突っ張り棒や突っ張り棚は、ちょっとした隙間を活用するのに欠かせない収納アイテムです。
壁に穴を開けずに収納スペースを作ることができるので、部屋の至るところで重宝しますよね。
一方で「すぐ落ちてくる!」「使い方がよく分からない」という声もよく耳にします。
そこで、突っ張り棒と突っ張り棚の基本的な使い方や収納アイデアを紹介します。
おすすめのアイテムも紹介するので参考にしてくださいね。
目次
突っ張り棒や突っ張り棚の種類と選び方
突っ張り棒も突っ張り棚もデッドスペースを活かせる人気の収納アイテムです。100均やホームセンターで気軽に購入できます。
でも、種類が豊富でどれを選んだらいいのか分からない人もいるのではないでしょうか?
まずは突っ張り棒と突っ張り棚にはどんな種類があり、どうやって選んだらいいのかを覚えましょう。
突っ張り棒の種類と選び方
突っ張り棒はどれも見た目がほぼ同じなので、違いはないと思っているかもしれませんが、種類によって使い方が異なります。
では、突っ張り棒にはどんな種類があり、どうやって選べばいいのでしょうか?
さっそく突っ張り棒の種類と選び方を説明していきます。
【突っ張り棒】種類
突っ張り棒は大きく分けると「バネ式」と「ジャッキ式」の2種類があります。
バネ式は、バネの反発力を利用するのでネジやクギなしで取り付けられるもの。固定も取り外しも簡単です。
壁に穴を開ける必要がないため、位置を微妙にずらしたいときにすぐに調整できるのが特徴です。
突っ張ることのできる長さは13cmから300cm程度まであり、使える場所はさまざま。パイプの太さによって耐荷重が変わりますが、どちらかと言えば軽いモノを掛けるのに向いています。
100均でも気軽に入手できる身近な収納アイテムです。
ジャッキ式の突っ張り棒は、パイプの長さをネジで固定し、グリップを回して圧着するもの。固定も取り外しも少し手間がかかります。
パイプが太いので強度があり、重いモノを掛けても落ちにくいのが特徴です。
突っ張ることのできる長さは400cmにもなる強力な突っ張り棒も…!
しっかりと固定できるため、クローゼットや押し入れに洋服をたくさん掛けたい場合に向いています。
ホームセンターやネット通販で入手が可能です。
突っ張り棒は白のイメージが強いですが、黒や茶色、ゴールド、シルバーなどのカラーもあります。
また、平行な壁面に突っ張るだけでなく、斜めに取り付けられるタイプもあります。
また通常の突っ張り棒と斜めホルダーを組み合わせれば、コーナーのデッドスペースも活用できるでしょう。
突っ張り棒の選び方
突っ張り棒を選ぶときは、購入する前に必ず設置したい場所のサイズを測りましょう。
長さが曖昧だとうまく設置できません。
突っ張り棒は伸縮性があるとはいえ、めいっぱい長くして使うと強度が落ちてしまいます。
なので、幅36cmの場所に固定したい場合は、20~40cmの突っ張り棒と30~50cmの突っ張り棒なら、後者を選んでくださいね。
つまり、突っ張り棒の最小サイズを見て、設置したい場所の幅に近いものを選んだ方がしっかりと固定できるのです。
耐荷重も必ずチェックしましょう。
ちなみに、設置する幅によって耐荷重は若干変わります。
突っ張り棒を軽いモノに使うなら「バネ式」、重いモノに使うなら「ジャッキ式」を選んでくださいね。
- 購入する前に設置場所のサイズを測る
- 対応サイズはギリギリのものを選ばず、最小サイズが近いものにする
- 耐荷重も要チェック(重いモノの場合は「ジャッキ式」がおすすめ)
突っ張り棚の種類
次に、突っ張り棚にはどんな種類があり、どうやって選んだらいいのかを説明していきます。
選ぶときのポイントは突っ張り棒と違う点も多いので、しっかりチェックしてくださいね。
【突っ張り棚】種類
突っ張り棚は、通常サイズのもの以外に、奥行きが浅いタイプ、わずかな隙間に設置できるミニタイプ、キッチンの角に設置できるコーナータイプがあります。
突っ張ることのできる長さは12cmから280cm程度まで。
パイプの棚部分がパイプのみのものが一般的ですが、メッシュ棚になっているものもあります。
突っ張り棚の選び方
突っ張り棚を選ぶときは、突っ張り棒と同様、購入する前に必ず設置したい場所のサイズを測りましょう。
突っ張り棒との違いは、必ず奥行きも測ること。
強度を高めるために、最小サイズが設置場所の幅に近いものを選ぶのも突っ張り棒と同じです。
奥行きは、壁面のサイズと置くモノのサイズで決めてくださいね。
棚の耐荷重も重要です。
重いモノを置く場合は、耐荷重が大きい強力タイプを選ぶと落下の不安が少なくなります。
突っ張り棒同様、設置する幅によって耐荷重は変わるので注意してください。
また、何を置くかで、「パイプのみのタイプ」か「メッシュ棚タイプ」かを決めることも大切です。
小物を直置きしたいのであれば、置いたモノが落ちにくいメッシュ棚のものを選びましょう。
- 購入する前に設置場所のサイズを測る(奥行も忘れずに測る)
- 対応サイズギリギリを選ばず、最小サイズが近いものにする
- 耐荷重も要チェック
- 小物を置くなら落ちにくい「メッシュ棚」がおすすめ
突っ張り棒や突っ張り棚の基本的な取り付け方
種類が豊富な突っ張り棒や突っ張り棚ですが、基本的な使い方と取り付け方を知らない人が意外と多いんです。
突っ張り棒を購入したものの、うまく取り付けられずに使っていない人もいるのではないでしょうか。
ここでは、突っ張り棒と突っ張り棚のタイプ別に基本的な取り付け方を説明していきます。
【突っ張り棒】基本的な取り付け方
「突っ張り棒はすぐ落ちてくるからイヤ!」と思っている人は、基本の使い方が間違っているのが原因かもしれません。
突っ張り棒を、短い状態から回しながら伸ばして取り付けていませんか? 実は、それが落下の原因です。
正しい使い方を覚えれば、安定感のある収納にできます。
突っ張り棒の取り付け方は「バネ式」と「ジャッキ式」で異なるので、どちらのタイプか確認してくださいね。。
では、それぞれの取り付け方を説明します。
バネ式突っ張り棒の正しい取り付け方



