機では洗濯ネットを使わないこと
乾燥機を使う時は、洗濯ネットから取り出しておくことが大切。
洗濯ネットに入れたまま乾燥させるとネットの中で片寄ってしまい、乾きにくくなったりシワになったりする恐れがあるので注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、洗濯ネットの種類や使い方について紹介しました。
いろいろな形や大きさ、網目の種類がある洗濯ネット。洗いたい衣類にあわせたものをチョイスして上手に使えば、シワや色移り、毛羽落ちなどが軽減されます。
大切な衣類を洗濯ダメージから守って長く着続けられるように、洗濯ネットをぜひ活用してくださいね。