たったこれだけですが、意外と間違えている人が多いです。
パイプを回しながら、幅に合わせて押し広げていくのはNG!
強度が出ずに落下しやすくなってしまいます。
どうしても強度に不安がある場合は、突っ張り棒専用の補助ホルダーを利用しましょう。100均で手軽に購入できます。
ジャッキ式突っ張り棒の正しい取り付け方
取り付ける際には、壁の強度にも注意しましょう。
壁が厚くなっている箇所で突っ張らせてくださいね。
【突っ張り棚】基本的な取り付け方
突っ張り棚の取り付け方は、ジャッキ式の突っ張り棒とほぼ同じ要領です。
コツさえ覚えてしまえば簡単に取り付けられるようになるでしょう。
長い突っ張り棚を取り付ける場合は、棚を一人で支えるのが大変なので二人でやったほうがラクです。
突っ張り棚の正しい取り付け方



【場所別】突っ張り棒の使い方アイデア
突っ張り棒の正しい取り付け方が分かったところで、突っ張り棒をどのように活用するのかを考えましょう。
こちらでは場所別や用途別に、突っ張り棒の使い方のアイデアを紹介していきます。
【突っ張り棒の使い方アイデア】キッチン
キッチンは、冷蔵庫や食器棚の間に隙間ができやすくなっています。
食器やキッチン用品などモノであふれているので、隙間を活用してムダなスペースを減らしたいですよね。
突っ張り棒を使って、収納力をアップさせましょう!
カフェカーテンに使う
突っ張り棒の使い方として一番に思い浮かぶカフェカーテン。
ダイニングとキッチンの仕切りやキッチンの窓の目隠しになるよう、突っ張り棒に生地を通して設置します。
キッチン用品を吊るす
コンロまわりやシンクまわりにフックを取り付けて突っ張り棒を乗せると簡単な吊り下げバーができます。S字フックや無印良品のひっかけるワイヤークリップを利用してキッチンツールやスポンジ、ふきんなどを吊るすと便利です。
キッチンペーパーホルダーとして使う
突っ張り棒のパイプにキッチンペーパーを通し、隙間に設置するとキッチンペーパーホルダーになります。取り替えも簡単です。
キッチンペーパーの収納アイデアとキッチンペーパーホルダーのおすすめ13選
突っ張りラックとして使う
突っ張り棒2本を縦に突っ張り、結束バンドを使ってワイヤーラックを固定すると簡易キッチンラックができます。
ラックにS字フックを掛ければ、キッチンツールやエコバッグなどを吊るしておけて便利です。
【突っ張り棒の使い方アイデア】玄関
玄関は、下駄箱に靴が収まらないこと、ビニール傘で傘立てがいっぱいで出し入れしにくいなど収納の悩みが多い場所です。
突っ張り棒を使えば、隙間を有効活用できるでしょう。
傘を吊るす
傘が何本も傘立てに入っていると、傘がサッと取り出せないときがありますよね。
突っ張り棒で傘を吊るせば、使いたい傘がすぐに見つかります。
スリッパを立てる
スリッパや室内履きは、意外と置き場所が決まっていません。
出しっぱなしにしている人もいるかもしれませんね。
靴箱の奥の2~3cmのスペースに突っ張り棒を設置して、スリッパを立てて収納するとスッキリして見えます。
パンプスやサンダルを2段収納にする
パンプスのかかとを突っ張り棒に引っ掛けて、2段収納にします。
すると、突っ張り棒たったの1本で収納力が2倍に……!
前後に並べて収納する方法もありますが、この方法は靴ホルダーが面倒くさいと感じる人には向いていません。
ズボラさんにおすすめしたいのは、季節の靴で分ける方法。
奥にシーズンオフの靴を引っ掛け、手前に今使っているパンプスを。靴を「衣替え」するイメージです。
【突っ張り棒の使い方アイデア】トイレ
狭くて収納の少ないトイレ。できればトイレのストック品を置いておきたいのに、スペースがなくて悩みますよね。
そんな悩みも突っ張り棒で解決します。
トイレットペーパーのストック置き場として
トイレットペーパーのストックはトイレに置きたいのに、置き場所がなくて別の場所で保管している人もいるのでは?
突っ張り棒が1本あれば、壁にトイレットペーパーを並べられます。
掃除道具を吊るす
トイレの洗面下のわずかな隙間に突っ張り棒を設置して、掃除用のゴム手袋や雑巾を掛けています。乾きが早くて便利です。
キッチンや洗面所のシンク下でも応用できます。
【突っ張り棒の使い方アイデア】洗面所・ランドリールーム
洗面所はシンク下の引き出しや棚にデッドスペースができやすいので、もったいないと感じますよね。
水道管があるため、収納ケースもうまく収まらないことが多いです。
そんな場合に活躍するのが突っ張り棒です。
洗濯機のあるランドリールームも狭くてモノが置きづらい場所。やはりここでも突っ張り棒が活躍します。
タオル置き場に
バスタオルを引き出しに入れている場合、上部のデッドスペースをフェイスタオルやハンドタオル置き場にすると、同じ用途のモノがまとめられて便利です。
突っ張り棒を2本並べて、その上に専用ラックやワイヤーネットを乗せると簡易棚が作れます。
洗濯用ハンガー掛けとして
まとめてカゴに入れておくと絡みやすい洗濯用ハンガー。
わが家では、突っ張り棒を突っ張らせず、単なるポールとしてハンガーを掛けています。
洗濯機の上にラックがなければ、突っ張り棒を設置してハンガーを掛けてもいいですね。
洗濯機で洗い終わったあとに、ハンガーに掛けた洗濯物を一時的に掛ける場所として使っても便利です。
【突っ張り棒の使い方アイデア】クローゼット
洋服やファッション小物などでいっぱいになりがちのクローゼット。
突っ張り棒を使えば、ちょっとした隙間でも有効活用できます。
洋服を掛けるポールとして
クローゼットのハンガー収納を増やしたいときに、超強力タイプのジャッキ式突っ張り棒をポールとして上下2段にできます。
押し入れをクローゼットとして使いたいときにもおすすめです。
ファッション小物を吊るす
ネクタイやスカーフなど、収納しにくいファッション小物をまとめて吊るすのに便利です。
画像ではクローゼットの扉裏にシールフックを貼り、突っ張り棒を突っ張らせずにフックに通しています。
壁面に突っ張らせる場合は、強度のある突っ張り棒にS字フックを掛けて、バッグを吊るすのもいいですね。
収納ケースやタンスの引き出しの仕切りとして
収納ケースや引き出しに洋服をしまってあると、出し入れしているうちにどうしても崩れてきてしまいますよね。
突っ張り棒を仕切りとして入れておくと、洋服が倒れたり、乱れたりするのを防げます。
【場所別】突っ張り棚の使い方アイデア
突っ張り棚は基本的には棚板代わりに使いますが、別の使い方もあります。
では、どんな場所でどのように使えるのか、使い方アイデアを紹介していきましょう。
【突っ張り棚の使い方アイデア】キッチン
まずは、キッチンでの突っ張り棚の使い方をご紹介します。
棚板代わりとして使う以外にも、使い道はたくさんありますよ。
食器棚や吊り戸棚の棚板を増やす
食器棚や吊り戸棚は、モノを重ねて収納するよりも棚板を増やしたほうが使いやすくなります。
突っ張り棚を棚板代わりに使うと収納できるものが増えます。
縦に設置すればキッチンラックに
網目タイプの突っ張り棚を縦に設置すると、キッチンラックに早変わり!
網目にS字フックを引っ掛けて、キッチン用品を吊るす収納にできます。
シンク下のデッドスペースを棚にする
シンク下には障害物があるため、棚もなく収納を工夫しなければなりません。
突っ張り棚を利用すれば、あっという間に棚が出来上がります。
シンク下で使う時は、上の写真のように排水管を避けられる形状のものを選んでください。
【突っ張り棚の使い方アイデア】玄関
突っ張り棒の使い方アイデアでご紹介したものと似ていますが、限られたスペースをより活かすために突っ張り棒ではなく突っ張り棚を使うのも手です。
下駄箱の棚板代わりに
気がつくと靴でいっぱいになってしまう下駄箱。スペースを確保するには棚板を増やすのがベストです。
突っ張り棚なら棚板として使え、取り付けも簡単です。
折りたたみ傘の置き場に
折りたたみ傘はよくフックに吊るしてありますが、取り出すときにストラップが引っ掛かるときがありませんか?
傘入れの上段に突っ張り棚を設置して、折りたたみ傘を置くと出し入れがスムーズになります。
【突っ張り棚の使い方アイデア】トイレ
トイレでも突っ張り棚の大活躍。
特にトイレットペーパーなどのストックがたくさんある場合は、突っ張り棒より突っ張り棚の方が便利なこともあります。
何もないトイレの上のスペースを収納棚に
収納棚のないトイレには、上のスペースに突っ張り棚を設置するとグンと収納力がアップします。
トイレットペーパーのストックや衛生用品などを収納ボックスにまとめて棚に置くとごちゃごちゃして見えません。
【突っ張り棚の使い方アイデア】クローゼット
最後に、クローゼットでの突っ張り棚の使い方をご紹介します。
クローゼットの棚板代わりに
クローゼット上段の棚はたいてい2段か3段です。
棚板を増やしたい場合は、ホームセンターでサイズに合わせて板をカットしてもらい、ビスも必要になるので手間がかかります。
その点、突っ張り棚ならば手軽に取り付けられるのでお手軽です。
コートツリーとして使う
天井から床に突っ張ることのできるタイプの突っ張り棚は、コートツリーとして使えます。
場所を取らず、洋服をクローゼットに戻す前の一時置き場として便利です。
突っ張り収納アイテムのおすすめアイテム6選
突っ張り棒も突っ張り棚も100均やホームセンターなどでよく見かけるので、どれもあまり変わらないように感じるかもしれませんね。
実際、長さや耐荷重の差こそあれ、使い方は同じです。
なので、突っ張り棒や突っ張り棚の中でも、デザイン性に優れていたり便利な機能が付いていたりするアイテムを紹介します。
他にも、突っ張ることでスッキリ収納できるアイテムもいくつかご紹介します。
マットブラックでシックな突っ張り棒

花柄のモチーフがかわいい突っ張り棚

パーツを選べる突っ張りラック

コーナーを活用できる突っ張り式キッチンラック

玄関や洗面所の狭いスペースで使える突っ張り式スリムラック

玄関に設置する場合は、傘立てとして使えて便利です。
北欧テイストのツリーがおしゃれな突っ張り式ポールハンガー

引っ掛けるフック部分は位置を動かずことができるので、壁沿いにも設置可能です。全体耐荷重は20kgあります。
突っ張り棒も突っ張り棚も活用方法は無限大!
突っ張り棒や突っ張り棚は正しい使い方を覚えれば、ちょっとした隙間でも幅の広い壁面でも大いに活用できる収納アイテムです。
ご紹介した使い方アイデアは、まだまだほんの一部にすぎません。
突っ張り棒や突っ張り棚の活用方法は無限大なのです!
アイデアを参考にして、突っ張り棒や突っ張り棚を使ったオリジナルの収納方法を見つけてくださいね。

